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ICANN: A Blueprint for Reform 翻訳文

(社)日本ネットワークインフォメーションセンター
最終更新 [2002年7月29日]

この文書は2002年6月20日に公開された
http://www.icann.org/committees/evol-reform/blueprint-20jun02.htm
を翻訳したものです。
JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負いません。


ICANNの発展と改革に関する委員会

ICANN ― 改革に向けての青写真

2002年6月20日掲示


本青写真は、発展と改革に関する委員会(当委員会)がICANN理事会に提出した勧告を要約したものです。

これらの勧告の策定において、当委員会はICANNコミュニティーのあらゆる組織や個人からの書面および口頭によるコメントや提案に、そのほとんどは一般からのものでしたが、注意深く耳を傾けました。当委員会は受け付けた多くの建設的な提案を全て検討、評価しました。当委員会は独自にいくつかの文書を掲示しましたが、それはコミュニティーからの意見を促し、またスケジュールに基づき集中的にコミュニティーとの対話を行うためでした。当委員会はこれほど多くのコミュニティー関係者および個人が検討、対話、およびフィードバックに費やした多大な努力全てに感謝します。これは、これほど多くの人々が十分な関心を持ってこの重要な対話に参加している、ICANNコミュニティーへの賛辞です。

ICANN内には多くの意見が存在し、また本青写真での勧告は全ての意見に一致するものではありません。しかし、選択すべき時、つまりICANNのあらゆる利害関係者の利益に最も資する決定に至るときです。本青写真は、これらの選択についての当委員会の最善の判断を表したものです。

当委員会は理事会に、本文書およびその中に含まれる勧告を改革実施の青写真として使用するよう強く主張します。これは2002年10月に中国、上海で開催されるICANN会議までの今後数ヶ月間に策定、実施する必要のある移行の詳細な枠組みのための方向性を示す文書です。

1. 概要および背景

この非常に建設的な対話の出発点は、2002年2月にICANN事務総長Stuart Lynn氏が発表した「ICANN―改革に向けての状況」という文書です。その文書で特定されている重要な問題について当委員会が賛成し、理解したのは、それらが未解決のまま放置された場合、ICANNの今後の発展を阻害しないまでも、遅らせるのではないかということです。特定の問題を他に比べて重要度、緊急度が低いと考える人もいます。より慎重で、発展的な方法を支持する人もいます。さらに、劇的な変化を支持する人もいます。多くの場合、変更を慎重なものとするか、根本的なものとするかを実際に決定するのは、それらを主張する人々の立場および利害です。しかしほとんど全ての人々が同意しているのは、これらの問題は現実かつ重大であり、立ち向かわなければならないということです。

「改革に向けての状況」の勧告には論議を呼ぶ点が多く含まれていましたが、それほどでもない点もありました。その文書に含まれていたアイディアのいくつかは精緻化され、本青写真にも取り入れられています。他に変更されたものもあります。また少なくとも当面の間放棄されたものもあります。しかし要約すれば、当委員会の信じるところは、提供している青写真は「改革に向けての状況」の理論的根拠の核心を維持しているということです。つまり、ICANNとは以下のとおりです。

  • より効果的にその使命を遂行する。
  • コミュニティーの完全な参加を促す合理化されたプロセスにより制約されながら、しかし効果を阻害する時間のかかる手続きからは開放されている。
  • 公益を私益に優先しながら、後者についても対応し得るような信頼できる理事会を主体とする。
  • ICANNの決定に最も影響を受ける人々の利害に対応し得る。
  • ポリシー策定プロセスにおいて可能な場合、コンセンサスを追求することができる組織構造により支えられており、それをタイミングよく効果的に行う。
  • 広範なコンセンサスが得られる見込みのない場合でも、適切な措置を取ることができる。
  • サービスを効果的かつ効率的に提供することができる。
  • 個人およびその他の形態による参加を意義ある方法により受け入れることができる。
  • 自己の使命を遂行するために十分な資金確保を行う。
  • 公益のために引き続き開かれた、透明性のある運営を行う。

使命および核となる価値: 任務を遂行する過程で、当委員会は慎重にICANNの使命および核となる価値を調査し、この問題に関する情報およびアドバイスを広範なコミュニティーから受け付けました。やはり、達成すべき使命を明確に理解することなくICANNの将来を検討するのは不可能です。 これは価値のある仕事であり、その結果が本青写真に含まれています。

ICANNの使命を議論する場合、ICANNが「thick」であるか「thin」であるかを論議しないわけにはいきません。当委員会はこれらの言葉が特に有用であるとは考えていません。何故ならこれらの意味は人により異なるからです。皮肉にも、全ての人が定義する「thin」であるICANNを結合して1つにすると、非常に「thick」なICANNとなります。

したがって、当委員会はICANNが何を必要としているのか、また何を達成しようとして努力しているのかについての分析を行い、それを現在ICANNが行っていることと比較しました。(この問題に関する「スタッフ作成ドラフト:ICANNの使命に関して」は非常に有用であり、コミュニティーの議論によってより充実したものとなりました。) その後当委員会は何を含むべきであり、何を含むべきではないかに関する意見を求め、これらの分析およびそれらに対する反応を総合し、使命および核となる価値に関する説明を精緻化し、以下に発表します。

ICANNの使命に関する議論の核心は、ICANNの技術的調整の役割、運用の役割、およびポリシー策定の役割の間のつながりにあります。ICANNを単に技術上、運用上の指令を遂行する代理人であるとする考え方も存在します。当委員会はこのような見解は支持しません。何故ならそのような意見は、どの指令に従うべきかという問いに対する正確な答えを提供するために必要なポリシー策定の責任に関する質問に答えないままでいるからです。すなわち、「ICANNでなければ、誰が」という質問に答えることです。当委員会はこの質問に対し、ICANNが純粋に技術業務、運用業務のみを行うことを支持する人々からは、以下の応えを除き、信頼できる答えを得ていません。その一つは、そのような責務を他の国際条約に基づく組織へ移転することです。ただし移転という方向にはコミュニティーのほとんどが不賛成であると見られています(当委員会が受け付けたコメントから判断)。もう一つは、一群の組織に移転するというものですが、そのような組織を誰が調整するのかという質問に対して、再び立場を濁すことになります。

この意味において当委員会は、ICANN設立当初広範に存在した明確な事業説明に立ち返りました。それはつまり、技術的調整の役割は意思決定により実施される必要があり、恣意性、または過度にアドホックなアプローチを避けるため、これらの決定は一般的なポリシーに基づく必要があるというものです。技術面の調整を行い、それについてポリシー上の指針を得ることの両方がICANNの責務です。これに基づき、いくつかの運用上の活動もまた必要となります。

今日、ICANNは必然的に、グローバルなポリシー面の役割を有しています。これは商業化される以前のインターネットの平和な創生期とは著しく異なります。また将来のいずれかの時点ともまったく違うものである可能性があります。さらにICANNに付きまとう議論の多くが、これらの多くの複雑なポリシー策定上の問題に関する相反する意見の不可避的な衝突に由来しているのは確かです。しかし、これは現実であり、願えば取り除くことができるというものではありません。ICANNはフォーラムを提供し、そこでは、可能な場合は合理的なコンセンサスを達成し、例えばコンセンサス・プロセスが行き詰まった等の場合には前進しようと努力するプロセスを通じてポリシー策定が行われます。そしてそのようなフォーラムは必要なのです。

当委員会の意見によれば、ICANNがポリシー策定および実施において役割を有するかどうかという合理的な論議は、もはやありません。ICANNはそのような役割を有します。またそのような役割は、ICANNの技術面の使命に合理的に関連するポリシー分野に限定されるべきであると考えます。境界線は常に明らかであるとは限りません。例えば、多くの人々にとっては明白かもしれませんが、ICANNは内容についての判断を必要とする分野についてのポリシー策定をすべきではありません。それはICANNがなすべきことではありません。しかし、競争の促進といったような問題に関しては、いつICANNがその使命の範囲外になるのかという点について、更に多くの異なる見解が存在する可能性があります。

当委員会は本青写真の中で、これらの境界線を正確に定義しようとはしていません。この点については後続作業に大きな余地があります。しかし、ICANNはポリシー策定には全く関与すべきではない、または、ICANNの使命の範囲は限られた技術運用の問題だけに対応するポリシーに限定されるべきであるという意見に対しては断固として反対します。例えば、一意のパラメータを調整するというICANNの責務は、インターネットリソース、つまりトップレベルドメインの独占的支配を認めることにつながる可能性もあります。そのような独占的支配は、どのような条件に基づき、いつまで、どのような制約を受け、ならびにどの程度の監督のもとで認められるべきかということを問うのはもっともなことです。これらの問題のいずれにも取り組むべきではないという極端な解決策ですら、それ自体が1つのポリシー決定なのです。また、この場合も先と同様に、ICANNが自己のポリシー策定プロセスを通じてこれらの質問に答えないのであれば誰が答えるのでしょうか。

重要な点は、ICANNはこれらの問題に、ICANNの決定により影響を受ける関係者が全て参加し、それらの利害および公益を反映する方法により取り組むことです。当委員会は、本青写真の中で提案されている構造およびプロセスはそのような方向に導くものであると考えています。

前進: 私たちは改革実施のための青写真(Blueprint for Action)をICANN理事会に託し、ブカレストにおいて採択するよう勧告します。また理事会が、今から上海で開催される年次会合までの間、実施のための多くの詳細事項に従事する移行チームを任命することを勧告します。

ICANNの発展と改革に関する委員会(注1)
委員長Alejandro Pisanty
Lyman Chapin
Hans Kraaijenbrink
Nii Quaynor
2002年6月20日


2. ICANNの使命


はじめに

本文書の中で勧告されている「使命および核となる価値」は、発展と改革に関する委員会が「ICANNの使命および核となる価値に関する研究報告書」の中でパブリックコメントを求めて発表したものをほぼ踏襲しています。これは受け付けたコメントを必要に応じて反映し、適宜変更されています。

使命

The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers (ICANN)はグローバルなインターネットの一意の識別子のシステムの調整を責務とする民間セクターの組織です(注2)。

ICANNの使命はインターネットの一意の識別子のシステムの安定的運用を調整することです。特に以下のようなものが挙げられます。

  1. インターネットにおける3つの一意の識別子の割り振りと割り当ての調整
    • ドメイン名(「DNS」と呼ばれるシステムの形成)
    • インターネットプロトコル(IP)アドレスおよび自律システム(AS)番号
    • プロトコルポート番号およびパラメータ番号
  2. DNSのルートネームサーバー・システムの運用および展開の調整
  3. これらの機能を遂行するために必要なポリシー策定の調整

核となる価値

ICANNは使命遂行にあたり、これらの核となる価値および原則を順守しています。

  1. インターネットの運用上の安定性、信頼性、セキュリティ、グローバルな相互運用性を維持および向上させる。
  2. ICANNの活動を、ICANNの使命の範囲内でのグローバルな調整を必要とするような、もしくはグローバルな調整によって多大な恩恵を受けるような問題に限定することによって、インターネットが生み出し得る創造性および革新を尊重する。
  3. 実行可能な範囲内で、調整業務を関係者の利益を反映するような責任ある組織へ委任する。
  4. インターネットの機能的、地理的および文化的多様性を反映させた、あらゆるレベルにおける意思決定およびポリシー策定への広範かつ見識ある参加を目指し、支援する。
  5. 実行可能な場合には、市場メカニズムに競争環境の促進および持続を委ねる。
  6. 実行可能であり公益となる場合には、ドメイン名登録における競争を導入および促進する。
  7. 以下のようなオープンかつ透明性のあるポリシー策定メカニズムを採用する。
    (a) 専門家のアドバイスに基づく十分な情報による決定を推進し、
    (b) 最も影響を受ける関係者がポリシー策定プロセスを支援することができるよう保証する。
  8. ポリシー文書の中立的かつ客観的な適用により、誠実かつ公正に決定を行なう。
  9. インターネットのニーズに対応し得る速度で措置を行なう。ただし、意思決定プロセスの一環として、最も影響を受ける関係者からの見識あるインプットを受けることとする。
  10. ICANNの実効性を向上させるメカニズムを通じ、インターネット・コミュニティへの説明責任を保持する。
  11. 公益と政府の懸念を配慮の上措置を行なう。これにより、直接的な政府による措置の必要性を最小限に抑えることができる。

ポリシーの意味

ICANNが従事すべきポリシー(注3)策定の範囲は、ICANNが、その核となる価値に一致する使命を遂行するために妥当とされる範囲までです。この点についてのICANNの使命の意味に関する詳細な議論は、「ICANNの使命および核となる価値に関する研究報告書」の中で説明されています。

3. ICANNの構造


概要

ここで提案されている構造は、原則として、発展と改革に関する委員会がその「ICANNの構造および指名委員会の概念に関する研究報告書」の中で発表したものを踏襲しています。しかし、受け付けたコメントおよび更なる検討事項を反映し、多くの変更点があります。提案された理事会の構成は変更されました。理事会は指名委員会に選出された人を承認し、ポリシー策定組織のチェアを任命する権限を持つという意見は削除されました。指名委員会の構成は、特定の利害を有するグループとより広範な公益の両方を代表するものとなりました。GNSOの構造およびTACの役割はより明確に述べられています。公益を反映するために政府の関与はさまざまな側面において強化されていますが、ICANNは民間セクターであるという本質的な性質を犠牲にすることはありません。

理事会


目的

公益法人の理事会(ICANNは米国カリフォルニア州公認)は、公益を促進する法人の最善の利益に資する、という信託上の責任を負っています。理事会が、しかも理事会だけがあらゆるポリシーおよびその他を決定し、またそれらのポリシーに対する法的責任を負います。理事は多様な方法により選出される可能性があるものの、しかし、いったん理事会のメンバーとなれば、全インターネットユーザーの利益を含む公益のために行動し投票することが求められます。

ICANNのグローバルな性質により、また、多くの個人、組織、企業および政府により立証されている理事会の決定における重要な利害を理由として、ICANNの理事会は、最高の資質、専門性、誠実性を有する個人により構成され、それらがグループとして結束して行動し、必要に応じて迅速かつ効果的に行動するものであり、またそのように認められるということが非常に重要です。

理事選出のさまざまな方法についての賛成および反対のあらゆる意見を慎重に検討し、その結果、当発展と改革に関する委員会は、この目的を達成する最善の方法は投票権のある理事を以下の方法により選出することであると結論付けました。
(a) 公的、私的、組織および個人の利害を反映するために選ばれた、広範な基盤を有する指名委員会という概念を採用する。
(b) 提案されているポリシー策定支持組織が、一定数の理事を任命することを規定する。
公益を推進するという全体の目標に留意しながら、当委員会は、第1の方法により選出される理事の数が第2の方法により選出される理事の数を上回るべきであると断言します。

構成および選出

理事会は15名の投票権を有する理事により構成されます。加えて、以下に特定する5名の投票権のないリエゾンがいます。それらは理事と同様に理事会の協議に参加することができますが、投票しないものとします(したがって、理事の定足数には数えられません)。

15名の投票権を持つ理事は以下のように選出されます。

  • 指名委員会により選出される8名
  • 3つの支持組織それぞれから選出される2名
  • ICANN事務総長

5名の投票権のないリエゾンは以下のように選出されます。

  • TAC(技術諮問委員会)により1名
  • IAB/IETF(注4)により1名
  • RSSAC(ルートサーバー・システム諮問委員会)により1名
  • SAC(セキュリティー諮問委員会)により1名
  • GAC(政府諮問委員会)により1名

任期

全理事の任期は(事務総長を除く。注5)3年で、時期をずらし、約3分の1ずつが毎年新たに任命または再任されるものとします。3年毎の再任を前提として、特定の個人は理事を4期連続して務めることはできません。理事会リエゾンの任期も同様に3年の時差的任期とします。

資格

指名委員会選出理事は、理事会が全体として以下のような性質をもたらすメンバーで構成されることを確実にするよう選出されるべきです。
(1) ICANNの使命に関連する専門分野についての広範な機能上の多様性
(2) 世界的な地理的および文化的多様性
(3) ICANNの使命および支持決定の世界的な影響を理解する能力
(4) ICANN理事会の全体的な信頼性に寄与する能力
各人の特性には誠実さ、客観性、知性、グループで思慮ある意思決定を行うことができるという能力が証明されていること、および理事メンバーとしての責務の遂行に積極的であることが含まれるべきです。

支持組織(SO)代表の理事も、該当する場合、同一の基準および個人についての条件を使用して支持組織により選出されるべきです。同一の基準および特性は、また本青写真の中で説明されている指名委員会が選出する他のポジションにも適用されます。

支持組織


はじめに

支持組織は3つとします。それらはGNSO(分野別ドメイン名支持組織)、CNSO(国コードドメイン名支持組織)およびASO(アドレス支持組織)です。新たな構造では、プロトコル支持組織は存在しません。

また理事会には4つの常設諮問委員会を置くものとします。それらは、GAC(政府諮問委員会)、TAC(技術諮問委員会)、RSSAC(DNSルートサーバー・システム諮問委員会)、およびSAC(セキュリティー諮問委員会)です。

全ての支持組織および諮問委員会は、効果的な運営を推進するために適切なスタッフが配置されます。

GNSO(分野別ドメイン名支持組織)


目的

GNSOは分野別トップレベルドメインに関連する活動に従事することを目的とする支持組織です。具体的には以下に挙げるとおりです。
(1) ICANN理事会に対するポリシー勧告を策定する。
(2) GNSOの部会全体のコンセンサスを育成する。

構成および選出方法

部会: GNSOは、当初6つの投票権を有する部会(以下参照)により構成されます。

プロバイダー部会:
  • gTLDレジストリ部会
  • gTLDレジストラ部会
  • ISP部会
ユーザー部会:
  • ビジネス部会
  • 知的財産権部会
  • 非営利ドメイン名所有者部会

理事会は、以下に挙げる事項が明らかになった場合、追加の部会の創設を引き続き自由に行うことができるようにすべきです。
(a) ポリシー策定プロセスが、提案された他ならぬその新しい部会を追加することにより改善される。
(b) その部会は、有意義かつ明確で、利害関係を持つICANNコミュニティーの1セグメントを反映するように構成、運営される。
これらの基準は、理事会がこの点について最大限の柔軟性を保持することができるように引き続き柔軟であるべきです。

個人または組織等の利害関係者のグループは、完全な投票権を有する部会への道程の予備的な段階として、仮部会として自主組織化することが推奨されるべきです。仮部会は、移行プロセスの一部として作成される相対的に必要最低限度の基準に基づき設立されるべきです。自主組織を選択する可能性があるグループの例を以下に挙げます。

  • 学術および公益団体
  • 個人のドメイン名所有者
  • 消費者および市民組織
  • 大規模ビジネスユーザー
  • 小規模ビジネスユーザー

GNSO評議会: GNSOの役割はGNSO評議会により調整されるべきです(これまでの愛着から、これは分野別ドメイン名評議会と呼ばれる可能性もあります)。GNSO評議会は当初、以下により構成されます。

  • 投票権を持つプロバイダーの各部会が(2名ずつ)選出する6名の投票権を持つメンバー
  • 投票権を持つユーザーの各部会が(2名ずつ)選出する6名の投票権を持つメンバー
  • 指名委員会が選出する3名の投票権を持つメンバー(理事会のメンバー選出に使用したものと類似の基準に基づく)
  • GACが指名する投票権のないリエゾン1名

チェアはGNSO評議会の投票権を有するメンバーにより選出されるものとします。

評議会の規模は仮部会が投票権を持つ部会に昇格したり、部会が活動を中止したりする場合等、その時々に変化する可能性がありますが、3つの主なグループ間の全体的なバランスだけでなく、またプロバイダーとユーザー部会間から平等に代表を出すということも維持されるべきです。これにより各グループ内のいくつかの部会の投票数の再割り当てが必要となる可能性もあります。

GNSO評議会の各メンバーは、指名委員会により選出されたメンバーを含め、再任可能な2年の時差的任期とし、毎年半数以上のメンバーが改選されないようにするものとします。

GNSO総会

GNSO総会は、投票権を有する部会と仮部会(上記参照)の両方が部会を超えて会合する場所です。評議会が指名したGNSO評議会のメンバーが、そのチェアを務めるべきです。

GNSO総会は、情報およびアイディアを交換し、特定の問題を議論し、また、GNSO評議会の指示に基づき、ワーキンググループ、ドラフティング委員会およびタスクフォースを設置するためのリソースとして存在します。GNSO総会は意思決定や勧告を行うものではなく、また正式なフォーラムではありません。

したがって、GNSO総会は採決を行うべきではありません。ただしGNSO評議会の指示に基づくワーキンググループは、グループとしてアドバイスを行うことができます。個人攻撃や不当な混乱なく十分な情報に基づく議論を推進するために、GNSO総会は節度のある電子会議メーリングリストおよびフォーラムだけを支援するものとします(関心のあるあらゆる個人およびグループが参加可能)。節度のないメーリングリストへの参加に関心を有する人々は、GNSO総会主催以外のフォーラムにおいてそれが可能です。

GNSO評議会はGNSO総会について責任を負っており、これらの目的および要件ならびに趣旨が確実に満たされるようにしなければなりません。

レビュー

GNSOによる自己査定は確実にレビューに含まれる可能性がありますが、理事会は提案のGNSOおよびGNSO評議会に関し、それらとは独立した組織が実施するレビューを開始するものとします。それは新しい構造での12ヶ月間の運営の後、実績を評価し、このレビューにより提案される適切な変更に着手するためです。

CNSO(国コードドメイン名支持組織)


目的

CNSO (国コードドメイン名支持組織。注6)は国コードトップレベルドメイン(ccTLD)に関連する活動に従事することを目的とする支持組織です。具体的には以下に挙げるとおりです。
(1) ICANN理事会へのポリシー勧告の策定。
(2) CNSO部会全体のコンセンサスを育成する。例えばccTLDのドメイン名関連活動等。

当委員会はccTLDコミュニティーの集中的な協議と作業を、その位置付けおよび意見の多様性において認めています。それらは国または地域管轄の権限の範囲に厳密に含まれるccTLD管理者の責務、またグローバルな協調および調整の必要性につながる問題に関して行われたものです。CNSOはこのような特徴についての理解をさらに深め、進展させ、またそこからグローバルな側面が継続して浮上するようなフォーラムとして考えられています。

当委員会は、広範な(未だ進行中の)分析、およびccTLDコミュニティーのメンバーとの対話の後に、グローバルな側面は非常に重要であり、各国の権限によってだけでは解決されず、ccTLDドメイン名に関するポリシーとICANNがグローバルなポリシー調整責任を負うその他の識別子の相互作用には、ICANNの活動範囲内において集中的な相互交流を必要とするという結論を出しました。

構成および選出方法

CNSOは単に格上げしたccTLD部会を意図するものではなく、ポリシー策定組織です。そのようなものとして、CNSOの投票権を有する構成員は(例えばCNSO評議会のメンバーへの投票等。以下参照)、ICANNプロセスを通じたグローバルなポリシー策定の責務を約束した(署名済みの契約、または完全な資金支援など、その他の手段により証明)ccTLDレジストリの代表だけが含まれるべきです。

CNSO評議会: CNSOの役割は、CNSO評議会により調整されるべきです。CNSO評議会は以下から構成されます。
(a) 上記定義の投票権を持つccTLDの中から地域毎に選出されたメンバー。
(b) 指名委員会が理事選出と同じ基準に基づき選出、指名する追加の投票権を有するメンバー。ただし、グローバルなドメイン名ポリシーに関心を有していることが証明されていることを重視する。
(c) 投票権のないGACリエゾンメンバー1名。
地域毎に選出されたメンバーが投票権を持つメンバーの約3分の2を占めるべきです。

CNSOの正確な構造については更なる進展の結果を待つべきですが、以下は不可とします。
(1) 単独の法人組織
(2) ccTLD管理者の事業者団体
このような機能はいかなるものもICANN構造の外で行われるべきです。

ccTLD契約

Lynn氏の最初の文書である「ICANN―改革に向けての状況」の中で強調されていた問題の一つは、 利害関係者との契約を完成させることに関連する課題でした。この問題は、これまで発展と改革に関する委員会の研究報告書の中では詳細には扱われていません。この問題の中で、ccTLDと契約を締結すること以上に複雑なものはどこにもありません。しかし、これまでに多少の進展があり、それ以上のものが期待できるでしょう。ICANNはICP-1の枠組みの中で運営しています。

この問題の処理に向けた第一歩として、また、おそらくポリシーの変更が要求されるかどうかを検討するために、発展と改革に関する委員会は、理事会がGACおよびグローバルなccTLDコミュニティーの代表者に対して、この問題の可能な解決方針を検討するよう推奨することを勧告します。

ASO(アドレス支持組織)

ASOは全体として、また各メンバーを通しても順調に機能しており、その構造は現在のまま変更すべきではありません。整合性を維持するために、投票権のないGACリエゾンを追加すべきです。アドレス評議会およびASO総会の名称および機能は現行どおりとなります。

諮問委員会


GAC(政府諮問委員会)

GACは引き続き自己の附属定款に基づきメンバーが決定される委員会であるべきです。GACは理事会の諮問組織の一つです。

GACはICANNの全ポリシー決定について、採択前に適切な通知を受け、コメントする機会が与えられるようにすべきです。政府の関与に関するその他のコメントは本青写真の後半で扱っています。

当委員会は、理事会がGACに、本青写真に含まれる勧告に優るような多方向のコミュニケーションを強化する方法を探るよう推奨します。

RSSAC(ルートサーバー・システム諮問委員会)

当面、RSSACは現行どおりの構成に1名のGACリエゾンを加えたものにすべきです。RSSACはまた、投票権のないリエゾンを1名理事会に指名すべきです。しかしICANNはRSSACに関するレビューをできるだけ早急に実施し、RSSACの効果、特にセキュリティーの立案に関して、およびICANNとルートサーバー運用者との現在の関係をどのように改善するかに関する勧告を行うべきです。

当委員会が認識するところは、コミュニティーの重要なメンバーが、契約などをさらに正式化することがDNSルートサーバー・システムの運用に関する問題のいくつかにとって有益であるという懸念を表明する一方、現在のルートネーム・サーバー運用者は全コミュニティーの承認を得ているということです。

SAC(セキュリティー諮問委員会)

SACは現在の構成に1名のGACリエゾンを追加して認可、構成されるべきです。SACはまた、投票権のないリエゾン1名を理事会に対し指名すべきです。

TAC(技術諮問委員会)

TACは技術面のアドバイスや指導を理事会およびICANN内部のその他の組織に提供するために準備されるべきです。TACは特定の問題を追及するために召集することができる人的リソースとして、また、積極的な監督組織として、見落とされてしまうような技術上の問題に意思決定権者が確実に注目するようにする、という役割を果たすべきです。また、多様な技術コミュニティーの関係者が集まり、ICANNの使命の範囲内で技術面でのグローバルなポリシーに関する問題を議論するためのミーティングの場を提供します。

TACの一部は、現在のPSO(プロトコル支持組織)に代わるものですが、目的は異なります。TACの明確なメンバー構成は移行プロセスの一部として決定されるべきものです。しかし、もし参加を希望しているならば、以下のメンバーを最低限含むべきです。それは、現在のPSOを構成している4つの組織(IETF、ITU、ETSI、W3C)それぞれから各2名の代表者、および指名委員会により指名された技術経験の豊富な3人のメンバーです。

指名委員会(NomCom)


目的

指名委員会の目的は、理事およびその他の個人を選出することです。その他の個人とは、本書の該当する項で説明されており、かつその項に規定する要件に一致する人を指します。指名委員会が行う選出の目的は、他の理事やその他のポジションの選出とのバランスをとり、ICANNが継続的にICANNプロセスの参加者(理事およびその他)から恩恵を得ることを確実にするためです。そのような参加者は極めて誠実で、優れた能力を持ち、公益を特定の利害に優先しながらもICANNが運営する環境に精通している人々です。

これは、指名委員会が、ICANNの様々な部会に深く関与している人々と、見識はあるもののそれほど直接的にはかかわっていない人々の双方により構成されることを意味します。指名委員会の基本的な原則の一つは、それが機能的および地理的に極めて多様性を含むため、個人的にもグループとしても広い視野を持ち、特定の利害に拘束されない人々を理事およびその他のポジションに選出するであろうということです。

構成

指名委員会は当初、以下の部会により任命される19名の代表により構成される予定です。

  • gTLDレジストリ (1)
  • gTLDレジストラ (1)
  • ccTLDレジストリ(1)
  • アドレスレジストリ(1)
  • インターネットサービスプロバイダー(1)
  • 大規模ビジネスユーザー(1)
  • 小規模ビジネスユーザー(1)
  • IP組織 (1)
  • 学術およびその他の公益団体(1)
  • 消費者および市民グループ (1)
  • 個人ドメイン名所有者(1)
  • IAB/IETF (1)
  • TAC (1)
  • GAC (1)
  • 外部公益関係者(4)

さらに加えて、理事会がチェアを指名し、2名の投票権のないリエゾンがRSSACとSACから各1名選ばれます。上記の代表はプロバイダー、ユーザー、技術分野および公益の間で実行可能な調整を行います。

選出

上述のように、指名委員会のチェア以外は全て各部会により指名されます。明確に定義された部会が現存しない場合、理事会は初めに、影響を受ける関係者を代弁していると確実に認められる組織との協議に基づき代表者を指名します。このプロセスは移行プロセスの一部としてより明確に定義されるものの、目的は特定の部会に各指名委員会の代表を指名する資格を与えることです。

一般会員(At Large)部会からの代表を選考するためのその他の方法は、端を発したばかりの一般会員プロセスが、この機能を遂行できる実行可能で定義可能な組織が存在する段階まで十分成長した時点で、検討されます。

ICANNの附属定款は、実行可能な範囲で、指名委員会全体が地理的・文化的な多様性およびバランスを確保することを必要とします。

任期

当初の指名委員会の代表者の任期は、提案されている新しい理事会(および本書において述べられている他の関係組織)の選出を十分考慮することができる期間となるでしょう。一旦「定常状態」が達成されれば、指名委員会のメンバーは改選なしの2年間の時差的任期とし、毎年委員会の半数が「入れ替る」ようにすべきです。指名委員会のメンバーは選出された場合、最低2年間の空白があれば、さらに2年間務めることも可能です。指名委員会のメンバーは指名委員会の任期後、最低1年間はICANN理事会の理事を務める資格がありません。

4. ポリシーおよびプロセス


ICANN理事会のポリシー策定責任

ICANN理事会はICANNの最終意思決定機関です。理事会は、また理事会だけが、ポリシーを作成し、その他の決定を行う法的責任を有し、またそれらに対する説明責任を負っています。理事会はポリシー策定プロセスの管理の最終的な責任を負います。したがって、コンセンサスを求め、可能な場合、コンセンサスを取り付けることは非常に望ましいものの、コンセンサスによる支持を得ている提案について理事会は無批判で受け入れるべきであるとは考えません。理事会は公益を推進するために、善意の判断に基づき意思決定を行う信託上の義務を負っています。

ポリシーおよびコンセンサスの定義

「ポリシー」は、理事会またはその他を通じてICANNが取るあらゆる措置に適用される用語ではありません。ポリシー決定と呼ぶには、理事会に付議する前に以下の特徴のうちのいくつか、または全ての事項を満たさなければなりません。

  • 複数の状況または組織に幅広く適用可能である(つまり、単なる枝葉末節な状況に適用されるだけではない)。
  • 適宜更新されたとしても、継続的な重要性または適用性があると予想される。
  • 将来的な意思決定の指針または枠組みを確立する。

理事会が行った意思決定の多くは、ほとんどではないにしても、この意味におけるポリシー決定には該当しません。それらは例えば、今後予測される範囲において適用されることはない枝葉末節な状況に関する決定であったり、または管理上の決定である可能性もあります。しかし可能な範囲内で、ICANNが行うその他の判断は、すでに策定されているポリシーの枠組みの範囲内において行われるべきです。確かに具体的な決定は、広範なポリシー策定の必要性を促す可能性があります。

ボトムアップ型のコンセンサス・プロセスによるポリシー策定が促進されるべきです。従わなければならないと推測されるのは、策定されたポリシーはいかなるものも真のコンセンサスを反映しなければならないということです。つまり、ポリシーは影響を受ける関係者の大多数が受諾可能なものであり、強固で、理にかなった反対が存在してはなりません。理事会が受諾できないものについては、ICANN理事会に勧告されたいかなる方針も、ポリシー策定組織に理事会の懸念を明確に述べた上で返却すべきです。そのような勧告が本当に合意された方針勧告として理事会に再提出されたとき、理事会は当該勧告を3分の2の賛成によってのみ拒絶または変更することができます。達成可能な本当のコンセンサスが存在しない中では、理事会は自己の最善の判断に基づき、コミュニティーの原則、必要性、および要望を解釈可能な限り考慮して行動します。

対照的に、上記に定義されている方針以外の問題に関してICANNのポリシー策定組織が策定した勧告は、その勧告に固有の説得力のある真価だけを持つべきです。

プロセス

ボトムアップ型でコンセンサスに基づくポリシー策定の方法は、そのような方法が、理事会がICANNの使命を遂行するために必要なポリシーの作成、承認、実施を確保するというその最終的な責任を遂行することを妨げないかぎり好ましいものです。つまり、実行可能な場合は、ポリシー策定またはポリシー変更については、適切なポリシー策定組織が適切なコミュニティーによる見直しおよびインプットを考慮しながら行っている進行中のポリシー策定が有用となるでしょう。

新しいポリシーの策定または既存のポリシーの変更(「ポリシー策定」と総称する)は、理事会または適切なポリシー策定組織が開始することができます。いかなるポリシー策定プロセスも、特に理事会により開始された場合、以下の条件の大部分を満たすべきです。

  • 適切なポリシー策定組織への明確な割り当て。2つ以上のポリシー策定組織が適正な利害を有する場合、1つの組織が他との調整をリードする責任を与えられる。
  • 理事会への勧告へとつながるポリシー策定を完了する期間が明確であること。通常60日間までの範囲。
  • コミュニティーおよび一般からのインプットを収集、評価する既定のプロセスおよび期間。
  • 受け付けたインプットを反映した理事会への勧告、およびそれに関する真のコンセンサスの存否、勧告の賛否、支持者および反対者の要点。
  • 理事会が、専門家諮問パネルまたは以下の組織、およびGACを含むその他の組織から助言を受ける機会。
  • 実行可能な場合、理事会が暫定的な決定を公表し最終決定を行う前に、パブリックコメントを募集し、任命されているポリシー策定組織がそれをレビューする期間を考慮する。

これらの一般原則は、理事会が多様な状況に合わせて変更しなければなりません。緊急を要する状況は暫定ポリシーの実施により対応可能で、そのようなポリシーは必要な場合は事後作業において変更されます。重要な要素は、あらゆる状況において、完了期間、一般のインプットおよびその他のアドバイスを受けるプロセス、可能な場合はコンセンサスを求めるプロセスを含むポリシー策定案が存在すべきであるということです。実行可能な範囲内で、これらの案はポリシー策定プロセスを開始する前に策定されるべきです。

他の箇所で述べたように、スタッフによる支援を提供することにより、ポリシー策定グループがタイミングよく責務を遂行できるようにすべきです。

上述のいずれも、コミュニティーがコンセンサスを形成する能力を有しない場合は、理事会がポリシー決定を行うことを妨げるものではありません。

移行プロセスの一部として具体的なポリシー策定手続きおよびスケジュールを勧告するために、広範なICANNコミュニティーからの代表により構成されるタスクフォースを設置すべきです。タスクフォースは2002年8月31日までにその作業を完了し、上海会議前にパブリックコメントを募集するために勧告を掲示することができるようにするものとします。

すでに述べたように、理事会はポリシー決定以外のその他の決定を行います。その際、理事会は既存のポリシー決定の枠組みの範囲内で適正かつ公平に決定するよう努力すべきです。またそれらの決定を周知させるために、適切な方面からのアドバイスを受けるよう努力すべきです。既存ポリシーが存在しないために決定しなければならないという範囲においては、理事会は、生じているそのような状況が、将来の類似した状況のための指針を提供するような新しいポリシー策定プロセスのきっかけとなるかどうかを考慮すべきです。

5. 説明責任

「説明責任」に関する本項は、現在のプロセスを改善し、ICANNの核となる価値であるオープンで透明なプロセスを推進するよう勧告しています。またICANNの構造を改善する方法および異議申し立てプロセスに関する勧告を行い、些細な異議を制限しながら公平性を確保します。

オンブズマン

ICANNは、理事会により雇用され、理事会に直属する一名のオンブズマンにより率いられるオンブズマン事務局を設置すべきです。事務局は理事会の承認を直接受ける独自の予算を有すべきです(しかし財務管理およびその他の目的を理由として事務総長が管理する)。事務局は、一般に公表しコメントを募集した後に理事会が採択する規程に基づき運営されるものとします。

一般の参加

ICANNは、ICANNにおける十分な一般参加を促進し、またICANN理事会の決議案について受け付けた全てのパブリックコメントの収集および分析を推進することに責務を負うスタッフのポジションを新設すべきです(肩書は一般参加についての管理者) 。またICANNのウェブサイト、パブリックフォーラム、メーリングリスト、一般のコメントおよび参加のための他の選択肢を含むその他関連するアウトリーチ活動の企画も含まれます。

再検討

ICANNの再検討プロセスは、以下のケースに適用するために変更すべきです。
(a) スタッフによる措置が策定済みの理事会のポリシーと矛盾する、または既知の事実と一致しないとされる場合。
(b) 理事会による措置が誤ったものに基づいている、または必要な情報を欠いて行われているとされる場合。
再検討プロセスは、理事会がそのような要請を受領してから2回目の理事会までに再検討要請を検討することを必要とすべきです。

附属定款の改定および主張されている違反

ICANN附属定款の改定は、引き続き投票権を有する全理事の3分の2以上の賛成を必要とすべきです。理事会は、国際仲裁機関による非拘束の仲裁プロセスを創設し、理事会の行為がICANN附属定款に抵触しているという申し立てを審議すべきです。仲裁費用は、そのような申し立てを行った者の主張が認められた場合はICANNが、反対の場合は申し立てを行った者が負担します。

6.政府の参加

GACをICANNに組み込むこと、およびGACが公益を代表することを強化するために、GACは以下の者を指名します。
(a) 理事会への投票権のないリエゾン1名
(b) 指名委員会への代表1名
(c) 各支持組織の評議会、およびRSSAC、TAC、SACへの投票権のないリエゾン各1名
GACはこれらのリエゾンそれぞれをGACのメンバーとするかどうかを決定します。いずれの場合も、リエゾンはそれらの組織に効果的に参加することができる十分な専門性を有するべきです。

GACには、未決の委任または再委任事項が存在する場合、必要であればIANAと特定の政府高官との関係を調整するための連絡担当者を指名し、その他の政府高官に対しアドバイスおよび情報の焦点を提供することが要求されるべきです。GACにはICANNおよびccTLDコミュニティーとの対話への参加が要求されるべきです。これは、どのような措置を採ることにより、世界的な多様性を反映するような方法での説明責任の枠組み、およびccTLDコミュニティーの統合に関するその他の側面を提供するICANNとccTLD間の契約の完了を促進することができるのかを理解するためです。(上記CNSOの項のccTLD契約参照)

7. 諮問パネル

特定の問題に対応する場合や、理事会が具体的な決定を行う際に協力が必要な場合、理事会は、専門家諮問パネルもしくは既存の専門家機関を設置するか、または独立した専門家による特定の問題に関連する公的なポリシー問題についての助言を求めるようにすべきです。そのようなパネルまたは組織は、競争、プライバシー、商標等の分野における専門的な助言を行うことができます。そのような諮問パネルから受けた助言には拘束力はありません。しかし、理事会またはポリシー策定組織が利用できる記録に適宜追加されます。

8. 資金確保

ICANNの核となる資金は、ICANNが契約を締結しているレジストリおよびレジストラから確保すべきです。現在、これらは主としてgTLDレジストリおよびレジストラです。ICANNの基本的な資金確保要件は、これらのソースに基づくべきです。

現時点においてその他のソースに含まれるのは、ICANNと契約を締結していないccTLDレジストリおよびRIRです。これらの自発的な寄付に基づく不確定要素の枠組の中で支出を計画するために、裁量権の実施を確保するように注意すべきです。

理事会はICANNと契約を締結しているレジストリおよびレジストラに対し、十分な準備金の積み立てを含み、改革後のICANNの必要資金を十分に満たすような額をドメイン名数に比例して(概算では1ドメインあたり約0.25ドル)支払うことを要求する資金確保メカニズムを追求すべきです。この金額はレジストラおよび(または)レジストリが適宜ICANNプロセスの恩恵を受ける全員を代表して回収します。

このプロセスにより得られる資金は、公の年次予算策定および承認プロセスにおいて一般のレビューやコメントを受けたものに準拠する場合のみ、支出することが可能です。この予算要求を超えて得られた資金は、いかなる額も適切なレベルの準備金の積み立てに充てられます。準備金が適切なレベルに達したとき、受益者負担額は再審査され、適切な場合は減額されます。

9. ICANNの内部構造

ICANNが管理を継続する技術面および運用面のIANA機能は、実際的な範囲において、ICANNのポリシーおよびその他の支援業務から組織的、財務的に分離されるべきです。既存の取り決めに抵触しない外部諮問機関(IABおよびIANAのプロトコルおよびナンバリングサービスを監督するその他の専門家等)が、実施基準に関するユーザーのインプットを提供することを検討すべきです。当委員会は現時点において、技術およびポリシー機能を別々の組織に分離する価値を認めていません。何故ならそれは、単に策定すべき契約構造を複雑化し、不必要な官僚組織および一般管理費を効率の良い構造に追加することになるからです。しかし当委員会は、ポリシーと技術的運用のインターフェイスは、今後数年の間により明確に定義されるべきであると勧告します。


注:

  1. ICANNの元理事であるPhil Davidson氏も、辞任前は当委員会の形成段階におけるメンバーの1人でした。彼の積極的な貢献および当初の推進力に心から感謝します。
  2. ICANNはカリフォルニア法に基づく「公益法人」と定義されています。この意味するところは、ICANNは非営利の公益および慈善を目的とする民間の非政府法人であるということです。
  3. この文脈における「ポリシー」の意味の説明については第4項「ポリシーおよびプロセス」を参照。
  4. このIETFリエゾンは、IETFに関連する技術的実態の唯一の情報源ではなく、むしろIETFがケースバイケースで適切な専門家を提供するルートであると考えるべきです。
  5. 事務総長は職権上の理事であるため、明確な任期は存在しません。事務総長である限り理事を務めます。しかし事務総長の任期は、本法人の各年次総会における理事会による再選挙を条件とします。
  6. 当委員会としては、ccTLDは国名以外のものも伴うけれども、より対象の広いISO3166リストからの国コードを利用しているということを認識しています。しかし当委員会は、CNSOの範囲をccTLD部会より広範なものとして区別することが重要であると考えています。

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