社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
第2回 評議委員会議事録
日 時:2001年8月21日(火) 15:00~17:00
場 所:東京都千代田区神田小川町 1-2
風雲堂ビル 1F JPNIC会議室
TEL: 03-5297-2311
出席委員 : 松本 敏文、久保 次三、佐野 晋、白橋 明弘、
坪 俊宏、前村 昌紀、丸山 直昌
リエゾンメンバー :
石田 慶樹(WIDE)、近藤 邦昭 (JANOG)、
境 輝正(JAIPA)、堀田 博文(JPRS)
提出委任状: 4件
欠席委員 : 野村 純一、荻野 司、小西 和憲、奥山 徹
事 務 局 : 成田 伸一、佐藤 俊也、根津 智子、横山 扶美
傍聴者 : 8名
議題:
1. 議事録の確認 資料 1-1
2. 報告事項等
1) ドメイン名検討委員会からの報告 資料 2-1-1
2) IP検討委員会からの報告 資料 2-2-1
3) DRP検討委員会からの報告 資料 2-3-1
4) 技術検討委員会からの報告 資料 2-4-1
5) ドメインネーム事業部からの報告 資料 2-5-1
6) IP事業部からの報告 資料 2-6-1
7) インターネット推進部からの報告 資料 2-7-1
8) 総務部からの報告 資料 2-8-1
9) JPRSからの報告 資料 2-9-1
10) データベースに関する統計情報 資料 2-10-1
3. 審議事項等
1)オルタネート・ルート問題に関する意見(案)について
(ドメイン名検討委員会)
資料 3-1-1,3-1-2
配布資料:
[公開資料]
資料 1-1 議事録の確認
資料 2-1-1 ドメイン名検討委員会からの報告
資料 2-2-1 IP検討委員会からの報告
資料 2-3-1 DRP検討委員会からの報告
資料 2-4-1 技術検討委員会からの報告
資料 2-5-1 ドメインネーム事業部からの報告
資料 2-6-1 IP事業部からの報告
資料 2-7-1 インターネット推進部からの報告
資料 2-8-1 総務部からの報告
資料 2-9-1 JPRSからの報告
資料 2-10-1 データベースに関する統計情報
資料 3-1-1 オルタネート・ルート問題に関する意見(案)
資料 3-1-2 オルタネート・ルート問題に関する討議用ドラフト
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議 事
松本評議委員長司会のもと、JPNIC 評議委員会規程第10条に基づき、委員
総数の 1/2 以上の出席を確認し、第2回(社) JPNIC 評議委員会( 以降「評議
委員会」という)の開会が宣言された。
評議委員会議事録査読担当委員に、坪委員と白橋委員が指名された。
続いて、8月1日付けで就任したJPNIC成田伸一事務局長の自己紹介が行われ
た。
1. 議事録の確認
松本委員長より、資料 1-1 に基づき、7月25日に行われた第1回評議委員会
議事録の承認が求められ、全委員一致で承認された。
2. 報告事項等
2-1) ドメイン名検討委員会からの報告
坪委員から 資料 2-1-1に基づき、報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. 「domain-talk」ML の位置づけを変えるのであれば、IW2001で予定され
ているdomain-talkオフラインミーティングの位置づけおよび呼称につい
ても検討する必要があるのではないか。
A1. 位置付けに関しては、ドメイン名検討委員会で検討し、その結果を評議
委員会に報告する。
また、合わせて、パブリックコメント募集と同時期に開いていたオフラ
インミーティングの呼称についても再検討したい。
2-2) IP検討委員会からの報告
前村委員から 資料 2-2-1に基づき、報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. 去年のAPNIC Open Policy Meetingで提案のあった IPv6 アドレスの /48
でのユニフォーム割り当ての話はその後どうなっているか。
また、(1)のIPv6アドレス割り振りの新ポリシに関するJPNIC提案作成の
中で、その点は考慮されているのか?
A1. その議論については、何を割り当て単位にするかが焦点となっている。
現在のところ、ISPとのコントラクトを単位にして、そこに/48を割り当
てようとしている。
また、(1)の中でも考慮されていると考えて欲しい。
Q2. (1)のIPv6アドレス割り振りの新ポリシに関するJPNIC提案作成について
JPNICからの提案であれば、少なくとも、執行理事会と理事会でコンセ
ンサスをとるべきである。
(2)のICANN ASO AC選挙における支持者検討についても、執行理事会の承
認のプロセスはともかくとして、理解してもらうためのアクションは必
要でなのではないか。
A2. IPアドレスに関するポリシは、インターネットコミュニティのコンセン
サスを重視して決められており、今回提案する内容は、日本のインター
ネットコミュニティからの意見を集約した内容となっている。とは言っ
ても、執行理事会等で提案を行うに当たっての手順について承認を得て
いなかったということは、今回の提案を実施する上で足りなかった部分
である。
項目(1)、(2)に関しては、次回の執行理事会で実施の手順について承認
を得た上で実施し、結果について次回の評議委員会で報告する。
Q3. /48のユニフォーム割り当てをやるならRIR の役割をもう少し縮小して
もよいと思う。
A3. この議論は、ここで話すべき内容ではないので、IP検討委員会で話し合
って執行理事会にあげることとする。
丸山委員はIP検討委員会に出席してそこで意見を述べることとする。
Q4. (3)の IPv6アドレス実験割り振りに関する諮問について、/48のユニフォ
ーム割り当てとの関係はどうか。
A4. IPv6 アドレスの /48 でのユニフォーム割り当てとの関連で言うと、ル
ールと実際のオペレーションがあるのだが、(3)に関してはルールはほと
んど決まっていないというのが現状である。
前者のルールに関しては(1)の「IPv6アドレス割り振りの新ポリシに関す
るJPNIC提案作成」の内容で提案を行っていくが、今回のIPv6アドレス実
験割り振りに関する提案は、後者のどうオペレーションして、実際に需
要に対応していくかに焦点をあてて検討を行ったものである。
今のIPv4 アドレスでは、難しいルールにのっとってやっているが、IPv6
はもう少しルールが簡素化される方向である。
しかし、この場で議論する問題ではないので、次回の検討委員会で議論
し、次回の評議委員会で報告する。
2-3) DRP検討委員会からの報告
久保委員から資料 2-3-1に基づき、報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. JP-DRPに関して、自己評価をしていたが、JPNIC以外からの意見について
はどうか?
A1. 日本知的財産仲裁センターのやり方については我々は介入できないが、
クオリティを高めるよう支援していくことは今後のJPNICの課題である。
日本知的財産仲裁センターが民間の紛争を取り上げてくれたことに関し
ては感謝している。
DRP検討委員会のメンバーの意見は外部の意見なのでそれは尊重する。
また、DRP検討委員会でやるか、インターネット推進部でやるか未定だ
が、それ以外にも外部の意見を聞く場を設けたい。
2-4) 技術検討委員会
白橋委員から、資料 2-4-1に基づき、報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. 検討委員会チャーター作成中とあるが、修正案をだして理事会承認を得
ていて、なおかつ変更追加するということか?
A1. すでに、チャーターとして提出の部分についてはその通りだが、技術検
討委員会として新しく取り組むべきテーマについては、現在検討中であ
る。そうした点については、必要があれば、チャーターの追加・修正を
お願いすることになると思う。
Q2. 正しい表記法はAlternate Rootsかオルタネート・ルートか。
A2.「オルタネート・ルート」という表記を使っている。ただし、ドキュメン
トで使う場合は、最初の表記のみ「オルタネート・ルート(Alternate
Roots)」としている。(坪委員からの回答)
Q3. (技術検討委員会で取り上げるテーマについて) JPNIC の新しい組織の
スキームでは、基本的には、各検討委員会は、理事会から諮問を受けて
答申をするという形になっているが、他の部会からの依頼や、自発的に
テーマを設定して取り組むといったアクティビティは、ルール的には、
どのように考えればいいのか?
A3. 問題点に対して認識されれば執行理事から諮問するようなスキームを執
行理事の責任で作る。
具体的なテーマの設定についてはボトムアップ的に上がってくることも
ある。(佐野委員からの回答)
2-5) ドメインネーム事業部からの報告
坪委員から資料 2-5-1に基づき、報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
特になし。
2-6) IP事業部からの報告
江面代理委員から 資料 2-6-1に基づき報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. IPアドレス利用動向に関するアンケートを実施して、上位のレジストリ
へ、日本の状況を把握してもらうとあるが、把握してもらったあと、何
を期待しているのか?
A1. JPNICに対しての割り振りの量を今後拡大していく方向に働きかけていき
たい。そのための資料作りと考えている。
2-7) インターネット推進部からの報告
佐野委員から 資料 2-7-1に基づき、報告、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. メールマガジン配信サービスのターゲットはどこなのか。
2000アドレスというのは控えめな数字のように思うが。
A1. 現在の JPNIC News Letter の配布数や対象を考えると、妥当な数と思
う。
Q2. 会員を通してアナウンスすることは出来ないのか?
A2. 検討する。
Q3. Whois BoFで、WGをやめさせるとあるが、これはどのような背景なのか?
A3. これは書きすぎである。
そういった希望はあるが、最終的にはJPNIC-JPRSで調整する。
資料は修正する。
Q4. FRNICは、AFNICの誤りではないか?
A4. その通り。
Q3など、いくつかの個所を訂正し、作成しなおす。
2-8) 総務部からの報告
成田事務局長から資料 2-8-1に基づき、報告、説明を行われた。
〔意見/質問〕
特になし。
2-9) JPRSからの報告
堀田資料 2-9-1に基づき、説明が行われた。
〔意見/質問〕
Q1. 日本語JPドメイン名を、Web ブラウザの Internet Explorer の機能で
Web 閲覧に利用できるようにする新サービスは、既にスタートしている
のか?
A1. 既にテストとして動いているが、実際のサービス開始は8月27日から。
2-10) データベースに関する統計情報 資料 2-10-1
特に、説明、質問等なし
松本委員長から丸山委員に議長交代。18:30
3. 審議事項等
3-1)オルタネート・ルート問題に関する意見(案)について
(ドメイン名検討委員)
坪委員から3-1-1、3-1-2に基づき、説明が行われた。
非常に重要な問題のため、全委員へは事前にメールで資料を流している。
ここでは、内容の審議ではなく、資料にある意見を、JPNICの意見として
ICANNにあげて良いのか、ラフコンセンサスをいただきたい。
また、無理に、この場で決を採らなくてもよい。
との補足があった。
〔15分間の自由討論〕
- ICP-3の策定の手続きについて。
今回、ICANNは、ボトムアップ形式を無視して、DNSOの審議を通さず、
=A-10DX]の判断で、直接ICANN声明としているのは、どういうことか。
-> 手順の省略を一部問題視している発言が出ているのは確か。ICANNとし
ては新しいポリシーを策定したのではなく、これまでの幾つかのポリ
シーをまとめてICP-3を策定したとしている。今回は緊急性を要すると
いう事情もあった。JPNICとしては、今回はICP-3の策定手続きについ
ては触れず、中身についての発言をしたい。
- なぜ今、ICANNはこの問題を大きく取り上げたのか?
-> 1.昨年11月、7つの新しいgTLDが決まった。この中には .biz という
gTLDがあるが、オルタネート・ルートの中にも .biz が存在してお
り、ネームスペースの衝突という問題が顕在化した。
2.これまでのオルタネート・ルートは、ICANNおよびICANNの手続きに
抗議をする目的のものが多く、規模的には小さなものであった。
しかし、今年に入ってからNew.netという企業がビジネスベースで
オルタネート・ルートを開始し、無視できない状況となった。
-> 上記のような動きに対してJPNICは意見表明をする必要があるのではない
か。
- 意見書案に異存がなければ、パブリックコメントを求めたほうがいいので
はないか。
-> いろんな人の意見を聞くためにも、そのほうがいい。
ただし、今回は緊急を要するものであり、jpのレジストリとしての意見
ということで、パブリックコメントを求めないで進めていきたい。JPNIC
の表明意見については当然JPNICのWebサイトでも公開し、そこから一般
の議論が始まることを望んでいる。
- モンテビデオ(9月7日)の前に公開するほうがインパクトがある。
-> そのつもりで作業を進めている。
- どこに対してアナウンスされて誰が読んでもらいたい対象として仮定され
ているのか。
-> JPNIC会員、infoというML、そして、プレスリリースすることを考えてい
る。特にターゲットを絞らず、インターネットに関わっている人には広
く伝えたい。
- ICANNのどこに出すのか。board 宛てか、それとも事務局長宛てか?
-> 両方に出す。
=> 結果、本件は非常に重要な案件であり、その場での vote はせず、検
討期間を1週間おいて mail vote にかけるということになった。(1週
間のうち前半は議論およびそれに基づく文書の修正)。なお、リエゾ
ンメンバーには vote権はないが、意見はできるだけ反映させることに
なった。
次回の評議委員会
日時:10月11日15:00~17:00
場所:JPNIC移転先
傍聴からの意見
特になし
--- 17時18分 終了 ---
以 上