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ニュースレターNo.16/2000年4月発行

1 巻頭言: 日本は遅れている English Page

村井 純 JPNIC理事長

「日本のインターネットは10年遅れている」というような表現には慣れっこになっているけれど、それにしても似たような表現がよく使われる。インターネットに携わる専門家は愉快に受け取れるわけもなく、「こんなに頑張っているのに」と、ちょっぴり反発するのが普通だろう。確かに、今の日本がどこかの国の10年前、1990年の状態であることは技術的にはあり得ない。

「インターネット」の指標は、インターネットにどれだけ先端技術が使われているかではなく、社会や個人がどれだけインターネットを利用して発展しているかという点にある。インターネットは、年齢、性別、収入、学籍、地域などによる差異を超越して、コミュニケーションを提供できるという理論と期待があるにもかかわらず、彼の国ではインターネットの急激な経済への影響の結果は、逆にその差異を拡大しているというデータもある。しかし、わが国のインターネットの発展は、幸か不幸か、極めてインターネット的な、ボトムアップ型で伸びてきた歴史を持っている。それだけに、何と言ってもリーダーシップが今までのところボトムにあるので(自らがリーダーと心得ている方、ご容赦ください)、どちらかというと利益は弱者にあるような状態である。

さて、これをもって「進んでいる」と簡単には言えないが、デジタル情報がすべての人と分野に貢献するというインターネットコミュニティの大きな挑戦は、大きな役割と責任を果たし始めていると思う。IPv6がようやく普及のきざしを見せ始め、本当に大切なエンド-エンドのコミュニケーションを維持できる可能性が出てきた。ITSの分野でのわが国の普及のメカニズムは他の例を見ないほど優れていて、全国への普及はかなり平均的に進むと考えられている。ところで、多くのITSの分野はIPの利用の検討を開始している。携帯電話の電子メールとWEBの普及は、これらのアプリケーションへのハードルを一気に下げた。(両手の親指でテンキーを苦もなくすばやく操作して長文のメールを出す若者の姿は、20年前に日本語入力に命をかけていた先輩研究者達にはできれば見せたくない。)

元から均一性の強い文化と社会構造を持っていたとはいえ、本当にインターネットがすべての人に貢献するためのさまざまなモデルは、わが国でたくさん実現されていくのではないか。そしてそのための技術と経験の蓄積は、グローバルなインターネット環境への貢献に生かされていくだろうし、そうあってほしい。

よく思い出してみると、新聞に「インターネット」という言葉が徹底して使われ始めた95年以前に「遅れている」と言っていた人はいなかった。知らない人も多いけれど、「インターネット」はこの年の流行語大賞の候補で、大賞は逃したものの10の流行語には入っていた。その後、流行語から本当の流行となり、多くの人がインターネットを使い始め、やがて、多くの人がインターネットを使って生活を始めた。

さて、こうなってくると、いろいろと具合の悪いことが目立ってくる。せっかくインターネットが使えるのに、どうして買い物はしにくいのか、物は安くならないのか、弁護士や会計士は選べないのか、自分の自動車免許の持ち点が調べられないのか、その他の行政サービスは受けられないのか。10年かどうかはわからないが、インターネットを利用した新しいサービスに移行するための障害と頑固さはたっぷり社会、特に行政と制度にあり、これはさすがに多くの国に比べて遅れているような気がする。

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