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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.655【臨時号】2009.7.17 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.655 です
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JPNICでは、国別インターネットレジストリとして、IPアドレスやAS番号など
のインターネット資源管理を行っています。こうした業務を通じて蓄積された
数的データを活かし、隔週で「数字で見るIPアドレス・AS番号に関する最新動
向」をお送りしています。

第2回となる本号では、「IPv4アドレスの割り振りおよび割り当てにおける動
向」をお届けします。第1回(*)の内容も併せてご覧いただくと、より理解が深
まると思います。

(*)数字で見るIPアドレス・AS番号に関する最新動向
   <第1回 IPアドレス管理指定事業者の動向>
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol650.html

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◆【特別連載】数字で見るIPアドレス・AS番号等に関する最新動向
   <第2回 IPv4アドレスの割り振りおよび割り当てにおける動向>
                                               JPNIC IP事業部 川端宏生
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◆IPv4アドレスがIP指定事業者に分配されるまで

JPNICをはじめとするインターネットレジストリが、プロバイダ(ISP)などの組
織に対して、ネットワークに割り当てるためのIPアドレスの分配を行うことを、
割り振り(Allocation)と呼んでいます。

□インターネット用語1分解説
  「割り振り(Allocation)、割り当て(Assignment)とは」
   http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/allocation-assignment.html

JPNICが、IPアドレス管理指定事業者(以下、IP指定事業者)にアドレスの割り
振りを行うに至るまでの仕組みは、どのようになっているのでしょうか。

IPアドレスは、IANA(*1)が管理を行っています。IANAは世界に五つあるRIR(*2)
に、/8(約1,600万アドレス)単位でIPアドレスを割り振ります。RIRは、
約65,000アドレスを持つ/16というサイズから、約1,000のアドレスを持つ/22
というサイズに至るまでの、ネットワーク規模に応じたさらに細かな単位で、
RIR管轄地域内のNIRやインターネットサービスプロバイダ(ISP)などに割り振
ります。

詳しくは、JPNICのWebサイトにある「IPアドレス管理の基礎知識」から「IPア
ドレス分配までの流れ」をご覧ください。

□IPアドレス管理の基礎知識
  http://www.nic.ad.jp/ja/ip/admin-basic.html

以前は、JPNICが一定のフリープール(どのIP指定事業者にも割り振りを行って
いないアドレスブロック)を持っており、そのフリープールからIP指定事業者
への割り振りを行っていました。しかし、数に限りのあるIPv4アドレスを効率
的に分配できるよう、2003年8月よりAPNIC(*3)が管理する共有アドレスからIP
指定事業者に分配する方式に変更となりました。

◆IPv4アドレス割り振りおよび割り当ての動向

ここからは、IP指定事業者への割り振りおよび割り当ての状況についてご紹介
します。以下は、各年における割り振りホスト数(IPアドレス数)と、割り振り
件数をまとめたものです。これらの数値から、割り振り1件あたりの平均割り
振りホスト数を算出しています。

【IP指定事業者へのIPv4アドレス割り振り状況(2005年度~2008年度)】
  ---------------------+----------+----------+----------+----------+
                           2005       2006       2007       2008
  ---------------------+----------+----------+----------+----------+
  割り振りホスト数       6,424,576  7,716,864  6,481,920  8,742,912
  割り振り件数                 115        112        104        109

  平均割り振りホスト数      55,866     68,901     62,326     80,210
  ---------------------+----------+----------+----------+----------+

JPNICでは、毎年110件前後とほぼ一定件数の割り振りを行っていますが、割り
振りホスト数は年々増加してきています。IP指定事業者が提供する各サービス
において、より多くのIPアドレスが必要となってきていることが想像できます。

前回のIPアドレス管理指定事業者の動向でも説明したように、最小割り振りア
ドレスサイズが/22となったことに伴い、より小規模なネットワークに対して
IPアドレスの割り振りを行うケースが増えました。その一方で、既存のネット
ワークへの割り振りアドレスサイズは大きくなってきています。この二極化
は、今後も進んでいくと推測されます。

次に直近3年間に、IP指定事業者に新たに割り振りが行われたIPv4アドレスの
用途について、割り振りを行ったIP指定事業者が提供するサービスを手がかり
に集計したのが以下の表です。

【サービス別IPv4アドレス割り振り数(2006年度~2008年度)】
  -------------------------------------------------------------------
                分類                   2006       2007       2008
  -------------------------------------------------------------------
  一般ISP(CATVインターネット以外)   6,862,848  5,576,704  7,885,824
  CATVインターネット                  716,800    626,688    285,696
  インターネットデータセンター         69,632     86,016    232,448
  ホスティングサービス                 16,384     10,240     13,312
  ASP/コンテンツプロバイダ              2,048      8,192      7,168
  学術機関・公共団体など                1,024          0     16,384
  その他(移動体通信事業者・IXPなど)    55,296    163,840    281,600
  -------------------------------------------------------------------

この表からは、1年間に割り振りが行われるIPアドレスの大半は、インター
ネット接続サービスに利用されていることがわかります。しかし、インター
ネット接続以外のサービスにおいても、IPアドレスの割り振り数は増えていま
す。

ホスティングサービスを利用した企業や個人によるシステム構築は以前から一
定の需要があるように見受けられます。それに加えて、インターネットデータ
センターを利用した企業向けのネットワークの構築などにも、IPアドレスが多
く利用されるようになってきました。また、オンラインゲームや映像配信と
いったコンテンツサービスへのIPアドレスの割り振りが、徐々に増えてきてい
るようです。インターネット利用者のニーズの多様化が、IPアドレス割り振り
数にも現れてきているようです。

その他に特筆すべき点としては、その他の分類でアドレス数が増加傾向にあり
ますが、これは携帯電話などを利用した、インターネット接続サービスを提供
する移動体通信事業者への割り振りによるものです。今後は携帯電話などにも、
グローバルIPアドレスの割り当てが行われるようになるのかもしれません。

                ◇                ◇                ◇

IP指定事業者が、IP指定事業者自身や顧客のネットワークにIPアドレスを割り
当てる際には、必要となるIPアドレスの内訳や用途を記入した申請書を提出し
ます。その申請書の内容から、現在よく利用されているサービスの傾向がわか
ることがあります。

インターネット接続サービスでは、2003年~2007年前半くらいまでは、ADSLを
利用したインターネット接続サービスの利用者に対して、割り当てるプールア
ドレスが主流を占めていました。しかし、2007年後半頃より、光ファイバーを
利用したインターネット接続サービス用のプールアドレスを申請するIP指定事
業者が、大半を占めるようになりました。

CATVインターネット接続サービスでは、利用者への割り当てを、プライベート
IPアドレスからグローバルIPアドレスに変更する事業者が目立ちます。オンラ
インゲームやIP電話サービス、リアルタイムコミュニケーションを実現する
インスタントメッセンジャーなどの利用のために、グローバルIPアドレスを割
り当てる必要があることを、変更の理由として挙げる事業者が多くなってきて
います。CATVインターネット接続サービスではその他にも、地上デジタルテレ
ビ放送に対応したセットトップボックス(各種放送信号を受信して、テレビで
視聴可能な信号に変換する装置)に、IPアドレスを割り当てることも多くなっ
てきているようです。

◆最後に

今回は、IPv4アドレスの割り振りおよび割り当ての動向をご紹介しました。現
在のインターネットではIPv4アドレスが多く利用されていますが、インター
ネット上で利用できるIPv4アドレスは、約43億個と定められています。そのた
め、インターネットの発展に伴い、今後もIPアドレスの需要が増加しすると、
最終的にはインターネットレジストリが分配するIPv4アドレスの在庫が、枯渇
してしまうことが予測されています。

このIPv4アドレス在庫枯渇問題の解決方法として、IPv6アドレスの利用が挙げ
られています。JPNICからIPv6アドレスの割り振りを受け、対応を進めている
IP指定事業者も増えてきているようです。第3回となる次回は、このIPv6アド
レスの割り振りおよび割り当ての最新動向についてご紹介する予定です。

(*1)IANA(Internet Assigned Numbers Authority)
    インターネット用語1分解説
    「IANAとは」
    http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/iana.html

(*2)RIR(Regional Internet Registry)
    インターネット用語1分解説
    「地域インターネットレジストリ(Regional Internet Registry)とは」
     http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/rir.html

(*3) APNIC(Asia Pacific Network Information Centre)
     http://www.apnic.net/


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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