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ニュースレターNo.14/1999年8月発行

3.最新トピックス English Page

3.9 INET2000の横浜開催について

高橋 徹(JPNIC理事、日本インターネット協会会長)

1.INET会議の歴史

 INET91がコペンハーゲンで開かれたのは、それまでいくつかあったアカデミックネットワークの集まりを統合し、最新のインターネット商用化の流れと組み合わせた形で、インターネット全体にわたる会議を開催しようとしたからである。そこからINETの歴史は始まった。この会場でISOC(Internet Society) 設立の呼びかけがあり、日本から参加したものの多くが、翌1992年1月、ISOCが成立するとともに創立会員(Pioneer Member)となった。

 INET92の神戸が最初のISOC年次大会となった。実行委員長は相磯英夫先生、プログラム委員長を石田晴久先生が担当された。国内の実行部隊は、村井先生のWIDEプロジェクトを中心に、慣れない資金集め、国際会議の準備に走りまわって、600人の参加を見て無事開催できた。

 その後、INET93 サンフランシスコ、INET94 プラハ、INET95 ハワイ、INET96モントリオール、INET97 クアラルンプール、INET98 ジュネーブ、INET99 サンノゼと続いてきた。今年は、6月22日から25日まで“The Internet Global Summit”が開催され、“The 9th Annual Internet Society Conference”と題して、プレコンファレンスイベントが20-21日、オープニングレセプションが22日、コンファレンスが23-25日に開かれた。

2.INET2000を横浜に招致

 INETはこれまで3大陸を回り持ちで開催してきており、2000年はたまたまアジアの順番になった。昨年11月に、私たちは社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)、WIDEプロジェクト、日本インターネット協会(IAJ)を中心にして、INET2000招致委員会を作り、「日本経済の復興はインターネットの一層の進展からはじまる」という確信を持ってINET2000を日本で開催しようと意志を固め、横浜を候補地にして1月12日に提案書を提出した。その間の経緯を記す。

  • 数次のIAJ総会で、INET2000を日本に招くことを会員に諮り、賛同を見た。
  • 1998年11月14日、BostonのICANN MeetingでISOC Vice President for ConferencesのJavier Solaと会い、日本からプロポーザルを出す準備があることを表明した。
  • 1998年11月17日にRequest for Proposalの最終版が告知された。
    http://www.isoc.org/isoc/conferences/inet/00/proposal.shtml
  • こののち、11月27日に、IAJ会長、副会長の指名により、IAJ理事、幹事数名の参加を得て、プロポーザルに関する最初の会合を開いた。実行委員会、組織委員会の形態をとり、ISOC AC会員である非営利の組織、IAJ, WIDE Project, JPNICを核にして実行委員会を組織し、その上位に資金工作にあたる組織委員会を設定することにした。
  • 1998年12月6日からのIETFの間に持たれたISOC Advisory Council Member Meetingに出席し、ISOC側にRFPがあまりに詳細にわたることを指摘し、提案しやすい形態を期待することを伝えた。
  • 12月14日、京都の国際会館で、INET2000の打ち合わせを行なった。それに基づき、ただちに日本からLetter of IntentをISOC宛てに出して、正式な意思表明とした。
  • 12月25日、JPNICでINET2000のプロポーザル作りの会議を開催した。プロポーザルの原稿分担、作業分担を決め、事務局をJPNIC内に置くことを決めた。JPNIC理事会の承認を得て、国際課の担当職員が張り付く。招致委員会委員長に高橋徹、副委員長に岡田智雄、藤原洋など複数名を置く。
    会議運営会社としてJCOMを選択し、提案書作成の作業を進めた。
  • 1999年1月2日、高橋宅に数名が集まり、提案内容について討議を進めた。
  • 1月4日、JPNICに集まり作業進捗をチェック、締め切りの1月11日まで煮詰めていくことにした。
  • 1月11日、JPNIC側が英文チェックを行ない、部分的にISOC宛てのDHLパッケージを発送。12日、全部の提案書を発送。
  • 1月14日、Javier Solaから受理したとのメールがきた。競合は、香港、北京、グラスゴー、パリである。台湾とバルセローナは提案を取りやめ。
  • 2月23-25日にISOCから現地視察の一行を迎える。Javier Sola, George Sadowsky, Torryn Brazellの3名が来日。
  • 3月末に北京有力説が浮上。4月末で決まらなければ、横浜は降りるぞ、と最後通告を出す。
  • 4月28日にJavier Solaが再来日(北京経由)し、日本開催に決定したいと語る。

最終は、香港、北京、グラスゴーと競合の結果、努力の甲斐あって5月6日になって横浜の開催をISOCが認め、内諾する結果になった。ISOCからは日本で開催するための財政的根拠として、最低100万ドルの資金ができる確証(あるいはキャッシュを銀行に積む)をできるだけ早く出すことを求められている。総予算4億1千万円のうち約3億円を、内外のスポンサーから集めることになった。

3.INET2000@Yokohama

 ISOCからの公式声明はサンノゼのINET99でなされた。その間に、コソボ問題、中国大使館誤爆問題で北京の米国大使館が抗議の渦に巻き込まれ、ISOC会長のVinton G. CerfがChinaInet99の基調講演者を断るなど、いろいろ波瀾があったが、結果はINET2000@Yokohamaが決定した。

 ISOCから指名された大会役員は、Vice President of Conference(INET2000)に、松本敏文(日本AT&T) Conference Co-Chair:Brian Carpenter(IBM, IBA)、高橋徹(日本インターネット協会)Program Co-Chair:村井純(WIDEプロジェクト)、Jean-ClaudeGuedon(モントリオール大学)である。

 会議に先立って、開発途上国向けのNetwork Training Workshopを1週間開催する。(慶応日吉の校舎の予定)また、会議には展示会を併設する。

 会議の内容はプログラム委員会が決定するが、今年の例を挙げると、次の項目が入っている。

  • E-Commerce & E-Business
  • Education & Information Resources
  • Social Legal & Regulatory
  • Community Networks
  • Technology
  • Next Generation Internet
  • Internet II
  • Multicast
  • IPv6…….

4.INET2000を日本に招致する効果

  1. 日本がインターネット大国として発展し、アジア諸国に対してリーダーシップを発揮するためにこの会議を招致することが有効である。
  2. 次世代インターネットに向かう議論をここに集約して、その先を展望できる機会である。これを機に日本のインターネットの改革を図っていくことができる。
  3. インターネットの社会的発展をトータルに検討するイベントであり、日本及びアジアにおいてこれを促進するための大きな契機となりうる。
  4. インターネットの発展が社会の変革をもたらし、構造を変えている。このINET2000を招致することで、日本経済の復活を図る方向を示唆できる機会を得られる。
  5. 間接的な経済効果は、4億1千万円の総予算の数百倍に及ぶと考えられる。

5.官民挙げての協力体制を

 ときしも、日本経済にもようやく復興の兆しが見えるときとなった。この長期にわたる不況の間、日本の企業家の皆さんはたいへんなご努力を重ねてこられた。すでに経済戦略会議の報告書をはじめ、多くの識者の指摘するところでは、日本社会の構造が、大きな変革を成し遂げなければならない時に至っているとのことである。

 私たち、日本のインターネットの普及発展を支えてきた者の認識も、また同じである。なぜなら、私たちが日本にもたらし、学術ネットワークとしての実験を踏まえて商用化を推進してきたこのインターネットが、日本社会に予想を越えたスケールで普及発展する中で、社会的影響が拡大するばかりではなく、確実に社会の変化をもたらしていることに直面して来たからである。21世紀は確実にインターネットを情報基盤とする社会である。このときにあたり、INET2000は日本及びアジアの21世紀のビジョンを、大きく展望する機会となる。このINET2000の成功をもたらすことに、日本の官民挙げての協力を心から要請したい。

 INET2000日本委員会事務局はJPNIC内に設置された。 日本委員会実行委員長に、野村純一(JPNIC理事、NTTPC)、 事務局長に新井均(NTT Communications)が就任した。

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