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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.626【臨時号】2009.3.24 ◆
  _/NIC
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   ┏━━━━━━━━━━━━┓     ★2009年4月2日(木) 13:30~★
 ┏━┫   第24回 ICANN報告会   ┣━┓ ★  大手町サンケイプラザ  ★
 ┃ ┗━━━━━━━━━━━━┛ ┃ インターネットの今を知るには、
 ┗━━┛ JPNIC・IAjapan共催 ┗━━┛ ICANNから!Hot Topics満載です!
詳細はこちら → http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2009/20090323-01.html
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◆ News & Views vol.626 です
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本号では、2009年3月2日から6日にかけて、メキシコで開催されたICANN会議の
レポートをお届けします。

なお、今回のICANN会議の報告会を2009年4月2日(木)に、東京の大手町サンケ
イプラザで開催いたします。本号では現在ICANNでどのような議論が行われて
いるかをお伝えするとともに、報告会では会議参加者の生の声をみなさまに
お届けできればと考えております。

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◆ ICANNメキシコシティ会議報告 ~新gTLDの導入をめぐる話題を中心に~
                                 JPNIC インターネット推進部 高山由香利
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2009年3月2日から6日まで、メキシコの首都メキシコシティにてICANN会議が開
催されました。2008年11月末に発行したvol.597(*1)では、前回のカイロ会議
における、新gTLDの導入に関する議論の状況をお伝えしました。本稿では、そ
の後のアップデートをお伝えします。

(*1)JPNIC News & Views vol.597 ICANNカイロ会議報告
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2008/vol597.html


◆ガイドブックドラフト第2版の公開

2008年10月23日に、カイロ会議での議論に向けて、新gTLD導入に関するドラフ
ト版RFPとなる「Draft Applicant Guidebook(以下、ガイドブックドラフト版)
(*2)」がICANNより公開されたことは、前述のメールマガジンにてご報告しま
した。その後のカイロ会議での議論や、2008年12月15日まで行われた意見募集
に寄せられたコメント等を反映させた修正版として、2009年2月18日には、
「Draft Applicant Guidebook, Version 2(以下、ガイドブックドラフト第2
版)(*3)」が公開されました。

ガイドブックドラフト第2版では、申請料金を返金する条件の追記、申請文字
列を地理的名称とする場合の要件の明確化、申請されたgTLD文字列がIDN 
ccTLD Fast Trackで申請された文字列と類似している場合の取り扱いの明確
化、レジストリ契約案に記されるICANNへの手数料(Registry-Level Fee)等の
修正、といった内容が主な変更点となります。

なお、この時点までに寄せられたコメントの内容は、ガイドブックドラフト第
2版と同時に公開された「New gTLD Draft Applicant Guidebook: Analysis of
Public Comment(*4)」にて確認できる通り、ガイドブックドラフト版の内容へ
のコメントのみならず、新gTLDの導入に関わる重要な問題についてのコメント
も含まれていました。ICANNスタッフがコメントの内容を検討した結果、

  ・商標保護
  ・ルートゾーンの処理能力に関連する安全性や安定性の問題
  ・新gTLD導入に伴い、フィッシングやなりすまし等の悪質行為が増加する可
    能性
  ・新gTLDが要求されていることの証明と市場への影響に関する分析

といった点については、新gTLD導入前にさらに検討、研究、協議等が必要であ
ると判断しました。そこで、それらの問題についてもガイドブックに反映する
ために、2009年第3四半期にあらためてガイドブックドラフト第3版を出すこ
と、またそれに伴い、2009年12月よりも前に申請受け付けを開始する見込みは
ないことが、ICANNのアナウンスメント(*5)にて告知されました。

(*2)New gTLD Program: Draft Applicant Guidebook (Draft RFP)
    http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/draft-rfp-24oct08-en.pdf
(*3)Draft Applicant Guidebook, Version 2
    http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/draft-rfp-clean-18feb09-en.pdf
(*4)New gTLD Draft Applicant Guidebook: Analysis of Public Comment
    http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/agv1-analysis-public-comments-18feb09-en.pdf
(*5)Draft Applicant Guidebook: What You Told Us
    http://www.icann.org/en/announcements/announcement-3-18feb09-en.htm

◆メキシコシティ会議での反応

カイロ会議と同様に、メキシコシティ会議においても、ガイドブックドラフト
第2版に基づき、新gTLDの導入について多くの議論が行われました。

ガイドブックドラフト第2版における変更点の概要説明や質疑応答が行われた
「New gTLD 2nd Applicant Guidebook Q&A」というセッションにおいて、今後
のスケジュールについて質問があった際、ガイドブック最終版を2009年10月に
公開し、4ヶ月の公示期間を設定するために公示期間の開始を2009年8月とすれ
ば、申請受け付けを2009年12月に開始できると計画していたことが、ICANNス
タッフより説明されました。しかしながら、前述のごとく今後対応すべき問題
も出てきたため、それらが2009年6月までに解決されれば計画通りに進めるこ
とも可能だが、7月や8月になってしまうと申請受け付け開始は2010年2月にな
るだろうということも加えて説明されました。

また、パブリックフォーラムでも、かなりの時間を割いて新gTLDの導入に関す
る質問やコメントが受け付けられました。コメントとして、

  ・次にガイドブックドラフト第3版を出すということだが、申請に向けて準
    備を整えている者からすると、これ以上新gTLDの導入を遅らせないでほし
    い。
  ・かなり複雑な手続きになっており、時間がかかる原因にもなっていると考
    えられるので、もっと簡素化すべきだ。
  ・申請料金をUSD 185,000に設定したままだと、営利目的で多数の登録者を
    見込める申請者のみが申請できて、小さなコミュニティのためにTLDを申
    請することは難しくなる。地域コミュニティのために、別の料金を設定す
    るという考え方もあるのではないか。
  ・新gTLD導入のためのコストを計算し、費用回収できるような料金設定にし
    たということだが、どうしてそこまでコストがかかると計算されてしまう
    のか理解できない。
  ・中国語、日本語、ハングルでは、1文字や2文字でも意味を成す単語となり
    得ることもある。IDN TLDにASCII TLDと同様の規則をあてはめて、新gTLD
    は3文字以上でなければならないとする制限は不適当である。
  ・商標保護や消費者保護の問題に対応してから、新gTLD導入を進めるべきで
    ある。

といったコメントが寄せられ、前回のカイロ会議と同様に、メキシコシティ会
議においても、スケジュール、申請料金、新gTLDとIDN ccTLDとの関係につい
ては引き続き複数のコメントが寄せられました。また、ICANNが今後検討や協
議を行っていくとした商標保護、消費者保護の問題への対応や経済性調査の実
施についても、ぜひとも進めていくべきであるというコメントが寄せられまし
た。

最終日のICANN理事会では、商標、消費者保護等の専門性を有し、国際的にも
多様なメンバーからなる実装勧告チーム(Implementation Recommendation
Team, IRT)を結成し、新gTLD導入に関連する商標保護の問題についての解決策
を提案するよう、GNSOの知的財産部会に対して要請することを決議しました。
また、この要請にあたり、ICANN理事会は、このIRTに対し、2009年4月24日ま
でに意見募集用の報告書ドラフトを提出すること、ならびに2009年6月のシド
ニー会議で討議すべく、2009年5月24日までには最終報告書を提出するよう
に、という条件もあわせて付しています。これは、ICANNスタッフがガイド
ブックドラフト版に寄せられたコメントを精査した結果、商標保護を含む実装
課題について、コミュニティからの意見をさらに集約し、分析を行う必要があ
ると判断したことが大きく関係しています。

2008年6月のパリ会議において新gTLDに関するポリシー策定プロセスが終息
し、ポリシー実装フェーズに入ったのもつかの間、上記の理事会決議により、
部分的ではありながらも、再びポリシー策定議論が行われることになりまし
た。今後検討や協議が行われる問題の進捗状況によっては、ガイドブック最終
版の公開や申請受け付け開始の時期が、さらに変更される可能性も残している
ことを感じさせつつ、メキシコシティ会議は幕を閉じました。


                  ◇              ◇              ◇

2009年4月2日(木)に開催予定の、第24回ICANN報告会(東京、大手町サンケイプ
ラザ)にて、ICANNメキシコシティ会議の詳細についてご報告いたします(*6)。
ぜひご参加ください。

(*6)第24回ICANN報告会開催のご案内
    http://www.nic.ad.jp/ja/topics/2009/20090323-01.html


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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 JPNIC News & Views vol.626 【臨時号】

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