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ニュースレターNo.34/2006年11月発行

ENUM最新動向 ~ 第8回 ETJP全体ミーティングのレポートから ~

2006年9月20日にETJP(ENUM Trial Japan)では、全体ミーティングを開催しました。

ETJPは電話番号をDNSでインターネット上の様々な通信サービスと対応づけることにより、その対応づけたサービスへのアクセスを可能とする「ENUM(tElephone NUmber Mapping)」に 関する技術実験を行う任意団体で、JPNICはJPRSとともにその事務局をつとめています。

1年ぶりの会合であったため、議事の内容は盛りだくさんでしたが、今回はそれぞれの概要をレポートします。

SIPit18参加報告

ETJP事務局の山崎信(JPNIC)より、2006年4月に秋葉原で開催されたSIPの相互接続試験イベント「SIPit18」にETJPとして参加し、相互接続実験を行ったという報告がありました。SIPitとは、SIPを実装したネットワーク機器間で相互接続性を検証する催しで、年に2回行われています。今回初めて日本で開催されました。実験を行った結果、ENUMの実装に問題のあるベンダーがいることがわかり、SIP開発者のENUMへの理解が不足していることもうかがわれました。こういったイベントに参加することにより、SIPベンダー・開発者に対してのENUMの認知度向上が図れた、とのことでした。

IETF ENUM WG の動向(標準化動向)

ETJP事務局の藤原和典氏(JPRS)により、「IETF ENUM WGの動向(標準化動向)」の説明がありました。IETFのENUM WGでは、

  • インフラストラクチャENUMの議論が盛んである。
  • 現在のENUM標準RFC3761のDNS格納方式部分の問題点を解決するために、大幅なアップデートがRFC3761bisとして提案されているが、RFC3761との互換性がない点が問題視されている。また、ENUMサービスを新しく実験する際に、ENUMSERVICEをどのように書けばよいか明確に書かれていない等の問題があるため、議論を継続する。

などが話題になっているとのことです。

海外のENUM最新動向について

筆者より「各国のENUM取り組み状況」として、ヨーロッパ・オセアニア・北米の状況報告を行いました。主要なポイントは以下となります。

  • 現在のe164.arpaのデリゲーションは、42の国・地域および組織が受けている。
  • ヨーロッパ地域では、ドイツ・オーストリア・ポーランド・スイスの中欧地域のENUMサービスが進んでいる。ポーランドでは、ENUM登録は電話会社を通じて登録する仕組みが整備され、また、ENUMを利用した番号ポータビリティなどの積極的な提案がみられる。
  • オセアニア地域では、オーストラリアでのENUM DNSの問い合わせ率が高い。ニュージーランドでは、電話とインターネット業界の共同トライアルが行われているが、来年4月に番号ポータビリティを始めるまで、ENUMの検討を行わないと発表。それに対して一部の海外から批判が起きている。
  • 北米地域は、2006年2月にITUよりカントリーコード1のデリゲーションを受けたが、通信法の縛りにより「1.e164.arpa」の空間が使えないことが判明し、試行錯誤の状態である。
第8回ETJP全体ミーティングの様子
2006年9月20日に開催された第8回ETJP全体ミーティングの様子

SIPropにおける「ENUMによるプロトコル変換Proxy」(SIPropプロジェクト)

日本ENUMトライアルの参加者であり、SIPropプロジェクト代表である今村謙之氏により、2006年度上期 未踏ソフトウェア創造事業採択案件である「クライアントサイドモジュール型 SIP-UAミドルウェア『SIProp』の開発」とENUMによるプロトコル変換Proxyについて説明がありました。この開発のマイルストーンとしては、2006年12月を目標にSIPのプロトコルを実装した変換プロキシを出すことを想定しており、その後は明確ではありませんが、3か月毎を目途にSkype、Jabber(XMPP)などのプロトコルを実装する予定であるということです。

その他報告

その後、日本が2005年11月に受けた1.8.e164.arpaのデリゲーションの内容とそれを受けて2006年1月に開始している「日本ENUMトライアル」の概要や、そのDNS運用状況の報告もありました。

ETJPの今後の進め方について

上記に記載したような報告を受け、最後に今後ETJPとしてどのように活動を活発化していくべきなのか、ディスカッションを行いました。

その中で出された意見として

  • 日本において商用サービスはいつスタートできるのか見えてこない。商用になれば自分の番号もすぐに登録したいし、お客様にも薦めたい。
  • ビジネスモデルをどうするのか、たとえば ENUM DNSは誰がお金を出して運用するか等の一つ一つの点がクリアになっていない。
  • 注目されるNGNの動向であるが、「通信品質」に関しては議論が進んでいるが、相互接続にかかわる具体的な実装等については、議論が進んでいるとは言えない。今後その部分でENUMが大きな役割を果たす場面もあるかもしれない。

などがありました。日本のように大きな国では、全体を見渡して決めるには思ったよりも時間がかかるという事情もあるものの、「もっと課題整理や実験への取り組みが欲しい」と、活発な活動をのぞむ意見がありました。よって以後は会員の意向を個別ヒアリングで確認して、その後会長・副会長・事務局で相談の上、今後の活動を検討してはどうかとの提案があり、ディスカッションは終了しました。

このミーティングの資料については、ETJPのWebページに詳細を掲載しておりますので、ご興味のある方は下記URLをご参照ください。

- ETJP
http://etjp.jp/
- 「日本ENUMトライアル」
http://www.nic.ad.jp/ja/enum-trial/
- JPNICのENUM紹介ページ
http://www.nic.ad.jp/ja/enum/
- IETF ENUM WG
http://www.ietf.org/html.charters/enum-charter.html
- SIProp プロジェクト
http://www.siprop.org/ja/

(JPNIC インターネット推進部 根津智子)

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