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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.662【特別号】2009.8.11 ◆
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┃ JPNICはIPv4在庫枯渇の問題に取り組んでいます ┃
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┃ http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/ ┃
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◆ IPv4アドレス在庫枯渇関連レポート [第23回]
~Interop Tokyo 2009 来場者アンケート~
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第21回のIPv4アドレス在庫枯渇関連レポート(*1)でお伝えしたように、2009年
6月8日から12日までの5日間にInterop Tokyo 2009が開催され、IPv4アドレス
枯渇対応タスクフォース(以下TF)として展示ブースを出展いたしました。その
際に、ブース来場者を対象にしたアンケートを行いましたので、今回はその内
容について、以前行ったTF参加団体の組織を対象にして行ったアンケート結果
(*2)との比較を交えな がらお伝えいたします。
「Interop Tokyo 2009 来場者アンケート」
http://kokatsu.jp/blog/ipv4/data/interop-survey20090730.pdf
■来場者のプロフィール
以前のTF参加団体へのアンケートでは、あくまで所属している組織としての回
答をお願いしたのですが、Interopでのアンケートは、来場者個人の意見を回
答してもらっており、ここが前者との大きな違いとなっています。アンケート
の回答数は全部で1,542件でした。
回答者プロフィールにおいて、TF参加団体のアンケートと比較して特徴的だっ
たのは、幕張メッセのInterop会場に来場している人を対象にしていたため、
地域的には半数以上が東京から、千葉、埼玉、神奈川も含めると7割以上を首
都圏の人が占めていたことです。TF参加団体アンケートでは首都圏以外の地域
が半数近くを占めていました。
その他の特徴としては、経営者層の割合が低く、現場レベルの方が占める割合
が高かったこと、また業種的にはTFのアンケートでは少数だった「システム
インテグレータ(SIer)」、「ソフトウェア製品」が比較的に多く、一方で
「ISP」の方が占める割合が極端に少ないという結果でした。これはInterop
が、キャリアなど通信事業者に対して、ハード/ソフトベンダーやSIerが売り
込む場になってきていることが原因ではないかと推測されます。
■在庫枯渇の認知状況と影響など
Interop来場者の中で、IPv4アドレス在庫枯渇に関して「枯渇時期を含めて
知っていた」という人が全体の6割でした。TFのアンケートでは8割以上を占め
ていましたので、それと数字だけを比べれば、低い認知状況ということになる
のかもしれませんが、このアンケートはあくまで一般個人の回答であり、うち
の6割が在庫枯渇を認識しているという事実は、ある意味、認知が広がってい
ると見てもよいかもしれません。この辺り、単純な数字の比較で測れないとこ
ろです。
一方、枯渇の影響に関する認識という面では、同じ業種でも、「大きな影響が
ある」と考えている人が半数以下で、TFアンケートと比較すると15ポイント程
度低くなっていました。その分「わからない」と答える人が17%ほどあり、枯
渇することは知っていながらも、具体的にどのような影響があるかまではわ
かっていない、という状況が見て取れます。
またこの傾向はSIerやハード/ソフトベンダーに顕著で、TFアンケートでも同
様の傾向がうかがえました。
ただしこれは、プロフィールの業種で、「その他」の中に学生がある程度含ま
れていたことや、自由回答記述の内容から読み取ると、今年新卒採用された新
入社員のような方が、研修のために来場しているというのも多少含まれてお
り、影響について十分に判断する材料が得られていない人たちも含まれている
ことも、アンケート結果に影響していると考えられます。
■在庫枯渇への対応状況、課題など
対応策の検討や実施状況についての設問でも、Interopの来場者では「検討予
定なし」や「未検討」といった回答が比較的多く、IPv4アドレス在庫枯渇への
対応に関して、やや楽観的な観測を持っている結果となりました。これについ
ても、適切な情報が得られていないことが原因として考えられ、適切な情報提
供があれば、対応策の必要性を理解してもらえるのではないかと思われます。
対応策を進める上での課題、対応のために欲しい支援策についての設問では、
技術的な知識や情報不足があげられ、それを補うための情報提供や教育などを
要望する回答が、割合としては比較的高めでした。
TFで行ったアンケートでもそれらを望む意見は多かったのですが、TFアンケー
トでは、他者への認知促進を望む、もっと初歩的な啓発活動に関する要望もそ
れなりに多くありました。しかし、Interop来場者の方は、こういった関係者
への啓発に関する要望は比較的低い割合で、他者の認知促進、対応促進には、
あまり関心がないように見受けられました。
■TFとしての今後の対応について
TFアンケートとInteropのアンケート両方の結果を見る限り、ISPなどのサービ
ス事業者には、ある程度枯渇への認識が高まり、対応策についての検討も徐々
に着手され始めているように思われますが、ソフト/ハードベンダーやSIerな
どの認識や対応についての理解が、まだ十分ではないように思われます。
これらの業種の方をターゲットとして、適切な情報提供や啓発を進め、対応に
関する検討を自主的に行ってもらえる環境を整備していくことが、今後の課題
と考えます。
そのためには、そういった業界に関わる団体などを巻き込んでいくと同時に、
それらの方々にリーチするイベントや媒体などを有効活用していく取り組み
を、早急に進める必要があります。
(*1) http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol648.html
(*2) http://kokatsu.jp/blog/ipv4/data/kokatsu-research-200904.pdf
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
IPv4アドレス在庫枯渇関連のQ&Aは特集ページをご覧ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/
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