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ニュースレターNo.60/2015年7月発行

APRICOT-APAN 2015開催報告 APRICOT-APAN 2015概要報告

2015年2月24日(火)から3月6日(金)まで、福岡にてAPRICOT-APAN 2015が開催されました。日本では10年ぶりとなるAPRICOT 2015/APNIC 39と同時に、9年ぶりとなるAPAN 39との併催となりました。APRICOTとAPANが併催されるのは、2011年の香港以来2回目です。

海外主催組織であるAPIA(Asia Pacific Internet Association)の速報によると、54の国と地域から835名が参加したそうです。近年、APRICOT(Asia Pacific Regional Internet Conference on Operational Technologies)の参加者数は600〜700名ほどであることが多く、今回は例年より多くの方が参加しました。これはAPAN39との同時開催だったためと考えられます。

本稿では、このAPRICOT-APANの開催概要についてご報告するとともに、日本実行委員会のお1人である石田慶樹氏、会場ネットワークを担当された谷崎文義氏および高田美紀氏、APAN (Asia Pacific Advanced Network)主催者側である北村泰一氏のレポートを元に、カンファレンスの様子をお伝えします。

10年ぶりの日本開催とAPAN会合との同時開催

今回のAPRICOT/APNICカンファレンスには、今回ならではの特徴が二つありました。

1点目は、何と言っても日本で開催されたことです。APRICOT/APNICカンファレンスはアジア太平洋地域内で定期的に、開催地を変えながら行われている会合です。前回の日本開催は2005年、京都でのAPRICOT 2005ですから、実に10年ぶりにAPRICOTが日本にやってきたことになります。

もう一つは、APAN会合との同時開催です。APANはアジア太平洋地域における、学術ネットワークプロジェクトの相互接続を調整する団体です。研修成果の発表などを目的に、APRICOTと同様にアジア太平洋の各国・各地域で定期的に会合を開いています。開催頻度は年に2回、そのうち毎年1月下旬から3月上旬の時期に行われている会合が、APRICOTの開催時期と近いことなどから、2011年に香港で初めて共同開催され、過去最高の約1,200名の参加者を集めました。4年経った今でも、そのときの盛り上がりが関係者間で話題になることは多く、まさに「伝説の会合」となりました。

香港の成功に刺激を受け、日本でもAPRICOT/APNICカンファレンスとAPAN会合の共同開催「APRICOT-APAN 2015」を実現すべく、JPNICを含む関係者が準備を進めてきました。

開催形態:ワークショップとカンファレンス

APRICOT-APAN 2015は、大きく前半のワークショップと後半のカンファレンスに分かれます。

2月28日(土)までのワークショップは、JR博多駅の駅ビル内にあるJR博多シティ会議室で行われました。会議室を一歩出るとそこは数年前にできた駅ビルのレストラン街、1階下にはシネコンもあり、参加者は誘惑と戦うのが大変だったかもしれません。DNS/DNSSEC、Advanced BGP、セキュリティなど五つのクラスが開講され、1クラス20名前後の少人数制で、参加者が自ら持ち込んだPCを使用してのハンズオンなどが行われました。

3月2日(月)からのカンファレンスは、博多駅からバスで約10分の福岡国際会議場に会場が移ります。ここからは参加者も大きく増え、5階建ての施設を全館貸し切っての会合が行われました。会場のすぐ裏は博多湾で、晴れた日には海がキラキラと輝く風景が見え、一方で天気が悪い日には海風が冷たく、福岡が日本海側に位置することを実感させられました。

APRICOTとAPANの共同セッション:Opening Ceremony & PlenaryとClosing Plenary

カンファレンス期間中はAPRICOT 2015、APAN 39、APNIC 39のセッションが並行して複数、多いときには9セッションも走っていて、参加者は自分の興味に応じて各セッション会場に散らばっていました。しかしながら一つのセッションしか開催されない、APRICOT-APAN 2015の参加者が一つの会場に集まる時間帯が2回ありました。それが次にご紹介する二つのPlenary(全体会合)です。

写真: オープニングセレモニーの様子
● オープニングセレモニーの様子

Opening Ceremony & Plenary

1回目はカンファレンス初日(3月2日)の「Opening Ceremony & Plenary」です。

はじめに各主催団体代表の挨拶が行われました。APANは理事会議長のSureswaran Ramadass氏、APRICOTの主催団体であるAPIAは理事会議長のPhilip Smith氏、APNICは事務局長のPaul Wilson氏、そして最後にホストとしてAPRICOT-APAN 2015日本実行委員会委員長の細谷僚一氏が登壇しました。4人全員が共通して触れたのは、またAPRICOTとAPANを共同開催できる喜び、そしてこれから始まるカンファレンスへの期待感でした。Smith氏からは、今回が20回目のAPRICOTであること、そして10回目のAPRICOTも日本開催(APRICOT 2005、京都)だったという不思議な巡り合わせが紹介されました。10年も先のことですが、「もしかしたら30回目のAPRICOTも!?」と思わずにはいられない、日本からの参加者も多かったのではないでしょうか。

その後はハワイ大学のDavid Lassner氏とICANNのElise Gerich氏による基調講演が行われました。Lassner氏からは太平洋の島々における研究ネットワークに関する活動が紹介され、Gerich氏はインターネット資源管理の仕組みが作られた1980年代の出来事を自らの経験を交えて語りました。Gerich氏の言葉を借りると、Lassner氏が未来を語り、Gerich氏が過去を振り返るという、興味深い組み合わせとなった2本の基調講演でした。

Closing Plenary

カンファレンス最終日である木曜日(3月5日)には、Closing Plenaryが行われ、再び全参加者が大きなホールに集まりました。招待講演では、東京大学の早野龍吾教授が、東日本大震災および福島第一原発の事故から私たちが何を学んだのかを解説すると共に、原子物理学者の立場から、心配すべきは事故の科学的な影響よりも心理的な影響であることが示されました。
最後には再び各主催団体からの挨拶がありました。Sureswaran Ramadass氏は、設立から20年が経ちメンバーが増えた今でも変わらないAPANの精神を“APAN is you.”というフレーズで表現し、APNIC理事会の議長でJPNICの前村昌紀は「福岡にまたきんしゃい!」という言葉で会を締めくくりました。

レセプションも共同で

Plenary以外にもう一つ、APRICOTとAPANが合同で行ったのがレセプションです。カンファレンス初日と最終日の夜に、それぞれ福岡国際会議場とホテルオークラ福岡で行われました。

どちらも多くの方が参加し、特に初日は人と人の間をすり抜けるようにしないと会場内を移動できないほどの賑わいでした。会の中ほどでは、博多の伝統芸能である、和太鼓と獅子舞、和楽器の演奏、博多独楽(コマ)、博多芸妓の余興が行われました。特に博多独楽は外国人参加者の心を捉えたようで、カメラやスマートフォン、タブレットを構えてステージ付近に集まった方々は最後までその場を離れず、最後にロープを伝ったコマがくす玉を割った瞬間には大きな歓声が上がりました。会の様子は、APNICのBlogに写真付きで紹介されています。

APRICOT 2015: Arigato Fukuoka!
http://blog.apnic.net/2015/03/09/apricot-2015-arigato-fukuoka/

APRICOT-APAN 2015を振り返って

会期中は「前回参加したAPRICOTよりも人が多いな」くらいにしか感じていなかったAPRICOTとAPAN会合の共同開催ですが、最終日に初めてAPAN側のセッション(APAN General Assembly)に参加してみて気付いたことがありました。

JPNICは期間中、APRICOT/APNICカンファレンスのセッションが開催される会場付近にブースを出していましたが、そこに来てくださった方、熱心に話を聞いてくださった方、パネルをご覧になっていた方、写真を撮らせていただいた方、パンフレットを受け取ってくださった方の中にはAPANの方々(=共同開催でなければ出会えなかった方々)も、実は多くいらっしゃったということです。私が想像していた以上に、会場内ではAPRICOT/APNICカンファレンス側とAPAN側の間で、人の行き来は活発に行われていたようです。それに最後の最後で気付いたことを少しもったいなく感じ、時間を巻き戻したいと思うと同時に、APRICOT-APAN 2015の大きさをあらためて感じた最終日でした。

(JPNIC インターネット推進部 坂口康子)

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