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    /P▲        ◆ JPNIC News & Views vol.1291【臨時号】2015.3.27 ◆
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◆ News & Views vol.1291 です
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vol.1288より、10年ぶりの日本開催、かつAPAN会合との同時開催ともなった、
APRICOT-APAN 2015の会合に関するレポートを連載にてお届けしています。

前号の第3弾までは、APRICOTおよびAPNIC 39カンファレンスにおける内容を
中心にご報告しましたが、本号では、APANの主催者側から見た報告です。

今までのAPRICOT 2015/APNIC 39カンファレンスの全体会議に関するレポート、
また開催前に書かれた関連記事は、下記のURLでバックナンバーをご覧いただ
けます。

□APRICOT 2015/APNIC 39 カンファレンス報告
  [第1弾] 全体報告(vol.1288)
  https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2015/vol1288.html
  [第2弾] アドレスポリシー関連報告(vol.1289)
  https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2015/vol1289.html
  [第3弾] 技術動向報告(vol.1290)
  https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2015/vol1290.html

□APRICOT-APAN 2015関連記事
  https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/apricot-apan-2015.html

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◆ APRICOTと再会したAPANに関してのご報告
                           APAN/独立行政法人 情報通信研究機構 北村泰一
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本稿では、APRICOTと併催されたAPAN (Asia-Pacific Advanced Network:アジ
ア太平洋先端ネットワークコンソーシアム)の内容を中心に報告します。

■APAN (http://www.apan.net)とは

APANは、年2回大会を開催し、ネットワーク技術から広範囲なアプリケーショ
ン技術に至るまで、学術ネットワーク利用を中心にした研究活動に関しての
会議を行っています。


■APRICOT-APANの意義

インターネットはその創世期は、学術ネットワークしかなかったわけですが、
商用サービスがインターネットサービスと認識されるようになってから、商
用サービスと学術サービスは、同じインターネット技術の上にありながら、
目標がやや異なるようになりました。このため、学術団体と商用団体の合同
会合開催は世界各地で試行されましたが、なかなか、うまくいきませんでし
た。

   参考:1996年にINETとIETFがモントリオールで試験的に同時開催
         http://www.alvestrand.no/reiser/ietf-juni96.html

そのような中で、2011年のAPRICOT-APAN 2011
(https://www.apricot.net/apricot2011/)は、開催当初、両方のコミュニティ
で対立が起きないかなどの懸念もありましたが、予想以上の成果を収め、
2015年、2回目のAPRICOT-APAN 2015が、福岡で開かれました。


■APRICOT-APANの会議構成

APAN会合は、同時開催のAPRICOTやAPNICメンバー会合同様、プログラムでは
定型を持っています。今回、APRICOTの定型プログラムとのすり合わせから、
多少、変則的なプログラムとなり2015年3月1日(日)から3月6日(金)までの開
催期間を設定しました。基本的な全体会合(プレナリ)をAPRICOTと共同運営
し、APAN独自のまとめを金曜日に設定するという手法をとりました。


■合同基調講演

今回、3月2日(月)のオープニングでの2人の全体講演者(David Lassner氏、
Elise Gerich氏)のどちらの講演内容も、APANのコミュニティからも聴きやす
い内容となっていました。

David Lassner氏とAPANは、米国の学術ネットワーク団体Internet2
(http://www.internet2.edu)との共同会議をホノルルで行った時に開催責任
者をお願いしたことから馴染みが深く、今回の講演内容も学術ネットワーク
がインターネット技術にもたらす影響をお話しいただき、わかりやすいもの
となっていました。

Elise Gerich氏は、APANのメンバーでもあった故平原正樹氏
(http://www.internethalloffame.org/inductees/masaki-hirabaru)をMerit
Network, Inc. (http://www.merit.edu)に招いた責任者であり、講演ではイ
ンターネット創世期をご自分の日記のようにして話され、APANメンバー、特
に創世期をもはや知らない若い世代に勉強になる内容をお話しいただきまし
た。

最終日のクロージングプレナリーにおける早野龍五先生の「災害とインター
ネット利用」という講演は、参加者に、インターネットが使いようによって
は、今まで存在したどのインフラよりも状況を人々に知らせることに役に立
つことを示してくださったと思います。特に、そのプレゼンテーション手法
にも感銘を受けた方が多かったようです。


■APRICOTおよびAPANの様子

APRICOT-APAN 2011では、APAN開催階とAPRICOT開催階が完全に分かれてしまっ
たため、「間違った会議場に入場する」ということはありませんでした。今
回は、階を厳格には分けない方針にしたため、APANセッションにもAPRICOT参
加者の方の参加が多く見られました。

APRICOTは、アジア太平洋地域の会議でありながら、アメリカ的な討論型なの
に対して、APANは典型的なアジア型の、あまり質問の出ない会議型でありま
すが、混ざったことにより、従来と雰囲気の違ったものになりました。

特に、今、注目されている技術、SDN (Software Defined Network)について
は、APRICOT側ではパネルセッション、APAN側で作業部会のワークショップと
してそれぞれ行われ、二つのセッションに双方からの参加者が見られ、積極
的な討論が行われました。

今回の会合では、APRICOT-APANにおいては、研究ネットワーク系会議以外に
もNANOGなどでもサービスが行われるようになったeduroam 
(http://www.eduroam.jp)のサービスが提供されました。eduroamはその名の
通り、教育機関関係者が世界中どこにいっても、自分の組織で発行されたID
とパスワードを用いてワイヤレスネットワークにアクセスできるサービスで
す。

APANでは、前回のAPAN南投会合で、「Task Force(時限作業部会)」という枠
組みを設置することが決定され、今回、ID・認証連携に関するTask Force会
合が行われました。

また「地球観測」では、このところ積極的に行われている地球上の明かり、
あるいは、炎などをその位置がわかる高解像度画像による撮影およびフィル
ター処理により、地球上の経済状態、あるいは、紛争状態が把握できること
などが発表されました。

医療作業部会は、日本開催でもあることから、日本の医療機関に積極的に参
加していただき、産婦人科系の活動などの発表が行われました。また、イン
ドネシア離島間を接続しての口腔外科医療の活動も紹介されました。

農業作業部会では、農産物育成・収穫に関して必要な気象データ、農地環境
データ、市場データなどの伝送を的確な手法で行うこと、特に、インフラの
未整備地域に関しての手法などが話し合われました。

APRICOTの目玉セッションであるPeering Forumでは、学術ネットワーク参加
者が、peeringの意味を学ぶ良い機会となりました。現在、APANでは、学術
ネットワーク構造設計を積極的に話し合うセッションはありません。このた
め、APAN関係者は「peering対象機関は、もはやISPだけではなく、コンテン
ツ関係サービスも含まれる」ことを学ぶことができたと思います。また、そ
れにより、利用者へのサービス効率が変化することを知ることができたので
はないかと思います。

APRICOT-APAN 2011での会議終了後のアンケートでは、「想定もしない古い友
人、あるいは、インターネット関係者と会う機会となった」と評価されてい
ましたが、今回も、多くの方が、自国の意外な関係者と福岡で会い、その場
で打ち合わせが行えていたようで、運営側からは、してやったりと言える場
の設定ができました。


■APRICOTワークショップへのAPAN地域からの参加

なお3月1日から始まった会議の前の週には、APRICOTワークショップが行われ
ていました。この内容が通常の人材育成コースを大幅に超える高度なもので
あることから、APANの協力団体の一つTEIN (Trans Eurasia Information
Network, http://www.tein4.net)の東南アジア、南アジア、中央アジアの接
続機関からも参加者が参加し、その内容に感銘を受けていました。


■次のAPRICOT-APANに向けて

会議期間中、APIA (Asia Pacific Internet Association)、APNIC、APANの理
事クラスメンバーによる合同会議も行われ、今後も積極的にAPRICOT-APANあ
るいはAPNIC-APANを共同開催しましょうということが合意されました。

今回のAPANは、従来のAPAN会合とは異なり、商用側の持つ高度な運用技術を
目の当たりにする良い機会となりました。また、APAN側からも、インターネッ
ト利用の将来像の一部を示せたのではないかと思っています。

次のAPRICOT-APANがいつ、どこで行われるかわかりませんが、今回の経験を
伝え、さらに、双方のコミュニティの刺激になるような会議にしてほしいと
思います。


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 JPNIC News & Views vol.1291 【臨時号】

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