メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索

ニュースレターNo20/2002年3月発行

3 特集2:IPv6レポート

JPNICはIPv6アドレスポリシーの策定に積極的に取り組んでいます。また、IPv6普及・高度化推進協議会への参加を通じて、普及・推進活動のバックアップも行っています。ここでは、2001年度のIPv6アドレスポリシー策定に関する動きと、IPv6普及・高度化推進協議会の活動内容を概観するとともに、今後の動きについてご紹介いたします。

3-1 IPv6アドレスポリシーと現在の割り振り状況

現在のIPv6アドレスポリシーは、1999年にRFC2374をもとにRIRが暫定的に設定したものが適用されています。このポリシーでは、2回目以降の割り振りを受けるための条件に、過去に割り振られた総アドレス数の80パーセント以上を使用したことが含まれている点など、IPv4アドレスポリシーを基本的に踏襲しており、また未規定の部分も多く残っています。そのため、商用プロバイダが今後サービスとしてIPv6アドレスを使用するに際し、正式なアドレスポリシーの策定が望まれるところとなっております。正式なアドレスポリシーについては、この半年間、RIRを中心に集中的に議論がなされてきました。まだ決定にこそ至っていませんが、策定に向けて全世界的に大きく前進しています。

ここではIPv6正式アドレスポリシーの策定に向けたこれまでの動きと今後、そして現在暫定ポリシーの下で行われているsub-TLAの割り振り状況について紹介します。

3-1-1 2001年のIPv6アドレスポリシー策定の経過と今後

アドレス割り振り・割り当てポリシーのように、全世界的に適用される規則の制定に関しては、APNIC、RIPE-NCC、ARINの各地域インターネットレジストリでの合意が必要です。IPv6アドレスポリシーの策定については、2001年6月ごろから日本国内での議論が活発化し、その後、8月のAPNIC、その他のRIRのミーティングへと議論の場を移しました。

日本国内での合意形成(2001年6月~8月)

日本国内では、2001年6月頃IPv6アドレスポリシーに関する早期確立の議論が活発化し、WIDE 、JANOG、IPv6オペレーション研究会など、いくつかのコミュニティーでIPv6アドレスポリシーの検討がなされました。そして6月上旬に開催したJPNIC Open Policy Meetingの中では、IPアドレス検討委員の荒野高志氏から、前述の各コミュニティーでの議論の結果を反映したポリシー案の提案があり、ミーティングでの議論とその後のJPNIC IP-USERSメーリングリスト上での議論を経て、7月、日本版ポリシー提案としてまとめ上げ、公開しました。

APNIC Open Policy Meetingでの議論(2001年8月末)

日本国内で形成されたJP版のポリシー案は、8月に台北(台湾)で開催されたAPNIC Open Policy MeetingのAddress Policy SIGにて荒野氏から提案されました。一方、APNICのPaul Wilson氏からも3つのRIRでの議論を経た案が提示されました。Wilson氏からの提案の内容は、荒野氏の提案と比べるとよりIPv4アドレスのポリシーに近い保守的なものでした。この二つの提案のもっとも大きな違いは、ISPに対するアドレスブロックの割り振りに関する部分です。荒野氏の案では割り振りサイズが/29であることに対し、Wilson氏の案ではスロースタートの原則を考慮した/35であり、かつ2回目以降の割り振りでは過去に割り振ったアドレス空間の利用率をHD-Ratio(RFC3194参照)と呼ばれる演算式に基づいてチェックするものでした。会場では2つの提案をめぐって激しい議論が行われ、当初予定していた時間内には結論が出ず、結局、翌日まで関係者間での調整が行われた上、両者の提案を統一する形で合意に至りました。

RIPE-NCCミーティング・ARINミーティングでの議論(2001年10月)

10月1週目のプラハ(チェコ)でのRIPEミーティング、および10月最終週のマイアミ(アメリカ合衆国)でのARINのミーティングでは、前述のAPNIC Open Policy Meetingにてアジア太平洋地域で合意に至った内容が荒野氏から提案されました。ここではポリシー提案の詳細な内容の他、アジア太平洋地域でのIPv6ポリシー具体化の緊急性が伝えられ、IPv6での基本的な考え方が提案されました。IPv6の基本的な考え方とは、(1)リースの概念など、基本的なゴールはIPv4の考え方を踏襲すること、(2)経路集約がアドレス節約より優先されること、そのための最小割り振りサイズの緩和と追加割り振り基準の新しい考え方、などです。

いずれのミーティングでも最終的な結論には至りませんでしたが、アジア太平洋地域でのIPv6ポリシー具体化の緊急性については理解を得られました。そして、2001年度内の策定を目指して、以後グローバルなメーリングリスト上で議論をして行くこと、そして現在の暫定ポリシーを一歩進めたInterimポリシーという形でポリシーをまとめていくことで合意に達しました。また、暫定ポリシーの下での初期移行段階の基準によるsub-TLAの割り振りは、新ポリシーが決定するまで延長することが確認されました。

その後の検討状況

その後、先に述べたグローバルメーリングリスト(global-v6@apnic.net)にて議論が続けられている一方で、ポリシー案をまとめる作業を担う有識者らによる検討も進んでいます。JPNICでは、この有識者らの議論の元となる下案をまとめ上げる形で貢献し、その甲斐もあって、昨年12月22日には、3つのRIRより「IPv6アドレス割り振り・割り当てに関するInterimポリシー」が公開されました。

今後の予定

Interimポリシーについては、引き続きグローバルメーリングリストで議論がされているところですが、最終的には3つのRIRによる合意を得てInterimポリシーが完成することとなります。現在、2002年前半の合意を目指して検討が進められています。

3-1-2 Interim ポリシーの主な内容

ここでは上記の議論の末に、昨年12月にメーリングリスト上公開された Interimポリシーの主な内容を紹介します。

初期割り振り:

割り振り直後(3ヶ月以内)に/48換算で776以上のサイトへアドレスを割り当てる必要があることを証明できれば、少なくとも/32のアドレスブロックの割り振りを受けることができる。また、既存のIPv4ネットワークの規模などから判断して、より大きなアドレスブロックの必要性を証明することにより、/32以上のアドレスブロックの割り振りを受けることが可能。

追加割り振り:

過去の割り振りアドレスブロックからの総割り振り実績が、HD-Ratio(RFC3194参照)値0.8をベースとする評価基準を満たす場合に実施される。追加割り振りサイズは前回の割り振りより1ビット短いプレフィクス、もしくはより大きなアドレスブロックの必要性を証明することにより、2年間の需要を満たすのに十分なアドレスブロックが割り振られる。

ユーザへの割り当て:

ユーザへの割り当てサイズは、

  • 非常に規模の大きな申請者を除き、通常は/48
  • サブネットが1つであることがわかっている場合は/64
  • 接続する装置が1つであることがわかっている場合は/128

とし、単一のサイトが複数の/48を必要とする場合、RIR/NIRレベルで妥当性の判断を行う。

インフラへの割り当て:

ISPのインフラに対する割り当てでは、PoPごとに/48を割り当てられる。また、ISP社内業務に対しては別途に割り当てできる。

データベース登録:

割り当てた/48単位でデータベース登録を行う。ただし、個人情報の扱いには十分配慮を行うべきであり、具体的な個人情報保護の方法については各地域IRの持つプライバシーに関するポリシーに従うものとする。

さらに詳しい内容につきましては、以下のURLをご参照ください。

"IPv6 Address Allocation and Assignment Global Policy Draft of December, 22 2001
Version 2001-12-22"

ftp://ftp.cs.duke.edu/pub/narten/global-ipv6-assign-2001-12-22.txt

3-1-3 初期移行段階におけるsub-TLA割り振りについて

次期アドレスポリシーができるまでの間の暫定的な措置として、1999年より、暫定ポリシーの元でRIRによるsub-TLAの割り振りが行われてきました。sub-TLAとは/35のIPアドレス空間です。当初、sub-TLAの割り振りは、(1)全世界での割り振り件数の上限が100件に達するまで、または、(2)いずれか1つRIRの管轄地域での割り振りが60件に達するまで、という初期移行段階の割り振り基準での割り振りが行われ、それを超えた場合は一般基準に基づく割り振りを行うとされていました。しかし正式なアドレスポリシーの正式決定に今しばらく時間を要することから、次期ポリシーが決まるまでの間、初期移行段階の基準に基づく割り振りが延長されることになりました。

JPNICでは、2001年1月20日よりJPNIC会員(現在はIP指定事業者)を対象として、APNICへの申請取次ぎサービスを行っています。

世界の割り振り件数は2001年9月に100件を越え、2002年2月27日現在、128件に達しています。

graph
RIR別sub-TLA割り振り件数の推移

graph
アジア太平洋地域の国別割り振り状況

http://www.ripe.net/cgi-bin/ipv6allocsより

3-1-4 IPv6アドレスポリシーに関する情報提供

JPNICではアドレスポリシーに関する議論の最中、昨年10月25日に「IPv6アドレスポリシーに関する説明会」を開催しました。目的はIPv6アドレスポリシーの議論の最新状況をお伝えすることとし、広く一般を対象として行いました。RIPEミーティングでの急展開を受け、ARINミーティング前の急な開催であったにも関わらず、当日は多くの皆様にお越しいただきました。このことから、IPv6アドレスポリシーへの関心の高さをうかがい知ることができました。JPNICでは今後もタイムリーな情報提供を行っていきたいと考えております。

なお、先に述べたグローバルーリングリストは、誰でも自由に登録参加できます。登録方法やアーカイブについては下記のURLから参照可能になっていますので、皆さんもぜひ登録して、次期IPv6アドレスのポリシー形成に参加してみてください。

http://www.apnic.net/net_comm/lists/

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

このフォームをご利用した場合、ご連絡先の記入がないと、 回答を差し上げられません。 回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2020 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.