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日本語ドメイン名運用試験(フェーズ2)環境へのアクセス手順

                                                       2001年7月6日版

  ここでは、JPNIC が配布している多言語ドメイン名ツールキット(以下、
mDNkit)を使用する場合を例に、日本語ドメイン名運用試験のフェーズ2(以
下、フェーズ2)環境へのアクセス手順をご説明します。

  mDNkit についての詳細は、以下の Web ページをご参照ください。

        http://www.nic.ad.jp/j/idn/index.html

  フェーズ2についての詳細は、以下の Web ページをご参照ください。

        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/phase2/index.html


■利用者環境設定

1.
  JPNIC の Web ページから mDNkit をダウンロード、インストールしてくだ
さい。ここでは mDNkit-2.1 の使用を前提にご説明します。

  mDNkit-2.1 についての詳細は、以下の Web ページをご参照ください。

        mDNkitバージョン2.1リリース配布開始のご案内
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/mdnkit-2.1.html

        インストールガイド
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/install.html

2.
  Windows 利用者の方は、mDN Wrapper のバイナリキットをインストールされ
ると便利です。

        ダウンロード先
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/binaries/mDN_Wrapper-2.1-setup.exe

        インストールガイド
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/binaries/mDN_Wrapper-2.1/README_j.txt

3.
  UNIX 利用者の方は、mdnsproxy と BIND 8 パッチ、あるいは runmdn や
BIND 9 パッチなどの、いくつかの方法がご利用できます。お好みの方法を選
択、あるいはすべてを選択して、インストールしてください。

        ダウンロード先
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/sources/mdnkit-2.1-src.tar.gz

        インストールガイド
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/install.html

  UNIX を使用する場合、mdnconv コマンドを使って、「日本語ドメイン名試
験.JP」が日本語ドメイン名運用試験フェーズ2で設定される ACE 表現として
正しく変換されることを確かめておくとよいでしょう。詳しくは、mdnconv の
マニュアルをご覧ください。

        mdnconv マニュアル
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/spec/mdnconv.html



■アクセスの手順

  フェーズ2で確認できる事項は、あくまでも DNS クライアントと DNS サー
バの間のものです。原則として、DNS が設定されるだけですので、メールや
Web などのアプリケーションでの使用は保証できません。したがって、アクセ
スは簡単に確認できる方法で実施するのがよいでしょう。なお、以下の方法は、
インターネットへの直接アクセスが可能な端末からの実施を前提としています。

  また、フェーズ2開始時に DNS の設定に追加されたホスト「閲覧試験.日本
語ドメイン名試験.JP」では、以下の URL で、HTTP リクエストをそのまま送
り返す echo-http-request のサービスを行っています。Web ブラウザなどからの
アクセスにご利用いただくことができます。

        http://閲覧試験.日本語ドメイン名試験.JP:8080/
        http://bq--3ck3fcnhrjtjuey.bq--3bs6kzzmrkpdbsjq4eykimhtkqgyuzu2cm.JP:8080/


○ Windows からのアクセス

  Windows 上からのアクセスでは、mDN Wrapper をインストールする方法と、
UNIX サーバ上の mdnsproxy に中継してもらう方法の、ふたつが利用できます。

  Windows での名前解決の仕組みでは、DNS だけでなく、WINS、LMHOSTS も利
用されます。mDNkit を利用する場合に、WINS や LMHOSTS を利用すると、予
期しない問題が発生する可能性がありまので、あらかじめ、DNS 以外の名前解
決を利用しないように設定することをおすすめします。例えば Windows98 な
らば、[コントロールパネル]の[ネットワーク]から TCP/IP のプロパティを次
のように設定します。

     [DNS設定]: [DNSを使う]
    [WINS設定]: [WINSの解決をしない]

1.
  mDN Wrapper の利用

  Windows 上では、原則として mDN Wrapper の利用をおすすめします。いく
つかの制限事項がありますが、mdnsproxy を利用する場合のような、複雑な設
定は必要ありません。

  ここでは、例として、ping や telnet などいくつかのコマンドを mDN
Wrapper を利用してラッピングし日本語ドメイン名対応にし、動作を確認する
ための手順を説明します。
  C:\WINDOWS などの、システムのディレクトリにあるコマンドが対象となる
場合は、安全のため、別のディレクトリでラッピングを行う手順を示します。


  1. ラッピングするコマンドの置き場所を作成します。
     ここでは、C:\MDN を作成して、コマンドの置き場所とします。

  2. ラッピングしたいコマンドのバイナリを C:\MDN の下にコピーします。
   (たとえば、Windows 98 等に附属の ping や telnet でしたら、
     C:\WINDOWS\PING.EXE, C:\WINDOWS\TELNET.EXE を C:\MDN にコピーして
     ください)

  3. mDN Wrapper の設定プログラムを起動して、C:\MDN にコピーしたコマン
     ドのいずれか一つ(たとえば PING.EXE)を選択して、Wrap を適用して
     ください。

  4. [スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]のダイアログを起
     動するか、[MS-DOS プロンプト]を起動して、

        C:\MDN\ping 日本語ドメイン名試験.JP

        C:\MDN\telnet 日本語ドメイン名試験.JP

     のように、日本語ドメイン名を参照するコマンドを実行すると、IP アド
     レスが解決できることを確認できます。

      指定したホストがダウンしていたり、また指定したホストの設定に誤
     りがあるなどの理由で、ping や telnet の出力が止まったまま実行が停
     止している状態に見える場合があるのでご注意下さい。
      もし名前解決に失敗したのならば通常はエラーで終了します。また、
     エラーで終了したのでなければ多くの場合、サービスの応答は無くとも、
     途中まで出力されたメッセージから、名前解決はすでに正常に行われて
     おり IP アドレスへの変換が終了していることを確認できます。


  mDN Wrapper のセットアップ方法や制限事項に関しては、次の Web ページ
をご参照ください。

        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/wrapper.html


2.
  mdnsproxy の利用

  mDN Wrapper の持つ、いくつかの制限事項が問題になる場合には、Windows か
ら、mdnsproxy 経由でアクセスすることも可能です。この場合、TCP/IPのプロ
パティにおいて、[DNS設定]の[DNSサーバの検索順]のトップに、
mdnsproxy を起動しているサーバアドレスを追加する必要があります。

  mdnsproxy を利用する場合は、ping、telnet 等のコマンドにラッピングを
適用しないまま、mDN Wrapper を利用した場合と同じように、IP アドレスの
解決を確認することができます。

        ping 日本語ドメイン名試験.JP

        telnet 日本語ドメイン名試験.JP

  ただし、日本語ドメイン名に使われている漢字によっては、Shift-JIS のエ
ンコーディング Windows やコマンドの内部処理に起因する問題で、うまくい
かない場合があります。たとえば、「表」のように Shift-JIS で表現した場
合の 2バイト目が、いわゆる ASCII文字でのバックスラッシュ('\'、 0x5C)
である場合には、「表\」のように、もうひとつバックスラッシュを補うなど
の回避策が必要になる場合があります。

  mdnsproxy についての詳細は、次の Web ページをご参照ください。

        使用方法、制限事項
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/mdnsproxy.html

        設定方法
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/proxyconfig.html



○ UNIX からのアクセス

  UNIX からのアクセスでは、mDNkit 付属の runmdn を用いる方法と、
mdnsproxy と 8bit-clean resolver(BIND-8 patch) を併用する方法のふたつ
があります。

1.
  runmdn の利用

  UNIX のクライアントアプリケーションから日本語ドメイン名によるアクセ
スを行うには、mDNkit に付属している runmdn を利用するのが最も簡単な方
法です。

  現在は、クライアントアプリケーションのロケール情報の処理の違いを避け
るために、あらかじめ、環境変数 MDN_LOCAL_CODESET にローカルエンコーディ
ングの名前を明示的に指示するのが望ましい方法です。ここではローカルエン
コーディングとして日本語EUC を使用し、そのエンコーディングの名前が
EUC-JP であるものとします。(実際に指定できる名前についてはご利用になっ
ている iconvライブラリのドキュメントをご参照ください)

        (sh 系のシェルの場合)
                $ MDN_LOCAL_CODESET=EUC-JP
                $ export MDN_LOCAL_CODESET

        (csh 系のシェルの場合)
                % setenv MDN_LOCAL_CODESET EUC-JP

  runmdn を使用するには、runmdn のパラメータとして、日本語ドメイン名に
よるアクセスを行いたいクライアントアプリケーションのコマンド名を指定し
ます。たとえば、ftp や telnet であれば

        % ftp 日本語ドメイン名試験.JP

        % telnet 日本語ドメイン名試験.JP

とする代わりに、runmdn のパラメータとして

        % runmdn ftp 日本語ドメイン名試験.JP

        % runmdn telnet 日本語ドメイン名試験.JP

とします。

  指定したホストの状態や設定によっては、ping や telnet の出力が止まっ
たまま実行が停止している状態に見える場合があるのでご注意下さい。もし名
前解決に失敗したのならば通常はエラーで終了しますし、エラーで終了したの
でなければ多くの場合、出力された途中までのメッセージで、サービスの応答
は無くとも、名前解決はすでに正常に行われており IP アドレスへの変換が終
了していることを確認できます。

  なお、アプリケーションによっては runmdn は期待通りに動作しない場合
があります。たとえば、ping コマンドは setuid されているため、セキュリ
ティ上の理由により動作しません。

  また、BIND-8、BIND-9 付属の nslookup も、名前解決の処理を runmdn が
対応できない方法で行っているために動作しません。nslookup で日本語ドメ
イン名を扱うには、後述の BIND-8 patch か BIND-9 patch を当てた BIND を
インストールしてください。

  runmdn に関するより詳しい情報は、次の Web ページでご参照いただけます。

        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/runmdn.html


2.
  BIND-9 patch の利用

  BIND-9 patch を適用すると、BIND-9 に付属している nslookup コマンドが
日本語ドメイン名を扱えるようになります。

        % nslookup 日本語ドメイン名試験.JP

  BIND-9 patch についての詳細は、次の Web ページをご覧ください。

        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/bind9.html


3.
  mdnsproxy と 8bit-clean resolver(BIND-8 patch)の利用

  UNIX では、mdnsproxy と、BIND-8 patch によって 8ビットスルー化したリ
ゾルバを使ったクライアントアプリケーションを利用して、フェーズ2環境へ
のアクセスができます。

  DNS の設定は、通常の DNS サーバではなく、mdnsproxy を起動しているサー
バアドレスを指定する必要があります。なお、mdnsproxy と他の DNSサーバと
を、ひとつのホスト上で同時に起動することは出来ません。DNS サーバを起動
しているホストとは別のホストで mdnsproxy を実行する必要があります。

  次のように、BIND-8 patch を利用した nslookup コマンドで、日本語ドメ
イン名を参照するコマンドを実行すると、IP アドレスの解決を確認すること
ができます。

        % nslookup 日本語ドメイン名試験.JP

  BIND-9 の nslookup とは異なり、BIND-8 の nslookup は 8ビットスルー化
しただけですので、nslookup 単体では日本語ドメイン名を扱うことはできま
せん。必ず mdnsproxy で中継を行ってください。

  mdnsproxy についての詳細は、次の Web ページをご参照ください。

        使用方法、制限事項
        http://www.nic.ad.jp/ja/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/mdnsproxy.html

        設定方法
        http://www.nic.ad.jp/jp/research/idn/mdnkit/download/documents/mdnkit-2.1-doc/ja/guide/proxyconfig.html


■問い合わせ先

  本件に関するお問い合わせは、以下までメールでお願いします。

        お問い合わせ先メールアドレス:
                idn-cmt@nic.ad.jp

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