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ニュースレターNo.67/2018年3月発行

INTERNET ♥ YOU No.3

■プロフィール

NTTコミュニケーションズ株式会社/西塚 要

1981年生まれ 神奈川県出身。 2006年NTTコミュニケーションズ株式会社に入社。 現在は、インターネットサービスプロバイダの課題解決を主軸として、 技術開発部にて、DDoS対策、IPv4在庫枯渇対策、 トラフィック分析技術の研究開発に取り組んでいる。 IETFには、IPv4在庫枯渇対策の調査と提案のためにIETF84(2012年)に初参加して以来、 継続的に参加している。

タイトルバック

Internet Engineering Task Force (IETF)で精力的に活動され、 JPNICのIPv6教育専門家チームの一員であり、 地域でのIPv6教育でも活躍いただいている、 NTTコミュニケーションズ株式会社の西塚 要さんに、 インターネットの業界に進んだ意外な経緯や、 標準化に取り組まれているDDoS Open Threat Signaling (DOTS)についてお伺いしました。

西塚さんがインターネットに興味を持ったきっかけ

親が買ってきたWindows 95の入ったPCで、 初めてインターネットを使ったライトユーザーでした。 大学の専門は、ネットワークではありません。 SFや最新技術が好きだったので、今で言う人工知能や機械学習、 具体的には火星に行った移動ロボットが、 Googleのストリートビューの火星版みたいな地図を、 自律的に作れるようにするための研究をやっていました。 機械学習は、大量のデータから知識を見つけますが、インターネットも、 すごく大きくなっていて、その中から有用なデータを見つけるなど、 自分の中では、機械学習とインターネットは繋がっています。 就職活動では、研究職を志望していましたが、 機械学習で使うデータを持っているのは、 基礎研究をやっている研究所ではなく、 実際に業務で大量のデータを扱っているビジネスの現場であることを教えてもらいました。 その中で、NTTコミュニケーションズの方に、 インターネットを作る側の仕事について教えてもらい、面白そうだと、 この業界をめざしました。 大規模なデータ処理をやってみたかったので、 インターネットには面白いデータがありそうなイメージは持っていました。

これまでのキャリアについて

最初、アクセス系ネットワークの開発部署に2年間配属され、 一からTCP/IPやルーティングを学びました。 その後、法人系の保守運用業務を4年間担当し、保守運用の現場、 JANOGで語られているようなネットワークオペレータとして重要なところを経験しました。 そして、現在の研究開発の部署に移り、主に(1) DDoS対策技術、 (2) IPv4在庫枯渇対策、(3)トラフィック分析をやっています。 実業に必要な課題の解決という視点で、取り組んでいます。

IETFでBest Open Source Projectを受賞されたDOTSについて

DOTSは、ISPなどで行われているDDoS対策を自動化するための枠組みで使われるプロトコルです。 現状のDDoS対策では、攻撃を受けた際の連絡手段として電話やメールが使われていますが、 このような連絡に人手を介している限り、時間がかかります。 それを自動化するためのインタフェースがDOTSです。 自動化により対応までの時間が短縮され、 プロトコルが標準化され連携が容易になることで、 対策規模と効率の上昇が期待できます。 2020年には東京オリンピックがありますが、 前回のリオデジャネイロでは500Gbpsを超える攻撃があったことをかんがみると、 次回の東京も標的になると考えられています。 DOTSを標準化して、プロバイダー同士での連携を実現することで、 少しでもセキュリティの脅威を減らしたいと切に思っています。 IETFやハッカソンに参加することで、標準化実装を早め、 セキュリティベンダーや機器ベンダーが対応し、 DOTSが広く使われるプロトコルになることをめざしています。

プライベートで興味があることを教えてください!

趣味は音楽です。 中学1年の頃に部活で吹奏楽を始め、現在は吹奏楽の市民楽団に所属して、 クラリネットでコンサートマスターをしています。 自分が所属する楽団は、団員が自分たちで積極的に意見を出して、 音楽を作っていくスタイルで、IETFのスタイルに似ている面があります。 他に、バンド活動もしていて、作曲やキーボード演奏もします。

最後にインターネットに対する愛情のこもったメッセージをお願いします!

初めての子どもが生まれて、 「子どもに対して、世の中のなるべく良いものを残したい」と思うようになりました。 その一つが、インターネットです。 インターネットがあることで、人と人とのつながりが強化されたし、 自分たちで新しいものを作ることもやりやすくなりました。 自分で何かを作って、公開できて、世界中の人に使ってもらえるといったことを、 子どもの世代に伝え、残していきたいと強く感じています。

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