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ニュースレターNo.19/2001年4月発行

1 巻頭言:インターネットは社会の神経網 English Page

JPNIC理事 後藤滋樹

ネットワークによる社会の一体感

考えて見れば、人間というのは不思議な存在です。生物としての個体は、いかにも頼りない無力な動物に過ぎません。それが集団となって社会を構成すると、大変強大な力を発揮することができます。人間社会を構成している要素は、もちろん人間(個人)ですが、その個人の間では種々の「もの」を交換しています。その中には「物質」の交換も含まれます。「エネルギー」の交換も大切です。しかし何といっても注目すべきは「情報」の交換です。

人間どうしの情報交換は、パソコンを使わなくても、インターネットを使わなくても大昔から行われてきました。しかし、ここに来てインターネットの登場は人類社会に大きな転換をもたらしています。それは社会における情報交換の規模と速度を果てしなく増大させるからです。

哲学者パスカルは、その作品の中で次のように指摘しています。「一人の人間はどんなに勉強をしてもいずれ寿命が尽きてしまう。しかし人類全体を一つの生物として眺めると、それは絶えず学習して前進する不死の存在である。」このパスカルの表現を、インターネットに親しんでいる人は日常的に実感できると思います。いよいよ人類社会が情報を共有する時代に突入したのです。

分業の進展と「他者」への依存

産業革命の時代にアダム・スミスは「分業」という概念を初めて使いました。彼の国富論(諸国民の富)には、ピン製造の分業によって生産力が数千倍に向上すると説明されています。その時代には、運輸技術によって市場が拡大して、「村の鍛冶屋」がなくなるという現象が起こりました。現代の情報通信技術(ICT)による革命は、情報の分野で分業を進化させていきます。

一方で、分業とは他者に依存して生活することを意味します。会社であれば他の会社と無関係ではいられません。人間も他人との関係が重要になります。インターネット時代は意外に孤独ではなく、友人や知人との関係がきわめて大切です。分業が進展するのですから、オリジナルな情報の価値が高まります。コピーの価値は低下します。このように考えたときに、豊かな情報とは一体何であるか、と考える必要があります。

ところで、人間の扱う情報は(大人の場合は特に)言語に大幅に依存しています。文字ばかりでなく、マルチメディア情報においても音声情報は言語に他なりません。人間社会の情報流通が、随所で言語バリアのために阻害されることが考えられます。私たちはこれまで日本語を便利に使ってきました。日本語はいうまでもなく大変に優れた言語ですが、今後は日本語だけに頼って暮らすことは難しくなるかもしれません。

JPNICの進化

インターネットの発展は止まらず、さらに社会からの期待や要請が高まっています。ネットワークの発展のためには、すぐれたコンピュータや光ファイバも必要ですが、それだけではダメだということも良く認識されています。いわば目に見えない資源であるIPアドレス、そしてドメイン名に注目が集まるのは当然のことでしょう。また日本語ドメイン名の登場は、上のような言語の観点からすると不可避であると思います。

こうした中で、本ニュースレターの本文にも紹介されているようにJPNICの体制も新しい時代を迎えています。他の国の例を見ても、NICの民営化への動きが趨勢であります。JPNICが新会社を設立しても今さら驚くべきニュースではないかもしれません。しかし、日本のインターネットはすでに巨大な存在となっています。その中心となって活動しているJPNICの今後に世界的な注目が集まるのは自然なことです。

インターネットが進化し、JPNICも進化する、そのような動きが明確になっているのが今の時期なのだと思います。

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