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ニュースレターNo.53/2013年3月発行

第23回JPNICオープンポリシーミーティング報告

2012年11月19日(月)に、Internet Week 2012との同時開催として、第23回JPNICオープンポリシーミーティング(JPOPM)を開催いたしました。

JPOPMは、日本においてIPアドレス、AS番号等インターネット資源の管理ポリシーを検討・調整し、コミュニティにおけるコンセンサスを形成するための議論の場です。年2回の開催で、JPNICとは独立した組織であるポリシーワーキンググループ(ポリシーWG)が主催しています。ミーティングのプログラムは、ご応募いただいたポリシー提案や情報提供プレゼンテーションから構成しています。今回は、4件のポリシー提案と情報提供プレゼンテーションの応募が数件ありました。

ミーティングには、オンサイトで50名(関係者含まず)の皆様にご参加いただきました。今回も、JPNICの協力により、映像ストリーミング、Jabberチャット、Twitterによるリモート参加環境を構築しました。機材の都合で中継の開始が遅れましたが、ストリーミングにおいては平均30程の同時視聴数がありました。会場で、またリモートでミーティングにご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

以下に、提案議論の概略、および、いくつかの情報提供トピックスについて紹介します。

今回議論された提案について

今回は次の4件の提案について議論を行いました。

023-01 APNIC EC Endorseに関連したJP PDPの変更
023-02 ポリシー策定プロセスの改定
023-03 Pv6のPI割り当てにおけるマルチホーム要件の撤廃(prop-101 in APNIC)
023-04 IPv4アドレス移転におけるアドレス需要確認期間の変更(prop-104 in APNIC)

前半の2件(023-01、023-02)は日本におけるPDP(Policy Development Process;ポリシー策定プロセス)の変更に関する提案、後半の2件(023-03、023-04)はAPNICのオープンポリシーミーティングでコンセンサスを得て施行されたポリシーについて、日本国内での実施の是非を問う提案です。

写真:橘氏
●ポリシー策定のプロセスについて説明するポリシーWGチェアの橘氏

コンセンサスとなった提案を簡単にご紹介します。

023-01は、JPOPFへの提案がAPNICで実装されることを前提とした内容であるケースにおいて、APNICの実装が実現した後の日本側での実装までのスケジュールを短縮するための提案です。

023-03は、IPv6アドレスのPI割り当ての要件からマルチホームの要件を撤廃するための提案です。マルチホームの要件は既にAPNIC以外のRIR地域では存在しないものであり、APNICもそれに合わせることが目的の一つにあります。ただし、今後無条件にIPv6 PIアドレスを割り当てるということではなく、割り当てポリシーに「技術的な理由がある場合はIPv6 PI割り当てを認める」と記載し、具体的にはAPNICが作成する予定のガイドライン文書により、技術的な理由に関して一定の基準が設けられる予定です。

023-04は、IPv4アドレスの移転の際の需要確認期間を現状の12ヶ月から24ヶ月に変更するための提案です。現状では北米カリブ地域を担当するRIRであるARINにおける移転時の需要確認期間が24ヶ月となっており、RIRをまたがって移転を行う際の需要確認期間の差異をなくすことを目的に提案が行われました。

023-03と023-04は、JPOPMでの提案者であるポリシーWGのメンバーが発表も行う予定でしたが、このうち023-04についてはAPNIC34での提案者である株式会社クララオンラインの白畑真氏から協力の申し出をいただき、APNIC 34への提案者自らによるプレゼンテーションが実現しました。白畑氏にはあらためて感謝申し上げます。

なお、次の提案については、コンセンサスに至りませんでした。

023-02 ポリシー策定プロセスの改定
写真:会場の様子
●会場では挙手により参加者の意志確認を行います

その他、現状の日本におけるPDPの解説、IPアドレス移転について、RIRのミーティングへの参加を通じての、アップデートのセッションを開催しました。以下のURLに当日の発表資料が掲載中です。議事録も掲載されておりますので、ご参照ください。

□第23回JPNICオープンポリシーミーティング
http://venus.gr.jp/opf-jp/opm23/

ミーティングを振り返って

過去数回のJPOPMにおける事前アンケートの結果より、参加者のうち半数近くが「初めての参加」もしくは「2~3回目の参加」という状況であることが分かっています。そのため、参加経験の比較的少ない方にも理解を深めてもらえるよう、日本におけるPDPの解説とアドレスポリシー動向全般についての説明を実施しました。前者は毎回実施しているものですが、説明を追加した上で、時間も長めに確保して行いました。

次回のAPNICカンファレンスは2013年2月末に、シンガポールで開催されます。ミーティングの詳細については、次のURLでご覧になれます。

□APNIC 35 Conference , Singapore 25 February - 1 March 2013
http://conference.apnic.net/35/


最後になりますが、オンサイト、リモートともに議論にご参加いただいた皆様、ご発表いただいた皆様、ありがとうございました。

次回のJPNICオープンポリシーミーティングは、2013年7月頃に開催予定です。アドレスポリシーに関してご意見をお持ちの方の提案や、プレゼンテーションのご応募をお待ちしています。今回ご参加いただけなかった方も、ぜひともご参加ください。

(ポリシーワーキンググループ/楽天株式会社 橘俊男)

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