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ニュースレターNo.32/2006年3月発行

ARIN XVIミーティング

今回のARINミーティングは2005年10月25日(火)から10月28日(金)、ロサンゼルスのユニバーサルシティで開催されました。

ユニバーサルスタジオから歩いて15分のヒルトンホテルが会場でしたが、場所がどこであってもTシャツにジーンズ姿の業界の方々がIPアドレス管理について議論を行うことに変わりはなく、華やかな雰囲気が漂っているということはありませんでした。

写真:ポリシーSIGの様子
ポリシーSIGの様子

例年、秋のARINミーティングはNANOGとあわせての開催ということもあり、参加者約190名のうち、NANOG、ARIN両方の参加者は135名だそうです。管轄地域が主に北米のため、米国カラーが非常に強いことがARINミーティングの特徴です。どんな些細なことでもきちんと議論を行う土壌のせいか、今回も話題は盛りだくさんでした。

特に注目すべきトピックスとして、IPv4アドレス(以下、IPv4)の寿命予測、IPv6アドレス(以下、IPv6)ポリシーの変更、IPv6におけるPIアドレス、そしてAS番号の4ビット化、についてご紹介したいと思います。

◆IPv4の寿命予測

ARINミーティングの議長でもあるJohn Curran氏がモデレーターを務め、Geoff Huston氏(APNIC) 、Tony Hain氏(Cisco Systems) 、Thomas Narten氏(所属の明記なし)とKC Claffy氏(CAIDA) がそれぞれの見解を発表し、パネルディスカッションを行いました。

IPv4の寿命予測について、Geoff Huston氏は8年、Tony Hain氏は5~7年としています。二人の予測に若干の差異が生じているのは、過去のどの時点の推移を参考に今後の伸びを予測しているかによって、消費カーブか異なることと、どの時点(IANAプールが尽きた時点か、RIRプールが尽きた時点)で「枯渇」と見なすのかということが理由です。

また、Geoff Huston氏は予測されている寿命の正確性そのものよりも、実際に枯渇した場合の対策に目を向けています。具体的にはIPv4が枯渇した時点でIPv6への完全移行が完了していない可能性が高く、「その間のアドレッシングをどうするべきか」ということについて問題提起が行われていました。

また、そのようなことが起こった場合、IPv4が市場に出回ることも予測され、RIRをはじめとするレジストリの役割についてもコミュニティに対して問いかけてました。

これはJPNICでも大きな取り組みが必要な問題と考え、2005年12月より番号資源利用状況調査研究専門家チームを設立して調査を進めています。今後調査結果を発表し、みなさまと一緒に検討を進めていきたいと考えています。

◆IPv6ポリシーの変更

以下二つに分けて提案が行われました。

  • 追加割り振り利用率の変更(HD-ratio 0.8→ 0.94)
  • /48以外の新たな割り当てサイズの追加

1点目の追加割り振り利用率の変更についてはAPNICで行われた提案と同じ内容で、ここでも参加者からのコンセンサスが得られました。

新たな割り当てサイズを設けることについては今回のミーティングで結論は出ず、今後コミュニティの意見を反映させたうえで改めて具体的な提案を行うことになりました。

こちらについて当初はAPNIC、RIPE同様、既存の/48に加えて/56の割り当てサイズを追加することが提案されましたが、参加者から「割り当ては可変的に行うべき(つまりビット単位で割り当てサイズが決定できるべき)」とのコメントがあり、他の参加者からも支持するコメントがいくつかありました。

その後、議長から「既存の/48よりもより小さな割り当てサイズを検討するべきか」と「割り当てサイズを固定ではなく、可変とするべきか」の2点について確認が行われた際、どちらも賛成者数が反対者数を大きく上回ったため、この点も考慮したうえで、次回のARINミーティングで提案が行われることになるかと思います。

◆IPv6におけるPIアドレス

過去数回のミーティングから継続議論として提案されており、特に現在IPv4でマルチホームを行っている組織については強いニーズが確かにあることは共通認識として確立されているようです。

ただし、具体的な基準を定めることで難航しており、今回の提案では「100,000ホスト以上を持つネットワーク」ということが基準に含まれていたため、「割り振り基準よりも厳しいじゃないか」と不評を買っていました。

経路情報集約のため、あまりにも誰でも取得できるようにするべきではないとの考えもあり、基準を緩和しすぎず、かつ必要な人に取得してもらえる、バランスのよい基準というのはなかなか難しいようです。引き続き、ARINのメーリングリストで活発に議論が行われています。

スレッド名:"2005-1 or its logical successor"
http://lists.arin.net/pipermail/ppml/

また、IPv6におけるPIアドレスは国内においても前回のJPNICオープンポリシーミーティング※1 でニーズが確認され、今後のAPNICミーティングでの提案に向けて、IPv6 PIアドレスWGで検討を進められています。

◆AS番号の4バイト化

正式な提案としてではなく、今後ポリシー提案を検討している参加者が自分の案を紹介して参加者の感触をさぐるPolicy BoFにてGeoff Hustonより紹介されたものです。現時点では以下のスケジュール案をもとに進めたいと考えているそうです。

2007年1月 4バイトのASも申請可能とする
2009年1月 4バイトのASをデフォルト分配
2010年1月 2バイトASの分配停止

その後、アジア太平洋地域においても2月27日よりオーストラリア・パースで開催されるAPNICミーティング※2 でGeoff Huston氏から提案が行われています。

◆NRO NCの選出

現職Lee Howard氏に代わり、Martin Hannigan氏が選出されました。

◆提案事項の結果一覧

2005-1: IPv6におけるPIアドレス
コンセンサスには至らなかったが、継続議論を行う。今後ACは提案者と調整しながら、コミュニティからの意見を反映した内容で再提案を行う。
2005-2: ARIN WHOISにおける情報の扱い
提案者が取り下げ
2005-4: AfriNIC設立に伴うポリシー変更
アフリカ地域をARINポリシー適用対象から省くことでコンセンサス
2005-5: IPv6 HD-ratioの変更
0.8⇒0.94への変更でコンセンサス
2005-6: エニーキャスト向けのアドレスの割り当て
却下
2005-7: マルチホームの定義の変更
現実に即した定義に変更することでコンセンサス
2005-8: IPv6割り当てサイズの変更
コンセンサスには至らなかったが、継続議論を行う。今後ACは提案者と調整しながら、コミュニティからの意見を反映した内容で再提案を行う。

◆参考情報

ARIN XVIプレゼンテーション資料
http://www.arin.net/meetings/minutes/ARIN_XVI/ppm.html

(JPNIC IP事業部 奥谷泉)


※1 第9回JPNICオープンポリシーミーティング
「プロバイダ非依存なIPv6アドレス割当に関する提案」
http://venus.gr.jp/opf-jp/opm9/opm9-program.html
※2 prop-032-v001: 4-byte AS number policy proposal
http://www.apnic.net/docs/policy/discussions/prop-032-v001.txt

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