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ニュースレターNo.37/2007年11月発行

JPNIC会員と語る/関西マルチメディアサービス株式会社
地域に根ざしたインターネットを

今回は、関西マルチメディアサービス株式会社をお訪ねしました。代表取締役社長 今川哲夫氏は、「標準服」であるアロハシャツのいでたちで対談に臨まれました。アロハの標準服は、クールビズを体現するのみならず、イベントなどで強い団結感を発揮するとのことです。今川社長に、同社の事業概要、課題、今後のビジョンなどについて、多岐にわたるお話をうかがいました。

[参加者紹介]JPNIC会員

  • 関西マルチメディアサービス株式会社 代表取締役社長 今川 哲夫氏
  • 技術部 ソリューショングループ マネジャー 三原 光太郎氏
  • JPNIC セキュリティ分野担当理事 歌代 和正
  • JPNIC事務局長 成田 伸一
写真:対談風景
左から、関西マルチメディアサービス 今川氏、三原氏、JPNIC 歌代理事、JPNIC 成田事務局長
会員名: 関西マルチメディアサービス株式会社
所在地: 大阪市北区中之島6-2-27 中之島センタービル19階
設 立: 1998年4月23日
資本金: 4.8億円
URL: http://www.kmsc.co.jp/ (2007年9月14日現在)

「ZAQ」のブランド設立の経緯とその苦労

成田 貴社は、10年前に関西エリアにおいてケーブル回線を用いた「ZAQ」ブランドによるブロードバンドインターネット環境を、会社設立と同時にいち早く提供されました。その時の、会社設立の経緯を教えてください。

今川 1996年1月に「関西マルチメディアサービス研究会」が発足し、ケーブルを利用した新しいサービスの検討を行いました。具体的には、インターネット、コンテンツ、電話の三分野において実証実験と事業性の検討を行いましたが、当時、電話はノイズが大きく商用化できないと判断しました。結果、インターネットとコンテンツのサービスを行う事業会社として、1998年4月に「関西マルチメディアサービス」を設立しました。

当時の中核メンバーは、関西電力と住友商事でした。その背景もあり、ジュピターテレコム※1が統括している関西の各ケーブルテレビ局とも提携しました。以後、「高速・定額・常時接続」を掲げ、関西2府3県でケーブルインターネットサービスを提供しています。

成田 現在、貴社のサービス、ZAQには45万人のお客様がいらっしゃるということですが、エンドユーザーさんが直接貴社につながっているということなのでしょうか。

今川 当初はそのようなビジネススキームで開始しました。しかし、時代の変化とともに、現在では「ケーブルテレビ各社がお客様と契約し、我々は上位プロバイダ」であるケースがほとんどです。お客様との直接契約は少なくなっています。なぜなら「ケーブルテレビとインターネットをセット割引にしたい」というニーズがあり、契約が二つではお客様を混乱させてしまうため、ケーブルテレビ局で窓口を一本化しています。

歌代 一般の商品で言うところの品質保証は、ZAQさんが対応されているのですか。

今川 基本的にはお客様の対応は各ケーブルテレビ局が行い、その後、各局からのエスカレーションを受けて弊社がケーブルテレビ局に対して対応しています。ただ、お客様と弊社との直接契約もありますので、そのような場合は直接対応しています。

成田 45万世帯のサービス分布、2府3県とはどこですか?

今川 大阪府はほぼ全域、兵庫県の神戸市とその周辺、京都府、滋賀県、和歌山県の人口密集地域に集中しています。

成田 売り上げが大きいですよね。内訳は、インターネット接続サービスが大半でしょうか。

今川 売り上げは、一昨年は62億円、昨年はジュピターの決算にあわせた9ヶ月決算(4~12月)で49億円です。これらの大半が、ネットワークサービスの売り上げです。それ以外には、コンテンツサービス、広告収入、IP電話、それから新しい事業であるEコマース、「安心見守りサービス」のようなホームセキュリティサービスもあります。

歌代 大半がネットワークサービスだとすると、かなり収入が大きいですね。ブロードバンドの接続サービスなどは競合が激しいと思うのですが、すごくがんばっている数字に見えます。

成田 本当にそうですね。ここまでになるにはいろいろとご苦労があったのだと思うのですが、そのあたりについてお聞かせください。

今川 各ケーブルテレビ会社との提携の際にも、それぞれ事情が異なりますから、スムーズに話が進まなかったこともありましたし、「ADSL 8M」の攻勢を受けた時には苦労しました。また、関西の中心部をメインにサービス提供しているため、競合他社も多くおります。今はFTTHによる攻勢を受けていますよ。(笑)むしろ地方に行くほうが、競争率が低いですね。

歌代 しかし、最近ISPが値上げしてきていますね。この傾向はまだ続きそうですか?

今川 値上げをしているのは、主にはマンション向けの接続業者でしょう。現在、値上げは検討していませんので、今がチャンスだと思っています。

成田 ところで「ZAQ」というブランド名はどのようにできたのでしょうか。何かの略でしょうか?

今川 設立当初、サービス名称の検討を行い、お客様に覚えていただきやすい名称が良いと思い考えました。ZAQは「Zone Access and Quality」の略です。弊社は、ケーブルテレビ局へのプロバイダをしていますので、「地域のアクセス網(Zone Access)」としてお使いいただく、そして「品質(Quality)」を重視していきたいと、このように命名しました。ちなみにZAQは、PCキーボード左側三つのキーを並べたものになっています。「Z」「A」「Q」ともに小指で入力するので、決して入力しやすくはないかもしれませんが、冗談で「小指の想い出※2」と呼んでいます。(笑)

写真:今井哲夫氏
関西マルチメディアサービス株式会社代表取締役社長 今井 哲夫

成田 「小指の想い出」ですか。懐かしいですね。今、サービスセンターでもこの「ZAQ」をお使いになられているのですね。

今川 コンテンツサービスも含め、基本的に全て「ZAQ」の名称を使っています。「関西マルチメディアサービス」という社名だと、なかなか最後まで言っていただけないことがあります。「関西マルチさん」とかですね。日本人はみんな省略形が好きですからね。しかし「ZAQ」というブランドは浸透しています。 ケーブルテレビ局の強みである地域密着性を活かしながら、上手に連携することでお客様のニーズにお応えできるよう、お客様の立場に立ったサービスの向上を目指したいですね。

地域密着型の事業の取り組み

成田 なるほど、そうなのですね。「地域密着」ということはWeb等を拝見しても強く感じられました。以前からそれが貴社の方針なのでしょうか。

今川 関西に特化したプロバイダとしてやってきましたから、昔からそれを標榜しています。ケーブルテレビ局の強みである地域密着性を活かし、提携ケーブルテレビ局と協力しながら、これまで以上に地域に特化した情報の提供、イベントの実施と活性化などに力を入れていきたいですね。 ZAQの大きな特徴は、地域に密着したコミュニケーションサービスです。これは、単にシステムの提供だけではなく、地域に根を張った「見えるサービス」を提供している点にあります。こうした「見えるサービス」の提供を通じて、街づくりや街の活性化にもお役に立ちたいと考えています。

成田 ユーザーから見た場合、ケーブルテレビ局とZAQの両方からのアプローチを受けるような感じはないのでしょうか。そういうことも意図しておやりになっているのでしょうか。

今川 そのような要素はあると思いますが、意図して行っています。「関西全域」というのが当初の目標だったので、資本系列を考えずに「関西で一つのものを作り上げたい」という信念でやってきています。

成田 ですから、各ケーブルテレビ局とユーザーが契約を結んでいるにも関わらず、「ZAQ」というブランド名が浸透している、ということになっている訳ですね。

今川 特に地域情報化は常に意識しており、コンテンツは本当に地域性の高いものをたくさん出しています。

三原 例えば、弊社のサービスに「街コミZAQ」というものがあります。これは、今、Web2.0とも言われていますが、ZAQ会員様が「特派員」として街へ取材に出て、地元情報をブログに上げるというものです。特派員がブログに載せた情報に対しては、誰でもコメントを付けられます。グルメ、イベント、スポットなどの五分野に分かれています。 「街コミZAQ」のサービス開始後2年経った今では、検索した情報を活用するという「受身」の活用法だけでなく、新しく見つけた情報をコメントとして発信するといった、双方向のコミュニケーションツールとしてご利用いただいております。ものすごくローカルなスポット、街のちょっとしたよいところなどを紹介しています。

今川 その他には、「もっと家(もっとや)」というサービスもあります。これは、やってみたいことがあるが、資金や人手、ノウハウなどで悩んでいる人達の「ユメ」の実現を支援するものです。「こんなことしたい」「こんなことできたらいいな」という情報を、「もっと家(もっとや)」のWebサイトに上げてもらい、支援する人をブログ上で募るというものです。さまざまな夢をもった人達にリアルな場で集まって話をしてもらいます。 この中で、優秀なプロジェクトには、報奨金の授与やプロジェクト推進の支援を行っています。これは、ヒューマンネットワークなのです。リアルな世界とバーチャルの世界とを一緒にしたような仕掛けなのです。「こんなことをしたい」という夢を一歩でもいいから実現してもらいたい、それが関西の活性化につながったら一番ありがたいと考えています。

サマーキャンプの様子
大阪府の「野外活動センター」で行われたサマーキャンプの様子

成田 ちなみに今年1位になったのは、どんなプロジェクトだったのですか?

今川 『子供たちにきれいな海岸を』というプロジェクトです。海岸にあるたくさんのゴミをこのままではいけないと、ゴミ拾いをしながら、どういうものが漂着しているのかを分析し、活動を広げていこうというものです。

三原 その他、『マジックで関西に夢と希望と驚きを』『石窯とつながろう』『若者が欲しがるしょうゆの開発』などのプロジェクトがあります。そして10月には、「もっと家」優秀賞に輝いた日本コナモン協会が主催する「大阪コナモン博覧会」に弊社も実行委員として参画します。

一同 コナモン!?

三原 関西で言うと、お好み焼き・たこ焼きですけれども、ラーメン・うどん・そばも「粉もの」です。

今川 9月末には、「コナモンZAQ」というコナモン博覧会との共同サイトが立ち上がりました。最初は、関西中心の情報を提供予定ですが、今後、東京・札幌……と全国展開していく構想です。

歌代 そういうことの積み重ねで、地域の活性化につなげたいと考えていらっしゃるのですね。

今川 はい。それにZAQ会員様を対象としたイベントをたくさん開催していますが、イベントに来てくださったお客様は、やはり解約率が低いですね。ZAQのファンになっていただく、ということが如実に数字に表れてきます。この間も、大阪府の「野外活動センター」をお借りして、夏のファミリーキャンプを1泊2日でしたのですが、大変好評でした。

歌代 そういう時には、社員の方も一緒に行かれるのですか?

今川 はい、そうです。直接お客様と触れ合える機会なので、営業だけでなく、各部門からも参加しています。私の担当は、いつも「風呂焚き」なのですよ。ドラム缶風呂は子供さんもみんな喜んでいました。また、携帯蚊取り線香もメーカーさんから直接寄付してもらって、みんなで身に着けていました。

成田 「地域密着」ということは、手間もかかるし、認知されるにも時間がかかるのではないでしょうか。

今川 おっしゃる通りです。また、ZAQブランドの認知度向上に向け、4年前から関西で、年に3回、テレビコマーシャルをやっています。この効果もあわせて、認知度も上がってきているとは思います。お客様の中には、「わしはケーブルテレビ入ってんねん、ZAQやで」とおっしゃってくださる方がいます。うれしい限りです。

キャラクター「ざっくぅ」にかける思い

今川 そしてブランド名の浸透にさらに一役買っているのが、弊社のオリジナルキャラクター「ざっくぅ※3」です。この「ざっくぅ」でテレビコマーシャルを始めてから、特に認知度が上がってきました。

一同 このキャラクター、かわいいですよね!

今川 そうでしょう。普段は物陰に隠れてお客様を見守っているのですが、こっそりと、お客様がブロードバンドを楽しむためにいろいろなことをやるのです。でも、その他の時には知らん顔で勝手に遊んでいます。家庭に潜んでいる「もののけ」をイメージしました。「座敷わらし」と言ってもいいかもしれません。癒し系でいじられキャラなのです。

「ざっくぅ」プロフィール
●誕生日 3月9日 ※3
写真:ざっくぅ
●身長 90mm
●体重 9g
●特徴 マシュマロのような白くて柔らかい質感
●生態 お客様がブロードバンドを楽しむためならなんでもやる。
その他のことは知らん顔で、勝手に遊んでいる。
いつもお客様のそばにいて見守っている。
ケーブルインターネットの守り神
●好きな物 ちくわ
●嫌いな物 ねずみ

三原 この「ざっくぅ」は子供には特に大人気です。名前は公募しました。着ぐるみがあるのですが、着ぐるみが登場すると、子供達にも大人気です。さかたおさむさんの作詞作曲、沖縄アクターズスクールの振り付けで「ざっくぅたいそう※4」というのを作ったのですが、この「ざっくぅたいそう」で各幼稚園を回っています。その様子を、ケーブルテレビのコミュニティチャンネルで映し、インターネットでも見られるようにしています。

歌代 やはり、コマーシャルの影響というのは大きいですか。

今川 認知度を上げるには一番です。キャラクター調査を行ったところ、関西のあるテレビ局のキャラクターと同じ位の認知度がありました。関西では55%位の認知度で、なかなか良いと思います。この「ざっくぅ」を用いたグッズは、プレゼント企画も行っていますし、実はWebサイトなどで販売も行っています。

歌代 「ざっくぅ」は、本当は小さいのですね。この上下の大きさのアンバランスが郷愁を誘い、「身近にいる」ことを強く感じさせますね。「地域密着」などということを、うまく体現しているキャラクターだと思いますね。

ISPとしてセキュリティ面で心がけているところ

歌代 ところで、迷惑メール対策でもいろいろと取り組まれているようですが、ISPとしてセキュリティ面で心がけていることをお聞かせください。

今川 お客様へのセキュリティに関するサービスには、特に力を入れております。2002年7月に「メールウイルススキャンサービス」を初めて提供しました。その後、「迷惑メール撃退サービス」の提供を開始しました。これらセキュリティサービスは、テレビコマーシャルなどで告知をしています。

歌代 具体的なサービスは、どういう形式のサービスなのでしょうか? 最近問題になっているのは、フィルターが間違って弾いてしまい、本来届くべき必要なメールが届かないということです。そのあたりの対策はどのようになさっているのですか。

今川 「メールウイルススキャンサービス」、「ホームページウイルススキャンサービス」、「マイシールド(クライアントPCでのアンチウイルス機能、ファイアウォール機能)」、「迷惑メール撃退サービス」のサービスを無料で提供しております。迷惑メール撃退サービスは、お客様があらかじめ条件を設定しておくと、システム側でシャットアウトし、迷惑メールがお客様に届かないようにします。お客様にとって、何が迷惑メールかは千差万別ですから、実際のフィルターはお客様に設定いただいています。事業者としてフィルターを設定することに関しては、いろいろな議論がありましたが、やはり事業者の意思としてはそれはやらないということで落ち着いています。

歌代 100%スパムであれば消す、というフィルターはユーザー側で書けると思うのですが、そこを間違って書いてしまうことがある、というのが今のレベルだと思います。そこが今の技術的な限界かなという気がしています。

三原 完全な選別はやはり無理で誤判断がありますし、またそういうエンジンが日本語に弱いという特徴があります。多言語の国にとっては厳しいですね。 事業者としてできることは、お客様にとって、いろいろなパターンのスパムに対して、フィルターをする条件付けのわかりやすいマニュアルを作り、これを情報として提供する、ということになると思っています。わかりやすく、簡単にWebサイトで見られるマニュアル作りを心がけています。

成田 ユーザーには初心者も多いですよね。

三原 初心者の方も多いです。インターネットを初心者の方にも安心して楽しんでご利用いただく必要があります。そのため、リモートサポートサービスの提供や、必要に応じて一番近い提携局から現地に駆けつけるなどのお客様サポートを行っています。 インフラのセキュリティ面での機能維持は、事業者の努力で対応が可能なのですが、最近対応に苦慮しているのが、こうしたお客様が所有するPCのウイルス感染やBOT化、無意識での加害者化問題です。

写真:歌代和正
JPNIC セキュリティ分野担当理事 歌代 和正

歌代 BOTが多いということは、どういうところから感じられるのですか?

三原 お客様のIPから異常なセッションがあり、Abuseの申告が多くきます。先ほども申し上げた通り、異常があればお客様宅にも駆けつけますが、既に大変な状態になっているPCもあります。しかし、お客様からすると、インターネットとメールを通常通り利用できるため、違和感を持っていないという現実があります。

歌代 ユーザーが困らないことが困るのですよね。ところで、グローバルIPアドレスを使われているお客さんは結構多いのでしょうか。

三原 昨今、ブロードバンドルータの値段が下がってきているので、ルータを使うお客様が多いとは思いますが、モデムに直接接続、という方も多くいます。グローバルIPアドレスが何なのかわからない、インターネットに直接つなぐことがどれだけ危険かわからない方もいらっしゃいます。そのため、お客様にファイアウォールをインストールするお手伝いもしていますし、「とにかく使ってください、守ってください」ということを伝えています。情報発信も行っていますがなかなか難しい問題です。

今川 一般のお客様には、インターネットの危険性を意識すること自体が難しいのかもしれません。「ZAQセキュリティ情報」というWebページを作成して、お客様へ注意喚起や、自社システムでのアクセスやトラフィックの状況などから、ウイルスに感染していると思われる挙動を検知し、該当のお客様への確認を行っていますが、なかなか追いつきません。ですから、ぜひともJPNICさんにはエンドユーザーのセキュリティ意識向上の教育活動や、関係省庁への働きかけを行っていただきたいと考えています。

インターネットを取り巻く変化の中で、今後目指すところ

成田 基本的には、ZAQさんは今後もケーブルテレビを通したインターネット接続サービスを提供していくのでしょうか。貴社がめざすところをお聞かせください。

今川 通信業界は日々めまぐるしく変化しています。 その変化の中で他社ともっとも一線を画しているところは、提携しているケーブルテレビ局の強みである地域密着性を活かしている点です。各エリアにケーブルテレビ局という拠点があることで、お客様へよりきめ細かなサービスの提供が可能になります。また、単に映画や音楽などのブロードバンドコンテンツだけではなく、地元に特化した地域情報や、地元のプロバイダだからこそ実現可能な、「双方向に顔が見えるサービス」を具現化している点だと思います。 ですから、地域に密着したケーブルテレビ局と提携しているからこそできるスピーディーな対応や、丁寧な説明などのきめ細かいサービス提供を、これまで以上に重視していきたいですね。

成田 なるほど、強みをこれからも最大限に活かしたい、ということですね。

今川 そうです。 また、「安心」「安全」「快適」「便利」がコンセプトなのは、インターネット回線の話だけではありません。「安心・安全」なホームセキュリティ、「快適・便利」のEコマースなど、回線にとどまらないインターネットをより楽しんでいただけるコンテンツサービスにも力を入れ、お客様へ提供していきたいですね。

写真:成田伸一
JPNIC事務局長 成田 伸一

JPNICに期待すること

成田 貴社がインターネットサービスに取り組んでいくにあたり、JPNIC会員として、また指定事業者として、JPNICにはどのような役割を期待されますか?

今川 2010年にIPv4アドレスの在庫が枯渇するという情報がありますが、これは弊社にとってISP事業に直接影響を及ぼす大きな問題と認識しています。 IPv6でのサービス提供の検討を、本格的に進める段階であるという認識はしているものの、当社のサービスはケーブルでの接続なので、DOCSIS3.0でのIPv6対応が規格化されなければ、ユーザー環境へのネイティブ接続ができず、提供したくても提供することができません。今、規格化の状況も聞いていますが、なかなか難しそうです。やりたくでもできない状況で、そうこうしている間にIPv4が終わりますよと言われます。この猶予期間がどんどんなくなってきていますね。 また、IPv6への移行も、世界的に見た時に進むべき方向であればいいのですが、一部のIPv4保有国が同調しなければ不完全な状況となってしまう懸念もありますよね。そのため、IPv6への移行を模索するだけではなく、IPv4の未使用アドレス回収と再配分は、ぜひとも必要な措置ではないかと思います。その点では、JPNICとしてJPを取りまとめ、さらには各RIRへの働きかけをお願いしたいところです。

三原 今、今川が申し上げたことを実現するには、いろいろとご苦労はあると思います。弊社も簡単な検証は行っておりますが、商用規模のネットワークで導入するにはかなりの労力を費やさなければなりません。上位のネットワークでは、弊社としても本格的に取り組まないといけないと思っています。ただ、ユーザー提供レベルではIPv6に対応していないため、サービスとしては提供できる状況ではありません。 しかし、日本がIPv6への移行に加速しそうという情報もあり、どうなるのかが非常に不安です。このあたりの情報共有をJPNIC中心に取り組んでいただき、「今後どう打破できるか」というところに期待をさせていただきたいと思っています。

成田 はい、皆様からも同様のご意見を承っています。

今川 先にも申し上げた通り、IPv4アドレスの回収を行う、IPv6移行のスタンダードの提案をするなどで、IPv4在庫枯渇問題でのNIRとしてのリーダーシップを発揮してほしいと思います。IPv4とIPv6が問題なく併存できる環境の検討と提案も、率先してお願いしたいと思います。

三原 また、セキュリティに関するところでも申し上げましたが、今日、社会基盤となったインターネットにおける、エンドユーザーのセキュリティ意識向上を図る啓発活動を、関係省庁への働きかけを含め、ぜひとも牽引していただきたいと思います。これらは、公平な立場にあるJPNICのような組織でなければつとまらないと思います。

成田 承知いたしました、鋭意努力します。

一同 本日はありがとうございました。


※1 株式会社ジュピターテレコム(ブランド名:J:COM)
※2 1967年にリリースされた伊東ゆかりの大ヒットソング
※4 「ざっくぅ」のざっくぅたいそう
http://zaq.ne.jp/taiso/

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