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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.39【定期号】2002.10.15 ◆
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┃◆ News & Views vol.39 です
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インターネット電話の普及に密接に関わる技術である「ENUM(イーナム)」の本
格検討がいよいよ始まりました。本号では、JPNICが事務局を務めるENUM研究
グループについて、その概要をお伝えします。
また『News & Views Column』では、通常は「インターネット」をテーマとし
ていますが、本号では少々趣きを変えて、JPNICで行っている情報発信につい
て一言いただいております。いただいたご意見を参考に、今後もよりよい情報
発信を目指していきたいと思います。
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┃◆ 目次
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【 1 】特集
◇ ENUM研究グループスタート!
【 2 】トピックス
◇ 1. Internet Week 2002 申込受付開始!
【 3 】News & Views Column
◇ JPNICの情報発信について思うこと
JPNICドメイン名検討委員会メンバー/長野大学
下野隆生氏
【 4 】インターネット用語1分解説 「VoIPとは」
【 5 】統計資料
◇ 1. JPドメイン名
◇ 2. IPアドレス
◇ 3. 会員数
◇ 4. 指定事業者数
【 6 】イベントカレンダー
◆◆【 1 】特集
◆
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◇ ENUM(※1)研究グループスタート!
インターネットを中継網とするIP電話サービス、いわゆるインターネット電話
サービスが今後普及することが予想されています。現在、ITU-T(※2)および
IETF(※3)にて、インターネット上での電話番号の統一的アドレス解決を行う
仕組みであるENUMの技術標準、管理運用手順が提案されています。
欧米諸国においては、米国のENUM Forum、英国のUK ENUM Group(UKEG)など、
産業界主体で各国の実情に応じたENUMの枠組みを規定する任意団体が結成され、
各種提言・報告を行っているところです。
わが国においても、総務省の「平成14年度電気通信番号に関する研究会」にお
いて、ENUMの検討の必要性が議論されています。今回、本研究会のワーキング・
グループのメンバーが中心となり、日本の実情に即したENUMの管理運用方式や
技術標準を民間主導で提案することを目的として、非営利の任意団体「ENUM研
究グループ」を9月11日に設立しました。9月30日現在の会員数は23で、JPNIC
の後藤副理事長を議長として、事務局はJPNICが担当しています。
主な活動内容は以下のとおりです。
1) ENUMの実現方式、運用方式、またこれらに関する検討
2) ENUMに関連する技術的課題の検討
3) ENUMの実現及び運用における制度上の課題の検討
毎月1回の研究会を基本として、今後は必要に応じて複数の専門分科会も開催
する予定です。
活動の結果については、原則として公開し、また電話番号監督官庁である総務
省や、日本での電気通信網の接続に関する標準化を進める社団法人情報通信技
術委員会(TTC)、またはIETFなどに提案することになります。
第1次の研究成果を11月に報告することを目標に現在精力的に活動中です。
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◆解説◆
※1 ENUM(イーナム):tElephone NUmber Mapping
インターネット電話を実現するための技術の一つで、電話番号とイン
ターネットアドレスの対応付けを行う、電話番号案内のようなサービ
ス。
詳しくは → http://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No21/080.html
※2 ITU-T:International Telecommunication Union Telecommunication
Standardization Sector
国際電気通信連合の電気通信に関する技術の標準化を担当する部門。
※3 IETF:Internet Engineering Task Force
インターネットの標準化組織。インターネットのすべての標準仕様は
IETFで作成する。IETFが作成した仕様をRFC(Request For Comments)
と呼ぶ。
◆◆【 2 】トピックス
◆
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◇ 1. Internet Week 2002 申込受付開始!
◆お待たせしました、いよいよ受付開始
10月1日(火)よりInternet Week 2002の申込受付を開始いたしました。受付方
法は下記のInternet Week 2002 Webサイトからか、またはFAXになります。
http://internetweek.jp/
WebサイトTOPページの左側にある「参加申込」というボタンからお申し込みく
ださい。
毎年プログラムについては参加されている皆さまからのアンケート結果や世の
中の動向を眺めつつ、委員会で時間をかけて検討しています。今年も新たなプ
ログラムがございますし、定番となっているプログラムも内容については講師
の皆さまにバージョンアップしてお話いただくよう調整しています。ご参加に
際してはじっくりとご検討いただけるよう、例年よりも内容や対象者に関して
詳細に記してありますので、ぜひ一度Internet Week 2002のWebサイトの「プ
ログラム」をご覧ください。
http://internetweek.jp/program/top.asp
◆お得な早期割引をご利用ください
10月1日から始まった受付ですが、実は11月14日までにお申し込みいただくと、
各種のご優待が受けられるのをご存じでしょうか。
ビギナーズチュートリアルとチュートリアルでは通常料金の2割引の価格でご
受講いただけますし、他にもご優待の対象となる有料プログラムがありますの
でこの機会をぜひご利用ください。割引対象期間は以下のとおりです。
10月1日(火)~11月14日(木)20:00まで
なお、JPNICが贈る「M8:DNS DAY」(12月19日9:30-17:00)については、
「T1:DNSの構築と運用~BIND9時代の設定の常識~」(12月16日14:00-17:00)
の参加者は無料で参加できますので、両方ご参加されることをお薦めします。
◆迷ったときのナビゲーター頼み
Internet Week 2002では60以上のプログラムを実施予定です。こんなに沢山あ
るとどれを受講しようか迷われる方が多いのではないでしょうか。そんなとき
には「プログラムナビゲーター(http://internetweek.jp/program/navi.asp)」
をご活用ください。
知りたい内容ごとにお薦めのプログラムを提案しております。ご参考までにご
一読くださるとイメージが膨らむのではないでしょうか。
◆申込手続がちょっと変わりました
主な変更点は以下のとおりです。
1. 申し込むと個人IDが割り振られます
個人情報を登録すると、個人IDが割り振られます。このIDとご自分が入力
したパスワードによって、申込の修正や問い合わせなどができるようになっ
ておりますので、IDとパスワードは忘れないようにしてください。
2. 申込後にプログラムの修正ができるようになりました
以前は基本的に修正はできませんでしたが、今回からご自分で自由に行っ
ていただけるようになりました。
3. コンビニ振込によるお支払
参加費のお支払をしていただいて事前登録のすべてが完了いたします。そ
のお支払方法が従来の銀行振込、カード決済に加えコンビニ振込が可能に
なりました。
4. 参加証の送付
従来はお申し込みいただいたプログラムのネームカードをすべて送付して
おりましたが、今回は参加証を内蔵したハガキを1枚送付させていただくの
みです。イベント当日にはこの参加証と、申込が完了した際に送られてく
る「プログラム申込 登録確認メール」、またはプログラム修正した際には
「プログラム申込 修正確認メール」を会場にご持参ください。
◆早めのお申し込みを!
例年の傾向ですと、申込期間終了間際のお申込が大変多く、定員オーバーのた
め、ご希望のプログラムにご参加いただけない場合も出てきておりました。で
きるだけお早めにお申し込みいただけるようお願い致します。
技術をより極めたいと考えておられる技術者の方、この業界の最新動向を知り
たい方、インターネット技術の入口を覗いてみようという新入社員の方、また、
近年注目されているネットワークの法律関係について再確認したいという現場
の技術者および法務関係者の方々など、多様な方々がいらっしゃいます。皆さ
まのニーズにお応えできるラインナップと自負しておりますので、お誘い合わ
せのうえ一人でも多くの方のご参加をお待ちしております。
◆◆【 3 】News & Views Column
◆
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◇ JPNICの情報発信について思うこと
JPNICドメイン名検討委員会メンバー/長野大学
下野隆生
大学教員として日々学生たちと接していてつくづく感じるのは、さまざまなタ
イプの学生が存在するということだ。最小限の努力を最大限に拡大して提示す
ることができる「要領のよい」学生がいる一方で、その反対に、努力を結果に
つなげることが得意でない「要領の悪い」学生がいる。
大学であるから学期や学年の終わりには単位認定の評価がなされる。要領のよ
い学生と要領の悪い学生、いずれがより高い評価を得るかというと、往々にし
て成績のよいのは前者である(だからこそ、彼らは「要領がよい」)。
ところで、私が日頃、JPNICの情報発信に抱いているイメージは、まさに「要
領の悪い学生」である。
たとえば、そのWebサイト(*1)を見てみよう。半年以上前の「重要なお知らせ」
が、注目されやすいとはとても思えないところに置かれている(誰が画面の右
上方なんかを気にする? 誰が半年以上更新されない情報を「重要」だと思う?)。
また、左側の目立つところには「最新トピックス」と「Web更新情報」という、
区分の意味がよく分からぬ二つの項目がある(新しいトピックが掲載されるの
はWebサイトの更新ではないのだろうか)。さらに言えば、更新情報の掲載方法
も下手である(読者に伝える必要があるのは「News & Views: 第38号」がWebサ
イトに掲載されたことではなく、そこで「APNG Camp」の報告がなされている
ことだ)。
JPNICの情報発信は十分ではないと感じている人は少なくないと推測されるが、
私は、JPNICは情報発信のまずさのためにたいへん損をしていると思う。
また、そもそも努力の方向が的外れだと感じることもある。たとえば、どれほ
どの読者がご存知であろうか、JPNICのWebサイトではICANNが発表する文書の
多くが翻訳されて掲載されている(*2)。むろん、ICANN情報の提供はJPNICに期
待される大事な役割の一つであろう。しかし、限られたリソースの中、何も全
文書の翻訳を目標に据える(?)ことはないと思う。
たとえICANNの文書がすべて日本語で読めるようになったとしても、ICANNに対
してコメントしたり、何かの募集に応じたりする際には、結局のところ、オリ
ジナルの英語の文書に当たらなければならない。JPNICに期待されるのは、
ICANN文書の全訳ではなく、むしろ、その中で重要なものを選別してタイムリー
に紹介し、それに対する日本国内での意見を集約、英語で情報発信することを
促進する作業ではないだろうか。その方がJPコミュニティにとってはずっと有
益だと思う。
「要領の悪い学生」に私はよく言うのだが、発信する情報量は今のまま、提供
の仕方を工夫するだけで「見かけの情報発信量」は3倍になる。作業量は現在
のまま、適切な領域に注力することで「見かけの情報発信量」は8倍になる。
私はそう思う。
もっとも、もちろんこの数値には何の根拠もない。
(*1) JPNIC Top Page:
http://www.nic.ad.jp/ja/
(*2) JPNIC: ICANNアナウンスメント一覧
http://www.nic.ad.jp/ja/icann/announcements.html
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◆◆【 4 】インターネット用語1分解説
◆
◇ VoIPとは
「Voice over Internet Protocol」の略。インターネットやイントラネットの
ようなIPネットワーク上で音声通話を実現する技術のことを言います。VoIPで
は、デジタル符号化した音声信号を一定の時間ごとに区切ってパケット化し、
回線使用効率が高いIPネットワークを使って送信するため、通話料金を安くす
ることが可能です。VoIPの代表的な規格としては、現在最も注目を集めている
「SIP(Session Initiation Protocol)」や国際電気通信連合(ITU-T)勧告に
よる規格「H.323」があります。両方とも、音声、ビデオ、データなどの
マルチメディア通信を行うための規格です。
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◆◆【 5 】統計資料
◆
◇ 1.JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2002年5月~2002年10月)
----------------------------------------------------------------------------
日付|JP AD AC CO GO OR NE GR ED GEO GA GJ TOTAL
----------------------------------------------------------------------------
5/1| 1 309 2781 236601 775 15134 19730 11276 4059 4315 135950 60031 490962
6/1| 1 317 2799 239010 776 15326 19869 11299 4043 4338 140651 60087 498516
7/1| 1 318 2803 237979 762 15440 19350 10911 3923 4257 133900 53000 482644
8/1| 1 318 2819 239394 771 15650 19185 10851 3891 4259 137331 52519 486989
9/1| 1 320 2832 240257 777 15817 19009 10775 3923 4266 140177 52345 490499
10/1| 1 321 2845 241186 777 15968 18799 10718 3947 4260 143228 51822 493872
----------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
◇ 2.IPアドレス
o APNICからの割り振り/返却ホスト数(2002年4月~2002年9月)
---------------------------------------
月 | 割り振り | 返却 | 現在の総量
---------------------------------------
04 | 393216 | 0 | 19267584
05 | 0 | 0 | 19267584
06 | 0 | 0 | 19267584
07 | 0 | 0 | 19267584
08 | 0 | 0 | 19267584
09 | 131072 | 0 | 19398656
---------------------------------------
統計情報に関する詳細は
→ http://www.nic.ad.jp/ja/stat/
◇ 3.会員数 ※2002年10月10日 現在
--------------------
会員分類 | 会員数 |
--------------------
S会員 | 4 |
A会員 | 3 |
B会員 | 7 |
C会員 | 8 |
D会員 | 257 |
個人推薦 | 46 |
賛助会員 | 37 |
--------------------
合計 | 362 |
--------------------
会員についての詳細は
→ http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
◇ 4.指定事業者数 ※2002年10月10日 現在
o IPアドレス管理指定事業者数 320
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◆【 6 】イベントカレンダー
◆
2002.10.18(金) 第18回臨時総会 (東京、ホテルエドモント)
2002.10.27(日)~31(木) ICANN (Shanghai, China)
2002.10.27(日)~29(火) NANOG 26 (Eugene, Oregon, USA)
2002.10.30(水)~11.01(火) ARIN X (Eugene, Oregon, USA)
------------------------------------------------------------------------
2002.11.11(月)~12(火) LACNIC (Mexico City, Mexico)
2002.11.17(日)~22(金) IETF (Atlanta, Georgia, USA)
2002.11.21(木)~22(金) CENTR (Leuven, Belgium)
2002.11.下旬 第5回ICANN報告会 <予定>
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2002.12.12(木) 第10回評議委員会
2002.12.16(月)~20(金) Internet Week 2002 (横浜、パシフィコ横浜)
2002.12.18(水)~19(木) Global IPv6 Summit (横浜、パシフィコ横浜)
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