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ニュースレターNo.50/2012年3月発行

JPNIC公益法人制度改革

JPNIC理事 山口 英

まずは次の問題を考えてほしいと思います。

問題:住民が10人の村がありました。この村には、毎年100個の実を付ける林檎の木があります。毎年実る100個の林檎を分けるにはどのような方法が良いでしょうか?

恐らく多くの人達は、「この問題文だけでは答えが出せない。もっといろいろな情報を教えろ」と言うに違いありません。「住民の意思決定はどのように行われるのか?」「住民の中には林檎を使った商売をしている者がいるのか?」「毎年の収穫量には今後も変化は無いのか?」「他の村との通商はあるのか?」「住人数は変化しないのか?」など、さまざまな要素を明確にしたくなるのは当然です。しかし、それらパラメータを知った上で、答えを出すことが必要であることには変わりはありません。さて、どのように配分するのが良いのでしょうか。

JPNICは、1990年代から、この林檎分配問題と同じような、インターネットに関わる資源の配分をどのように行ったら良いのかという問題を考え、社会実装してきました。現在、主にIPアドレス、およびAS番号を取り扱っています。IPアドレスの割り振りは、それを必要とする組織に合理性を持って割り振ってきました。ただ、その合理性は時代によって変化しています。その時々で、いろいろな面からの合理性を検討し、必ず会員における合意形成を行ってきた経緯があります。さらに現在ではIPv4アドレスの在庫枯渇により、IPv4アドレスの移転、さらにはIPv6への移行についても割り振りの方策と同時に考え、時代にあった合理性を追求していくことが、強く求められています。

このような役割を担っているJPNICは、インターネット資源配分に大きく関わるステークホルダー、特にインターネット事業者を中心メンバーとした社団法人という形で運営を行っています。

さて、2008年から実施が始まっている公益法人制度改革に伴い、JPNICのような旧民法による社団法人は、移行措置として特例民法法人として法人格を維持していますが、2013年11月末までに、新法(「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」)の法人に移行することが求められています。この手続きでは、移行認可/認定を政府から受けなければなりません。認可/認定を受けなければ、自動的に法人は解散となってしまうのです。このため本年2012年、さらに来年はJPNICにとっては、この新法対応が総会等の主要議題の一つになります。当然、法律改正に伴う組織ガバナンスの見直しは必要ではありますが、インターネット運用に必須の資源分配を合理的に行うというJPNICの役割が変わるわけではありません。現在のJPNICの役割を健全に維持し、さらに、メンバーによる自治が十分に機能する社団法人を形作ることが目標となります。林檎の分配は行わなければなりませんが、その仕掛けが法律によって少し変わるということです。ただし、このプロセスは会員の理解と協力が無ければ達成できません。これからの約一年半にわたる理事会と会員の皆様の協働を切にお願いしたいと考えています。


執筆者近影 プロフィール●山口 英(やまぐち すぐる)
工学博士。1990年大阪大学情報処理教育センター・助手。その後、奈良先端科学技術大学院大学情報科学センター・助教授、同大学情報科学研究科・助教授を経て、2000年4月より同大学情報科学研究科・教授。2004年4月から2010年3月まで初代内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)情報セキュリティ補佐官を兼務。サイバー関西プロジェクト幹事長。JPCERTコーディネーションセンター理事等。

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