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【 2 】News & Views Column
       「社会インフラとしてのインターネット(その2)」
                        JPNIC CAとアプリケーション専門家チームメンバー
                                   三井物産(株) セキュリティビジネス室
                                                              宮崎輝樹
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Vol.159にてIRR専門家チームの松本様が「社会インフラとしてのインターネッ
ト」(*1)と題してインターネットの品質について述べられていますが、私はデ
ジタルデバイドの観点から「社会インフラとしてのインターネット」について
述べたいと思います。

私がインターネットを利用し始めた十数年前、利用者のほとんどは学術関係者
であり、正直言いますと、一般の人々にインターネットが普及するとは全く思っ
ていませんでした。しかし、今や小学生までが携帯電話やPCでメールをやり取
りし、インターネット上の事件が社会問題になるほどインターネットは広く普
及し、それによって生活様式も大きく変わりました。10年程前ではメールアド
レスのある名刺はまだ少数派でしたが、今では顧客だけではなく友人や親戚と
のコミュニケーションもメールが主ですし、とりあえずGoogleすればたいてい
のことを調べることができます。これほど普及し生活様式を変えたインターネッ
トですが、果たしてどれほどの人がそのメリットを享受できているのでしょう
か?

総務省がまとめた「平成15年通信利用動向調査」(*2)によりますと、インター
ネットの利用者は7,730万人に達し、人口普及率は60%、世帯普及率に至って
は88%にもなります。その反面、デジタルデバイドも依然として存在しており、
60~64歳の利用者は39%、65歳以上の利用者はたった15%です。インターネッ
ト未利用者がインターネットを利用しない理由の第1位は「そもそも利用する
必要性がない」ですが、その後に「操作が難しい」、「プライバシーの保護が
心配」、「機器が高い」、「通信料金が高い」と続きます。現在利用する必要
性がないと考えている人々も、一度利便性に触れることで必要性を感じるかも
しれませんので、デジタルデバイドを解消するためには、操作性やコストの問
題を解決することが重要になります。しかし、どうすればこれらの問題を解決
できるのでしょうか?

ここで紹介したいのは、米国のヒューストン市やシカゴ市が住民に提供してい
る無料サービスの事例です。ヒューストン市やシカゴ市の住民は、市に申請す
ればSimDesk(*3)と呼ばれるASP(*4)のアカウントを無料でもらえ、メールや
Word/Excelに相当するアプリケーション、ディスクスペースをWebベースで利
用することができるのです。さらに、図書館等の公共施設に設置されたPCを利
用することで、収入が少ないためにPC/ソフトウェアの購入やインターネット
接続のコストを負担できないような家庭でも、メールアカウントを持ち、各種
のアプリケーションを利用することが無料でできるのです。

日本においても、ごく一部の自治体でADSL/FTTHの初期費用に補助金を出した
り、自治体がADSLサービスを無料で提供する事例がありますが、e-Japanの名
のもとで進められているプロジェクトには、PCリテラシーの高い一部の住民の
みがメリットを受けられるサービスが多いように見受けられます。ヒュースト
ン市やシカゴ市の事例が最良の解決策とは言いませんが、民間事業者にとって
メリットの少ない「デジタルデバイドの解消」こそ、政府や自治体がもっと知
恵とお金を出す必要があるのではないでしょうか。そして、デジタルデバイド
が解消され、ほとんどの国民がインターネットを日常的に利用できるようになっ
て初めて、「インターネットは社会インフラになった」と言えるのではないか
と考えます。


(*1) 「社会インフラとしてのインターネット」
     http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/column/vol159.html

(*2) 平成15年通信利用動向調査
     http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/statistics/houdou05.html

(*3) SimDesk Technologies社
     http://www.simdesk.com/

(*4) ASP:Application Service Provider
          アプリケーションをインターネットを通じて配信する事業者

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