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ニュースレターNo.36/2007年7月発行

ARIN XIXミーティングレポート

2007年4月22日~25日にかけて、プエルトリコのサンファンで開催された、第19回ARINミーティングの全体概要をご紹介します。

ARINは北米地域のインターネットレジストリで、一般に公開されたミーティング(有料)を年に2回開催しています。プエルトリコはカリブ海にあるアメリカ領の島です。ミーティング会場近辺はカジノ付きのホテルがあるなど、アメリカのリゾート地の雰囲気がありますが、島自体はダイビングやカリブ海沿岸特有の自然の森を楽しめるような場所であるようです。

ARINミーティングは、JPOPMや他のRIRのミーティングと同様に、アドレス資源管理ポリシー策定プロセスの一環であるPublic Policyミーティング(PPMと呼ばれています)や、IPアドレス管理のあり方やARINに関する自由な議論が行われるカンファレンスです。

1日目はPre-meeting activity(事前活動)と呼ばれ、ワークショップやオープンポリシーアワー(アドレスポリシー自体に関する会議)が開かれます。今回は、「Practical Guide to IPv6」というテーマでワークショップが開かれました。2日目と3日目はPublic Policyミーティングが開かれ、4日目はARINメンバーミーティングと呼ばれる、ARINの運営に関するARINメンバーのための、いわば総会です。

今回のミーティングにおける特徴は、まずポリシー提案が13もあったことが挙げられます。この中には、JPNICを中心として各RIRでポリシー提案を行っている「IPv4アドレスの枯渇に向けたポリシー」が入っています。

各ポリシーの議論に当てられる時間が20分と短いため不満の意見が上がりましたが、迅速な進行によって全ての議論が期間中に行われました。

今回のミーティングの参加者は全体で144名でした。そのうちアメリカからが113名、カナダからが3名、カリブ海近辺と北大西洋近辺からが3名でした。各RIRからは3、4名ずつ参加者がいたようです。

写真:会議の様子
会議の様子。RIR updateの中でRIPE NCCについて報告するAxel Pawlik氏

Pre-meeting activity

Pre-meeting activityでは、前述の通り「Practical Guide to IPv6」というテーマのワークショップが行われました。ワークショップといっても内容はチュートリアルに近いもので、IPv6の基礎や各種OSやルータでの設定方法、6to4やトンネリングについての説明でした。参加者は10名~15名ほどでした。

□ ARIN XIXのPre-meeting activityの資料等
http://www.arin.net/meetings/minutes/ARIN_XIX/premeeting.html

オープンポリシーアワーでは、ARINコミュニティにおけるポリシー策定プロセスであるIRPEP(Internet Resource Policy Evaluation Process)の歴史の紹介や、今回のPPMで議論されるポリシーに関して、ステータスの確認が行われました。

ARIN におけるポリシーはNRPM(Number Resource Policy Manual)と呼ばれ、一つの文書にまとめられています。ポリシー変更はこの文書への変更を通じて行われるため、ポリシーに関する議論は主にその文案を元にして行われます。

□ IRPEP - Internet Resource Policy Evaluation Process
http://www.arin.net/policy/irpep.html
□ NRPM - Number Resource Policy Manual
http://www.arin.net/policy/nrpm.html

Public Policyミーティング

Public PolicyミーティングはIRPEPの一環として行われるミーティングで、コミュニティの中の提案者によってPPML(Public Policy Mailing List)に投稿された提案のうち、ARIN AC(Advisory Council)によって受理され、再度PPMLに正式なポリシー提案として投稿されたものについて、意見交換を行うために行われます。

今回は先に述べましたように13もの提案があり、ARINミーティングで時々見られるような意義についての討論は、参加者の間でも避けられたような印象がありました。

遠隔参加について

RIPEミーティングやAPNICミーティングと同様に、ARINミーティングでもオンラインでの遠隔参加(remote participation)ができるようなサービスが整いつつあります。ARINミーティングでは、RealVideoとWindows Mediaによるストリーミングが行われていました。しかしRIPE NCCやAPNICとは異なり、質疑応答に参加できるのは、remote participationの事前登録を行っているユーザーに限られていました。AUP(Acceptable Use Policy)が用意されているなど、ARINらしいサービス提供だと感じられました。

□ ARIN XIX Remote Participation Acceptable Use Policy(AUP)
http://www.arin.net/ARIN-XIX/remote_aup.html

ミーティング会場で、ポリシー策定プロセスを説明したflashアニメーションが展示されていました。このflashアニメーションはオンラインでも閲覧できます。

□ The ARIN Policy Process: From Ideas To Actions
http://www.arin.net/education/cbt/IRPEP/IRPEP.html

次回のARINミーティングは、2007年10月17日~19日にかけて、米国ニューメキシコ州のアルバカーキで開催されます。

(JPNIC 技術部/インターネット推進部 木村泰司)

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