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JPNIC公開文書著作権表示 (Copyright notice of JPNIC open documents)

この文書はJPNIC公開文書であり、著作権は日本ネットワークインフォ メーションセンター(JPNIC)が保持しています。JPNIC公開文書は誰でも 送付手数料のみの負担でJPNICから入手できます。また、この著作権 表示を入れるかぎり、誰でも自由に転載・複製・再配布を行なって構 いません。
〒101-0047 東京都 千代田区 内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F
(社)日本ネットワークインフォメーションセンター
         "APNIC Confederation Requirements, Fees and Policies" 翻訳文
        (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/translation/apnic-confed-req-j.txt)  

                (社)日本ネットワークインフォメーションセンター
                        最終更新 1999年 4月 28日

この文書は

     http://ftp.apnic.net/apnic/docs/confed-requirements   

を翻訳したものです。JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その
品質に責任を負いません。


------------------------------------------------------------------------
APNIC-074
改訂中
コンフェデレーションの要件、料金および方針
発行:1998年8月

1.序章

APNICが有する資源は限られているため、アジア太平洋沿岸地域の多くの言語や文化
に応じたサービスの提供を行うことはできない。アジア太平洋のインターネット社会
に関する割り振りおよび登録業務改善のための手段として、APNICは、インターネッ
トサービスプロバイダ組織のコンフェデレーションの設立の準備をしている。これら
のコンフェデレーションにより、各地の現地語および現地文化でのレジストリ業務の
提供が可能になり、より良いサービスを提供することが出来る。

当初、コンフェデレーションは、国単位でレジストリ業務を行う機関である「国別
ネットワークインフォメーションセンター」の概念から導き出された。インターネッ
トは、ネットワーク・トポロジーに呼応する階層的なアドレス体系を用いており、イ
ンターネットのトポロジーは、地政学的なトポロジーではなく、インターネットサー
ビス提供者によって定義されるため、国別NICの概念は一般化され、レジストリ業
務の提供を要請した時に共同で作業することが出来る、独立した、トポロジー的に重
要なアドレス空間を必要とするあらゆる法主体の集団(通常、インターネットサービ
スプロバイダ)をも含むようになっている。

しかし、コンフェデレーションの設立の結果、インターネット運営資源の管理上、い
くつかの複雑な問題が発生している。これらの問題は、APNICが効率的なアドレス空
間の活用と自主的なシステムナンバーの割り振りの適切さを確保しようとする際に直
面する新たな問題によって発生している。コンフェデレーションによってさらに間接
的な階層が付加されてしまうため、コンフェデレーションリクエストの結果APNICに
なされる資源の要求は、著しく大きなものになり、結果として、コンフェデレーショ
ンが、他のAPNICメンバーに対するレジストリ業務の提供に否定的な影響を与えない
ことを保証する必要がある。

本書は、APNICコンフェデレーションを設立するのに必要なステップ、コンフェデ
レーションに関連する料金、APNICによるコンフェデレーションへの委任方針につい
て述べるものである。これらの方針に関する質問は、hostmaster@apnic.netを参照す
ること。

1.1 定義

用語に関する混乱を防ぐために、以下の定義がなされる。

1.1.1 「インターネット運営資源」とはインターネットレジストリによって運営さ
れる資源のことであり、インターネットアドレス、AS番号、レジストリによって管理
されるインターネットアドレスに関連したin-addr.arpaドメインを含む、。

1.1.2 「委任」とは、一つの組織から他の組織へのインターネット運営資源の移譲
を示す。委任は、例えば、単独の組織内部でのように「内部的」にも、また、例え
ば、ある組織と独立した外部の組織との間のように「外部的」にも行われうる。

1.1.3 「割り当て」とは、それ以上の外部的委任がなされない、即ち、資源は、内
部的にしか下位割り当てがなされないという理解の下で、エンドユーザー組織に資源
を委任することを意味する。

1.1.4 「エンドユーザー組織」とは、委任された資源を内部的に利用する、即ち、
それらの資源を自分の組織以外に下位委任しない組織のことを述べるものである。

1.1.5 「割り振り」とは、割り当てもしくは下位割り振りのいずれかのものとし
て、その後、その資源を下位委任することができる組織に対する資源の委任について
述べるのものである。

1.1.6 「コンフェデレーション」とは、APNICとの全ての交渉において自らのメン
バーを代理すると共に、メンバーに資源を割り振る組織と定義される。

1.1.7 「コンフェデレーションメンバー」とは、独立した経路制御可能なブロック
のアドレス空間を要求するコンフェデレーションの自主的な下部主体のことを意味す
る。「自主的な下部主体」は、独立した組織もしくは、独立した経路制御が可能な単
独の組織内部の下部領域である。

1.1.8 「独立した経路制御可能なブロック」とは、一般的に、現行のインターネッ
ト運営慣例に従ってインターネット上でのルーティングに受け入れられるルーティン
グプレフィックスを意味する。「経路制御可能なプレフィックス」の大きさとは、
APNICによって、/19(8192個のアドレス)を意味するものとみなされている。APNIC
は、他の地域レジストリと整合性を取るために、/19を選んでいるが、APNICは、自身
が割り振るアドレス空間が、現在もしくは将来のいずれかに、サービスプロバイダに
よって実際にルーティングされるということを保証することはできない。APNICは、
自身が委任するアドレス空間での世界的な独自性を保証できるだけで、一定のプレ
フィックスが経路制御されるか否かは、完全にインターネットサービスプロバイダに
よるものであり、それについてAPNICは支配力を持たないため、APNICは、自身が割り
振るアドレス空間が経路制御されるという保証を提供することはできない。

2.  コンフェデレーションの設置

本項では、コンフェデレーションの設置に関する要件の詳細を述べる。これらの要件
は、いくぶん厳しいものではあるが、コンフェデレーションの方針や手続きが、現在
有効なインターネットレジストリの方針と矛盾しないために設置されている。さら
に、ここに規定されている文書要件により、コンフェデレーション同士で方針や手続
きの共有が可能になり、そのことによって、委任方針の一貫性が促進され、新しく設
置されるコンフェデレーションのためにモデルが提供される。

2.1 コンフェデレーションが設置されるためには、以下の要件が満たされなければ
ならない。

2.1.1 APNICコンフェデレーション協定の承認。この文書は、下記から入手ができ、
ftp://ftp.apnic.net/apnic/docs/confed-qgreement
コンフェデレーションの責任者によって署名されなければならない。署名された原本
は、そのコンフェデレーションのための資源リクエストに先立って、APNICに提出さ
れなければならない。

2.1.2 以下のものを含むコンフェデレーションの委任方針文書の提出および承認。
-コンフェデレーションの割り振りおよび割り当て方針の説明。
-コンフェデレーションが、コンフェデレーションのメンバーによって行われる下位
委託を正式に確証する仕組みの説明。

これらの文書は、英語で提出されなければならず、一般閲覧のために、APNICサーバ
に掲載される。既存のインターネット資源委任方針との整合性を保証するために、
APNICはこれらの文書を審査し、コンフェデレーションの創設に先立って、変更を勧
告することもある。コンフェデレーションが自らの委任方針を更新する場合、できる
だけ早くその変更についてAPNICに知らせるべきである。

2.1.3 以下のものを含むコンフェデレーションのメンバーシップ方針文書の提出。
-そのコンフェデレーションのメンバーシップ入会許可方針の説明。
-そのコンフェデレーションのメンバーシップ取消方針の説明。

これらの文書は、英語で提出されなければならず、一般閲覧のために、APNICサーバ
に掲載される。メンバーシップの入会許可および取消は、資源の委任とは関係がない
ため、APNICはコメントなしにこれらの文書を受け入れる。

2.1.4 以下のものから構成される、そのコンフェデレーションのメンバーシップリ
ストの提出。
-全コンフェデレーションメンバーの組織名。
-全コンフェデレーションメンバーの所在地。
-(最低限)、コンフェデレーションメンバーの管理者と技術連絡担当者の電話番号
および電子メールアドレスを含む全コンフェデレーションメンバーの連絡方法に関す
る情報。
-メンバーのコンフェデレーションへの入会日。
-以下のものを含めた、各コンフェデレーションメンバーに割り振られている既存の
資源のリスト。
-IPアドレス。
-ASナンバー。

このリストには、APNICによって割り振られたものであろうと、コンフェデレーショ
ンによって、もしくはその他のレジストリによって割り振られたものであろうと、そ
のコンフェデレーションのメンバーが使用している全ての資源が含まれるべきであ
り、発生し得るコンフェデレーションのメンバーシップにおける変更を反映させるた
めに更新されることが重要である。

2.1.5 第3項に記載されているような、コンフェデレーションの設置および運営に
関連する全ての料金の支払い。

2.2 議論

上記の要件を説明するために、以下の議論がなされる。

2.2.1 コンフェデレーションに対する割り振り方針が、正会員に適用される方針と
異なるため、コンフェデレーション方針の細部について、APNICとそのコンフェデ
レーションの両者によって、明確に理解されなければならない。その結果、APNICと
コンフェデレーションとの間では、標準的なAPNICメンバーシップ契約書を越える別
個の契約が締結されなければならない。

2.2.2 コンフェデレーションは定義により、自身のメンバーシップに対して資源を
委任し、メンバーは、その代わりに、それらの資源を他の組織に下位委任する。した
がって、APNICは、コンフェデレーションが運営される方針について十分な知識と理
解を持つことが重要である。委任の点からと、コンフェデレーションがそのメンバー
によって自身に提供される情報を検証する手法の両方から、コンフェデレーションの
委任方針の文書化を要請することによって、APNICは、コンフェデレーションの委任
方針を理解し、RFC2050とそれに続くインターネット資源委任方針に準拠するため
に、これらの方針に対する改訂を提案することができる。さらに、コンフェデレー
ション方針を公開することにより、新しいコンフェデレーションが既存の方針を参照
でき、そのことによって、全てのコンフェデレーションの間でより一貫性のある方針
が奨励されるだけでなく、「車輪を再び発明する」ようなことを避けられる。

2.2.3 コンフェデレーションのメンバーシップ方針提出の必要性には、APNICがその
コンフェデレーションに適当な組織を照会できるようにする意図がある。APNICは、
組織に特定のコンフェデレーションへの加盟を要求することはできないが、APNIC
は、適当なコンフェデレーションに該当するメンバーシップ基準に合致する組織が加
入するよう奨励する。

2.2.4 コンフェデレーションのメンバーシップリストは、コンフェデレーションの
メンバーが、複数のソースから資源を取得することによって、既存の委任方針を出し
抜けないようにする上で重要である。それ自体が完全に全てを包括するものでなけれ
ばならず、全てのコンフェデレーションメンバーを記載し、APNICが、コンフェデ
レーションメンバーが既にAPNICもしくは他のコンフェデレーションのメンバーでは
ないことを実証できるように十分な情報を含むものでなければならない。

2.2.5 コンフェデレーションの料金は、APNICの正会員がコンフェデレーションを助
成しなくとも、コンフェデレーションと正会員の両方に対するサービスの提供に十分
な資源を確実に有するように設定されている。

3.  コンフェデレーション料金

APNICの正会員が、コンフェデレーションのメンバーを助成しなくとも、コンフェデ
レーションが、コンフェデレーションと正会員に対して同様にサービスを提供する費
用を賄うのに十分な資金提供を行うことを保証するために、コンフェデレーションの
運営に関して料金が請求されなければならない。

1998年2月22日現在、コンフェデレーションの運営に関連する料金は、コンフェデ
レーションに割り振られた資源に基づいている。現在の料金構造は、コンフェデレー
ションによって自主的に決められた規模と、コンフェデレーションに割り振られるイ
ンターネットアドレス空間の数量に依存している。

メンバーの階層
アドレス1つ当りの料金

巨大
大規模
中規模
小規模

料金は割り振りに先立って適用され、定期的支払の部分を持たない、即ち、1回限り
の料金である。割り振られるアドレス空間の数量は、それ以前にそのコンフェデレー
ションに割り振られた過去の実績と、コンフェデレーションが文書で提出する切迫し
た要求によって決まる。

これらの料金は、年会費に追加されるものである(そして年会費とは独立したもので
ある)ことに注意すること。

4.  コンフェデレーションに対するAPNICのアドレス委任方針

コンフェデレーションに対する委任は、APNIC正会員に対する割り振りに関するもの
と同様の標準的な「スロースタート的」な手続きを踏むものであるため、コンフェデ
レーションに対する委任方針には2種類、即ち、初回の委任と、そのコンフェデレー
ションのフリープールのアドレス空間が特定のメンバーの要求を満たすのに不十分な
場合に行われる委任とがある。

4.1 初回アドレス委任

コンフェデレーションは、第2項に規定されている要件を満たした後で、コンフェデ
レーションメンバー1件当り1つの/19を最初に委任される。

注:APNICによってコンフェデレーションになされる割り振りの最低単位は、1つの
/19(8192個のアドレス)である。このアドレスの数量が、序章で述べられているよ
うに、ルーティングに一般的に受け入れられる通例の「プレフィックスの最大長」だ
からである。コンフェデレーションは、非常にまれな状況における場合を除き、それ
よりも長いプレフィックスを下位委任すべきではなく、これらの状況を文書にするよ
うにすべきである。

コンフェデレーションのメンバーが、以前に割り振られた資源を消費していない場合
(例えば、コンフェデレーションのメンバーがAPNIC正会員の地位からコンフェデ
レーションメンバーに移ったり、あるいは他のコンフェデレーションに移ったりした
場合)、APNICは、そのコンフェデレーションメンバーが、自身の既存の空間を使い
果たすまでその/19の割り振りを延期する。

あるコンフェデレーションメンバーが、資源の委任を受け取ったことが無い場合、
APNICは、1つの/19をそのコンフェデレーションに委任する。そのコンフェデレー
ションは、そのコンフェデレーションメンバーに対して、その/19を速やかに下位委
任するものと想定される。

APNICは、そのコンフェデレーションのメンバーシップリストに記載されている組織
に対してのみ、/19を委任する。新しい組織がコンフェデレーションに加入する際、
コンフェデレーションは、初回(もしくは追加)委任が行われ得る以前に、その新し
いメンバーについてAPNICに通知しなければならない。

アドレス空間が委任される際、APNICは、コンフェデレーションに対して、割り振ら
れるアドレス空間の数量とそのメンバーが自分で判断したメンバーシップの階層に基
づいて計算された料金の請求を行う。支払条件は、受け取り時払いとする。指定され
た料金が支払われない場合、そのアドレス空間は、フリープールに戻され、コンフェ
デレーションに対しては、その後、追加の資源の委任は行われない結果となる。

4.2 追加的なコンフェデレーションのアドレス委任

APNICは、コンフェデレーションが、APNICからの2次的な判断を得なくても、自身の
メンバーに対してどの程度のアドレス空間の下位委任を行うことができるのかを定め
る「割り振り枠」を管理している。最初は、コンフェデレーションの割り振り枠はゼ
ロであり、このことは、コンフェデレーションが、APNICからの2次的な名判断を得る
ことなしに、コンフェデレーションのメンバーに対してアドレスを下位委任してはな
らないことを意味する。コンフェデレーションが自身のメンバーにアドレスの委任を
行う経験を得るに従って、APNICは、(/19毎に)その枠を開き、より多くのアドレス
空間を自主的に割り振ることができるようにする。

顧客に割り当てるかもしくは内部のインフラストラクチャーを利用するか何れかの方
法によって、コンフェデレーションのメンバーが自身に委任されたアドレス空間を使
い果たした時に、そのコンフェデレーションメンバーは、追加のアドレス空間に関し
てコンフェデレーションに連絡するべきである。コンフェデレーションは、そのメン
バーが以下の条件に合うことを実証する必要がある。

4.2.1 特に、割り当てられたアドレス空間の数量が、コンフェデレーションメン
バーの顧客が文書化した要件に合致し、つまり、そのコンフェデレーションメンバー
が、顧客1件当り1つの「クラスC」もしくはその他の固定的なアドレスを割り当て
ず、アドレス空間を効率的に割り当てていること。


4.2.2 APNICのデータベースを的確に更新しており、特に、全ての再割り当て情報
を、APNICのデータベースの中に見つけることができること。このことは、そのコン
フェデレーションメンバーが直接的に(推奨される方法)、もしくは、メンバーに代
わって再割り当てを行うコンフェデレーションを通して行うことが出来る。

4.2.3 内部的なインフラストラクチャーおよび顧客の委任の両方を含め、自身に割
り振られた空間の少なくとも80%を使い果たしていること。

4.2.4 コンフェデレーションがそのメンバーのためにAPNICに対してCUST-NETWORK情
報を提供できるようにするために、全ての割り当てについての十分な要約情報を提供
していること。

これらの4つ条件全てが合致すれば、コンフェデレーションは、そのコンフェデレー
ションメンバーに対して追加のアドレス空間を割り振るべきである。割り振られる追
加のアドレス空間の数量は、RFC2050の中で、またはAPNICによって、またはコン
フェデレーションによって規定されている委任方針に、どの程度合致しているかによ
るが、何れの場合においても、APNICによって規定される割り振り枠よりも少なくな
くてはならない。

4.3 APNICからの追加空間の取得

コンフェデレーションが自身のメンバーの要求を満たすのに十分な空間を有していな
い場合、そのコンフェデレーションは、追加の空間を取得するためにAPNICに連絡す
るべきである。APNICが追加のアドレス空間を割り振るためには、コンフェデレー
ションは、
(ftp://ftp.apnic.net/apnic/docs/confed-ip-requestにより)
以下のものを提出しなければならない。

4.3.1 コンフェデレーションが、コンフェデレーションメンバーの要求を満たすの
に十分なアドレス空間を持っていないことを立証するためにそのコンフェデレーショ
ンが行った全ての委任を網羅したリスト。このリストには、APNICによってコンフェ
デレーションに委任されている全てのアドレス空間と、これによりコンフェデレー
ションメンバーへ行った再委任が記載されなければならない。

4.3.2 自身のアドレス空間を使い果たしたコンフェデレーションメンバーによって
なされる割り当ておよび/もしくは割り振りを全て網羅した「cust-netwrok」の
フォーマットによるリスト。

これらの情報が提供されると、APNICは、APNICのデータベースが(コンフェデレー
ションメンバーによって直接もしくはコンフェデレーションを通して)更新されてい
ること、そのアドレス空間がコンフェデレーションによって的確に割り振られたこ
と、コンフェデレーションメンバーが自身のアドレス空間を効率的に割り当ててきた
ことを確認する。アドレス空間が、コンフェデレーションとコンフェデレーションメ
ンバーの両方によって効率的に委任されてきた場合には、APNICは、そのコンフェデ
レーションに追加のアドレス空間を委任し、(APNICの選択により)割り振り枠を更
新することができる。

APNICが確認するのは、自身に委任されているアドレス空間を使い果たしたコンフェ
デレーションメンバーの割り当てのみである。他のコンフェデレーションメンバーの
割り当ては、そのコンフェデレーションが追加のアドレス空間を必要とするか否かを
判断するのには使用されない。しかし、APNICは、コンフェデレーションが行ってき
た全ての割り振りの実績記録を維持し、そのコンフェデレーションに委任されたアド
レス空間の状況について不明な点がある場合には、追加の情報を要求することができ
る。

コンフェデレーションメンバーがアドレス空間を効率的に割り当てていない場合、
APNICは、そのメンバーに対する追加の下位委任に関して、コンフェデレーションに
対する追加のアドレス空間を委任しないことがある。しかし、別のコンフェデレー
ションメンバーが自身のアドレス空間を使い果たした場合、APNICは、後者のメン
バーに関してコンフェデレーションにアドレス空間を委任することができる。

4.4 要約

コンフェデレーションへのアドレス委任手続きは、以下のように要約することができ
る。

*  1つのコンフェデレーションは、新規メンバーもしくは自身が以前に割り振られ
ている空間を使い果たしているメンバー1つに対して1つの/19を受け取る。

*  コンフェデレーションメンバーが自身のアドレス空間を使い果たした場合、追加
のアドレス空間に関して自身のコンフェデレーションに連絡すべきである。そのコン
フェデレーションは、コンフェデレーションメンバーが以下のようであることを確認
する。

1.自身のアドレス空間を効率的に使用した。
2.APNICのデータベースを更新した。
3.自身に委任された空間の最低80%を使い果たしている。

これらの条件が合致すれば、そのコンフェデレーションは、そのコンフェデレーショ
ンメンバーに対して追加のアドレス空間を割り振るべきである。

*  コンフェデレーションが、コンフェデレーションメンバーの要求を満たすのに十
分なアドレス空間を持っていない場合、そのコンフェデレーションは、(confed-ip
リクエストフォームにより)以下のものと提出することによってAPNICから追加の空
間を要請することができる。

1.コンフェデレーションが今までに行ってきた全ての委任の要約。
2.アドレス空間を使い果たしたコンフェデレーションメンバーがそれまでに行って
きた全ての委任の要約。

上記の条件の全てが満たされれば、APNICは、必要な場合、そのコンフェデレーショ
ンに対して追加のアドレス空間を割り振る。

5.AS番号委任方針

AS番号は、前項で述べられているのと同様の「スロースタート的」な手続きの下でコ
ンフェデレーションに委任される。初めに、APNICは、1つのコンフェデレーション
に対して、要請に応じて4つのAS番号を委任する。この最初のAS番号のブロックが下
位委任されてしまい、APNICデータベースがその再割り当て
(ftp://ftp.apnic.net/apnic/docs/atabASe-update-info参照)を反映すべく更新さ
れている場合、APNICは、追加のAS番号を割り振る。委任される追加のAS番号の実際
数は、RFC1930に規定されている割り振り方針にそのコンフェデレーションが合致し
ていることに基くが、一般的には、コンフェデレーションに委任されるASの総数は倍
になる。

6.結論

本書では、コンフェデレーションの設置および運営に関する要件を規定してきた。コ
ンフェデレーションは資源の委任において、APNICの資源が限られているために出来
得るよりも高いレベルのサービスが行えるように設計されている。本書で提示されて
いる指針および料金体系には、コンフェデレーションが継続的に設置および運営され
得ることが意図されており、同時に、APNICが、コンフェデレーションが必要とする
資源を提供するために存在し続けることを保証することも意図されている。


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