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ニュースレターNo.38/2008年3月発行

第24回APNICオープンポリシーミーティングレポート

全体概要

2007年9月3日(月)~9月7日(金)に開催された、第24回APNICオープンポリシーミーティングは、インド・ニューデリーがホスト地でした。5分以上も歩くと汗が流れ出るような気候でしたが、オールドデリーにあるモスクの周り等、芝生が広がっている場所もいくつかあり、木陰で涼んでいる家族やカップルをちらほらと見かけました。

今回は南アジアで活動するネットワークオペレーターのグループである、SANOGとのコラボレーションということもあり、地元のインドや周辺国からの参加者が多いことを期待していましたが、普段より若干多い程度であったことは少し意外でした。しかし、この時期の単独ミーティングには通常参加しない、ヨーロッパで活動するオペレーターの方も数名参加していたようです。結果として、合計31の経済圏から265名の参加があったと報告されています。

写真:会場の様子
会場の様子

プログラム面では、チュートリアル、BoF、APNIC総会については従来と変わりませんでしたが、1年前に単独開催した時からの試みとして、APOPS、SANOG Plenary等、従来よりも技術的な内容にフォーカスしたセッションの割合が増えていたことが印象的です。SIGも、このミーティングではポリシーSIGとNIR SIGのみに絞り、その他の技術的なテーマを扱うSIGは、APOPSやSANOGセッションに吸収する形をとっていました。

このミーティングで議題として注目されていたものは、APNICにおける料金改定と、IPv4アドレスの在庫枯渇に関する提案の2トピックです。また、前回のミーティングから、各SIGセッションを担当するSIG Chair/Co-Chairの任期を2年とし、選挙方式にすることが決定され、今回もポリシーSIG、IPv6テクニカルSIG、NIR SIGのChair/Co-Chairについて選挙が行われました。

SIG Chair/Co-Chairの選挙

今回はポリシーSIG Co-Chair2名、IPv6テクニカルSIG Chair1名、NIR SIG Chair1名のポジションが改選対象となり、以下の結果となりました。

ポリシーSIG Co-Chair: Randy Bush
Jian Zhang
IPv6テクニカルSIG Chair: 松崎吉伸
NIR SIG Chair: 奥谷泉(筆者・再選)

なお、このたび改選対象ではなかったChair/Co-Chairのポジションについては、引き続き現在のChair/Co-Chairが継続してその任にあたります。

APNICの料金改定

2007年1月~12月のAPNICの決算収支は、7%の赤字となることが予測されており、2008年以降の赤字を防ぐ暫定処置として、以下二つの変更を行う提案が行われました。

  • 会費の徴収通貨をUSドルからAUドルに変更する
  • 会費を一律7%増額する

収支の赤字は、固定費の増加と、収入源であるUSドルと支出通貨であるAUドルの、為替レートの差分による損失が原因とされているためです。

また、並行して、長期的な料金改定についても、今後1、2年を目処に検討を進めることも説明されました。

ミーティングでの結果としては、投票した会員の過半数の支持が得られず否決となりましたが、その後、USドルからAUドルへの通貨の変更については、APNIC EC(Executive Council)の判断により、2008年1月より施行することが決定しました。

ポリシー提案の結果

[全体]

今回最も議論が集中したのは、IPv4アドレスの在庫枯渇に関する提案3点です。

このミーティングで予定されていた提案事項は8点でしたが、うち4点が提案者の意向等により取り下げとなり、セッションの2/3以上の時間は、IPv4アドレスの在庫枯渇に関する、以下の提案に費やされました。

  • prop-046: JPNICからのIPv4アドレスの在庫枯渇に向けた提案
  • prop-051: LACNICからのIPv4アドレスの在庫枯渇に向けた提案
  • prop-050: APNIC地域において、割り当て済みIPv4アドレスの移管を認める提案

※prop-046、prop-051はいずれもIANAからRIRへの分配方法を定義したもの

しかし、テーマが大きいこともあり、いずれの提案についても今回は結論が出ず、継続議論という結果となっています。

写真:街の様子
ニューデリーにある会場にほど近い街の様子

[枯渇に関する提案]

まず、IANAからRIRへのIPv4アドレスの分配方法を定義したJPNICからの提案は、趣旨は異なるものの、同じくIANAプールの分配方法について定義している、LACNICからの提案とあわせて議論が行われました。

JPNICからの提案は、IANAのIPv4アドレスプールが5×/8を切った時点で、各RIR(合計5RIR)に1×/8を分配するとしたものです。一方、LACNICからの提案では、RIRへの分配サイズがより大きく、2×/8を分配することを提案しています。

RIRへの分配サイズの予測しやすさにつながることを目的としたJPNICからの提案は、趣旨について一部の参加者からは支持が得られたものの、「用途が明確ではないのに分配だけ決めるのは合理的ではない」として、反対意見もそれなりにあり、コンセンサスと判断されるまでには至りませんでした。あわせて提案が行われた、LACNICからの発表も同じ結果です。

これを受け、APNICプールの最後アドレスブロックの用途についても、次回のミーティングまでに国内での議論も調整の上、より具体的な提案を行う予定です。

もう1点の、割り当て済みアドレスの移管を認める提案については、移管を認めることに対する強い反対意見は見受けられませんでした。一方、歴史的PIを含めていないこと、対象をアジア太平洋地域に限定していること、また、ポリシーの原則を変更することになることから、慎重な検討を支持する意見が強く、継続議論となりました。

JPNICとしても、移管については、歴史的PIへの影響、市場取り引きがどのような形で行われる可能性があるのか等、次回のAPNICミーティングまでに、国内からのご意見も考慮した上で、十分な検討が必要であると考えています。

[その他の提案]

その他の提案として、IANAからRIRへのAS分配ポリシーについては、実運用の明文化であり実質的な影響はないことから、参加者から異論なくコンセンサス(賛同)が得られました。その他RIRでもコンセンサスが得られ、ICANNで承認された時点で、グローバルポリシーとして施行される予定です。

また、取り下げられた4点の提案のうち、IPv6初回割り振り基準の変更については、2年以内に「200」の顧客への割り当てという数的要件が、一部国内の事業者から「障壁となっている」との意見も寄せられているため、今後提案自体が撤回される場合には、JPからの提案の可能性も含めて、あらためて対応を検討する必要があると考えています。

次回のミーティング

次回のAPNICミーティングは、APRICOT2008のプログラムとして、2008年2月25日~29日にかけて、台湾・台北で行われる予定です。

参考情報

24th APNIC Open Policy Meeting
http://www.apnic.net/meetings/24/
prop-046: JPNICからのIPv4アドレスの在庫枯渇に向けた提案
http://www.apnic.net/docs/policy/proposals/prop-046-v002.html
prop-051: LACNICからのIPv4アドレスの在庫枯渇に向けた提案
http://www.apnic.net/docs/policy/proposals/prop-051-v001.html
prop-050: APNIC地域において割り当て済みIPv4アドレスの移管を認める提案
http://www.apnic.net/docs/policy/proposals/prop-050-v001.html

(JPNIC IP事業部 奥谷泉)

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