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ニュースレターNo.13/1999年4月発行

3. 最新トピックス

3.9 インターネット・ガバナンス(*註)をめぐる最近の国際情勢

(国際連携検討部会)

 前回のニュースレター12号でお知らせしたように、インターネットを管理する仕組み作りに関する議論(Internet Governance)は、ICANN (The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)の設立という形で序々に方向性が見えてきました。ここではICANNをめぐるその後の動きをお伝えしたいと思います。

(*註)
gTLDの追加問題が発端となって始まった IANA (Internet Assigned Numbers Authority) の再編の動きを「インターネット・ガバナンス」という言葉で今まで表現していましたが、この言葉はここ 2, 3 ヵ月の間に急に使われなくなってしまいました。次回この話題をお伝えするときには、多分「ICANN のその後の動き」というような題名でお伝えすることになると思います。

 大きな動きは3月4日のICANN報道発表でした。特にこの報道発表で示された2つの決定、1つは、NSIが今まで登録業務を行なってきた .com .org .net の3つのTop Level Domain (TLD)に競争的Registrarを導入する方針、もう1つは、DNSOの組織案の概要の決定、この2つはICANNの活動の中で大きな意味を持つものということができます。

 1番目の競争的Registrarの構想は、ICANNの議論が始まる前にあったgTLDMoUの中でアイディアが述べられていたもので、前号のニュースレターでも述べた通り、米国政府のいわゆるGreen Paper, White Paperの発表という流れの中で中断を余儀なくされていたものですが、インターネット・ガバナンスを巡る一連の議論の出発点にあった問題として、今回ICANNは既存のTLDでの開始の道を探り始めたわけです。

 2番目のDNSOに関しては、少し詳しく以下に述べてみます。DNSOとは、ICANNの定款で定められた3つのSupporting Organization (以下“SO”と略)の1つであるDomain Name Supporting Organizationのことで、他の2つはAddress Supporting Organization (ASO)とProtocol Supprting Organization(PSO)です。ICANNの理事会は1998年12月21日に“Information Concerning the Formation of ICANN Supporting Organizations” という文書を発表し、各SOのできるだけ早期の確立を望むこと、関係者間でSOの組織案を議論してICANNに提出することを望むこと、その組織案を3月3日シンガポールで開くICANN理事会の議題とするためには遅くとも1999年2月5日までに出して欲しいこと、などを述べました。

 SOの組織論に関する議論はICANNに関する一連の議論が始まっていたジュネーブ IFWP(1998年7月)の頃には既にありましたが、多くの電子メイルと会合による議論を経て、2月5日までにDNSOに関する組織案2件とASOに関する組織案1件がICANNに提出されたました。このうちDNSOに関する議論2月28日から3月6日までシンガポールで開かれたAPRICOT (Asia Pacific Region Internet Conference on Operational Technologies)の年会の場を利用して集中的に討議されました。上記ICANNの理事会もこのAPRICOTに時と場所を合わせて開催されたわけですが、DNSOに関心を持つ人々の間で一本化できずに2つの提案が出たことにより、先行きがあまり見えない状態でAPRICOTを迎えたわけです。

 DNSOに関する2つの提案は、1月22日にアメリカのワシントンDCで開かれた会合での合意事項に基づくWashington Proposal (別名BMW proposal、1998年10月のBarcelona会合、11月のMonterrey会合、1月のWashington会合、の頭文字からこのように呼ばれた)と、これに不満足な人達が2月2、3日にパリに集まってまとめたParis Proposalです。3月2日のDNSOについて討議する会合では、BMW Proposal まとめた立場からDavid Maher氏と、Paris Proposalをまとめた立場からAntony Van Couvering氏が出て議長団を構成して議論が進められましたが、途中でRIPE CENTR (Council of European National Top level domain Registries)のDennis Jennings氏が、CENTRがまとめた両案の折衷案を提示し、これの説明に多くの時間を費やしました。

 会の雰囲気は「もうこれで妥協しよう」という感じでしたが、2月5日より遥かに遅れて出てきたこの案がICANN理事会でどのように扱われるのかが不明であることに懸念を持つ人も少なくなかったようです。ICANN理事会議長のEsther Dyson氏もこの様子を傍聴していましたが、時折彼女に対して発せられる質問に対しては「各SOの構成は各SO関係者で合意して欲しい」という一貫した態度を取り続け、折衷案の扱いに関しては明言がないまま3月4日午前のICANN理事会(非公開)を迎えました。しかし、結局午後の報道発表では、ICANN理事会がおおむねCENTRの折衷案を受け入れたことが判明し、多くの人々が、長かった議論に一応の終止符が打たれて一歩未来に向かって前進したと感じ、喜んだようでした。次回のICANN会合は5月25日~27日にベルリンで開かれる予定で、これに合わせてDNSOの組織作りが具体的に進んでいくものと思われます。

 なお、今回のシンガポールではASOに関する議論を行なう会合も開かれましたが、何らの決定にも到りませんでした。これは提出されている組織案が1つであるにもかかわらず、関係者間の合意が不十分であるとみなされていることに原因があるように思われます。

関連URL:

ICANN報道発表(1999年3月4日):
http://www.icann.org/statement.html
“Information Concerning the Formation of ICANN Supporting Organizations”(1998年12月21日):
http://www.icann.org/icann-pr21dec98.html
DNSO組織案(1999年2月5日):
http://www.icann.org/dnso/dnsoapps.html
ASO組織案(1999年2月5日):
http://www.icann.org/aso/asoapps.html
Barcelona, Monterrey, Washington でのDNSOに関する会合:
http://www.dnso.org/
CENTR折衷案:
http://cyber.law.harvard.edu/icann/singapore-0399/archive/DNSOdraft.html
ICANNの今後の予定:
http://www.icann.org/calendar.html

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