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ニュースレターNo.46/2010年11月発行

第5回IPv4枯渇 Watch
IPv6アドレスがより簡単に分配されるようになりました
~IPv6アドレスの分配基準緩和と、日本におけるIPv4、IPv6アドレスの分配状況について~

この記事をお読みの皆様も、IPv6対応の必要性について、さまざまな機会で耳にされているかと思います。必要性を感じながらも、自社のネットワークではまだ準備を進められていない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本稿では、そのような方々を対象とした、IPv6の分配基準の緩和を中心にお伝えします。


◆APNIC地域でのIPv6分配基準の緩和について

APNIC管理地域のアドレスポリシーフォーラム(以下、フォーラム)では、IPv6の運用準備を進めるためには円滑なIPv6アドレスの分配が必要との考えのもと、これまで何度となくIPv6アドレス分配基準を定めたポリシー文書が見直されてきました。

最近では2009年8月に見直しの提案が行われています。APNICやJPNICといったインターネットレジストリから、直接IPv4アドレスの分配を受けている事業者は、希望する意思表明さえ行えば、最小単位でのIPv6アドレスの分配を受けられるように、IPv6アドレス分配基準を見直すことが提案されました。

フォーラムにおいて提案者は、IPv6対応への障害の一つと捉えられていたIPv6アドレスの分配を受けるための申請が、これまでより簡単になれば、それをきっかけとして、IPv6の運用が始めやすくなるのではないかと考えていたようです。

というのも、これまで、インターネットレジストリに対してIPv6アドレスの分配を申請した場合、IPv6サービスの提供時期やIPv6アドレスを割り当てる機器の準備状況を、申請者に確認していました。レジストリでは、IPv6での運用に向けた準備が整っていることに重点を置いていたため、事業者がIPv6アドレスの分配を受けてから運用準備を始めることは困難でした。

フォーラムでの議論を経て、APNICでは2010年2月11日(JPNICでは2010年7月26日)より、この見直し案をもとにしてIPv6アドレス分配基準が改定されました。事業者がIPv6アドレス分配希望の意思表明さえ行えば、以下の通り、最小単位でのIPv6アドレスの分配が可能となり、IPv6対応に向けた具体的な準備の第一段階をスムーズに超えられるようになりました。

  • IPv4アドレスの割り振りを受けているIPアドレス管理指定事業者
    →/32のIPv6アドレスの割り振り
  • IPv4の特殊用途用プロバイダ非依存アドレスの割り当て先組織
    →/48のIPv6特殊用途用プロバイダ非依存アドレスの割り当て

APNICでは、Web画面上で必要事項をクリックするだけで、IPv6アドレスの分配を受けられるようになっているため、分配基準の改定後、1週間で100件を超える申請が行われたとの報告がありました。

また、中国の国別インターネットレジストリ(NIR)であるCNNICにおいても、APNICやJPNICと同様にIPv6アドレス分配基準の改定が行われ、改定後に72件の申請が行われたと発表しています。


◆JPNICでのIPv6割り振り状況と、分配基準の緩和について

JPNICでは、IPアドレス管理指定事業者(以下、IP指定事業者)を対象にIPv6アドレスの割り振りを行っています。2010年8月末時点のIP指定事業者総数399に対して、およそ1/3に当たる132事業者のみが、IPv6アドレスの割り振りを受けている状況です。また、図1は、提供サービス別にIP指定事業者を分類し、IPv6の割り振りを受けたIP指定事業者数を比較したものです。

図1 サービス別IPv6アドレス割り振り事業者数の割合
図1 サービス別IPv6アドレス割り振り事業者数の割合

図1からもわかるように、すべての分類において、IPv6アドレスの割り振りを受け、IPv6対応に向けて具体的な準備を進めている事業者は、まだ多くはないことが読み取れます。

図2 IPv6の割り振り件数の推移(2005年度~2010年8月まで)
図2 IPv6の割り振り件数の推移(2005年度~2010年8月まで)

図2は、IP指定事業者へのIPv6アドレス割り振り件数の推移です。この図からもわかるように、JPNICでは、前回の分配基準改定(2年以内に200件の割り当て予定を説明する必要があったものが、2年以内に1件以上の計画を示すだけでIPv6アドレスの割り振りを受けられるように見直し)が行われた2008年以降、割り振り件数は既に大きく伸びています。今回の分配基準改定では、2010年7月26日の施行から1ヶ月程度が経過した8月末時点で、9件の申請が行われました。今後もこれまで申請をためらっていた組織からの申請により、割り振り件数がさらに大きく伸びることが予想されます。

JPNICへの申請時には、サービスの提供時期、機器の準備状況、今後の割り当て予定などの確認は省略し、WHOISに登録するため情報が申請フォームに正しく記入さえされていれば、それだけでIPv6アドレスの割り振りが行われます。商用サービスの開始にまで至っていなくとも、まずはIPv6アドレスの分配を受け、IPv6ネットワークを構築してみたいといったケースでも申請可能です。IPv6対応に向けて具体的な準備を進める上で、ぜひご活用ください。

また、JPNICでは今後も引き続き、分配基準の改定に関する周知活動を進め、分配を受けることを検討している事業者が、スムーズに申請を行える環境の整備に力を入れてまいります。


◆参考情報:現在のIPv4アドレス分配状況

最後に、よくご質問を受ける、現在のIP指定事業者へのIPv4アドレス分配状況についてもご紹介します。図3は、各年度における割り振りホスト数(IPアドレス数)と、割り振り件数をまとめたものです。

図3 IP指定事業者へのIPv4アドレス割り振り状況(2005年度~2010年8月まで)
図3 IP指定事業者へのIPv4アドレス割り振り状況(2005年度~2010年8月まで)

2008年度までは、毎年110件前後とほぼ一定件数の割り振りを行っていますが、2009年度は前年度の1.4倍程度の申請がありました。また、割り振りホスト数は増加傾向にありますが、2007年度以来、前年度の1.3~1.4倍程度の伸びとなっています。こういった申請の伸びから、IP指定事業者が提供する各サービスにおいて、より多くのIPアドレスが必要となってきていることが想像できます。

2010年度については、申請件数はほぼ平均の110件程度、割り振りホスト数は、2009年度をやや上回る程度になるものと予想されます。


IPアドレスの分配基準が定められたポリシー文書は、実情に応じた見直しが随時行われています。また、IPv4アドレスの在庫枯渇を間近に控えて、IPv4およびIPv6アドレスの分配動向もこれまでとは違った傾向を見せてきています。JPNICでは、IPアドレスやAS番号に関する統計情報を公開し、定期的に更新を行っていますので、こちらもご活用ください。

*IPアドレスに関する統計・各種リスト*
https://www.nic.ad.jp/ja/stat/ip/

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