第9回JPNIC運営委員会議事録
開催日時: 1994年7月19日(火) 10:00-17:57
場所: 東京大学 大型計算機センター 大会議室
出席委員: 加藤 朗、神山一恵、後藤邦夫、後藤滋樹、酒井伸啓、佐野 晋、
高田広章(PM~)、 辰巳治之、中村順一、中山雅哉、東田幸樹、
平原正樹、松方 純、村井 純、吉村 伸
委任状提出委員: 相澤彰子、小西和憲、高田広章(AM)、松本敏文、丸山直昌
招待者: 岡 敦子、Glenn Mansfield、谷村拓也 (以上 WG スタッフ)、
小島、佐藤(安)、佐藤(裕)、山上、吉澤 (以上 事務局)
傍聴者: 1名
配布資料
第9回 JPNIC 運営委員会議事次第
[公開資料]
1-1-1 第6回 JPNIC 運営委員会議事録
1-1-2 第7回 JPNIC 運営委員会議事録
1-2-1 Infoweb への IP address delegation
1-2-2 WIDE Project への IP address delegation
1-2-3 第6回 JPNIC 運営委員会議事録の承認
1-2-4 第7回 JPNIC 運営委員会議事録の承認
2-1 ドメイン名割当て報告
2-2 IPアドレス割当作業報告
2-3 DBグループ作業報告
2-4 DNS管理グループ作業報告および議題
2-6 APNIC(APCCIRN) および CCIRN 報告
2-7 IS-WG 報告
2-8 その他の報告事項
2-9 InterNIC との RWhois/SWIP に関する打ち合せおよび作業状況の報告
3-1 JPNIC ニュースレター(第2号)目次(案)
3-2 DB グループからの議題
3-3 平成6年度 JPNIC 正会員会費納入状況
3-4 JEPG/IP からの依頼事項
[非公開資料]
4-1 94/07/15 現在のドメイン名割当待ち状況
4-2 IP-ALLOC SUMMARY(1994/7/18)
議 事
中山 JPNIC 事務局長司会のもと、センター規程第30条第1項に基づき、委
員の2/3以上の出席( 19名 内、委任状5通)を確認し、第 9 回の JPNIC 運営
委員会( 以降「運営委員会」)の開催が宣言された。
[ 公開議題 ]
1. 前回議事録の確認
1)第6回~第7回 JPNIC 運営委員会の議事録確認
第6回運営委員会議事録(資料1-1-1)は、電子メイルにて確認が行なわれ、
すでに公開されている。
改めて確認を行なったところ、3.1 CAREGE-WG(正しくは CHARGE)のスペル
ミスが指摘された。
公開文書の訂正を行なうこととなった。(担当:事務局)
資料1-1-2 に基づき、第7回運営委員会議事録の確認が行なわれた。
2)電子メイル会議の議事録確認
電子メイル会議(簡易vote)にて、以下の決議内容が承認されたことが報告
された。
*JPNIC 正会員、InfoWeb に対して、256C ブロックの IP アドレスの delegation
を行なう。資料1-2-1
*JPNIC 正会員、WIDE project に対して、256C ブロックの IP アドレスの
delegation を行なう。資料1-2-2
*第6回 JPNIC 運営委員会議事録(案)の承認と各種作業の執行。資料1-2-3
*第7回 JPNIC 運営委員会議事録(案)の承認と各種作業の執行。資料1-2-4
2. ワーキンググループからの作業報告
1)DOM-WG
神山委員により、資料2-1 に基づいて、作業報告があった。
*今回は、6月の処理量が多く、100件ほどあり、その中で、ORの申請が目立った。
また、作業量が非常におおく、日々の作業におわれた。
2)IP+AS-WG
吉村委員により、資料2-2 に基づいて、作業報告があった。
*Infoweb と WIDE project への delegation について簡易voteを行なった。
*アドレス割当て基準の見直しを検討しており、ドキュメントの改定案を作成し、
次回審議を行なう予定である。
*JPNIC から delegation を受けている NSP とミーティングを行なった。
割当て基準の見直しを検討中であることも伝えてある。
3)DB-WG
中山委員により、資料2-3 に基づいて、作業報告があった。
*rwhois( Referral whois )について、InterNIC の意向(分散管理の方法)の
確認のため、InterNIC を訪問した。後ほど事務局・小島から報告を行なう。
*swip フォーマットの確認を行ない、InterNIC への登録作業を進めている。
*whois.nic.ad.jpの利用状況を見ると、非常に多く access される様になって
きている。登録作業が進み、情報量が増加してきていることが、原因の1つ
であると推測できる。
*mail server は DB-WG で行なっていたが、今後は、IS-WG が担当することと
したい。との提案があり了承された。
*staff@whois.nic.ad.jp 内で、whois server の高速化に関する調査/検討を
進めている。
4)DNS-WG
*加藤委員により、資料2-4 に基づいて、作業報告があった。
*ネームサーバの再配置に関して、海外にある secondary について調整が終了
していない。
* *.CO.JP 宛の MX レコードの削除を行なった。
*.AC.JP *.GO.JP に関しては、JUNET協会が解散する11月頃に、作業を行なう
予定である。
5)PUB-WG
今回、作業報告はなかった。
6)SOC-WG
今回、作業報告はなかった。
7)FUTURE-WG
今回、作業報告はなかった。
8)FINANCE-WG
後藤(邦)委員により、報告があった。
*5/31、JPNIC 理事会があり、関連WGの運営委員とともに、オブザーバーとして
参加した。社団法人化について、詳しい調査をすることになった。
*UNIX MAGAZINE の JPNIC レポートに FINANCE-WG に関する記事を掲載した。
*FINANCE-WGのメイリングリストを作成し、4月から利用している。
*「法人化検討 作業」について 4/20 に、JPNIC-info で参加の呼びかけをし
ており、参加者は少ないものの、少しずつ数は増えている。
1] 自己紹介
2] WG内で現状の把握を行なった段階である。
3] meeting スケジュール
日程 場所
8/10(水)10時~17 or 18時 東大大型計算機センター 小会議室
8/11(木)10時~15 or 16時 東大大型計算機センター 大会議室
4] meetingのための交通費等については、本日、審議する。
9)APNIC-WG
後藤(滋)委員により、資料2-6 に基づいて、報告があった。
1] APCCIRN の 報告
*APCCIRN/APEPGはAPNGに改名。APNGとAPNICはそれぞれ独立な組織である。
*APNIC Pilot Project は APNIC Interim Project に移行した。
2] CCIRN の 報告
*CCIRN の議事録は、修正/確認の段階である。必要があれば配布したい。
10)RULE-WG
今回、作業報告はなかった。
11)IS-WG
辰巳委員により、資料2-7-資料A に基づいて、「IS の計画と現状」につい
て、報告があった。
WG スタッフの Mr.Glenn Mansfield により、資料2-7-資料B に基づいて、
「X.500の状況」の報告があった。
後藤(邦)委員により、新マシン ( www.nic.ad.jp ) の httpd の設定につい
て、報告があった。
tau.iis.u-tokyo.ac.jp 157.82.98.168 は NTT から借用した JPNIC のマシン
である。JPNIC のホスト名(CNAME等)の設定を行なう。
*whois と X.500 について
1, whois と X.500 で何を行なうのか。どんな情報を提供するのか?
--> whois は Registration Service 、 X.500 は Information Service
として捉えてはどうか。
X.500 は white page のようなものにしてはどうか。
2, whois も X.500 も同じような機能を有している。
--> whois,X.500 の特徴を考慮し、JPNICのfunctionとしてどのように扱って
いくべきなのか検討を行ない、方針を出す。
*国際的な NIC の interaction の中で X.500 の採用は検討されており、
実験も進んでいる。
*X.500 のデータベースの管理が非常に大切であると云う認識が、国際的にある。
JPNICとしてX.500に関する経験/知識を保持しなければならない。
X.500に関する経験/知識を持っている人がいれば、JPNICの活動に参加して
いただけるようにすることが、重要である。
・experiment の評価
・エキスパートは JPNIC にどのような形で協力していただけるのか。
*X.500を運用に組み込むことを検討する時期である。
*NICのfunctionとしてのX.500をJPNICからAPNIC、APNICからglobal NICに反映
できるようにすることが重要である。
JPNICは、X.500に関するノウハウを蓄積していくことが重要であり、緊急の
課題である。
tree構造のコーディネーションが必要である。誰が行なうのかも重要である。
12)ASSESS-WG
中村委員により、以下の報告があった。
メイリングリストを作成し利用を開始した。
13)その他
中山事務局長により、資料2-8に基づいて、報告があった。
1.新規入会会員について
InetClubの入会が報告された。
StarNetの入会が報告された。(口頭での報告)
2.ニュースレターの増刷について
内訳は Interop 4,800部
GDBnet JP 20部
SPIN 500部
WIDE 200部
TRAIN 100部
統計学会 200部
電子出版国際会議 200部
----------------------------
計 6,020部
3.第3回 JPNIC 理事会 (5/31) について
詳細については第3回 JPNIC 理事会議事録を参照のこと。
☆確認事項
1]社団 vs 財団の資料不足なので、もう少し調査する。
2]JPNICの永続性を証明する。
3]関連省庁の共管 vs 単独
4]事業内容の定義を明確にし、その上で、法人設立の行動計画、方針を出す。
(存続の意志をしっかり出す)
5]既存 vs 新規
(新規としておいて、既存のものがあると云われれば、検討する。)
6]関連省庁各々から、それとなく情報を集めて準備しておく。
☆決定事項
1]対外的には「JPNICは法人化を検討している」と公表する。
2]理事会は、JPNICの法人化を前提とした具体的な検討を、運営委員会に依頼
する。
今後のスケジュール
9/13までに検討結果を出してもらい、必要であれば、次回(第4回)理事会
は、9/13以降に開催すると云う確認があった。
以上の報告があり、議論の結果以下のことが決定された。
*具体的検討をどこのWGが行なうか。
--> FUTURE-WG,FINANCE-WG,SOC-WG が担当することとなった。
*理事会において、対外的には「JPNICは法人化を検討している」と公表する。
ことが決定されたが、これをどのように行なうか。
--> 「法人化検討作業の趣意書」を作成し、提示する。
*法人化作業のためのコンセンサス
JPNIC の規程に則って、「我々の現在の activity が阻害されない。」
と云うことを、「法人化検討作業趣意書」に反映させることが確認された。
4.文部省「科学研究費補助金研究成果公開促進費」について
内示を受け交付手続きを行なった。
5.マシンの導入について
8月1日付けで、マシンを1台導入(レンタル)する予定である。
6.WG の名称、役割及び構成について
未連絡のWGがあるので、各WGのchairは連絡していただきたい。
7.同朋出版より、プレスリリースのお知らせがあった。
8.名刺作成について
9.whois.nic.ad.jp のトラブルに関しては、調査中である。
10. InterNIC との RWhois/SWIP に関する打ち合せおよび作業状況の報告
事務局・小島より、資料2-9に基づいて、報告があった。
*NIC 関係の問題を解決してゆく機構が必要であり、組織的/構造的なもの
にしてゆかなければならない。
このような議論を行なうためにも、NICフェスタのようなものに出席者を
出していきたい。
12:55 ~ 13:45
ー 昼食 ー
3. ワーキンググループからの審議事項
1)PUB-WG
1. ニュースレター 第2号 発行について
酒井委員により、資料 3-1 に基づいて、「JPNIC ニュースレター 第2号
目次(案)」の提案があり、審議の結果、以下の項目を含め承認された。
1] 発行期日 9月末~10月初旬頃(1号から半年後)の予定
2] ページ数 30 ページ 程度(本文+付録)
(1 年間の報告の形の ページ は除く)
3] 原稿の依頼について
センター長、運営委員長、事務局長、各WG の chair にお願いすること
になった。〆切は 9月中旬となる。
4] 本文について
・APNIC 、国際関係は特に重要であるため、重視して欲しい。
--> APNIC-WGに関する項目で記述される予定である。
・2号は構成的に1号と違ったものにすることも考えてほしい。
(1号は 網羅的なものとなっていた)
・出来れば、whois、nslookup などの使い方を載せ、面白くしてほしい。
・www は実験的に試みている程度に載せる。
・トピックが浮き出る様な形になるように、PUB に編集して貰う。
・実際の activity
・構成員、メンバー
・その他、会員等から必要とされている情報があれば、PUB へ連絡する。
2. Interop について
1] パネルの作成
構成について調整/検討を行なった。
原稿作成:村井センター長 パネル作成:小島
2] デモマシンをレンタルし設置する。
3] アルバイトの手配
4] パンフは JPNIC ニユースレターとする。
5] 前日作業(7/26 夕方)
PM 4:00頃からマシン搬入/設置(事務局・小島)
6] 当日当番
フリーパスで入る。
2) APNIC-WG
後藤(滋)委員により、以下の提案があり、審議後了承された。
APNICはInterim Projectの形で継続されることになったため、今後もAPNIC-WG
の活動の中で、協力/支援して行きたい。
*APNIC-WGの予算は2百万円計上されている。
この予算はJPNICのAPNIC-WGとしての活動費用である。
必要があれば予算を追加計上することが可能である。
APNIC(と言う組織)に、支出しているものではない。
*APNICはJPNICに対してCIDRアドレスブロックのdelegationを行なうなど
重要な役割を担っている。JPNICはAPNICが円滑な運用/活動が行なえる
ように協力して行く。
*JPNICのマシンの一部についてAPNICに使用を許可している。
今後も当面継続していく。
Funding model について
1国際的にNICの funding model の検討が進んでいる。
2ボリュームをパラメータとする funding model が国際的なコンセンサス
として生まれつつある。このことを会員に伝えて行くことは重要である。
3JPNICも funding model の問題を抱えており、検討を行なっている。
*JPNICとRegional NIC,InterNIC の funding model が異なる可能性がある。
--> 国際的な funding model の検討を考慮しつつ、日本独自の funding
model を検討して行く。
国際的なコンセンサスが得られる時期、それを実施できる時期が未定
であり、JPNICはそれまで運営/活動を続けていかなければならない。
国際的に進められている NIC の funding model の検討に関連する情報を得る
ための会議として Regional NIC Meeting の紹介があった。
9月中旬 ポルトガル
9月末 バンコク
もう少し詳しい会議の情報を得て判断を行なう。(APNIC-WG、事務局)
2) DB-WG
高田委員により、資料 3-2に基づいて「プロジェクト情報の海外承認の処
理の簡略化について」提案および説明があった。
・ドキュメントの改定案を一週間後ぐらいに審議(簡易vote)にかける
予定である。
4) その他
事務局・小島より、資料 3-4 に基づいて、3件の報告および提案があった。
1. JEPG/IPからの依頼について
「JEPG/IP からの依頼に対する対応(案)」がだされ、審議が行なわれた。
・可能な範囲で協力することとなった。
JP/CERTのメイリングリストの作成(事務局・小島)
www に関しては IS-WG と調整/検討を行なうこととなった。
2. プライベートアドレスに関して
・プライベートアドレスに関して、JEPG/IP から寄せられた情報につい
ては、IP-WGで検討することとなった。
3. WG 合同ミーティングについて
IPアドレスの割り当てプログラムを始めとし、JPNIC の作業用プログラ
ムの見直しを始めたい。
そのために、関連の WG の合同 meeting を開きたいと云う提案があり、
了承された。
関連 WG は DOM-WG、IP-WG、DB-WG、DNS-WG
旅費は各WGの予算から手当する。
4. 平成6年度 JPNIC 正会員会費納入状況について
中山委員により、資料 3-3 に基づいて、会費納入について、現状報告が
あり、未納の会員の扱いについて、審議の結果、以下の確認があった。
・電話連絡だけでなく、正式には、文書で「 延滞届」 を出して貰う。
・「延滞届」は理事会に報告する。
・TRAIN の場合納入期限前の日付で延滞届が来ていることは、重視してよい。
5. FINANCE-WG Open Meeting
後藤(邦)委員により、8/10、8/11 のミーティングの際の 旅費について
審議があり、以下の様に決まった。
・旅費、宿泊費については、予算計上されている¥.300,000.- の範囲内で
FINANCE-WGが予算執行を行なう。
・補正予算で見直しすることも可能。
6. 運営委員会の資料についての提案
1] 資料は、事務局が指定する日(1週間前)までに提出する。
2] 資料に載せるデータは、会議の日程の 1週間前までのものとする。
3] 非公開の資料およびデータは、トラブルのあった場合にのみ作成する。
プライバシーの保護を目的としている。
以上の3件が内規として承認された。
[ 非公開議題 ]
1 ワーキンググループからの作業報告
1)DOM-WG
神山委員より、資料 4-1 に基づいて報告があった。
・これまでと比較すると Gray の申請が多かった。
・組織 X が JPNIC 会員として承認されることを求めてきた。
これにともない X.ad.jp の申請があった。
組織 X は、ドメイン名 X.co.jp を取得しており、この申請の処理について
DOM-WG で検討を行なっている。
2)IP+AS-WG
吉村委員より、資料 4-2 に基づいて報告があった。
IPアドレス取得申請書に「インターネット接続予定」という項目がある。
現在、割当て待ち状態になっている組織の中で、この項目に JPNIC から
delegation を受けている NSP が記述されていた場合、その NSP にアドレス
の取得に関して問合せを行なっていただくように、申請者に依頼したい。
(NSP に delegate しているアドレスを使用してもらうため。)
との提案があり、了承された。
アドレス割当て基準の見直しを検討しており、ドキュメントの改定を計画中で
ある。
この改定案には、インターネット接続予定が記述されており、かつ接続予定先
が JPNIC から delegation を受けている NSP の場合、その NSP の担当者に
申請書を転送する。と言う主旨の記述を加える予定である。
転送する場合、ネットワーク構成など第三者に転送してよいものかどうか、
注意を要する場合がある。