JPNICにおけるカスタマーハラスメントに対する基本方針
1. 背景と目的
JPNICでは、理念を実現するために、職員が会員や契約者、コミュニティ参加者の皆様と相互の信頼に基づいた良好な関係を築くとともに、公正・中立な立場で、安全かつ心身ともに健康に業務を遂行できる環境が不可欠です。そのためJPNICの職員は、利用者や参加者の皆様からの正当なご意見や議論、ご要望には真摯に対応すべきです。
しかし一方で、職員に対する社会通念上相当な範囲を超える言動(カスタマーハラスメント)に対しては、組織として毅然とした対応をとることで、職員の尊厳を守り、公共性の高いサービスの安定的な提供を維持することも必要です。このような背景と目的からJPNICとして本方針を定めるものとします。
2. カスタマーハラスメントの定義
JPNICでは、厚生労働省の指針に基づき、利用者等からのクレーム・言動のうち、「当該言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、職員の就業環境が害されるもの」をカスタマーハラスメントと定義します。
本方針において対象とする「利用者等」には、JPNIC会員、IPアドレス・AS番号の分配先組織、WHOIS等各種サービスの登録者および利用者、JPNICが主催するイベント、セミナー等の参加者、コミュニティイベントなどにおいてJPNIC職員が対応した参加者、JPNICが運営管理するメーリングリストに参加される方、その他JPNICが直接取引している方が含まれます。
カスタマーハラスメントの具体例としては、以下の行為を含みますが、これらに限るものではありません。
- 身体的・精神的な攻撃: 暴行、傷害、威圧的な言動、暴言、侮辱、SNS等への誹謗中傷。
- 過剰・不合理な要求: 合理的理由のない謝罪の強要、提供不可能なサービスや例外対応の執拗な要求。
- 執拗な言動: 長時間の電話や面談の繰り返し、同じ内容の繰り返しの問い合わせ、不当な拘束。
- その他: 職員に対するプライバシー侵害、性的な言動、差別的な言動。
3. カスタマーハラスメントへの対応方針
- 組織的な対応: カスハラが発生した場合、担当者個人に抱え込ませず、組織として対応します。
- 毅然とした態度: 社会通念上不相当な言動が認められる場合には、速やかに対応を打ち切って、必要に応じて取引やサービス提供を制限・停止します。
- 外部連携: 悪質な事案や犯罪の疑いがある場合は、弁護士や警察等の専門機関と連携して、法的措置を含めた厳正な対処を行います。
4. 職員を守るための具体的措置
- 相談体制の整備: 職員が被害に遭った、または遭いそうになった際に、速やかに報告・相談できる内部窓口を設置します。
- 記録の作成: カスハラの疑いがある場合、職員は発生日、相手方氏名、要求内容、発言内容、対応内容等を記録します。
- 事実確認と相手方への対応: 記録に基づき関係者への事実確認を行い、必要に応じた相手方への対応を実施します。
- 事後ケアの徹底: 被害を受けた職員の心身の健康を確保するため、メンタルヘルスケアや必要な就業上の配慮を行います。
- 教育・周知: カスハラへの理解を深めるための職員研修を実施し、本方針を全職員および外部へ周知します。
5. 職員によるハラスメントの防止
JPNICにとって、会員、IPアドレス・AS番号の分配先組織、コミュニティ参加者、その他の外部関係者等は、インターネットの健全な発展を共に目指す大切なパートナーです。 私たちは、利用者等からのカスタマーハラスメントを容認しないと同時に、JPNIC職員自身が、その立場や職務上の権限を背景に、会員、IPアドレス・AS番号の分配先組織、取引先やパートナー企業に対して不当な要求や社会通念上不相当な言動(ハラスメント行為)を行わないことを徹底します。同様に、採用活動において求職者に対するハラスメント行為を行わないことを徹底します。もしJPNIC職員によるこれらの行為が判明した場合は、就業規則等に則って厳正な処分を行います。
JPNIC職員は、日頃から高い倫理観を持って、皆様と相互に尊重し合える対等で健全な関係性の維持に努めます。
6. 利用者の皆様へのお願い
JPNICは、今後もインターネット資源の公平な分配と円滑な管理を通じて、より良いネットワーク社会の実現に邁進してまいります。皆様との信頼関係に基づき、より質の高いサービスを提供し続けるため、節度ある言動へのご協力をお願い申し上げます。

