メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索
                                                          1999/11/24 運営委員会
                                                          資料 5-3



        JPNIC による IPv6 sTLA 申請取り次ぎサービスについて

1. 背景

 1999年7月に RIR による IPv6 sTLA ID の割り振りが始まった。RIR-NIR-LIR
という割り振り構造を持つ IPv4 とは異なり、IPv6 では RIR-LIR というモデ
ルになっているために、sTLA ID の割り振りを受けるためには日本の組織は
APNIC に申請を行う必要があり、そのためには APNIC 会員とならなければな
らない。
 JPNIC は APNIC の confederation であるので、JPNIC 会員は JPNIC を窓口
とすることで APNIC 会員にならずとも sTLA ID の割り振り申請(以下、
「sTLA 申請」)を行うことができることが望ましい。このような申請処理体
系を APNIC と検討してきた。
 1999/08/26 の運営委員会にてこのような形の JPNIC による IPv6 サービス
ついて了承を頂いた(1999/08/26 運営委員会 資料 5-3)。その後の検討状況に
ついて報告し,JPNIC でのサービスの開始について提案する.

2. 既承認事項

1. JPNIC 会員からの sTLA 申請を JPNIC が受け、APNIC に転送するという取
   り次ぎサービスを行うこと。
2. confederation を通した申請に対する手数料として APNIC は one time fee
   を提示している[appendix-A]が、暫定料金体系であるという認識のもとで
   これを受け入れること。

3. サービス形態

  3-1. 概要

      JPNIC は APNIC への sTLA 申請の「窓口」として機能する。つまり、

        ・JPNIC は JPNIC 会員からの申請を受け付け、APNIC に転送する。
        ・APNIC は申請結果を JPNIC に伝える
        ・JPNIC は JPNIC 会員に結果を通知する。

  3-2. 申請の受付

      申請者は sTLA 申請用 WEB にアクセスし、必要項目を記入して submit
      する。内容は整形されて申請者にメールされる。申請者はこの申請書を
      JPNIC の受付窓口に送る。この手続きにより、

        ・申請者に申請書のコピーが残る
        ・入力されたメールアドレスの到達確認ができる

      を実現する。

  3-3. 申請の処理

      JPNIC は受け取った申請書が JPNIC 会員からのものであることを確認
      し、JPNIC 名義で APNIC へ転送する。
      サービス開始時には内容に関して、チェック・修正・翻訳などは行わない。
      経験を積んだ上でこれらの付加的なサービスを行うかどうかは今後検討。

  3-4. 申請審議中における問い合わせ対応

      APNIC から申請書の内容に関する質問等があった時には、JPNIC は申請
      者にそれを転送する。翻訳などは行わない。
      申請に関して、また APNIC からの問い合わせに対して申請者から JPNIC
      に質問が寄せられた場合には、できる範囲でコンサル的な対応を行う。

  3-5. 結果通知

      JPNIC は APNIC からの結果を申請者に転送する。

4. 課金処理

  JPNIC を通して sTLA 申請を行う際には以下の課金が発生する。

  ・APNIC による one time fee
    この手数料は IPv4 の PI のものとは異なり、申請が通らなかった場合に
    は請求されない。APNIC に対しては米ドルで支払う必要がある。

  ・JPNIC が申請を取り次ぐ際に請求する手数料(金額未定)
    この手数料は申請を取り次ぐ際に発生するコスト、及び申請に関する問い
    合わせ対応などの付加サービスに発生するコストを回収することを目的に
    請求する。将来的にさらなるサービスを行う際には金額の見直しの可能性
    がある。
    このコストは申請の結果に関わらず発生するので、sTLA 割り振りが行わ
    れたかどうかに関わらず請求する。

  課金方法・タイミングについては以下のような方式とする。

  日本円による一括後払い

     APNIC 手数料を日本円換算して JPNIC 手数料と合算し、業務委任手数料と
     同様に定期的に請求する方式
          ・申請者にとって手間がかからない
          ・為替リスクがある(JPNIC 手数料にてマージン的に吸収可)
          ・申請不承認が確定した後に JPNIC 手数料を請求される


5. APNIC-DB のメンテナンス

  ・申請を行う前にあらかじめ申請者は APNIC ハンドルとメンテナオブジェクト
    の登録が必要。

  ・sTLA(/35)のネットワーク情報は申請処理時に APNIC が登録する。
    mnt-by: APNIC-HM, JPNIC-HM
    mnt-lower: 申請者

  ・sTLA 以下 /48(NLA) のネットワーク情報の登録は申請者が行う。
    おかわり時の情報となるので、義務。
    この情報登録の監督責任を JPNIC が持って、と APNIC は言っている。
    JPNICでは開始当初、DB管理を行わないため,監督責任を負えない,と
    言う方向でAPNICと調整中.

  ・逆引き登録は申請者が行う。

  JPNIC が JPNIC 会員の NLA 割り振り情報を監督するためには、現在の IPv4
  のモデルのように一旦 JPNIC においてすべての情報を集約し、それを APNIC
  へと転送するモデルを実装するしかない。この実装はシステム的・人的に見て
  短期間では不可能である。
  また、ネットワーク情報の登録を促すためには、現在の JPNIC における IPv4
  同様に、逆引き DNS と関連付けさせることが考えられる。JPNIC においてこ
  のモデルを実装するためには、割り振られた sTLA の逆引き DNS は JPNIC で
  管理しなければならない。
  従って、現在のモデルのもとでは、JPNIC は JPNIC 会員の情報登録を監督で
  きない。また、IPv6 のモデルを IPv4 のモデル同様とするのであれば、コス
  トモデルから考える必要があり、実装にも時間がかかる。

6. スケジュール

  ・11月中にシステム実装
  ・12月上旬にアナウンス。(Internet Week99)
  ・年内に業務体制整備(ドキュメント含)
  ・年明けにドキュメント公開
  ・2000年1月中旬サービススタート

7. ドキュメンテーション
  ・IPv6 に関する一般的な解説 WEB
  ・IPv6 sTLA 申請資格に関する説明
  ・申請方法・手数料支払い方法に関する説明
  ・申請フォームの記入の仕方に関する説明
  ・sTLA 取得後の NLA, SLA への割り振りに関する説明

Appendix-A

  APNIC は暫定的な IPv6 課金体系として confederation の IPv4 課金モデル
  に近いものを提案している。レートとしては Very Large 会員の場合(JPNIC
  はこれにあてはまる)/48 を $0.03 として比例計算する.すなわち、アロケー
  ションが行われたときに JPNIC から APNICに以下の費用を払う.

  APNIC one time fee for IPv6 sub-TLA request

        IPv6 prefix    total sites (/48)    total fee (@ $0.03)
        -------------------------------------------------------
        /35                         8192           US   $245.76
        /32                        65536           US  $1966.08
        /29                       524288           US $15728.64
        -------------------------------------------------------

  IPv6 Address Architecture (Bootstrap sub-TLA Architecture)

        bits    label           size    prefix
        --------------------------------------
        0-2     FP               3      /3
        3-15    TLA-ID          13      /16
        16-28   sub-TLA-ID      13      /29
        29-35   reserve                  6      /35
        36-47   NLA-ID          13      /48
        48-63   SLA-ID          16      /64
        --------------------------------------
            

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
よろしければ回答の理由をご記入ください

それ以外にも、ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2024 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.