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ニュースレターNo.27/2004年7月発行

IPv6いよいよビジネスのスタート地点に !
IPv6ビジネスサミット2004

2003年2月16日に「IPv6ビジネスサミット2004」が開催されました。
JPNICが協賛したこのイベントの模様をレポートします。

2004年2月16日に、日本経済新聞社/IPv6普及・高度化推進協議会/(財)インターネット協会の主催でIPv6ビジネスサミット2004が開催されました。JPNICもこのイベントへの協賛を行い、ならびに筆者(JPNIC IPv6分野担当理事)をプログラム委員長として送るなど積極的に企画に参加しました。

1月にアナウンス後、5日間で4,000人弱の申込があり、受付を締め切らなければならないほどの盛況でした。もともとネットワーク技術者を中心とした議論の場として発展してきたIPv6サミットを、そろそろビジネス機運の盛り上がりにあわせて、2003年度からIPv6テクニカルサミットと本ビジネスサミットに分けたわけですが、この狙いが成功した形です。JPNIC的にも企画の一翼を担う組織として大変喜ばしいことだったと考えています。実際、参加者も従来のインターネット系の20~30代ジーンズ集団とは異なり、40~50代のネクタイをきちんと締めた意思決定層がほとんどであったのが象徴的でした。

セッションは午前中がキーノートセッションであり、(財)インターネット協会理事長の秋草直之氏、NTTコミュニケーションズ(株)代表取締役社長の鈴木正誠氏に加え、慶應義塾大学 村井純教授が講演を行いました。エグゼクティブパネルセッションにおいてはトヨタ自動車(株)常務役員 吉田博昭氏、日本電気(株)取締役専務 矢野薫氏、松下電工(株)情報機器事業分社社長 野村淳二氏などが、次々にIPv6のビジネス展開やその意義について語りました。「IPv6の日本のリードを諸外国にひっくり返されないように、様子見ではなく実際に行動していこう(秋草氏)」、「今年度中にIPv6ベースのサービスを次々に商用化していきたい(鈴木氏)」等、日本をリードする企業のトップから次々に威勢のよい言葉が発せられました。

午後は、家電、車、医療、建築・不動産、企業イントラなどの各分野において、IPv6導入例やその効果などについて、より現実的なレベルの議論が進められました。これらの講演に加えて展示会場もIPv6やRFID※1に興味ある熱心な人々でにぎわっていました。JPNICも展示会場においてパンフレットやニュースレターの配布を行い、IPv6関連やその他の活動を今までと異なった層の参加者に伝えることができました。

IPv6も1992年に企画策定が始まってから12年、ここに来てようやくビジネスのスタートラインに立ったといえるでしょう。これからIPv6を要素とするネット社会インフラの上に、われわれはさまざまなアプリケーションやソリューションを構築していかねばなりません。つまり、「これからのインターネットは造るではなく『創る』ものになる(村井氏)」ということです。

「車への応用は車両側の自律制御だけではなくインフラとの協調制御を通じて、交通事故死や交通渋滞などの車の負の側面を極小化していく(吉田氏)」、「照明や空調をビル、あるいはエリア単位で管理していくことにより30%以上の省エネが図ることができ、環境にもやさしい(野村氏)」、「医療もパラダイムが変わり、患者からのアクションがなくても医療機関からのアプローチも可能(札幌医科大学大学院教授 辰巳治之氏)」。さまざまな分野で可能性は広がっていきます。

一方、「企業のイントラにおいては、特段のメリットがなくても、5~6年に一度のシステム更新時には将来のIPv6化に乗り遅れないようにIPv6対応しておくべきだ((株)電通国際情報サービス主幹研究員 熊谷誠治氏)」という意見もありました。システム更新時にそれほど高いコストを払わずともIPv6機能も導入しておけるのなら、これをことさらに拒否する理由はないということです。

今まで、IPv4ネットワークは世界中のコンピュータをオープンでシームレスに接続していくことにより、新しいアプリケーションを生み、新しい仕事や生活のスタイルを創造してきました。IPネットワークにつながるものが増えればそれに応じてメリットやできることも飛躍的に増大し、また同時にコストも下がりました。1990年代のパソコン通信とインターネットは何が違うのかという不毛な議論は、インターネットが主流になってしまった今、何の意味も持ちません。

IPv6の究極のメリットはアドレス数の上限を実質上取り払うことにより、この新創造をコンピュータだけでなく、すべての「もの」に拡張していこうということにあります。さらに社会インフラたるために、単にオープンでシームレスな環境を提供するだけなく、その環境の上で自由にセキュアな通信路を設定できるような仕組みをも用意しました。あとはこの土台の上に何を創るかです。新しいソリューションやアプリケーションを導入したら、インフラとして最適なのはIPv6だった、そういう移行シナリオが今後の方向性でしょう。

とはいえ、目標とする導入・利用レベルによっては、さまざまな課題も残されています。IPv6へ全面的に移行するのはまだ先であり、それまでは利用されやすいところに導入されていきます。筆者は2005~6年ぐらいが普及のブレークポイントになると考えています。IPv6がすべての業界のサービスや商品にネットワークという付加価値を与えてくれるとすると、今後、ネットワークをからめたサービスや商品を提供する各企業はそのブレーク年までに何を準備しておくべきなのか。これが各企業の、そして日本あるいはアジア地域の一つの勝負ではないかと考えます。

(JPNIC IPv6分野担当理事 荒野高志)


※1 RFID:Radio Frequency IDentification
ICタグを使い、無線で人やモノを識別・管理する仕組み

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