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異体字とは

異体字(variant)とは、文字としては異なる見た目を持つものの、 意味や発音が同じであり、歴史的・文化的な背景などから、 ある文化圏や言語圏では同一の文字として見なされる文字のことを指します。

例えば「国」と「國」、「沢」と「澤」は、日本では新字と旧字として区別されるなど、 意味的には同じであっても一般的には異なる文字として扱われています。 これらを組み合わせれば、「国沢」「国澤」「國沢」「國澤」と4通りの組み合わせがあるわけですが、 人名などとしてはそれぞれ使い分けられることが多いです。

一方、同じ漢字を使う文化圏であっても、例えば中国や台湾では上記の文字は区別されず、 中国は簡体字、台湾は繁体字のみで表記されます。それ以外の文字は異体字となり、 日本では「国」と「沢」の意味を持つ文字の組み合わせで4種類の表記ができますが、 中国や台湾ではそれぞれの文字の簡体字か繁体字で表記した組み合わせだけとなります。 それ以外の文字を使った表記は、異体字として扱われ同一視されます。 日本語の感覚だと違和感があるかもしれません。

また、上記の「国」や「沢」などの例と違って、日本では明らかに意味が違う文字なのに、 他の国では異体字と見なされ同一視される例もあります。 例えば「機」と「机」、「葉」と「叶」などは、 中国語圏では片方はもう片方の異体字として扱われます。 「千葉」と「千叶」が同一視されるとは日本語の感覚では想像しづらく、 「機上」と「机上」に至っては、日本語では意味が異なります。 しかし、中国語圏ではこれらは同じ意味・文字となります。

こういった異体字の存在は、国際化ドメイン名(IDN)、 特にトップレベルドメイン(TLD)にIDNを導入する際に問題となります。 「機上.jp」と「机上.jp」は別のドメイン名として扱い、 「機上.cn」と「机上.cn」は同一のドメイン名と扱うというのは、 それぞれの国がその国の言語的背景に応じてルールを決めればよく、 実際の運用でもそうなっています。 しかし、TLDとして「.機上」と「.机上」を作る場合には、 これらが同じドメイン名なのか違うドメイン名なのか、どこかが決めないといけません。 そのため、統一的なルールが必要となります。

そこで、ルートゾーンにおけるIDN文字列生成ルールについて検討する取り組みが、 現在ICANNによって進められています。 ルールの生成にあたっては、まず言語ごとのルールを検討した後、 それらを統合して共通のルールに取りまとめることになっており、 日本語に関しても日本語生成パネル(JGP)というチームが設立され、検討が行われています。

DNSのルートゾーンにおける日本語ルールの生成パネル
http://j-gp.jp/

JPNIC News & Views vol.1394(2016年4月15日発行)より

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