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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.962【臨時号】2012.4.25 ◆
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◆ News & Views vol.962 です
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本号では、vol.958、vol.960、vol.961に続き、第83回IETFのレポート[第4弾]
として、IPv6関連WGのうちv6ops WGの動向についてお届けします。
なお、全体会議やDNS関連WG報告、6man WGについては、それぞれ以下のURLか
らバックナンバーをご覧ください。
□第83回IETF報告 特集
○[第1弾] 全体会議報告 (vol.958)
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2012/vol958.html
○[第2弾] DNS関連WG報告 (vol.960)
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2012/vol960.html
○[第3弾] IPv6関連WG報告 ~6man WGについて~ (vol.961)
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2012/vol961.html
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◆ 第83回IETF報告 [第4弾] IPv6関連WG報告
~v6ops WGについて~
NTTサービスインテグレーション基盤研究所 藤崎智宏
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◆v6ops WG (IPv6 Operations WG)
IPv6に関するオペレーション技術および共存・移行技術に関する議論を実施
するWGです。ミーティングは、会議最初の26日(月)午前の1コマおよび29日
(木)午後1コマの、合計2コマで実施されました。参加者は相変わらず多く、
広めの部屋がほぼいっぱいとなっていました。
会議の冒頭にチェアのFred Baker氏より、2012年9月にオランダのアムステル
ダムで開催されるRIPE65ミーティングに併催して、IETFの複数WGでの中間ミー
ティングを開催する予定がある旨報告があり、v6ops WGとしての参加の是非
についての確認がありました。特に反対は無かったのですが、賛成もそれほ
ど多くなく、今後のアナウンスが待たれます。
v6ops WGについても、今回議論された項目の中からいくつかのトピックスを
取り上げて、以下に簡単にご紹介します。
・2012年春WIDEキャンプにおける、移行技術を用いたIPv6 onlyネットワーク
実験からの経験(draft-hazeyama-widecamp-ipv6-only-experience)
2012年3月頭のWIDEプロジェクトの春期キャンプにおいて、各種移行技術、ト
ランスレーション技術をキャンプネットワークで実際に利用した、IPv6実験
結果に関する報告です。前回のIETFでの発表に続き、2回目の報告となりま
す。移行技術として、DNS64/NAT64、4rd、464XLAT、SA46Tを利用し、発生し
たトラブル等をまとめています。議論として、パケットの断片化周りで問題
が発生するのは理解できるが、実際の利用としてフラグメントが本当に数多
く発生するのか、発生する場合どのようなアプリケーションなのか、といっ
た質問に対し、VPNアプリケーションでは問題になる可能性が高い、といった
ことや、ドラフトに対して、技術的条件を詳述して欲しいという要望が出さ
れました。興味を持っている参加者が多く、継続した報告をして欲しい、と
いった意見がありました。秋に開催される予定のキャンプでも、引き続き実
験をして報告をするとのことです。
・NAT64運用の経験(draft-chen-v6ops-nat64-experience)
NAT64の運用時に発生する課題等の報告です。以前の発表以降に受けたコメン
ト等に対する、対応状況等の説明が中心の報告でした。このドラフトは有効
である、という意見が多かったのですが、トピックスとしてどこのWGが扱う
か、が議論になり、設立が検討されているv4exit WGが成立すればそちらで、
そうでなければv6opsで検討をしていくこととなりました。
・464XLAT: ステートフル・ステートレス変換の組み合わせ
(draft-ietf-v6ops-464xlat)
IPv6ネットワーク上で、IPv4をサービスする手法として、IPv4/IPv6変換と
IPv6/IPv4変換を組み合わせる方式についての提案です。以前、softwire WG
で議論されていましたが、v6ops WGに移り、WGアイテムとして扱われていま
す。議論中、利用するIPv6プリフィクスを/96にすべきではない、という意見
が出され、それに対応した新たなドラフトが既に出されています。今後の進
め方として、チェアより、ドラフトをサービス的観点(BCPステータス)と実証
による経験的な観点に分割してはどうか、といった意見が出されましたが、
議論の結果、Informationalステータスの文書として進めていくこととなって
います。
・IPv6カスタマーエッジルータに対する基本要求仕様 - マルチホームと移行
(draft-townsley-troan-ipv6-ce-transitioning)
IPv6対応CEルータの、特に初期設定に関する部分の議論が実施されています。
同じプレゼンテーションが、softwire WGでも実施されています。今後、プロ
バイダーの方式に依存しますが、CEルータが認識しなければならないIPv4/
IPv6提供方式は、ds-lateや6rdなどを組み合わせるとかなりの数になってし
まうこと、提供されているIPv4/IPv6方式を認識し、設定を自動で実施するこ
とは、CEルータベンダーとしては非常に困難であること等が議論されていま
す。特定のプロバイダーが自社サービス向けに提供するような場合では、こ
のような問題が発生する可能性は低いと思われますが、量販店で扱われ、複
数の環境での動作が前提となるようなブロードバンドルータベンダーでは、
かなり頭の痛い問題となりそうです。
・IPv6カスタマーエッジルータに対する基本要求仕様
(draft-ietf-v6ops-6204bis)
RFC6204の改版を目的としたドラフト提案です。前回より引き続き議論されて
います。マルチホームの際に利用する始点アドレスベースのルーティングに
関する記述の是非(記述賛成に多数)や、IPv6ネイティブリンクと6rdの並存に
関する議論が実施されました。すぐにでもRFC化して欲しいという意見もあ
り、ミーティングでの議論を反映した改版を実施後、WGラストコールを実施
することとなりました。
なお、IETF83ミーティング中、複数のWGで話題になっていた「v4exit WG」の
新規設立ですが、本稿執筆時点では、「sunset4 WG」としてインターネット
エリアに設立することに対する意見照会が、4月24日まで実施されています。
また、今回のv6ops WGでは、ここまでご紹介したトピックス以外に、次のテー
マについても議論が行われました。
・CGN導入時にログ情報を削減するための動的アドレスマッピング
(draft-donley-behave-deterministic-cgn)
・ICMPv6パケットのステートレス始点アドレスマッピング
(draft-ietf-v6ops-ivi-icmp-address)
・インターネットコンテンツ&アプリケーションサービスプロバイダー向け
IPv6ガイダンス(draft-carpenter-v6ops-icp-guidance)
・サーバのロードバランスのための、IPv6フローラベルの使用
(draft-carpenter-v6ops-label-balance)
・IPv6 RA保護(RA-Guard)実装に関するアドバイス
(draft-ietf-v6ops-ra-guard-implementation)
・有線網におけるIPv6の段階的導入
(draft-kuarsingh-wireline-incremental-ipv6)
・一般家庭向けWi-Fiサービスのサービスプロバイダーアーキテクチャ
(draft-gundavelli-v6ops-community-wifi-svcs)
・コアネットワークでのリンクローカルアドレスのみの使用について
(draft-behringer-lla-only)
それぞれの項目の詳細については、発表資料等をご覧ください。
□ v6ops WG
http://datatracker.ietf.org/wg/v6ops/charter/
□ 第83回 IETF v6ops WGのアジェンダ
http://www.ietf.org/proceedings/83/agenda/v6ops.html
□ 第83回 IETFの発表資料等
https://datatracker.ietf.org/meeting/83/materials.html
◇ ◇ ◇
vol.961とvol.962の2号にわたり、NTTサービスインテグレーション基盤研究
所の藤崎智宏氏より、IPv6関連WG報告として、6man WGとv6ops WGの活動につ
いてご紹介いただきました。
次号では、富士通株式会社の松平直樹氏より、同じくIPv6に関連したWGの一
つである、softwire WGについてご報告いただきます。
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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