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ニュースレターNo.47/2011年3月発行

第79回IETF報告(2010.11.7~11.12)
全体会議報告

概要

第79回IETFミーティングは、中国の北京で行われました。会場となったホテルは、北京の中心部から少し外れていますが、付近に大型の商店やカフェがあり、参加者にとって快適な会場であったようです。

第79回IETFミーティングの開催概要:

開催期間:
2010年11月7日(日)~12日(金)
会場:
Shangri-La Hotel Beijing
参加者数:
1,177名
参加国数:
52ヶ国
ホスト:
清華大学(Tsinghua University)

IETFチェアの発表によると、国別の内訳は、第1位が中国(33%)、第2位が米国(29%)、第3位が日本(8%)、第4位がフランス(4%)でした。

初日の11月7日(日)に、チュートリアルとレセプションが開かれ、2日目から最終日にかけて、IETFの全体会議である二つのプレナリ、各ワーキンググループ(WG)のミーティング、BoFが開かれました。本号では、二つのプレナリの模様を中心に報告します。

Operations and Administration Plenary

本プレナリはIETFの運営等に関する全体会議で、11月10日(水)16:30から行われました。初めに清華大学のホストプレゼンテーションがあり、次にISOCのItojun Service Award受賞者の発表、IETFチェアの活動報告が行われました。

今回のホストは中国の国立大学である清華大学です。中国の大学間ネットワークであるCERNET(China Education and Research Network)は、清華大学が中心となり構築と運用が行われています。1988年当初は、X.25をバックボーンに使った小規模なものでしたが、CERNETはいまや中国の主要な大学間を10Gbpsのリンクで結ぶまでに発展しています。後述するIADの活動報告で、Bob Hinden氏が、1991年にビデオ会議システムのCUSeeMeで“Hello from Beijing”という文字列を見てから、ちょうど20年経ったと述べています。ネットワークの相互接続のみならずIETFのホストを行うまでに発展したことは意義深いと思われます。

地図:Beijing, China

2回目となるItojun Service Awardは、FreeBSDにおけるIPv6の実装に貢献したBjoern A.Zeeb氏に贈られました。Itojun Service Awardは、萩野純一郎氏にちなんで2009年に設立された賞で、IPv6の開発や運用などについて技術的貢献を行った人に贈られます。受賞者のZeeb氏は、FreeBSDにおけるIPv6、IPsec、IPv6のFirewallやSeND(Secure Neighbor Discovery)などの実装において貢献しました。

IETFチェアのRuss Housley氏からは、第78回IETFミーティング以降の全体の活動状況が報告されました。現在WGは124あり、108のRFCが作成されました。IETFチェアの報告内容は以下のWebページで公開されています。

□Plenary report(IASA)
http://iaoc.ietf.org/plenary_reports.html

オープンマイクロホンでは、IETFの資料を載せるWebページに資料があまりアップロードされていない状況を改善してほしいという要望が挙げられたり、IETFチェアのHousley氏が検討しているBoF枠の割り当ての考え方について、参加人数を考慮してほしいといった要望が挙げられたりしていました。

IAB Technical Plenary

こちらのプレナリは技術的な議論を行う全体会議で、11月8日(月)に行われました。IRTF(Internet Research Task Force)の活動報告とIABの活動報告が行われた後に“IPv6 Operations Transitional Issues”と題してパネルディスカッションが行われました。

IRTFチェアのAaron Falk氏によると、IRTFでは“Machine Learning & Communication Systems”と“Internet of Things”という二つの新しいリサーチトピックを扱おうとしているそうです。特に前者は、irtf-discuss@irtf.orgメーリングリスト(ML)で議論が行われることになっています。なお、Falk氏は2011年3月に引退し、次のIETFで次期IRTFチェアが決まることになっています。

写真:松崎吉伸氏
IAB Technical Plenaryでパネルとして登壇する株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の松崎吉伸氏

IABでは、これまでにプレナリで議論されてきた話題をドキュメント化する作業を進める一方で、ワークショップを開催しています。

□IESG/IAB workshop“Architectural Oversight Forwarding Plane OAM”(2010年10月12日~14日開催)
http://trac.tools.ietf.org/area/ops/trac/wiki/oamJDS
□How can Technology help to Improve Privacy on the Internet(2010年12月8日~9日開催)
http://www.iab.org/about/workshops/privacy/

最後に、第2部としてRFC Series Editorモデルについて議論が行われました。2年前の組織構造の見直しで、RFC5620:RFC Editor Model(Version 1)が作成されましたが、このモデルに合うRFC Series Editorを雇うことに失敗、再度モデルの見直しを行うことになっています。そのためのVersion 2のたたき台についての議論です。しかし、会場からはVersion 2の案がこれまでの議論を反映しておらず、意味がないという指摘が挙がりました。結局、コメントを再度集めてディスカッションをし直すことになりました。

IETFミーティングに合わせて行われたイベント

- IEPGミーティング
IEPG(Internet Engineering and Planning Group)は、IETF参加者に加えてRIRやISPにおける技術者などが集まり、ルーティングやDNSなど、インターネットの運用や研究に関連した話題が議論される会議です。参加は無料で、毎回IETFの直前の日曜日(今回は初日の11月7日)に行われます。今回は、IPv4とIPv6のトランスレーターの性能比較や、DNSとDNSSECの性能比較に関する発表が行われました。

□IEPG
http://www.iepg.org/

- ISOCパネル
第76回IETFミーティング以降、ランチの時間に行われているISOC主催のパネルディスカッション“ISOC Panel”は、3日目の11月9日に行われました。今回のテーマは“Mobility”、ワイヤレスのモバイル機器に広がってきたインターネットについてディスカッションが行われました。モデレーターであるLeslie Daigle氏の資料や会場の録音データは、以下のページで入手できます。

□Internet Society Mobility Panel @ IETF 79
http://www.isoc.org/isoc/conferences/mobility/

- CNNICツアー
CNNICは中国のNIR(National Internet Registry)で、IPアドレスやAS番号の他にドメイン名のレジストリでもあります。IETF期間中の11月7日と9日にCNNICの見学ツアーが行われました。CNNICではDNSSECの実験の他に、DNSトラフィックデータに基づいてDNSルートサーバ等に関する研究が行われており、技術的にこだわりのあるIETF参加者からも注目されて、好評を得ていました。

写真:CNNIC見学ツアー
中国開催ということでCNNICの見学ツアーが行われました
□CNNIC
http://www.cnnic.net.cn/en/index/index.htm

第80回IETFミーティングは、2011年3月27日~4月1日、チェコのプラハで行われる予定です。

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