新gTLDプログラム2026年ラウンド
2026年5月1日
このページは、2026年4月30日にICANNで募集が開始された、 新gTLDプログラム2026年ラウンドに関して、 その概要を説明するものです。 ICANNではこの2026年ラウンドのWebページを公開しており、 プログラムの詳細を記述した申請者ガイドブックをはじめとしてあらゆる情報を掲出していますので、 正確な情報に関してはこれらをご覧ください。
新gTLDの申請をなさらない方でも、 ご自身の商標と紛らわしい文字列が申請される、 今までになかったTLDがインターネットに出現するなど、 ご自身の事業や生活に影響を及ぼす可能性があります。 本ページの情報が参考になれば幸いです。
新gTLDを申請なさる場合にはプログラムの細部やICANNの仕組みなど、 専門的な知識が必要となりますが、 このページは申請に掛かるすべてを説明しているわけではありません。 ご自身でお調べになるか、 コンサルタントなどから情報を得てください。
検討と実施準備
新gTLDプログラム2026年ラウンドは、 前回の2012年ラウンド実施によって得られた知見や課題を元に、 2015年から20211年までGNSOにおける新gTLD次回ラウンド手続き(Subpro) ポリシー策定プロセス(PDP)として検討が進められました。 その後ICANN事務局の運用設計フェーズ(ODP)による実施に向けた具体的検討が行われた結果、 2023年3月から2024年6月にかけて、 理事会でPDP最終報告書の勧告が順次承認されました。 この後理事会は2025年10月に2026年ラウンドの新gTLDプログラムを承認し、 続いて事務局が実施準備を進めた結果、 今回の募集開始に至りました。
2012年ラウンドからの変更点
2012年の新gTLDラウンドと、 2026年ラウンドの主な違いを以下に列挙します。
- レジストリの技術運用の委託を受ける、 レジストリサービスプロバイダー(RSP)に認定制度を設け、 認定RSPが運用を行う場合に申請者自体の技術評価が不要
- 財務評価の一部を、上場企業などで省略できるなど、負担軽減
- 国際化ドメイン名(IDN)のレベル生成ルール(LGR)の整備によって異体字管理要領が確定したことを受け、 異体字ラベルの同時申請最大4件が基本料金に含まれる
- 同一言語の単数形と複数形を競合と見なして同時委任しない
- 2012年ラウンド以降進められていた名前衝突(Name Collision、 プライベートネットワークで利用されているドメイン名との衝突)に関する調査研究が完了したことを受け、 名前衝突の可能性がある文字列に関して事前調査を行うなどの手続きが整備された
- 競合解消に私的手段を禁止し、 ICANNが行うオークションで解消することを義務付け
- 申請後に一度全申請文字列を公開した後に申請者が申請文字列を変更できる期間を設けたこと、 特にブランドドメイン名の場合にあらかじめ代替文字列を登録できることなどで、 申請の後の文字列調整の便宜が図られている
新gTLD募集2026年ラウンドのプロセスとスケジュール
新gTLDの応募から委任までにはいくつかの工程があり、 2026年4月に始まる応募の委任が始まるのは、 2027年後半と言われています。 その工程の概要を以下に示します。
| フェーズ | 期間(見込み) | |
|---|---|---|
| 申請 | 2026年4月30日 ~ 8月12日 | 申請者からの申請を受け付けます |
| 申請情報公開 | 2026年10月 | Reveal Dayと呼ばれ、申請内容とともに申請文字列が公開されます |
| 申請文字列の変更 | Reveal Dayから14日間 | あらかじめ代替文字列候補を決めておくことができ、他の申請と競合する場合などに、申請文字列を変更することができます |
| 申請文字列確定 | String Confirmation Dayと呼ばれ、代替文字列への変更を含め、全申請の文字列が確定します | |
| 処理順序の抽選 | 申請文字列確定後30日以内 | |
| 異議申し立てなど申請に対する意見提出 | 申請文字列確定後90日間 (単数複数通知のみ30日間) |
申請コメント期間:誰でも申請内容にコメントを提出可能。
GACメンバー早期警告:政府からの懸念を表明 異議申し立て:商標権保持者などが異議を申し立てる 単数複数通知:申請文字列が他の申請と単数複数の関係となると判断された場合に通知 |
| 文字列評価結果 | 2027年6月 |
文字列類似性:他の申請との類似性を判断し、
競合(コンテンション)セットを定義
名前衝突(Name Collision)評価:名前衝突のリスクを評価し、 仮委任による追評価、緩和策策定などの必要性を決定 地理的名称識別:地理的名称該当を判断し、追評価の要否を決定 など |
| 競合解消 | コミュニティ優先評価(CPE)あるいはICANN主催オークションで競合セットを解消。ブランドTLDの場合には、代替文字列に変更することで競合を回避することが可能 | |
| 全申請処理完了目標 | 2030年 |
申請文字列の種類
申請文字列はいくつかに分類することができ、 それぞれに異なる要件を持ちます。
- 一般文字列
- どの要件にも当てはまらない文字列
- コミュニティ
- 特定のコミュニティのためのTLDで、セカンドレベルドメイン名登録にあたって条件を課している
- 地理的名称
- 国名や都市名などISO3166標準で規定された地理的名称の場合、国や地方自治体の承認あるいは不反対の表明が必要
- 予約名
- いくつかの予約名が定義されており、登録できる組織が制限されている
- ブランド名
- 商標などのブランド名を申請者の企業グループが占有する場合、特定の契約要件が適用される
- 国際化ドメイン名(IDN)
- 技術的要件とラベル生成規則(LGR)に合致したIDN文字列。既存のIDN gTLDに対する異体字ラベルの登録、新たなIDNラベルとその異体字ラベルの登録も可能で、異体字ラベルは四つまで登録料不要となる
認定レジストリサービス事業者(RSP)
2026年ラウンドではレジストリの技術運用の委託を受ける、 レジストリサービスプロバイダー(RSP)に認定制度を設け、 認定RSPが運用を行う場合に申請者自体の技術評価が不要となります。 認定RSPの一覧は新gTLDプログラムWebページで閲覧可能です。 日本では、 日本レジストリサービス(JPRS)とGMOレジストリの2社が認定を受けています。
名前衝突(Name Collision)問題
名前衝突の問題は、 2012年ラウンドの際にも大きな問題として認識され、 .home、.corp、.mailの三つのラベルは、 申請はされたものの委任されることはありませんでした。 これに関してICANNでは、 SSACで実施したName Collision Analysis Project (NCAP)によって対策が検討され、 2026年ラウンドではその対策が盛り込まれています。 詳しくは以下のページをご覧ください
- 名前衝突(Name Collision)問題 (2012年ラウンドで認識された問題)
- ICANNにおける名前衝突問題への対処 (NCAPとそれに基づく2026年ラウンドへの対処)
過去の新gTLD募集
過去に2000年、2003年、2012年の3回に渡り行われた、 新gTLDの募集に関しては、 過去の新gTLD募集 のページにまとめてあります。

