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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1269【臨時号】2015.1.15 ◆
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◆ News & Views vol.1269 です
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JPNICでも何度か、2015年2月24日(火)から3月6日(金)まで福岡で開催される
「APRICOT-APAN 2015」のご案内をしています。これは、インターネットの基
盤に関する技術者が、年1度集う国際的なフォーラムです。

  ○「福岡にきんしゃい!「APRICOT-APAN 2015 福岡会合」へのお誘い
    (vol.1250)
    https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2014/vol1250.html

本号から不定期に、このAPRICOTに実際に参加した方からの生の声をレポート
としてお届けします。初参加の方のレポートも、何度も参加して「発表」を
実際にしている方のレポートもあります。

「国際会議」と聞いて、自分には関係ないと思われる方もいらっしゃるかもし
れませんが、なかなか出張できない国際会議が日本で開催されるのは、ビジネ
ス的にも大きなチャンスです。

ぜひ、「APRICOT-APAN 2015」への理解を深め、多くの方にご参加いただけれ
ば幸いです。

  ○APRICOT 2015
    https://2015.apricot.net/home (英語)
    http://www.apricot-apan.asia/ (日本語)

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◆ APRICOTへ行こう! [第1弾] APRICOTに参加して ~APRICOTの魅力~
                                NTTコミュニケーションズ株式会社 西塚要
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■はじめに

今回の記事では、APRICOT 2014での発表の経験をご紹介して、APRICOTの魅力
を皆様にお伝えしたいと思います。

APRICOT 2014は、2014年2月にマレーシア、クアラルンプール近郊のプタリン
ジャヤで開催されました。前半はワークショップが開催されておりましたが、
私は後半のプログラムセッションの初日から参加し、4日目のLightning
Talkにて、10分間の発表を行いました。発表資料は、今でもAPRICOT 2014サ
イト内のプログラム公開ページ(https://2014.apricot.net/program)からダ
ウンロードが可能です。


■APRICOTの魅力

国内で開催される他のカンファレンスと比較して、APRICOTは以下の三つが特
徴として挙げられると思います。

 1. タイムリーで新鮮な発表
 2. 各国・地域からのフィードバック
 3. 発表だけではない交流

1. タイムリーで新鮮な発表

もちろん、すべてのカンファレンスは新鮮な発表を目指しているので、
APRICOTだけの特徴ではありません。ただ、私の経験から、非常にタイムリー
な発表を実施することができたという事例を紹介いたします。

APRICOT 2014開催直前の2014年1月29日のことです。APRICOT 2014のプログラ
ム委員の1人であるRandy Bush氏が、「NTP (Network Time Protocol)リフレ
クション攻撃についてのプログラム応募が1件もないので、誰か話せない
か?」という趣旨のメールをAPOPS (The Asia Pacific OperatorS Forum)の
メーリングリストにポストしました。

当時は、日本国内も含め、全世界でNTPリフレクションDDoS攻撃の脅威が顕在
化していた時期でした。そして、攻撃と対策に関する情報のスムーズな集約
と展開を目的として、JANOG内でもNTP情報交換WGを立ち上げる準備をしてい
ました。

その経緯から、上記のメールはNTP情報交換WG立ち上げのコアメンバーに転送
されました。それを受けて、日本での観測状況や取り組み状況を報告し、対
策案などの情報交換を呼びかけるプレゼンテーションを実施しようという方
針が固まり、NTP情報交換WGから私が発表の応募をすることとなりました。

結局、NTPリフレクションDDoS攻撃に関しては、Geoff Huston氏も発表するこ
とになったので、我々のLightning Talkと合わせて2件の発表がされたことに
なります。Geoff氏の発表では、NTPリフレクションについて技術面が説明さ
れておりましたが、我々の発表では、実際の攻撃の観測結果を載せ、対策案
の分類をまとめており、今後の対策に役立つタイムリーな発表が実施できた
と手ごたえを感じました。発表の資料は、こちら
(https://conference.apnic.net/data/37/20140223-ntpwg-apricotlt_1393470156.pdf)です。

このように、直前にプログラムが決まるケースがあり、非常に新鮮な発表を
聞ける場となるということがお分かりいただけたと思います。

2. 各国からのフィードバック

Lightning Talk枠であったので、発表枠の中では質疑応答の時間は残念なが
らありませんでした。しかし、その直後の休憩中に、台湾のとあるISPの運用
者に声をかけられ、発表内容に関しての質疑を皮切りに、情報交換が始まり
ました。

NTPリフレクションDDoS攻撃の状況は、日本でも台湾でもほぼ変わりませんで
した。そしてとり得る対策として挙げられたものも類似していました。ISP事
情というと、国内だけに目を向けがちですが、海外の状況についてのフィー
ドバックを得られたことで、NTP情報交換WGの検討内容や方向性が間違ってい
ないことを確信できました。このような海外事業者からのフィードバックが
直接得られるというのは、確実にAPRICOTの魅力の一つです。

3. 発表だけではない交流

APRICOTへの参加自体も初めてでしたので、初日は、Newcomers Orientation
に参加しました。Newcomers Orientationは、APRICOTとAPNICカンファレンス
に初めて参加する人向けのオリエンテーションですが、参加者同士の交流を
促すソーシャルイベントとしての役割も持っています。APRICOTは、ワーク
ショップとカンファレンスを開催することだけが目的ではありません。アジ
ア・パシフィック地域の人材交流も目的としており、フェローシップという
制度で金銭的な援助をして、特に発展途上エリアからの参加者を集めるなど、
参加者の幅を広げる努力がなされています。

Newcomers Orientationでは、ブータンなど、情報通信環境がこれから充実し
てくる国から来ている参加者と知り合うことができました。お互いの国の国
土的な特徴や情報通信政策、インターネット全般に関わる課題など、深く突っ
込んだ話ができ、たくさんの情報を吸収することができました。

私も含めてですが、参加者の多くは英語が堪能ではありません。それでも唯
一の共通言語なので、母語より苦手な英語を使って一生懸命お互いに情報交
換をする場、というのが私の受けた印象です。他国の事情を直接知ることが
できる貴重な機会なので、皆が空き時間を積極的に活用しています。

APRICOTでは、発表の時間以外にも食事の時間や休憩時間など、交流できる時
間がたくさんあり、自然とお互いに顔見知りとなります。そのような時間に
顔を合わせれば、必ず会話が始まります(多くの場合、向こうから積極的に話
しかけてくれます)ので、つっかえながらでも良いので、ぜひ交流を図ってみ
てください。日本のインターネット事情には、大きな興味を持っていただい
ています。英語に関しては、高いレベルを求められるわけではないので、伝
えたいことが伝わるまでゆっくりと話すことができます。


■APRICOT参加、ここが大変だった

APRICOT 2014に初参加・初発表できたことは、自身にとって非常に大きな経
験で、良かったことの方が大変だったことを100対1くらいで上回っておりま
すが、大変だったことを1点だけ正直に紹介します。

前節では、「タイムリーで新鮮な発表」が聞ける・できることがAPRICOTの魅
力だと書きましたが、裏返すと、直前まで未定のプログラムが多いというこ
とでもあります。日本人が運営する会議が律義すぎるのかもしれませんが、
若干緩い運用がされているという印象がありました。

Lightning TalkのCFP (Call for Papers)に応募したものの、採用されたかど
うかの連絡は直前まで来ませんでした。プログラム公開ページもなかなか更
新されないので他の発表の状況も分かりません。発表できるかどうかも分か
らない状態では海外出張するわけにもいかず、出張自体ができるかどうかわ
からないギリギリの調整は、しびれる経験でした。

カンファレンスの参加については「聞きたい発表があるので」という理由付
けが必要だと思いますが、APRICOTの場合は直前までプログラムの内容が確定
しませんので、出張申請の際は気をつけてください。また、会期中であって
もプログラムの順番や部屋が変わるので、情報には常に目を配っておく必要
があります。

と、緩い運用について率直に書いてしまいましたが、決定のスピーディさの
裏返しだと思いますので、参加いただければ、持ち帰ることの多い内容の発
表が多いことは間違いありません。


■APRICOT参加のすすめ

今回のAPRICOT 2015は、福岡で開催されますので、参加しやすい状況が揃っ
てています。海外出張よりは国内出張の方が比較的調整しやすいと思います
ので、この機に思い切って参加してみてはいかがでしょうか。APRICOT 2015
のページ(https://2015.apricot.net/home および
http://www.apricot-apan.asia/)では、基調講演の情報が既に掲載されてお
ります。

また、プレゼンテーションのCFPが2月7日までとなっています。私のように、
初参加かつ初発表というケースでも問題はありません。日本国内で話されて
いる知見は、世界的に見ても価値があるものという評価があります。海外の
参加者から直接のフィードバックを得られる貴重な機会ですので、ぜひ積極
的に活用してもらいたいと思います。

英語に関してですが、私の場合はプレゼンテーション用の原稿を用意しまし
た。原稿無しで上手に発表できる人であれば、原稿無しの方が印象が良いと
は思いますが、確実に伝えたいことを伝えるためには、原稿があってもいい
ので、しっかりと大きな声で話すことも重要と思います。

発表以外にも、質疑のためにマイクの前に立つという参加の仕方があります。
APRICOT 2014のAPNIC Plenaryというセッションにおいて、Anatomy of CGNと
いうパネルディスカッションがありましたが、モバイルアプリケーションと
CGNのNATタイムアウト時間の関係について、設計上のアドバイスを持ってい
たので、意を決してマイクの前に立ち、紹介しました。

発表の際は原稿がありましたが、マイクの前ではそんなものは無いので、緊
張で声も震え、文法などもめちゃくちゃだったと思います。それでも、セッ
ションの後に「さっきは貴重なアドバイスを共有してくれてありがとう!」
と他の参加者に言われ、とても嬉しい思いをしました。APRICOTの魅力は、こ
のように、起こしたアクションに対するフィードバックが即座に直接受け取
れるところにあると思います。

それでは皆様、福岡でお会いしましょう。


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 JPNIC News & Views vol.1269 【臨時号】

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