ICANN通常理事会(2021年9月12日開催)決議概要

1. 新gTLD次期手続きに関する運用設計フェーズ(ODP)課題文書(Scoping Document)と理事会決議、次のステップ

理事会は事務総長兼CEOまたはその指名する者に対して、運用設計フェーズ(ODP)を進め、新gTLD次期募集手続に関する運用設計フェーズにおける検討課題を示した文書 (Scoping Document) が示す課題を検討するよう指示しました。さらに理事会は事務局長兼CEOまたはその指名する者に対してODP着手のための財源の確保に必要な手続きを採るよう指示するとともに、組織内でのODPの作業開始時期について理事会に助言するよう、指示しました。理事会は、スケジュールに影響を及ぼす可能性のある事情が生じない限りはODP開始から10ヶ月以内に作業の進捗状況や運用設計評価(Operational Design Assessment/ODA)の結論、 ODPに期待されることについて定期的な報告を行うよう、指示しました。スケジュールに影響を及ぼす可能性のある事情が生じた場合には、そのような事情が特定され次第、それも理事会に報告が求められます。

理事会は、ODPの開始、ODP(コミュニティーへのエンゲージメントを含む)の実施、 ODAの作成と理事会へのODAの報告、その他ICANN理事会が新gTLD次期手続のためのPDPによる最終報告書に対する判断を行うまでの間に同報告書について検討するにあたって役立つ可能性のある追加の作業のために9万ドルを上限とする契約の締結、支払い、支出を行う権限を事務総長兼CEOまたはその指名する者に対して付与しました。この作業は次のラウンドの開始および準備のために不可欠であると考えられるものであり、生じる費用は次のラウンドの準備経費の一部と考えられます。 ODPの資金源は、 2012年のラウンドの残りの資金で構成される新gTLDプログラムの資金を充てる予定です。

2. GAC勧告: 第71回ICANNオンライン会議コミュニケ(2021年6月)

理事会は、第71回ICANN会議でのGAC勧告 - 「ICANN71 Virtual Policy Forum Communique: Actions and Updates (12 September 2021)」とのタイトルのスコアカードを承認しました。

3. ロサンゼルスオフィスの契約期間

理事会は、ロサンゼルスオフィスの賃借に関する契約期間を10年とする2021年7月22日の理事会決議およびその根拠の文言中、 10年を129ヶ月(10年と9ヶ月)と変更することを承認し、そのために必要な権限を事務総長兼CEOまたはその指名する者に付与しました。

ロサンゼルスオフィスの賃貸借契約は、契約期間に言及していない残りの部分についてはそのまま効力を有します。ロサンゼルスオフィスの賃貸借契約を更新することに関する理事会決議中の新たな賃貸借契約を結ぶことに関する理事会による承認も、効力を有しています。

4. オンブズマンの2021年度成功報酬

本決議の内容については、ICANN付属定款第3条第3.5項bの定めに従い、個人的または雇用に関する事項のため、非公開とすることが承認されました。

5. .GCCへの申請に関する独立審査プロセスに関するアップデート

理事会は、事務総長兼CEOまたはその指名する者に対して、 .GCC独立審査パネル(IRP)の保留および、 .GCCの申請に関するGACによる勧告の根拠についてGACとの非公式な対話の検討について権限を付与しました。

また、本決議は、ICANN付属定款第3条3.5項(b)および(d)に基づき、公開が決定されるまでは非公開とすることが承認されました。

6. 事務総長兼CEOの2022年度の目標

理事会は、理事会は事務総長兼CEOの2022年度の業績目標を承認しました。

決議事項の詳しい内容は、以下の原文をご覧ください。
Approved Board Resolutions | Regular Meeting of the ICANN Board

以上