第13回社団法人JPNIC評議委員会議事録
日 時:2003年7月3日(木) 15:00~17:00
場 所:東京都千代田区内神田2-3-4
国際興業神田ビル6F JPNIC会議室
TEL: 03-5297-2311
出席委員 : 松本 敏文、小西 和憲、佐野 晋、坪 俊宏、早川 吉尚、前村 昌紀、
丸山 直昌
リエゾンメンバー : 石田 慶樹(WIDE)、太田 俊史(IAJ)、大林 正英(JPCERT/CC)、
堀田 博文(JPRS)、松本 智(JANOG)
欠席委員 : 荒野 高志、近藤 邦昭、白橋 明弘、野村 純一、境 輝正(JAIPA)
事 務 局 : 成田 伸一、佐藤 俊也、飯塚 有紀子、小島 育夫、二瓶 竜史、佐藤 晋、
岡部 ちぐさ、中島 隆、根津 智子、高梨 恭仁子、貝瀬 香織
傍 聴 者 :1名
議題:
1. 議事録の確認 資料 1-1
2. 報告事項等
1) IPアドレス検討委員会からの報告 資料 2-1-1
2) DRP検討委員会からの報告 資料 2-2-1
3) 技術検討委員会からの報告 資料 2-3-1
4) ドメイン名事業部からの報告 資料 2-4-1
5) IP事業部からの報告 資料 2-5-1
6) インターネット推進部からの報告 資料 2-6-1
7) 総務部からの報告 資料 2-7-1
8) JPRSからの報告 資料 2-8-1
9) データベースに関する統計情報 資料 2-9-1
10) リエゾンメンバーからの報告
11) その他報告事項
3. 審議事項等
1) なし
配布資料:
[公開資料]
資料 1-1 議事録の確認
資料 2-1-1 IPアドレス検討委員会からの報告
資料 2-2-1 DRP検討委員会からの報告
資料 2-3-1 技術検討委員会からの報告
資料 2-4-1 ドメイン名事業部からの報告
資料 2-5-1 IP事業部からの報告
資料 2-6-1 インターネット推進部からの報告
資料 2-7-1 総務部からの報告
資料 2-8-1 JPRSからの報告
資料 2-9-1 データベースに関する統計情報
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議 事
松本評議委員長司会のもと、JPNIC 評議委員会規程第10条に基づき、委員
総数の1/2以上の出席を確認し、第13回(社)JPNIC 評議委員会(以降「評議委
員会」という)の開会が宣言された。
評議委員会議事録査読担当委員に、小西委員と丸山委員が指名された。
1. 議事録の確認
メンバーの紹介が行なわれた。
松本委員長より、資料 1-1 に基づき、4月10日に行われた第12回評議委員会議
事録の承認が求められ、全委員一致で承認された。
2. 報告事項等
1) IPアドレス検討委員会からの報告
前村委員より、資料 2-1-1 に基づき報告が行なわれた。
[質問/意見]
- なし
[決定事項]
- なし
2) DRP検討委員会からの報告
丸山委員、早川委員より、資料 2-2-1 に基づき報告が行なわれた。
(以下のような補足があった。)
- ICANNでの UDRPに関する議論は、PDP(Policy Development Process)に
則り行われることになった。その第一段階として Issue Report を45
日以内に作成するはずだったが、発行されなかった。6月24日の GNSO
council 会議で Louis Touton より、Issue Reportが出せなかったこ
との報告があった。当面は、UDRPReviewの動きはないと思われる。
- ADR基本法は、今年度末の国会に通す予定で進んでいる。
JP-DRPもADR基本法の対象になる可能性がある。
- 国による認証制度を導入するという動きもある。
- JP-DRPだけでなく、UDRPについても、当事者が日本人同士でパネリス
トが日本人のような場合対象になる可能性がある。その場合には紛争
処理機関が認証を受けないといけないということも起こりうる。
- 7月末に中間取まとめが行われ、その後、8月末までパブリックコメン
ト募集が行われるの予定。
- JPNICとして、どのような意見を出すかをまとめることが、今年度のDRP
検討委員会の目的のひとつ。
[質問/意見]
- 認証制度の導入は国際的な動きか。
→ そうではない。国家による強制から離れることがADRのもともとの
目的。よって世界的な動きに反するものと考える。
- 示談と裁判の中間的なものを作るということか。
→ 以前からある仲裁等も含め、種々のADRが存在する。
- こうした動きには、どのような背景があるか。
→ 司法改革審議会からの提言の中に、ADRの推進が盛り込まれてしまっ
たので、何かしないといけないという風になってしまった、という
背景がある。
[決定事項]
- なし
3) 技術検討委員会からの報告
佐野委員より、資料 2-3-1 に基づき報告が行なわれた。
[質問/意見]
- なし
[決定事項]
- なし
4) ドメイン名事業部からの報告
坪委員より、資料 2-4-1 に基づき報告が行なわれた。
(以下のような補足があった。)
- 今後gTLDに関する最新情報を発信していくことの前提として、国内の
gTLD関係者と座談会を開催した。今後も続けていく。
- IDNポリシー研究会で議論された内容を情報発信していくことを検討し
ている。
[質問/意見]
- GNSOの会議で、gTLDのフィルタリングに関する話題が出た。通常、存
在しないTLDに対するクエリーは、ルートサーバを介してエラーが返さ
れる。しかし、いくつかのプロバイダのDNSサーバーは、存在するTLD
のリストを持っていて、そのリストにないTLDに関するクエリーは、ルー
トを介さずに、そのDNSサーバーが直接エラーを返す。これがgTLDのフィ
ルタリングと言われるもの、新しいgTLDができたときに、このリスト
に加えないと、たとえ存在してもエラーを返してしまうということが
起きてしまう。
→ その目的は何か。
→推測だが、ルートサーバに対する負荷を減らそうという目的で
はないか。
→ プロバイダとは、接続サービスのプロバイダか。
→おそらくその通り。
→ ルートサーバへのクエリーの8割は不必要なもの。この方法により、
キャッシュサーバーの負荷も減る。
[決定事項]
- なし
[その他]
坪委員より、ドメイン名検討委員会について説明があった。
- 今年度は、当初は設置せずに、必要に応じて設置する。
- これまでは、ポリシー策定機能を達成する手段として、ドメイン名検
討委員会があった。しかし、今年度はオープンな形にするために、二つ
のポリシー研究会を設置する。具体的にはgTLDポリシー研究会とIDNポ
リシー研究会。
- それぞれのポリシーについて検討・研究し、ポリシーを策定していく
方向でいる。
- 研究会で、JPNICとして何か意見をまとめないといけないようなトピッ
クがでてきた場合には、ドメイン名検討委員会を設置して審議する予
定でいる。
5) IP事業部からの報告
前村委員より、資料 2-5-1 に基づき報告が行なわれた。
[質問/意見]
- 家電メーカーに対するIPv6のニーズの訪問調査の実際の感触はどうだっ
たのか。
→ メーカーで機器にIPv6を割り当てる場合には、IPアドレスが足りる
のかという問題があるが、あるメーカーの場合、全世界の工場から
出荷される機器の台数から計算すると、64ビットくらいあれば足り
ることが判明したのが興味深かった。
また、メーカーには既にシリアルナンバがいくつもあり、さらにIP
アドレスを割り当てるのは面倒であるという意見もあった。
- セキュリティに関する議論は行われたのか。
→ 今回調査したメーカーでは、話題にあがらなかった。
- セキュリティに関してはインターネット推進事業部でも取り組んでお
り、松下電器などのケーススタディを報告したいと考えている。また、
今後メーカーを一緒に訪問するのもよいかもしれない。
→ぜひ検討したいと思う。
- ブルートゥースなどの標準化規格とは切り離して、IPv6のニーズを調査
しているのか。
→その通り。現在は、メーカー側の担当者も多岐にわたっている。
[決定事項]
- なし
6) インターネット推進部からの報告
佐野委員より、資料 2-6-1 に基づき報告が行なわれた。
(以下のような補足があった。)
- セキュリティセミナーに関しては、当初定員100名から150名に増員したが
完売した。
[質問/意見]
- ENUM報告書は配布しているか。これを機会にオープンなカンファレン
スは企画する予定はないか。
→200部作成し、総会時や関係者などに配布済。英語翻訳した場合は
もっと幅広く配布できるかもしれない。
→オープンカンファレンスは適宜検討していきたい。
[決定事項]
- なし
7) 総務部からの報告
成田事務局長より、資料 2-7-1 に基づき報告が行なわれた。
[質問/意見]
- なし
[決定事項]
- なし
8) JPRSからの報告
堀田リエゾンメンバーより、資料 2-8-1 に基づき報告が行なわれた。
[質問/意見]
- ICANNモントリオールでのccTLDの連合の会合の報告について教えて欲しい。
→ ccTLD の連合体としてICANNとどういう関係を作っていくかという
議論は近年あったが(IANA DBのトップに.JPと書いてもらえばいい
だけ、などの議論もあった)、この議論をずっとやってきた中で、
ccTLDの連合がSupporting Organizationになった。そうなった背景
には、一つはICANNから離れても同じ努力は必要だろうと考えたこ
と。また、ITUにとっても、せっかく政府間の枠組みがうまく働い
ているので、その中で動いたほうが幸せだろう、ということは合意
された。各CcTLDが加入するかどうかは各国の判断になる。これは
モントリオール会合の直前になってICANNが承認した。
[決定事項]
- なし
9) データベースに関する統計情報 資料 2-9-1
10) リエゾンメンバーからの報告
□WIDEからの報告(石田委員)
- DNSQC-TFの報告が公開されている。JPNICのWEBからも見ることができる。
エラー率はJPドメイン全体の約38%発生している。
JPRSでもDNSの情報提供サービスを開始した。
- ENUMについても参画していきたい。
□JAIPAからの報告(境委員)
- なし
□IAjapanからの報告(太田委員)
- インターネット白書2003を今週月曜発表。
N+Iをやっているので、終了次第報告書を関係各所に配布。
□JANOGからの報告(松本委員)
- 7月24日、25日JANOGミーティングを開催する。
JPNICもUPDATEに参加。
□JPCERT/CCからの報告(大林委員)
- オフィスを移転。
- 中間法人化(4月1日より)
12) その他報告事項
- ICANN報告会の開催を7月22日か23日くらいで調整中。
- 新しい組織について
http://www.nic.ad.jp/ja/icann/reform/update.html
3. 審議事項
なし
○次回の開催予定
2003年9月11日(木)13:00~15:00
(今後は奇数月の第2木曜13:00~15:00とする。)
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