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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.835【臨時号】2011.4.8 ◆
  _/NIC
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    ┏━━━━━━━━━━━━┓    ★  2011年5月10日(火) 13:30~  ★
  ┏┫   第30回 ICANN報告会   ┣┓  ★  一ツ橋・日本教育会館にて   ★
  ┃┗━━━━━━━━━━━━┛┃米国・サンフランシスコ会合の報告です
  ┗━┛ JPNIC・IAjapan共催 ┗━┛  参加登録受付は4月11日(月)から!
◇  新gTLD関連の話題を中心に、ccNSOやASO、GACなどの報告を行います! ◇
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◆ News & Views vol.835 です
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本号では、2011年3月14日から18日にかけて、米国のサンフランシスコで開催
されたICANN会議のレポートをお届けします。

今回のICANN会議においては、新gTLDプロセスと.XXXの二つのトピックが、多
くの会議参加者の関心を集めていました。

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◆ ICANNサンフランシスコ会議報告
                                 JPNIC インターネット推進部 高山由香利
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2011年3月14日(月)から18日(金)まで、米国のサンフランシスコにて開催され
たICANN会議に出席しました。本稿では、注目度の高かった「新gTLDプログラ
ム」と「.XXXの申請承認」の二つのトピックを中心に、本会議の様子をお伝
えします。


◆懐かしい顔ぶれ

今回の会議は、ICANNの本拠地である米国で開催されたこともあり、ICANNに
関わりのある懐かしい顔ぶれが揃いました。

ICANNは、Bill Clinton氏が第42代米国大統領として2期目在任中の1998年に
設立されました。その縁で、3月16日(水)にはBill Clinton氏本人による演説
が行われました。大会議場に整然と並べられた席は聴衆で埋まり、ICANNの発
表によれば約1,300人が参加していたようです。

当時の政権において政策担当の上級顧問を務め、ICANN設立の立役者とも言え
るIra Magaziner氏は、3月14日(月)に行われた開会式にて冒頭の挨拶を行い
ました。続いて、2000年11月より7年間ICANN理事会の議長を務めたVinton 
Cerf氏からも、挨拶がありました。


◆新gTLDプログラムについて

ここ数年続いていることではありますが、今回の会議でも、一番注目された
のは新gTLDに関する動向であったように思います。

2010年12月に行われた前回のICANNカルタヘナ会議において、政府諮問委員会
(GAC)から提出されたコミュニケ(声明文)には、新gTLDプログラムについて
GACが引き続き懸念を抱く項目が書き連ねられており、理事会とのさらなる議
論が必要であると考えている旨が記されていました(*1)。それを受けて、理
事会としても、ICANNサンフランシスコ会議よりも前にGACとの協議を行うこ
ととしました。

(*1) http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2011/vol817.html


GACの懸念を理解し、GACと理事会で同意できていない部分と取り得る解決策
を特定すべく、両者の協議(*2)は、2011年2月28日(月)から3月1日(火)にかけ
てブリュッセルで行われました。当初は2日間の予定でしたが、実際には1日
延長されて3月2日(水)にまで議論が及んだようです。

(*2) ICANN BOARD-GAC Consultation in Brussels 28 February and 1 March 
     2011
     http://meetings.icann.org/board-gac-spring11


ICANNの付属定款では、GACから提出された勧告と理事会の見解との間に相違
がある場合、お互いに納得のいく解決策を探るための協議を行うように定め
られていますが、ブリュッセルで行われた協議は付属定款の定めるものでは
ないとのことでした。しかしながら、資料は事前に公開され、現地および遠
隔の傍聴を認めるなど、コミュニティの関心にも配慮した形態で行われまし
た。

ブリュッセルでの協議に続いて、ICANNサンフランシスコ会議期間中には、
GACと理事会の公開協議が2回行われました。この2回の協議と前述のClinton
氏の演説を組み込むために、ICANNサンフランシスコ会議のスケジュール調整
は難航したようで、直前まで予定が確定せず、支持組織等の会議時間が短縮
されるといった影響も出ていました。

GACと理事会は、かなりのエネルギーと時間を割いて新gTLDプログラムについ
て検討や協議を行っていたように思いますが、結論から言うと、本会議でも
両者が合意に至ることはできませんでした。

従って、最終日の理事会会議では、新gTLD申請者ガイドブック完成に向けた
プロセスとしてスケジュール案(*3)を採択し、2011年4月15日を目処にGACの
見解に対する理事会の最終回答と申請者ガイドブックへの修正内容を提出す
ることを決議しました。また、理事会としては、次回のICANNシンガポール会
議初日の2011年6月20日(月)に臨時理事会を開催して、新gTLD申請者ガイド
ブック案を含めた新gTLD実装計画案の検討を行う意向です。理事会チェアの
Peter Dengate Thrush氏からは、シンガポールでは新gTLDプログラムの始動
を記念するパーティーを行いたいとのコメントがありました。ICANN理事会全
体としても、次回会議では新gTLD申請者ガイドブックを完成させて、さらに
前に進めたいと強く思っている様子が感じ取れました。

(*3) Draft - Final AGB Timelines
     Provide for final decision in Singapore
     http://www.icann.org/en/minutes/draft-timeline-new-gtlds-18mar11-en.pdf


◆ICM Registryによる.XXXの申請の承認

ICM Registry社(以下、ICM社)による.XXXの申請は、アダルトコンテンツ向け
のスポンサ付きgTLD(sTLD)として申請されたという性質上、常に批判が寄せ
られてきました。

.XXXの申請については、新gTLDプログラムの件と同様にGACと理事会に見解の
相違があることから、ICANN付属定款にのっとりGACとの協議を経た上で、ICM
社とのレジストリ契約締結をめざす、ということが前回のICANNカルタヘナ会
議で決議されました。

3月17日(木)に行われたGACとの協議でも、GACからは引き続き.XXXの申請に反
対する旨が明言されました。同日に行われたパブリックフォーラムでも、話
題が.XXXに移ると直ちに10人程がマイクに並び、最終的には20人近くが.XXX
の申請に対して異議を唱えていました。

GACからもコミュニティからも最後まで反発が示され、理事会内でも意見が割
れて、賛成9票、反対3票、棄権4票という採決の結果となり満場一致には至り
ませんでしたが、結果的には理事会はICM社の申請を承認し、契約締結手続き
を進めることを認めました。

2007年3月のICANNリスボン会議で.XXXの申請が却下された際には、コンテン
ツ面を考慮した上での判断が行われましたが、今回は、応募基準を満たした
適切な申請であるということを承認の理由としており、プロセス面を考慮し
た上で承認に持っていったという印象があります。賛成を表明した理事から
も、「申請をNOとしたら永遠にこのプロセスが続いてしまう」、「何が正し
いかは分からないが、前に進めるためにリスクを取って賛成する」といった
内容のコメントが聞かれ、難しい判断に迫られた様子が感じ取れました。

  JPNIC News & Views vol.753
  特集:「.xxxの復活? ~ICANNのガバナンスメカニズムの実例~」
  http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2010/vol753.html


                  ◇              ◇              ◇

サンフランシスコで行われた理事会会議の議題は14点あり、新gTLDプログラ
ムの件は3番目、.XXXの件は5番目でした。これら二つの議題は、これまでも
多くの関心を集めてきましたが、やはり今回も同様で、.XXXの件が済むと多
くの議題が残っているにも関わらず、かなりの人数が会場から立ち去りまし
た。相変わらず、新gTLDプログラムと.XXXに対して、多くの関心が注がれて
いたことを物語っていたように思います。

次回の第41回ICANN会議は、本文中にもあるようにシンガポールにて、2011年
6月19日(日)から24日(金)の日程で開催される予定です。

                  ◇              ◇              ◇


2011年5月10日(火)に開催予定の、第30回ICANN報告会(東京、日本教育会館)
でも、ICANNサンフランシスコ会議の詳細についてご報告いたします。
ご興味のある方はぜひご参加ください。

なお、参加申し込みについては4月11日(月)に受け付けを開始する予定です。
実際に開始しましたら、JPNIC Webにて改めてご案内させていただきます。


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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 JPNIC News & Views vol.835 【臨時号】

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