1995/03/07
資料2-5
APNIC-WG
APNIC Meeting 報告
1.はじめに
第1回APNIC (Asia Pacific Network Information Center)のMeetingが、1
月16日~17日の2日間、バンコクのチュラロンコン大学にて15ヶ国83人が
参加して開催された(表1)。
2.各国NICの活動紹介
各国、地域からNICとしての活動状況が紹介された。
●台湾(TWNICパイロットプロジェクト)
政府がTWNICパイロットプロジェクトの実施中。スタッフは国内のサービス
プロバイダ。アドレス割当、gopherなどを実施中。
●シンガポール
国内NSP間でのJoing Task Forceを通じて現在調整中。
●日本(JPNIC)
JPNICからは今までの経緯やアドレス、ドメイン名の割当状況や資金的なAPNIC
への協力状況を説明した。
3.APNICの現状報告
アドレス割当実績が報告された(表2)。
APNICが権限委譲されている202.0.0.0~203.255.255.255のうち、すでに23%が
割り当てられている。
4.APNIC Funding Proposal
APNICの運営資金の調達方法について議論が行われた。
資金の収集方法は、大きく以下の3通りに分けられる。
(1)会費を徴収する
(2)手数料を徴収する
(3)他の資金源に頼る(Donation)
昨年来、Emailでの議論を通じ(2)が原案となっていたが、
この会議の時点で、(i)手数料導入に反対する国(特にこれからインターネットに
乗り出してくる国々)、(ii)韓国政府による2年間の寄付の申し出などがあり、
半年後のAPNIC Meeting(95年6月)で見直す条件で(3)のDonationにて資金を集める
こととなった。
また、Donationおよび手数料徴収については今後WGを作り議論する。
#95年3月2日現在、IAJ(日本インターネット協会)から100万円の申し出があった。
なお、Meetingでの3つの資金案が提案された(()内が提案組織)。
(1)韓国政府による2年間の寄付
(2)各種の資金ISOCを経由しAPNICに集める
(3)小数の企業(キャリアなど)による寄付(Hongkong Supernet)
5.今後の検討課題
Fundingの議論が沸騰したためほとんど時間がなく、項目のリストアップに
とどまった。
●新たな機能項目
・Class A,BアドレスやAS番号の割当もAPNICで行う。
・統一的なNICハンドルの付与方法(Registry内でユニークな番号+国コードなど)
・Routing Registry -> WG にて議論することに。
●現在のサービスに対する改善など
・申請が正しいかどうかの判定。
・今後課金していくことを考えた場合、割当の最小単位をクラスC1個よりも
小さくする必要があるのではないか。
6.おわりに
NICを準備中の国にとって、具体的なNIC業務への関心は非常に高く、
たとえば、地理的ドメイン名の付与方法、課金などJPNICへの質問が多かった。
なお、次回APNIC Meetingは、INET'95,APNGに続けて 7月3,4日に行われる予定
(ホノルル)。
表1 APNIC Meeting 参加者
オーストラリア 2
中国 3
グアム 1
香港 4
インドネシア 1
インド 2
韓国 4
日本 7
マレーシア 1
フィリピン 1
ニュージーランド1
シンガポール 3
タイ 47
台湾 5
合衆国 1
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合計 15カ国83人
表2 割り当て実績
月 受付 割当
申請数 ネットワーク数
'94.5 46 142
6 41 68
7 33 67
8 31 217
9 34 92
10 33 105
11 42 221
12 51 170
合計 311 1082