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ニュースレターNo.9/1997年7月発行

2. 最新トピックス

2.8 検討部会の1997年度の活動計画

2.8.1 JPドメイン名登録検討部会(DOM WG)

 JPドメイン名登録検討部会(DOM WG)は、JPドメイン名の構造・登録規則や、ドメイン名登録処理の方法に関する検討を行う部会です。ご存じのように、ドメイン名の登録業務は、JPNICの最も重要な役割の1つであり、DOM WGも最も活発に活動している部会の1つです。

 今年度の最大の課題は、ドメイン名登録に関するポリシーやルールを整理・明確化するとともに、ドキュメントを全面改訂することです。新しいドキュメントは、従来よりも法的な側面を重視したものとする予定で、弁護士に協力をお願いして作成作業を進めています。

 これと並行して、新たなドメイン名空間の検討も進めて行きたいと思います。具体的には、法人格を持たない組織に対するドメイン名登録のルールを改めて、従来よりも広い範囲の組織を登録対象とするとともに、非商業法人(社団法人、財団法人など) のドメイン名との分離を行う予定です。また、地域に依存しない個人ドメイン名もニーズが高いと認識しており、ドキュメントの全面改訂にあわせて実施する方向で検討を進めています。

 また、最近問題にされることが多いドメイン名と商標の問題に関する調査・検討や、IAHCの報告を受けて新設が予定されている新しいトップレベルドメイン(gTLD)に関しても継続して調査を行う予定です。

2.8.2 IPアドレス、AS番号割り当て検討部会(IP+AS WG)

 IP+AS wgの昨年度はdraft-hubbardから始まりRFC2050にいたる割当基準の変更に対応した一年でした。

 本年度が落ち着いた一年となることを望んでいますが、RIPEで従来class Aと呼ばれていた部分の分割した割当が始まる(http://www.ripe.net/docs/ripe-155.html)等さまざまな変化がありそうです。

この件を含めIP+AS wgは、国際的な動向をにらみつつ、日本の現実に即した方法を模索していきますので、今年度もよろしくお願いいたします。

2.8.3 データベース管理検討部会 (DB+DNS WG)

 データベース管理検討部会ではJPNICのwhoisデータベースの健全な運営のための種々の活動を行っています。whoisデータベースはインターネットに関係する種々のデータを提供するもので、ネットワークの運用・管理のためにのみ公開されています。

 データベースのデータの一貫性と安全性を確保するために、部会ではデータベースの登録・更新時に登録・更新者を認証するための仕組みを現在検討中です。今年度中には認証付きのデータベース登録・更新システムの実験を始めたいと思っておりますので、ISPや一般の利用者の皆様のご協力をお願いします。一方、プライバシー問題を考えるとデータベースの検索に対しても一定の枠組みを設ける必要を感じています。インターネットの発展のためのデータの公開性を損なわず、プライバシー問題を考える方策を今後検討して行きたいと思います。

2.8.4 広報活動検討部会(PUB WG)

 広報活動検討部会では、これまでも、ニュースレターの発行、フェアへの出展、各種雑誌への記事の掲載を通して、JPNICの活動の啓発を行って来ました。本年度は、これらに加えて、情報サービス検討部会、統計データ検討部会、教育部会などとの連携を深め、より幅広い広報活動を行う計画です。これには、情報サービス検討部会が提供するWWWなどオンラインの情報と、ニュースレターなどの印刷物による広報との効果的な融合や、教育部会が開催するチュートリアルなどの資料をより広い範囲に提供することなどを考えています。

2.8.5 情報サービス検討部会 (IS WG)

1. JPNICの情報提供サービス

 現在では、子供から大人まで非常に幅広い方々がインターネットを利用するようになってきました。そこで、JPNICに対しても、主要な業務であるドメイン名・IPアドレス等の登録管理に関わる情報はもとより、インターネットについての一般的な情報についても広く提供することが期待されるようになってきています。また、JPNICが社団法人化されたことに伴い、JPNICの運営に関する情報提供に対するご要望も数多くいただいています。

 JPNICの情報サービス検討部会(Information Service Working Group, 略称 IS-WG)では、皆様からお寄せいただいたご意見やご要望を反映すべく、JPNICが提供するFTP(ftp://ftp.nic.ad.jp/)やWWW(http://www.nic.ad.jp/)などのオンライン情報提供サービスについての方針や、運用方法について検討しています。

2. 利用状況

 FTPへのアクセスは、月に10万件程度とほぼ横ばい状態になっています。一方、WWWについては、月に約43万件のアクセスがあり、昨年の同時期の約3倍のアクセス数になっています。また、その半数弱がwhoisゲートウェイサービスの利用という統計が出ています。

3. 今年度の活動方針

 前号で報告しましたとおり、昨年度はFTPサーバの構造改革を中心に実施しました。今年度は、これまで数多くのご批判、ご指摘をいただいているWWWサーバについての改革をもっとも緊急度の高い課題として検討をすすめています。

  • WWWサービスに関する検討の概要
    • 情報の整理
    • トップページの構成見直し
    • 運用体制の確立
    • 外注についての検討

2.8.6 国際連携検討部会(INTL WG)

 1997年6月22日にマレーシアのクアラルンプールにてAPNIC定例総会が行われました。以下にその概要をご報告します。

1. confederationの会費について

 confederationとは国別のNICやISPの連合体に適用される新しいAPNICの会員種別で、JPNICはその適用対象となります。前号のNewsletterでお伝えしたとおり、前回の香港総会においてconfederationの導入が決定されていますが、今回のクアラルンプール総会では、その会費が

  1. confederationのメンバ数によるもの、
  2. confederationに対するIPアドレス割当て量によるもの

の二つの算出根拠案の議論および投票がなされました。結果、僅差ではありましたが、1)のメンバ数見合いの会費制となることに決定しました。

2. APNIC移転について

 APNIC総会に先立って行われたAPNIC Executive Councilミーティングにおいて、APNICの移転について決定され、総会で報告がありました。

  • 98年1月1日を目処にオーストラリアのブリスベンに移転をする
  • 予備の候補としてクアラルンプール(マレーシア)とする
  • 移転後半年は東京のオフィスは残す

3. クラスA空間の割当てについて

 APNICはIANAよりクラスA空間61.0.0.0/8の割当てを受けました。本ミーティングではAPNIC会員に対し、この空間をどう割り当てるかについて議論を行い、RIPE同様の期間限定の特別割当てガイドラインを規定し、実験的な割当てを行う方向が決定されました。RIPEのガイドラインについては、

ftp://ftp.ripe.net/ripe/docs/ripe-155.txt

 をご覧ください。

4. その他

  • APNIC活動報告があり、メンバ数が186に達しており、会員区分としてsmallに属するところが全体の68%であることなどが報告されました。
  • 各国NICから報告があり、JPNICからは丸山事務局長が報告をしました。
  • 次回のAPRICOTについてアナウンスがありました。フィリピンのマニラで、98年2月16-20日開催の予定です。
  • 番外でアジア太平洋地域のTLD(Top Level Domain)についてAPNICが何をすべきかについて、インフォーマルな討論が行われました。今後、継続してメーリングリストで議論されます。メーリングリストは、aptld@apnic.netで、このメーリングリストをサブスクライブするにはaptld-request@apnic.netに通常のmajordomoに従った方法でメールを送ってください。

2.8.7 教育部会(EDU WG)

 教育部会 (Education Working Group, 略称 EDU WG) は、本年度に新設された部会です。平成9年度事業計画の教育事業(定款第4条第(6)号関係)に定める下記の活動を行ないます。

  1. コンピュータネットワークの利用方法や技術等に関する講習会等を開催する。
  2. コンピュータネットワークの普及啓蒙などのためにセミナーやシンポジウムを開催する。

 本年度は、まず、他組織との共催等によるセミナー等に参画しながら次年度以後の計画を固めて行くことが目標です。現在、具体的に決まっているのはInternet Week 97においてJPNICとしての教育プログラムを実施することです。一般に教育と言えば、非常に広範囲に渡りますので、その対象と内容について、JPNICに求められるものは何か、JPNICでないとできないことは何かをみきわめる必要があります。この点に関し、皆様のご意見、ご協力をお願いします。

2.8.8 調査研究部会(RESEARCH WG)

 調査研究部会 (Research Working Group, 略称 RESEARCH WG) は、本年度から新設された部会です。JPNICの事業目的の「コンピュータネットワークの利用技術研究」、「コンピュータネットワークに関する調査研究」に関連する計画の企画・立案などを担当します。本年度は、事業計画に基き「コンピューターネットワークの学術利用に関する調査」を行う準備をすすめています。JPNICの使命の1つとして、インターネットの利用に関する調査・研究活動を幅広く取り上げて支援を行うことをめざしていくつもりです。まだ発足したばかりの部会ですので、ご意見、ご提案、ご協力の申し入れなどを歓迎しております。

2.8.9 歴史編纂部会(HISTORY WG)

日本のインターネットもそろそろ10年を迎え、JPNICも1993年の発足以来4年がたち、かつ、本年は社団法人JPNICへと生まれ変わった記念すべき年となりました。

 過去の経緯を無駄にせずに、JPNICの活動を円滑に進めながらインターネットの発展に寄与していくために、一度、これまでのことを振り返って整理していく必要があると考え、JPNICは「歴史編纂部会(HISTORY-WG)」を新設いたしました。

 活動にあたってはいくつかのテーマを決めながら、過去の経緯を知っている方々へのヒアリングや資料の収集など地道な活動を通じて得た情報を整理し、他のWGと協力しながら、その情報の公開を行う予定です。

 テーマとしてはドメインやネームサーバの歴史、ネットワーク団体の歴史などを考えておりますが、みなさまからのご意見も参考にしたいと考えておりますので、ご協力をお願いいたします。

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