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ニュースレターNo.34/2006年11月発行

技術関連セッションレポート

2006年9月6日(水)はプレナリー、APOPS、Lightning Talksと技術・運用に関するセッションが目白押しでした。まずはオープニングを飾るプレナリーについてお伝えします。

プレナリー

プレナリーとは個々のセッションが始まる前に行われる全体会議のことです。基調講演はスポンサーでもある台湾最大の電気通信事業者、中華電信(Chunghwa Telecom)の副社長、Shyang-Yih Chen氏より台湾における業界の現状、現在進行中の国家プロジェクト、同社のインターネットサービスについて、NGN(Next Generation Network)に関する計画などの紹介がありました。その後、パネルセッションとしてIPv4の枯渇問題について吉田友哉氏(NTTコミュニケーションズ株式会社、JPNIC IPアドレス検討委員)および前村昌紀(JPNIC IP分野担当理事)およびGeoff Huston氏 (APNIC)より発表がありました。会場の入り口には英訳された当センターの報告書「IPv4アドレス枯渇に向けた提言」が積まれており、人気だったようです。

APOPS

APOPS(The Asia Pacific OperatorS Forum)とは、APNICオープンポリシーミーティングに併設されるインターネットオペレーターのためのフォーラムです。毎週ML(apops@apops.net)に投稿される経路表についての統計レポートでお馴染みの方もいらっしゃるかもしれません。前回のAPNICオープンポリシーミーティング(APNIC 21)までは、BoFとして夕方1時間だけ開かれていたのが、今回はIPv6以外の技術的なセッションを全て引き受ける形となり、3日間のうちのほぼ1日を費やしての開催となりました。

APOPSではさまざまな分野にわたっての発表がありました。セキュリティ関連ではブロードバンド化に伴い迷惑メール送信元およびDDoS攻撃元となっているBotnetについて、実験環境にて実際に動作させてみた様子、作用メカニズムなどについて発表が行われました。また、DNS amplification attack(IPソースアドレス偽造およびパケット増幅によるDNSへのDoS)についての発表が行われました。いずれも日本からの参加者からの発表でした。

運用関連ではバングラデシュでの海底ケーブルへの接続による同国のISPの運用面での変化、BGP経路情報中のASパス分析結果の考察(Tier-1と呼ばれる大手ISPのステータスの確認、プライベートASの誤った広告、複数のASからの同じIPアドレスプレフィックスの広告、隣接しないASの繰り返し、X relationship(2個のASがお互いの経路を広告し合う、など)などがありました。

なお、従来の技術的なSIG(Special Interest Group)は消滅したわけではなく、メーリングリストも存続しており議題があればいつでも再開されるとのことです。最後に、APOPSに技術的な発表をほぼ集約させるという、新しいフォーマットについてチェアより会場に対して質問があり、過半数を上回る支持を得られたようです。

Lightning Talks

APOPSの後、1時間ほどにわたってLightning Talks(稲妻のようにすばやい発表とでもいう意味なのでしょうか)が行われ、従来APOPSで発表されていたようなJANOGアップデートなどが議題となっていました。一つ一つのプレゼンテーションは10分以内で、内容はタイムリーなものという条件がつきました。何時間も掛けて準備するという性格のものではなく、会場に来てから比較的軽い話題を発表/共有したいという人のためという印象を受けました。事前にプレゼンテーション枠は全て埋まり、関心の高さを示していました。

IPv6 Technical SIG

今回のAPNICミーティングで唯一開催された技術系のSIGです。IPv6の割り振り/割り当て統計情報、6Boneの終了、IPv6エンドサイトにおける複数プレフィックスの併用ツールの紹介(これはインターネットとキャリア閉域網の併用という日本で切実なニーズのため開発されたということでした)、日本および台湾それぞれの地域でのIPv6普及状況などが発表されました。

参考情報

APNIC22公式ページ
http://www.apnic.net/meetings/22/
APOPS
http://www.apops.net/
特集 「第22回APNICオープンポリシーミーティングレポート」
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2006/vol387.html
特集 「報告書『IPv4アドレス枯渇に向けた提言』の公開にあたって」
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2006/vol355.html

(JPNIC 技術部/インターネット推進部 山崎信)

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