Q&A - ドメイン名その他
このページに掲載されているのは2012年3月27日時点の情報です。
Q.9-1 自分が管理しているサーバのログに「prisoner.iana.org」というドメイン名が出てくるのですが、これは一体何なのでしょう?
A.9-1
「prisoner.iana.org」とは、
IANA (Internet Assigned Numbers Authority)という組織が運用している、
プライベートIPアドレスの逆引きサービスを提供しているDNSサーバです。
本来、
プライベートIPアドレスは閉じたローカルのネットワークでのみ利用されるべきものであり、
インターネット上に存在してはいけないアドレスです。
従って、プライベートIPアドレスの逆引きのクエリもインターネット上に流れてはいけないことになっています。
ただ、実際には設定ミスなどでローカルのDNSでプライベートIPアドレスの逆引きが解決できず、
インターネット側に対してクエリが発生することが多々あります。
それらのクエリが解決できないと、
ルートサーバに対するクエリが発生してルートサーバの負荷を高めたり、
DNSの逆引きを利用するアプリケーションがタイムアウト待ちの状態になって動作が遅くなったりすることがあるため、
それらの逆引きクエリを解決するためのDNSサーバとして 「prisoner.iana.org」が用意されています。
このような動作を行うサーバを「blackhole server」と呼び、
「prisoner.iana.org」の他にも多数存在します。
無駄なパケットがインターネット上に流れないようにして、
インターネット全体の負荷を下げるためにも大変重要なサーバで、
会員からの間違ったクエリなどがインターネット側に流れないようにするためにISPなどが運用していることもあります。
もし、自分が管理するサーバのログに、
これら「blackhole server」への通信に関するログが記録されている場合は、
逆引きに関する設定が正しく行われていない可能性が高いですので、
設定を再確認されることをおすすめします。
また、Windows2000やWindows XPなどのMicrosoft社製OSでは、
ネットワークに関する設定において、
初期設定で自身が利用しているIPアドレスをDNSサーバに登録する設定になっていますが、
DNSサーバが明示的に指定されていない場合はプライベートIPアドレス宛の通信が発生してしまい、
それがパーソナルファイアーウォールソフトなどのログに記録されることがあります。
Windows系DNSサーバなどが提供するダイナミックDNS機能を利用されていない場合は、
ネットワーク設定の「TCP/IP詳細設定」の「DNS」タブで、
「この接続のアドレスをDNSに登録する」のチェックを外すことにより、
これらの通信を抑制することが可能です。
(最終更新日:2007-11-02)
Q.9-2 「キーワードサービス」というのは、ドメイン名とは違うのですか?
A.9-2
「キーワードサービス」とは、
企業などの希望者が特定の文字列を費用を払って登録し、
ユーザーがその文字列をWebブラウザのアドレスバーなどに入力した際に、
その企業が指定した特定のWebページに転送するようなサービスのことを言います。
わかりやすいように例を挙げますと、
例えば中古車販売を営むある企業が「中古車販売」というキーワードを登録した場合、
ユーザーがブラウザのアドレスバーなどに「中古車販売」という文字列を入力すれば、
その中古車販売企業のWebページに転送されるという仕組みです。
これは一見するとドメイン名と同様のものにも見えますが、
ドメイン名と違い世界中で一意である(uniqueである)ということが保証されておらず、
キーワードサービスを展開している業者の数だけ、
その文字列を登録するユーザーが存在しうるという点が違います。
Webサイトを見る場合、
その文字列を入力すれば一意にあるページにたどり着けるドメイン名とは違い、
キーワードサービスの場合はユーザーがどのキーワードサービスを利用しているかによって、
たどり着くページは違ってきます。
また特にユーザー側の準備が必要のないドメイン名と違い、
キーワードサービスを利用するには、
ブラウザに追加のプラグインソフトを導入したり、
キーワードサービスと提携しているISPなどを利用する必要があります。
(最終更新日:2006-10-24)