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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.349【定期号】2006.4.17 ◆
_/NIC
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◆ http://生茶.jp/ と http://xn--9myo41a.jp/ は一緒 って知ってた? ◆
早速アクセスして確認してみよう。日本語ドメイン名はブラウザ内で
"xn--"で始まるASCIIドメイン名に変換されます。ネームサーバもこの
ASCIIドメイン名で設定してるんです。 (株)日本レジストリサービス ◆
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◆ News & Views vol.349 です
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2006年最初のICANN会議が、ニュージーランドの首都ウェリントンで3月25日か
ら31日にかけて開催されました。同会議の模様や議論の動向に関して特集でお
届けします。
なお、今回のICANN会議の報告会を4月25日(火)に東京、虎ノ門パストラルで開
催いたします。本号の特集でICANN会議の議論の概要をつかみ、ICANN報告会に
ご参加いただき、ICANN会議での熱い議論の様子を感じていただければと思い
ます。
□第15回ICANN報告会開催のご案内
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2006/20060412-01.html
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◆ 目次
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【 1 】特集 「ICANNウェリントン会議報告」
【 2 】News & Views Column
「インターネットと出会い、インターネットで人と出会う」
株式会社日本レジストリサービス 遠藤淳氏
【 3 】インターネット用語1分解説
「SIPitとは」
【 4 】統計資料
1. JPドメイン名
2. IPアドレス
3. 会員数
4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー
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【 1 】特集 「ICANNウェリントン会議報告」
JPNIC インターネット政策部 穂坂俊之
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2006年3月25日から31日まで、ウェリントン(ニュージーランド)にてICANN会議
が開催されました。当地はニュージーランド内で一番日照時間の多い都市とい
うことでしたが、会議開催中はあいにくほとんどの日が曇り空でした。
以下に、今回の会議の主要トピックをいくつかご紹介します。
◇ ◇ ◇
◆新gTLDの導入促進を決議
GNSOでは新gTLDをどのように導入していくか判断するスキームの作成に着手し
ています。2005年の12月にはGNSO評議会で本件をポリシー策定プロセスの対象
とすることが決定され、新gTLDの導入はボトムアップ的手法を用いて進められ
ることが確認されています。このプロセスを進める中で、新gTLDの導入自体を
否定する意見はコミュニティの中ではほとんど見られないこともあり、今回理
事会では、このポリシー策定プロセスを可能な限り早く進めて、2007年1月ま
でには新gTLD導入プロセス自体を開始できるよう求める決議を行いました。
◆新sTLD導入の進捗状況について
ペンディングとなっている.xxxドメイン名の最終承認は今回も見送られました。
各方面から受けたコメントをさらに分析し、その内容をどの程度レジストリア
グリーメントに反映させられるか、今後もICANNと申請組織(ICM registry) と
の間で調整が行われることとなります。このプロセスが完了次第、理事会によ
る採決が行われる予定となっています。
また、TELNICから申請されていた.telドメイン名については、申請組織との交
渉が終了したとのことで、以下のICANNのWebサイトに契約案が公開されていま
す。
http://www.icann.org/announcements/announcement-07apr06.htm
.asiaドメイン名については、交渉の最終段階を迎えており30日以内をめどに
契約案を公開できる見込みとの発表がありました。
◆ICANN戦略計画(Strategic Plan)の承認
2005年6月以降、ICANNでは2006年~2009年の戦略計画の策定について議論が進
められてきました。今回の戦略計画の中では今後達成すべき目標として、組織
運営やポリシー策定プロセスのさらなる向上、より多くのステークホルダーの
ICANNへの参加、米国商務省とのMoU満了後のICANNの姿に関する検討などが挙
げられています。
この戦略計画は今回理事会で承認され、今後はこの目標を達成するための具体
的な運営計画と予算策定のプロセスに入ることとなります。
◆SSACからの各種報告書
日本でも各方面から注意喚起(*1)されていますが、DNSの再帰検索を利用した分
散DoS攻撃について、SSAC(セキュリティと安定性に関する諮問委員会)から、
2006年2月に実際に起こった攻撃を解説し対策を勧告する報告書が提出され、
理事会で承認されています。また、SSACからは今回この報告書の他、オルタネー
ト・ルートに関する報告書も提出され、同様に理事会承認を受けました。
(*1)http://jprs.jp/tech/notice/2006-03-29-dns-cache-server.html
http://www.jpcert.or.jp/at/2006/at060004.txt
◆ICANNとVeriSignとの和解承認に関する議論
2005年10月にICANNがVeriSignとの和解案を発表してからこの和解案の是非に
関する議論が続いていました。和解案に関してのコメント募集を経ていくつか
の修正がなされた和解案は、2006年2月28日の理事会で最終承認されています。
しかしこれに先立ちGNSOは、2005年10月の和解案発表を受け、既存のgTLDレジ
ストリ契約更新条件の制定をポリシー策定プロセスの対象とする決定を2006年
2月6日に行っています。このような動きがある中で2月28日に理事会が和解案
を最終承認したことに対し、プロセスが不十分であるとの指摘がGNSO側からは
なされました。
最終日の理事会では、2月28日の理事会決議に対する異議申し立てについて議
論が行われましたが、申し立ては却下となっています。なお、VeriSignとの和
解案は、米国商務省による最終承認待ちということになっています。
◇ ◇ ◇
今回のICANN会議の報告会を、4月25日(火)13:30から東京、虎ノ門パストラル
にてIAjapanと共催で行う予定です。興味のある方は参加をご検討いただけれ
ばと思います。
□第15回ICANN報告会開催のご案内
http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2006/20060412-01.html
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【 2 】News & Views Column
「インターネットと出会い、インターネットで人と出会う」
株式会社日本レジストリサービス 遠藤淳
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インターネットと出会ったこと、そして、インターネットがもたらしてくれた
人との出会いが私の人生をとても豊かにしてくれています。
インターネットの存在を大学入学直後にサークル活動で出会った先輩に教えて
もらわなければ、今の私はないのかなと思っています。高校時代まではコン
ピュータと縁遠く、また、大学でも文系の勉強をしていたため、学校のカリキュ
ラムの中でネットワークに触れる可能性は極めて低かったこともあり、この思
いを非常に強く持っています。
「今、イスラエルの図書館の蔵書を検索しているところ。こうやって世界中に
出て行ける」とGopher(*1)を使って、ネットワーク空間の広がりを見せてくれ
たことを懐かしく思い出します。「今はまだ限られた人にしか知られていない
けれど、倍々の勢いで、これから急速に普及するよ」と言われた私は、インター
ネットを使うことで時代の最先端にいるという気分になったのでした。早速
MH(*2) で電子メールを使い始め、メーリングリストの面白さを知り、更に、
NetNewsを読むようになりました。Mosaic(*3)が登場してからは、『インター
ネットマガジン』片手に、次々と開設されるWebサイトへアクセスをし、新し
い世界を知ったのです。その後、ISPと契約し自分のWebサイトを持つようになっ
た頃には、Widows 95の登場もあって、本当に毎月毎月、インターネットユー
ザーが倍増していきました。
利用者が限られていた時期に、運用するという立場ではなく、一ユーザーとし
てインターネットに触れることを通じて得た様々な喜びが、インターネットを
支えることで人々と社会を豊かにしていきたいという、現在の私の仕事に結び
ついています。
インターネットとの出会いだけでなく、インターネットによって得た、人との
出会いにも感謝しています。
先日、JPING(Japan Internet Next Generation)(*4)の合宿に参加するため、
慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスを訪れました。JPINGでは、年2回程度、コ
アメンバーが集まり「インターネットを楽しもう」を合い言葉に議論を重ねる
合宿を開催しています。気のおけない仲間達との語らいは毎回大いなる刺激に
満ちています。
JPINGは2002年12月にJPNICの中に設置された、Next Generation Task Force
(ng-tf)(*5)が発展し、2004年8月に組織された有志グループです。2002年8月
に上海で開催されたAPNG Camp(Asia Pacific Next Generation Camp)(*6)に日
本から参加した面々が帰国後に意気投合したことがng-tf、そしてJPINGにつな
がっています。
インターネットを支える若い世代の人間をAP地域全体で育てようというコンセ
プトで開かれたAPNG Campは、ネットワーク空間の広がりが実際の人の輪の広
がりにつながることを感じさせてくれただけでなく、多くの重要な出会いを私
にもたらしてくれた、出会いの宝庫だったと言っても過言ではありません。
インターネットとの出会い、インターネットがもたらしてくれた人との出会い
は私の宝物です。私が経験してきたような幸せを、多くの人がこれからも得る
ことができるよう、微力ながら、インターネットの発展に貢献していきたいと
思っています。
(*1) Gopher
インターネットを利用したテキストベースの情報検索システム。1991年
に米国・ミネソタ大学で文献整理用のシステムとして開発されました。
(*2)MH(Message Handler)
UNIXシステム上で電子メールを操作するためのツール群
(*3)Mosaic
WWWが普及し始めた1993年ごろに利用されていた世界初のグラフィカルな
Webブラウザ。米国・イリノイ大学NCSAのMark Andreessen氏らを中心に開
発されました。
(*4)JPING
http://jping.jp/
(*5)ng-tf
http://www.nic.ad.jp/ja/ng-tf/
(*6)APNG Camp
http://www.apng.org/camp.htm
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【 3 】インターネット用語1分解説
「SIPitとは」
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「Session Initiation Protocol Interoperability Tests」の略。SIPを実装
したネットワーク機器間での相互接続性の確立を目的とし、年間2回のペース
で開催されているSIP Forum主導の国際的な相互接続イベントです。今までに
17回開催されています。毎回約100の組織が参加し、次世代のコミュニケーショ
ン・インフラの仕様および実装の実現に向け、約1週間、相互接続実験を行い
ます。
18回目の「SIPit18」は、2006年4月17(月)~21日(金)、東京・秋葉原コンベン
ションホールで開催されます。
□SIPit18
http://www.nic.ad.jp/ja/sipit18/
□SIP Forum
http://www.sipforum.org/
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【 4 】統計資料
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1.JPドメイン名
o 登録ドメイン数(2005年11月~2006年4月)
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日付|JP AD AC CO GO OR NE GR ED LG GEO GA GJ TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------
11/1|0 297 3231 280872 836 20830 17307 9008 4381 2562 3846 311457 114818 769445
12/1|0 297 3237 282451 841 20930 17324 8983 4379 2532 3819 317246 115200 777239
1/1|0 297 3251 283873 839 21071 17317 8948 4394 2534 3816 323182 116602 786124
2/1|0 297 3254 284729 836 21151 17291 8908 4394 2468 3768 328722 116804 792622
3/1|0 298 3271 286231 839 21287 17308 8884 4410 2447 3737 334835 118450 801997
4/1|0 297 3279 288151 835 21467 17306 8868 4454 2318 3686 341368 119580 811609
--------------------------------------------------------------------------------
GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
GJ:汎用ドメイン名 日本語
2.IPアドレス
o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2005年10月~2006年3月)
------------------------------------------
月 | 割振 | 返却 | 現在の総量
------------------------------------------
10 | 51200 | 24576 | 33272094
11 | 292864 | 16384 | 33532190
12 | 444416 | 28672 | 33947934
1 | 184320 | 4096 | 34128158
2 | 970752 | 24576 | 35074334
3 | 638976 | 10240 | 35703070
------------------------------------------
□統計情報に関する詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/stat/
3.会員数 ※2006年4月17日 現在
--------------------
会員分類 | 会員数 |
--------------------
S会員 | 3 |
A会員 | 2 |
B会員 | 6 |
C会員 | 6 |
D会員 | 173 |
個人推薦 | 39 |
賛助会員 | 41 |
--------------------
合計 | 270 |
--------------------
□会員についての詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/
4.指定事業者数 ※2006年4月12日 現在
IPアドレス管理指定事業者数 378
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【 5 】イベントカレンダー
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2006.4.17(月)~21(金) SIPit18(SIP Interoperability Test)
(東京、秋葉原コンベンションホール)
2006.4.21(金) IPアドレス管理指定事業者定例説明会
2006.4.24(月) 第17回IPアドレス管理指定事業者連絡会
(東京、日本教育会館)
2006.4.24(月)~28(金) RIPE 52 (Istanbul, Turkey)
2006.4.25(火) 第15回ICANN報告会(東京、虎ノ門パストラル)
2006.4.26(水)~27(木) RSA Conference Japan 2006[後援]
(東京、東京プリンスホテル パークタワー)
2006.4.27(木) IETFフォーラム・ジャパン2006 第1回
(東京、海運クラブ)
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2006.5.16(火)~5.17(水) AfriNIC-IV (Nairobi, Kenya)
AfNOG 2006 (Nairobi, Kenya)
2006.5.17(水) 第55回通常理事会
2006.5.22(月)~5.26(金) LACNIC IX (Guatemala City, Guatemala)
2006.5.25(木)~5.26(金) CENTR 30 (Madrid, Spain)
--------------------------------------------------------------------
2006.6.4(日)~7(水) NANOG 37 (San Jose, CA, USA)
2006.6.16(金) 第29回通常総会
第56回臨時理事会
(東京、ホテルメトロポリタンエドモント)
2006.6.26(月)~30(金) ICANN (Marrakesh, Morocco)
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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