メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索
(本翻訳は、参考のために供されるもので、正確には英文の
  http://www.gtld-mou.org/docs/sracps.htm を参照していただきたい)
----------------------------------------------------------------------

暫定ポリシー管理委員会
1997年10月2日

草案
[修正2版]ドメイン名異議申し立てパネルに関する実体ガイドライン

目次

I. はじめに

II. gTLD-MoUポリシーの解釈

III. 用語の定義

IV. 異議申し立て

 A. 異議申し立て要請の提出
  (a) 救済策の形式
  (b) 異議申し立てにおける知的所有権の主張
  (c) ドメイン名の暫定的差し止め要求
  (d) ドメイン名の暫定的除外

 B. 異議申し立てにおいて可能な決定

 C. 決定において考慮される要素
  (a) 先着順の原則
  (b) 異議申し立て者の知的所有権

   (i) 異議申し立ての根拠となりうる知的所有権の存在の証拠
   (ii) 商品またはサービス
   (iii) 権利の範囲
   (iv) ユニークさ

  (c) ドメイン名保有者の権利及び利益
  (d) 悪意(不正取引を含む)
          (i) 不正取引
   (ii) 悪意によるドメイン名登録
   (iii) 悪意による知的所有権の主張
   (iv) 複数回にわたる異議申し立て

  (e) 第2レベルドメイン名と知的所有権の対象である英数文字列との類似性
  (f) ドメイン名の利用
  (g) ドメイン名保有者と異議申し立て者に対して予想される影響
  (h) 第三者の権利


V. 請願

 A. 事前除外の請願
  (a) 事前除外の請願の提出
  (b) 請願における知的所有権の主張
  (c) 暫定的除外
  (d) 調査報告書の提出
  (e) 決定

 B. 除外から例外扱いとする請願
  (a) 除外から例外扱いとする請願の提出
  (b) 決定

 C. 除外の修正または解除を求める請願

  (a) 除外の修正または解除を求める請願の提出
  (b) 決定

 D. 悪意

VI. 総合除外

 A. 総合除外要請の提出

 B. 調査報告書の提出

 C. 総合除外の要請においてなされうる決定

 D. 決定の過程において考慮される要素

  (a) 知的所有権の範囲とユニークさ
  (b) 認知
  (c) インターネット利用者の利益

VII. 上訴

VIII. ACPの決定の発表と実施について


I. はじめに

II. gTLD-MoUポリシーの解釈

(保留:この実体ガイドラインへの最終的なアプローチにより、gTLD-MoUのポリ
シー(第2節(f))が修正される可能性があります。そのため、これら2つの導
入部分はガイドラインの実体的な部分へのコメント期間が終了した段階で再考す
る予定です。)

III. 用語の定義

1. CORE-MoUの第1条に加え、これらのガイドラインには以下の用語の定義が適
用されます。


「第2レベルドメイン名」には、トップレベルドメイン名は含まれません。

「ドメイン名」とは、第2レベルドメイン名に「.」によって区切られたトップ
レベルドメイン名を加えたものを表わします。

「ACP」とは、CORE-MoU第8条に記載されているドメイン名異議申し立てパネル
(Administrative Domain Name Challenge Panel)を指します。

「異議申し立て者(Challenger)」とは、CORE-gTLDに登録されている第2レベ
ルドメイン名に対して異議申し立てを始めた当事者を指します。

「ドメイン名保有者」とは、異議申し立ての対象となっているドメイン名の保有
者を指します。

「当事者(Party)」とは、異議申し立て者あるいはドメイン名保有者を指し、
その他のいかなる者(請願者、あるいはACPが手続きへの参加を認めたその他の
者)をも含みません。

「請願者」とは、ACPに対して請願を始めた当事者を指します。

「参加者」とは、当事者以外でACPが異議申し立てあるいは請願の手続きにおい
て参加を認めたその他の者を指します。

「WIPO」とは、世界知的所有権機関を指します。

「WIPOセンター」とは、WIPO仲裁調停センターを指します。

文脈に応じて、単数形で用いられた言葉は複数形を、複数形で用いられた言葉は
単数形を含みます。


IV. 異議申し立て

A. 異議申し立て要請の提出

(a) 救済策の形式

2. いかなる人も、WIPOセンターによって制定された「WIPO インターネットドメ
イン名に関するドメイン名異議申し立てパネルの手続きルール(WIPO ACPルー
ル)」の下で、以下に記載されている救済策の内の1つまたはそれ以上の要請を
異議申し立てとして提出することができます。

(i) 除外:特定のgTLDに登録されている第2レベルドメイン名、または同じ人に
よって二つ以上のgTLDに登録されている第2レベルドメイン名が除外されること
(すなわち、その登録が取り消され、今後将来この申し立てにおいて言及された
gTLDには当該第2レベルドメイン名をいかなる人も登録できないということです)。

(ii) 移行:特定のgTLDに登録されている第2レベルドメイン名、または同じ人
によって二つ以上のgTLDに登録されている第2レベルドメイン名が除外されるか
わりに、異議申し立て者へと移行されること(すなわち、そのドメイン名が異議
申し立て者によって登録されたものとして扱うということです)。本ガイドライ
ンにおいて、特段別の説明がない限り、除外に関する説明は移行にも適用される
ものとします。

(iii) 総合除外(後述の第VI節を参照):第2レベルドメイン名がまだ登録され
ていないgTLDにおいても、その第2レベルドメイン名が除外されること(すなわ
ち、今後将来その第2レベルドメイン名がいかなるgTLDにおいても、いかなる人
も登録できないということです)。

(b) 異議申し立てにおける知的所有権の主張

3. 前述の項目(a)に基づいて異議申し立て要請の提出をする人は、要請の中に論
証可能な知的所有権の主張を盛り込まなくてはならず、その知的所有権は、異議
申し立て者が居住しているか、実際にビジネスが確立しているか、または、少な
からず商業活動が行われている少なくとも1ヵ国において、効果を持つものでな
くてはなりません。またこの主張には、知的所有権が認定された国名、認定され
た日付、認定した行政組織名、当該権利主張の根拠となる論証可能な証拠に対応
する登録番号またはその他資料番号といった情報を盛り込まなければなりません。
その主張が2ヵ国以上に渡る知的所有権に関する場合、1つ1つの国に関してこ
れらの情報を盛り込まなければなりません。本ガイドラインにおいては、「知的
所有権」とは既に認定済であり、期限切れその他の理由で無効になっていない権
利を指します。

(c) ドメイン名の暫定的差し止め要求

4. 異議申し立てが、当該ドメイン名の登録に関する情報の公開から30日以内に
提出され、その申し立てに当該ドメイン名の暫定的差し止め要求が記載され、供
託金が積まれた場合、暫定的差し止め要求は直ちに緊急ACPに差し向けられます。
緊急ACPは、48時間以内に、当該登録者によるドメイン名使用が異議申し立て手
続きの審理期間中差し止められるべきか決定します。

5. その決定を下すに当たって、緊急ACPは、特にドメイン名保有者及び異議申し
立て者が被る相対的な不利益について、例えば、ドメイン名保有者がそのドメイ
ン名について知的所有権を持っているかどうか、ドメイン名保有者がそのドメイ
ン名を使用して善意に基づく商業活動その他活動を始めていないかどうか、ある
いは異議申し立て者が申し立ての根拠となる知的所有権について十分に主張して
いるかどうかなどについて検討するものとします。

(d) ドメイン名の暫定的除外

6. ドメイン名異議申し立てという位置付けで総合除外要請の提出があった場合、
当該第2レベルドメイン名は、それがまだ登録されていないすべてのgTLDにおい
て暫定的に除外されます。この除外は異議申し立て手続きの審理期間中有効です。


B. 異議申し立てにおいて可能な決定

7. 異議申し立てにおいてACPは以下のような決定をすることができます。

(a) 異議申し立てにおいて申し立て者がドメイン名除外を要求した場合、ドメイ
ン名除外の決定をすることができます。すなわち、そのドメイン名保有者による
ドメイン名登録は取り消され、当該ドメイン名はACPによってその後の決定がな
されるまでいかなる人も登録または利用することはできません。

(b) 異議申し立てにおいて申し立て者がドメイン名移行を要求した場合、申し立
て者へのドメイン名移行の決定をすることができます。すなわち、申し立て者は
そのドメイン名を利用することも、さらに移行することもできるということを意
味し、またそのドメイン名を次の更新時まで維持するであろうことを意味します。

(c) 異議申し立てにおいて申し立て者が第IV節の総合除外を要求した場合、総合
除外の決定をすることができます。このような決定がなされる前にはコメントを
受け付けるための公示期間を設けるものとします。

(d) 当事者のいずれかから要請があった場合、あるいはACP自身から提案がなさ
れた場合、両当事者の合意を条件として、申し立て者の権利と対立しないよう、
当該ドメイン名保有者の持つ第2レベルドメイン名の修正の決定をすることがで
きます。

(e) ドメイン名の除外または移行を正当化するための十分な証拠提示がなされて
いないという決定をすることができます。

(f) 申し立てられている紛争がACPの手続きになじまないという決定をすること
ができます。例えば、対立する二つの権利が比較的均衡している場合の手続きに
おいては、そのような決定がなされることがあります。このような手続きにおい
ては、ACPは他の紛争解決法(調停や仲裁、または、国や地域の裁判所での訴訟
を含みますが、必ずしもこれらに限りません)を勧める場合があります。

8. ACPは金銭的損害賠償を裁定し言い渡すことはしませんが、異議申し立て手続
きにかかった経費を裁定し言い渡すことや、事前に積まれた供託金に関して適切
な決定をすることができるものとします。その決定には、供託金の没収も含まれ
ます。

C. 決定において考慮される要素

9. ACPは特に以下に述べるような点を考慮し、申し立て案件に関するすべての状
況のバランスに基づいて、決定を下すものとします。

(a) 先着順の原則

10. 先着順の原則は、gTLDのドメイン名割り当てにおける基本的な原則です。知
的所有権との対立によるドメイン名取り消しはこの基本原則の例外です。

11. ACPは、特に異議申し立て者とドメイン名保有者の両方が当該ドメイン名に
対して権利を持つと認めた場合、他の考慮すべき点に先立って先着順の原則を考
慮するものとします。

(b) 異議申し立て者の知的所有権

12. ACPに対する異議申し立ては、申し立て者の知的所有権に基づくものでなけ
ればなりません。この知的所有権は既得の権利であり、期限切れその他の理由で
無効になっていないものでなくてはなりません。また異議申し立て者が居住して
いるか、実際にビジネスが確立しているか、または、少なからず商業活動が行わ
れている少なくとも1ヵ国において効果を持つものでなくてはなりません。また、
この知的所有権は、証拠書類の提出によりその存在が立証されるという点におい
て論証可能なものであり、商業利用による状況証拠、調査による証拠、市場にお
けるプレゼンス及び広告による証拠のみには基づくものではありません。

(i) 異議申し立ての根拠となりうる知的所有権の存在の証拠

13. 本ガイドラインの目的に即して、以下に述べる事柄は特に知的所有権の存在
を立証できるものとみなすことができます。

・国または地域(政府間機関)当局より与えられた知的所有権登録証書
・知的所有権の存在を示した知的所有物調査報告書。ただしその報告書の出所の
 信頼性は反論される余地があります。
・知的所有権の存在を示す裁判所またはその他政府当局による決定
・関連する政府当局による宣言あるいは証言
・異議申し立て者による善意によって提出された知的所有権の申請(審理中のも
 の)の証明書(ここでの善意は、特に、申請の日付や、提出された当該申請に
 関連して誠実で実質的な事業計画があるかどうかによって判断されます)
・その他知的所有権の存在についての明白な証拠

14. 本ガイドラインの目的に即して、ある英数文字列が、「工業所有権の保護に
関するパリ条約」の第6条の3(Article 6ter)、あるいは「知的所有権の貿易
関連の側面に関する協定(TRIPS協定)」中の該当する規定において、「通知」
の対象となっているという証拠がある場合、それは当該英数文字列に関する知的
所有権の証拠と同様の効果を持つものとみなします。

15. 本ガイドラインの目的に即して、論証できない権利とは、コモンローに基づ
く権利や不等な競争行為の結果として生じた権利など、政府当局によって立証さ
れていないものです。

(ii) 商品またはサービス

16. ACPは知的所有権が存在する商品またはサービスについては、もしドメイン
名を使用している商品またはサービスとの関連があるならば、それらを関係づけ
て検討するものとします。

(iii) 権利の範囲

17. ACPは、異議申し立て者の知的所有権の範囲を検討するものとします。例え
ば、申し立て者が長期に渡って確立された、または、地理的に広範囲に渡る知的
所有権を持っているかどうか、並びに(または)当該知的所有権の対象となる英
数文字列に関係して市場におけるプレゼンスを持っているかどうか、などを検討
するものとします。この文脈において、ACPは関連する技術領域または商業領域
を考慮に入れ、申し立て者の知的所有権が何年もの長い間に渡って保持されてき
たかどうか、または申し立て者が非常に多くの国々において同一または類似の商
品またはサービスについて当該知的所有権を保持しているかどうかなどを検討す
る場合があります。また、長期に渡って確立された、または地理的に広範囲に渡
る知的所有権、並びに(または)市場におけるプレゼンスについてのその他の証
拠も検討される場合があります。

18. ACPは、とりわけ、異議申し立て者の知的所有権が、当該ドメイン名保有者
が善意によるドメイン名使用を開始した日の後から提出された申請にのみ基づい
ていないかどうか、あるいは、後からの使用にのみ基づいていないかどうかを検
討するものとします。

(iv) ユニークさ

19. ACPは、知的所有権の対象となる英数文字列のユニークさについて検討する
ものとします。これには特に、その英数文字列が描写的な語であるかどうか、そ
の知的所有権が属する商業分野以外において一般名称を表わす語であるかどうか、
第三者が同一または類似の第2レベルドメイン名をその他のトップレベルドメイ
ンにおいて取得していないかどうか、また同じ物に対する知的所有権が第三者に
よって保有されていないかどうか、などが含まれます。

(c) ドメイン名保有者の権利及び利益

20. ACPは、当該ドメイン名と一致する英数文字列に関するドメイン名保有者の
権利と利益、並びに、ドメイン名保有者のインターネットにおける当該ドメイン
名の継続的利用に関する権利と利益について、特に以下に述べる要素を含めて検
討するものとします。

・第2レベルドメイン名と一致する英数文字列に対してドメイン名保有者が保有
 している知的所有権
・ドメイン名保有者のインターネットにおける善意によるドメイン名の2年未満
 の継続的利用
・インターネットにおいてドメイン名保有者による当該ドメイン名の使用が広く
 一般に認識されているという証拠
・第2レベルドメイン名と一致する英数文字列に関する優先権
・個人名用gTLDにおいてドメイン名保有者の個人名あるいはニックネームを第2
 レベルドメイン名として利用すること
・ドメイン名保有者が善意で提出した知的所有権の申請(審理中のもの)(ここ
 での善意は、特に、申請の日付や、提出された当該申請に関連して誠実で実質
 的な事業計画があるかどうかによって判断されます)
・第2レベルドメイン名と一致する英数文字列の利用に関するその他の権利

21. 当該ドメイン名がドメイン名保有者によって、異議申し立ての日付に先立ち
2年間継続的にかつ善意により利用されていたとACPが認めた場合、ドメイン名
保有者がそのドメイン名を利用する資格があるという仮定が可能になるものとし
ます。ただしこの仮定は反論される可能性があります。

(d) 悪意(不正取引を含む)

22. ACPは、当事者あるいは参加者が悪意により行動したかどうかを検討するも
のとします。

23. ACPは、当事者の一方に悪意があったとみなした場合、その事実はACPが当該
当事者に対して不利な決定をするのに十分である可能性があります。悪意のある
行動をとったとみなされた当事者は、異議申し立て費用の全ての負担を求められ、
また今後将来いかなるドメイン名に関してもACPへの異議申し立てや請願から排
除される可能性があります。もし両当事者が悪意により行動したとみなされた場
合、ACPはその決定において、全体的な状況を考慮しつつ審判を下すものとします。

24. ある参加者が異議申し立て手続きに悪意をもって参加したとACPがみなした
場合、ACPはその参加者による貢献を無視するものとします。

25. 以下に述べる状況は特に、ACPによって悪意のしるしとみなされます。

(i) 不正取引

26. 不正取引とは、第2レベルドメイン名に一致する英数文字列に何ら権利を持
っていない者が、その権利を持つ者に対して転売することを目的に当該ドメイン
名を登録することを指します。以下に述べる要素は不正取引の有力なしるしとし
てACPによって考慮されるものとします。

(i) 当該ドメイン名保有者が、異議申し立ての日付以前に、自発的にそのドメイ
ン名の売却あるいは貸与の申出を特に異議申し立て者または一般の人々に対して
していた場合

(ii) 当該ドメイン名保有者が、他者の知的所有権の対象となる英数文字列で、
ドメイン名保有者自身は何ら権利を持っていない英数文字列と同一または類似の
第2レベルドメイン名をその他のトップレベルドメインでも登録している場合

27. ACPはその他の不正取引の証拠も検討する場合があります。

(ii) 悪意によるドメイン名登録

28. ACPは、ドメイン名保有者が悪意によりドメイン名登録したかどうかを検討
するものとします。悪意によるドメイン名登録の状況の例としては、ある当事者
が競合相手のビジネス活動を妨害することを目的に、その競合相手の商標あるい
は商品名をドメイン名に組み入れて登録するなどといった状況があげられます。

(iii) 悪意による知的所有権の主張

29. ACPは、いずれかの当事者が悪意による知的所有権の主張をする結果を招く
活動に従事したかどうかを検討するものとします。悪意による知的所有権の主張
の状況の例としては、特に以下のようなものがあげられます。

・異議申し立てにおける知的所有権の主張が、相手を騙そうとする目的による意
 図的な虚偽であるとACPが判断した場合。当該ドメイン名が暫定的に差し止め
 られている場合、他に何らかの特別な状況によって保証されているとACPが認
 めない限り、異議申し立て者の供託金はすべて没収されるものとします(前述
 の第IV節A(c)(4) 参照)。

・知的所有権の誠実な主張に基づいているものの、インターネットにおける善意
 のドメイン名保有者によって使用されてきたドメイン名を私物化しようとする
 目的のみで異議申し立てがなされたとACPがみなした場合。例えば、ドメイン
 名保有者が本来使い続ける資格を持っているドメイン名を強制してあきらめさ
 せる場合。

・異議申し立て者の知的所有権が、問題の当該ドメイン名に異議申し立てをする
 ためだけに取得されたものであり、インターネットにおけるそのドメイン名保
 有者の活動を妨害する意図があるとACPがみなした場合。例えば、異議申し立
 て者が、知的所有権を、権利が認められた商品やサービスに関連して利用して
 いない場合。

・ドメイン名保有者が、ドメイン名を保持する目的のみで悪意によって知的所有
 権を取得したとACPがみなした場合。例えば、ドメイン名保有者が知的所有権
 が認められた商品やサービスに関して、ドメイン名を使用しない、あるいはド
 メイン名を使用しようとする意図も知的所有権を行使しようとする意図もない
 場合。ドメイン名保有者がドメイン名の不正取引とみなされるような活動を助
 長するためだけに知的所有権を取得した場合。

(iv) 複数回にわたる異議申し立て

30. 同じgTLDにおける同一の第2レベルドメイン名に対する複数回にわたる異議
申し立ては、適切な状況下において、悪意のしるしとみなされる可能性がありま
す。例えば、異議申し立て者が以前失敗に終わった同一のドメイン名に対して再
度異議申し立てをし、またその一方で、当該ドメイン名保有者がその間に異議申
し立て者の知的所有権が認められている商品やサービスに関連しない利用から関
連した利用へとドメイン名の使用を変更したわけではないということをACPが見
つけた場合。

(e) 第2レベルドメイン名と知的所有権の対象である英数文字列との類似性

31. ACPは、 第2レベルドメイン名が、異議申し立て者の知的所有権の対象であ
る英数文字列と同一であるかどうか、あるいはその英数文字列とあまりにも類似
しているため、異議申し立て者と関係があるという誤解、あるいは異議申し立て
者による承認があるという誤解に結び付くかどうか、または異議申し立て者の権
利や利益を不当に弱めたり損害を与えたりするようなものでないかどうかを検討
するものとします。

32. もし以下のような要素が存在する場合、それらが検討の対象になります。

同一:当該第2レベルドメイン名と当該英数文字列において、同一の英数文字と
句読記号が同一の並び順で構成されているかどうか。「句読記号」には、ハイフ
ン、下線、ピリオド、大文字、区別的発音符(アクセント記号)、コンマ、コロ
ン、及びその他同様の記号が含まれますが、これらに限定されるわけではありま
せん。この文脈における「同一」とは、一文字たがわず同じであるということで
あり、当該第2レベルドメイン名の文字列は先着順の原則により、同一のトップ
レベルドメインには割り当てることができない、ということを意味します。


句読記号の違い:当該第2レベルドメイン名(または第2レベルドメイン名とト
ップレベルドメイン名)と当該英数文字列において、幾つかまたはすべての句読
記号を除いた時、同一の英数文字が同一の並び順で構成されているかどうか。例
えば、「famoustrademark」と「famous-trademark」、「famoustrademark」と
「famoustrade.mark」など。

若干の違い:当該第2レベルドメイン名と当該英数文字列において、本質的には
同一の英数文字が同一の並び順で構成されているものの、スペリングが少しだけ
違っている(ミススペリングまたは同義語)、あるいは類似した文字による置き
換えがあるかどうか。例えば、明らかにミススペリングである
(「famustrademark」)、同義語(「famoustraidmark」、もし「traid」が単語
である場合)、類似した数字による文字の置き換え(「fam0ustrademark」)など。

翻訳:当該第2レベルドメイン名が当該英数文字列の翻訳であるかどうか。

明らかに誤解を招くもの:当該第2レベルドメイン名と当該英数文字列において、
本質的には同一の英数文字が同一の並び順で構成されているものの、インターネ
ット利用者にとって明らかに誤解を招いてしまうような形で異なっていないかど
うか。例えば、「famousmark.firm」と「markfamous.firm」といった変更や、
「foryou.firm」と「4u.firm」といった音声学的バリエーションなど。

(f) ドメイン名の利用

33. ACPは、インターネットにおいて当該ドメイン名が利用されているかどうか、
特に以下の要素を含めて検討するものとします。

・ウェブページの内容がドメイン名と関連があるかどうかという点、特にもし商
 品やサービスがあれば、それらが第2レベルドメイン名と関連があるかどうか
 という点。

・ドメイン名の利用が商業目的なのか非商業目的なのかという点。またそのよう
 なドメイン名の利用が公共サービス活動に関係しているかどうかという点など。

・ドメイン名の登録されているgTLDの性質。特にそのgTLDが特別な意味を持って
 いるかどうかという点。

・ドメイン名保有者によるドメイン名の放棄、または長期に渡る不使用。

(g) ドメイン名保有者と異議申し立て者に対して予想される影響

34. ACPは、ドメイン名保有者による当該ドメイン名の利用が、異議申し立て者
のビジネス、インターネット上での見栄え、そしてその顧客に対して与える影響
を検討するものとします。また当該ドメイン名の除外や移行がドメイン名保有者
のビジネス、インターネット上での見栄え、そしてその顧客に対して与える影響
を検討するものとします。

(h) 第三者の権利

35. ACPは、適切であると思われる場合において、第三者の権利や利益について
検討するものとします。特に、ACP手続きへのすべての参加者の権利や利益につ
いて検討するものとします。

V. 請願

A. 事前除外の請願

(a) 事前除外の請願の提出

36. いかなる人も、当該第2レベルドメイン名がまだ登録されていないgTLDにつ
いて、そのドメイン名の事前除外の請願を提出することができます。すなわち、
第三者がそのドメイン名を登録する前に除外を要請することができます。

37. 請願に総合除外の要請を加えることもできます(前述の第IV節A(a)(iii)及
び後述の第VI節参照)。

(b) 請願における知的所有権の主張

38. 事前除外の請願を提出する人は、請願の中において、前述の第IV節C(b)及び
(b)(i)の要件を満たす論証可能な知的所有権の主張を盛り込まなければいけませ
ん。この主張には、知的所有権が認定された国名、認定された日付、認定した行
政組織名、当該権利主張の根拠となる証拠に対応する登録番号またはその他資料
番号といった情報を盛り込まなければなりません。その主張が二ヵ国以上にわた
る知的所有権に関する場合、一つ一つの国に関してこれらの情報を盛り込まなけ
ればなりません。

39. 請願の中にある主張が相手を騙そうとする目的で意図的に虚偽のものである
ということがACPによって見つけられた場合、その請願は却下され、異議申し立
て者に対して他の当事者のすべての経費が査定され、また異議申し立て者は今後
将来いかなるドメイン名に関してもACPに異議申し立てや請願の要請を提出する
ことができなくなる可能性があります。

(c) 暫定的除外

40. 事前除外の請願が提出された場合、当該第2レベルドメイン名の登録は、請
願に記載されたすべてのgTLDから暫定的に除外されるものとします。この除外は、
請願の審理期間中有効であるものとします。

(d) 調査報告書の提出

41. 事前除外の請願を提出する人は、ACPに対してその決定を助けるために、誠
実な調査会社による世界規模での最新の調査報告書を提出しなければなりません。
その調査報告書には特に、当該知的所有権の対象となる英数文字列が、どの程度
他者の知的所有権の対象となっているかという事について示されなければなりま
せん。

(e) 決定

42. ACPは、異議申し立てにおいて使用されるものと同じ規範と判断基準を用い
て事前除外の請願を検討するものとします。請願手続きの目的に即して、請願者
は異議申し立て者の位置付けにあるとみなされ、また事前除外の承認に反対しよ
うとするすべての参加者はドメイン名保有者の位置付けにあるとみなされるもの
とします。

B. 除外から例外扱いとする請願

(a) 除外から例外扱いとする請願の提出

43. 第2レベルドメイン名がいずれかのgTLDから除外された場合、その後でその
第2ドメイン名の申請をする者は、除外から例外扱いとする請願の提出を通じて
のみ、その登録が可能になります。ただしその請願は、その名前を使用するため
の実質的に独立した権利を示すことが基本となります。その除外を申し出た最初
の異議申し立て者(または最初の事前除外の請願者)はその件について通知され、
全面的に参加できる機会を与えられるものとします。

(b) 決定

44. ACPは、異議申し立てにおいて使用される規範と判断基準を用いて、除外か
ら例外扱いとする請願を検討するものとします。請願手続きの目的に即して、請
願者はドメイン名保有者の位置付けにあるとみなされ、また最初の異議申し立て
者(または最初の事前除外の請願者)が参加する場合は、その人が異議申し立て
者の位置付けにあるとみなされるものとします。

45. 除外からの例外扱いは、請願者のみに適用されるものとします。

C. 除外の修正または解除を求める請願

(a)  除外の修正または解除を求める請願の提出

46. 第2レベルドメイン名がいずれかのgTLDから除外された後、第三者はその除
外が認められた時の状況が実質的に変化したという報告(例えば、登録商標の期
間失効など)を提示することによって、除外の修正または解除を求める請願をす
ることができます。その除外を申し出た最初の異議申し立て者(または最初の事
前除外の請願者)はその件について通知され、全面的に参加できる機会を与えら
れるものとします。

47. 除外の修正または解除を求める請願をする理由には、とりわけ、国または地
域の裁判所での(控訴不能な)最終判決が含まれます。

(b) 決定

48. ACPは、除外の修正または解除を求める請願について、異議申し立てにおい
て使用される規範と判断基準を用いて検討するものとします。請願手続きの目的
に即して、請願者はドメイン名保有者の位置付けであるとみなされ、また最初の
異議申し立て者(または最初の事前除外の請願者)が参加する場合は、その人が
異議申し立て者の位置付けにあるとみなされるものとします。

49. 除外の修正または解除は、請願手続きへの参加のいかんに関わらず、すべて
の人に適用されるものとます。

D. 悪意

50. 請願者が悪意により請願を提出したとACPがみなした場合、その請願はACPに
より却下され、請願者は他の当事者のすべての経費の負担を求められる可能性が
あり、またその請願者は今後将来いかなるドメイン名に関してもACPに異議申し
立てや請願の要請を提出することができなくなる可能性があります。

51. 参加者が悪意をもって手続きに参加したとACPがみなした場合、ACPはその参
加者の貢献を無視するものとします。その参加者は請願者及び(または)他の参
加者のすべての経費の負担を求められる可能性があり、また今後将来いかなるド
メイン名に関してもACPに異議申し立てや請願の要請を提出することができなく
なる可能性があります。

VI. 総合除外

A. 総合除外要請の提出

52. この節は総合除外の要請を含む異議申し立てや事前除外の請願に適用される
ものとします(前述の第IV節(a)(iii)及び第V節A(a) を参照)。

B. 調査報告書の提出

53. 総合除外を要請する人は、ACPに対してその決定を助けるために、誠実な調
査会社による世界規模での最新の調査報告書を提出しなければなりません。その
調査報告書には特に、当該知的所有権の対象となる英数文字列が、どの程度他者
の知的所有権の対象となっているかどうかという事について示されなければなり
ません。ただし前述の第V節A(d)に準じて既に提出済みの場合を除きます。

C. 総合除外の要請においてなされうる決定

54. 総合除外の要請において、ACPは当該第2レベルドメイン名に関して以下の
ような決定をすることができます。

(i) 未登録のgTLDすべてから除外

(ii) 未登録のgTLDのうちのすべてではないが幾つかから除外:例えば、ACPは個
人名用のgTLDから除外しないように選択することができます。

D. 決定の過程において検討される要素

55. ACPは前述の第IV節Cにおいて記されている要素、並びに、以下に述べるよう
な点を考慮し、この案件に関わるすべての状況のバランスに基づいて決定を下す
ものとします。


(a) 知的所有権の範囲とユニークさ

56. ACPは、要請者の知的所有権が、総合除外を正当化するに足りる十分な範囲
とユニークさを持っているかどうかを検討するものとします。

57. ACPは特に、要請者の知的所有権の地理的な拡がりとユニークさ、及び知的
所有権の対象である英数文字列との関連において要請者の市場プレゼンスの地理
的な拡がりについて検討するものとします。その文脈において、ACPは関連する
技術領域あるいは商業領域を考慮に入れ、要請者が総合除外を正当化するに足り
る程多くの国々に対して影響力のある知的所有権を持っているかどうかというこ
とや、他者の持つ知的所有権の拡がりについて検討します。知的所有権の地理的
な拡がり、及び(または)市場プレゼンスの地理的な拡がりについてのその他の
証拠も検討されます。

(b) 認知

58. ACPは、要請者の知的所有権の対象である英数文字列に対するインターネッ
ト利用者の認知の拡がりについての証拠を検討します。

(c) インターネット利用者の利益

59. ACPは、適切と思われる場合、要請者の知的所有権の対象である英数文字列
と一致する第2レベルドメイン名を、要請者以外の当事者が利用可能になった場
合のインターネット利用者の利益について検討するものとします。この場合の
「インターネット利用者」とは、ドメイン名保有者となる可能性のある者、及び
特定のインターネットサイトを探すためにそれらのドメイン名を利用する可能性
のある者を含みます。

VII. 上訴

60. 上訴は、その上訴の対象となるACPの手続きにおいて提出された情報および
資料に基づくものとし、明らかな事実誤認があったかどうかによって、あるいは、
ACPの決定がそれら資料に基づいて明らかに不合理なものだったかどうかで判断が
下されるものとします。上訴は、事実の誤認が存在せず、ACPの決定が明らかに不
合理でないことが明白な場合には、略式に棄却されることがあります。

VIII. ACPの決定の発表と実施について

61.  ACPによるすべての決定は、インターネット上で公表され、WIPOセンターか
ら中央CORE-gTLDデータベース管理者に連絡され、その管理者によって実施に移
されます。

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

このフォームをご利用した場合、ご連絡先の記入がないと、 回答を差し上げられません。 回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2019 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.