過去の新gTLD募集
gTLDは「分野別トップレベルドメイン(generic TLD)」の略で、 登録にあたって特に要件を設けないものと、 登録に一定の要件が必要とされるものには分かれますが、 ccTLD(国コードトップレベルドメイン: country code TLD)と違い、 世界中から登録が可能なドメイン名です。
新gTLDの募集
2000年に初めて新gTLDが募集されて以降、 現在までに2000年、2003年、2012年の3回にわたり、新しいgTLDが導入されています。
特に、2012年に実施された3回目の募集では、 過去2回の募集とは違い、あらかじめ募集要項と要件が詳細に文書化されており、 それに沿った申請であれば登録を認めるというように、募集の方法が変更されました。 また、追加するgTLDの数についても、特に上限は設けられませんでした。 その結果、2012年募集では 1,400件程度の新たなgTLDが追加されました。
なお、従来からあるgTLDを含む、現時点でのgTLDの一覧については、 「gTLD一覧」のページをご覧ください。
新gTLDにおける商標保護策
2012年から実施されている3回目の新gTLDの募集では、大量の新gTLDが追加されることから、 導入前の検討段階において、新たな商標権保護策が必要だと考えられました。
そこで、これまであった「統一ドメイン名紛争処理方針(UDRP; Uniform Domain Name Dispute Resolution Policy)」に加えて、 「Trademark Clearinghouse(TMCH)」、 「Uniform Rapid Suspension System(URS)」、 「Trademark Post-Delegation Dispute Resolution Procedure(PDDRP)」という、 新しい仕組みが導入されました。
名前衝突(Name Collision)問題
2012年からの3回目の新gTLD募集では、非常に多くの新gTLDが追加されることになったため、 それにより発生する可能性のある、新たなセキュリティリスクが懸念されました。
中でも、新gTLDで追加されたドメイン名と、 これまでは「既存のgTLDに存在しないから問題無い」として組織内ネットワークなどで利用されていた名前が衝突してしまうという、 「名前衝突(Name Collision)」という問題の発生が、 差し迫った課題として注目されました。
この名前衝突問題に関しては、2012年ラウンドで名前衝突の問題が明らかになった後、2017年に、 SSACの提案により始まったName Colision Analysis Project (NCAP) により検討が進められ、2023年に検討が完了。 ICANN理事会が2024年12月にこれを受領し、2026年ラウンドではこの検討結果に基づいた対策が導入されることになっています。 本件、内容がまとまり次第、情報提供いたします。
参考情報
新gTLDに関する各種の情報を集めたリンク集です。