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ニュースレターNo.44/2010年3月発行

ICANNソウル会議報告

地図:開催地

2009年10月25日(日)から30日(金)まで、韓国のソウルで第36回ICANN会議が開催されました。今回の会議で最も大きく取り上げられたのはIDN ccTLDですが、新gTLDに関する議論も盛りだくさんでした。

IDN ccTLD導入に関する進捗

前回シドニー会議では、2009年5月31日に公開された“DraftImplementation Plan for the IDN ccTLD Fast Track Process(IDN ccTLD ファスト・トラック プロセス実装計画案)”の第3版※1に従って議論されましたが、これを反映した“Proposed Final Implementation Plan for the IDN ccTLD Fast Track Process(IDN ccTLD ファスト・トラック プロセス最終実装計画案)(以下Prop Final)”※2が9月30日に公開され、これが理事会審議に掛かることになりました。2日目の10月26日(月)に行われたIDNcc TLD Fast Track Workshopでは、このProp Finalの説明がなされました。バリアント(異体字)やコミュニティサポートなどに関する質問が出ましたが、Prop Finalの大枠を左右する議論はありませんでした。

同日夕刻のレセプションは“IDN Reception”と名付けられ、TLDにおけるIDNの導入という大きな節目に際して、関係者の労をねぎらうような趣向で、TLDに限らずIDNの標準化、サービス開始に関与した関係者が壇上で挨拶しました。

Prop Finalは、最終日の10月30日(金)に開かれた理事会の議案に上がり、無事承認されました。この承認によって、Prop Finalでの記述通りに、2009年11月16日からFast Trackの申請受け付けが開始されることが正式に決定しました。この議決は、歴史的なものであるとして、理事会の聴衆からスタンディングオベーションによって迎え入れられ、また、事務総長Rod Beckstrom氏は壇上からリアルタイムで、この議決をTwitterでも全世界に向けて伝えていました。その後、11月16日から予定通りIDN ccTLDの登録受け付けが開始され、中国などいくつかの国から申請が行われています。

写真:スタンディングオベーション
理事会でIDN ccTLD Fast Track Processの最終実装計画案が承認されると、 会場ではスタンディングオベーションが起こりました

新gTLD導入に関する進捗

新gTLDに関しては、ICANN会議以外にもコンサルテーションセッションを開催しながら検討が進められた結果、ソウル会議の直前である10月2日に、“Draft Applicant Guidebook(ドラフト版申請ガイドブック)”の第3版(以下DAGv3)※3が発表されました。ソウル会議では、新gTLDに関する総括的セッションである“New gTLD Program Overview”以外に、商標保護やレジストリ・レジストラ分割など、関連するテーマ毎に分けられたセッションが複数開催されました。

商標保護に関するセッション“Trademark Protection and new gTLDs”においては、商標保護に関するメカニズム - トレードマーク・クリアリングハウス(IPクリアリングハウスから改称)、URS(Uniform Rapid Suspension)、PDDRP(Post DelegationDispute Resolution Process)に関して、DAGv3において変更された点と、議論中のポイントが提示されました。

「レジストリ・レジストラ分離」のセッションでは、理事会議長であるPeter Dengate Thresh氏のモデレーションの下、分離支持派と分離反対派の計2名のパネリストが壇上で発表する形で、ディスカッションが展開されました。セッションの最後には参加者の発声によって、双方に対する支持が測られ、若干ながら分離支持に対する賛成が多かったものの、際立った違いはありませんでした。

写真:ロッテホテル
会場となったロッテホテル

また、理事会の席上、AOB(Any Other Business : 「その他」)の部で「新gTLDに対する関心表明(Expression of Interest)を行った場合に起こり得る影響を調査し、理事会における検討計画案を、リスク分析を伴う実施オプションとともに12月の理事会で提示することを、ICANN事務局に指示する」という決議が承認されました。

新gTLDに関してこのような関心表明が議論となったのはこれが初めてですが、関心表明のプロセスが新gTLD追加のプログラムに付け加えられる見通しであることが、この決議で明らかになりました。また、ここで挙げた商標保護、レジストリ・レジストラ分離を含む六つのポイントなどが、継続議論のアイテムとして残されており、これらの準備が整って新gTLDが募集されるまでには、今しばらく時間が掛かるという印象を持ちました。

その他

前号の「ICANNシドニー会議報告※4」でも報告した、GNSOの組織改正はそのプロセスを終え、今回のソウル会議では、二院制の組織構造になってから初めての評議会が開催されました。これに加え、新たな事務総長Rod Beckstrom氏が2009年7月に就任して以降初のICANN会議でもあり、ICANNと米国商務省の間の覚書、JPA(Joint Project Agreement:共同プロジェクト合意)※5が満了し、AoC(Affirmation of Commitments:責務の確認)※6が発効してからも初のICANN会議と、IDN ccTLD以外にも「初めて」尽くしのICANN会議となりました。

(JPNIC インターネット推進部 前村昌紀)

写真:GNSO評議会
GNSO評議会の様子

※1 “IDN ccTLD Fast Track Process
(IDN ccTLD ファスト・トラック プロセス実装計画案 第3版)”
http://www.icann.org/en/announcements/announcement-31may09-en.htm(英語)
※2 “Proposed Final Implementation Plan for the IDN ccTLD Fast Track Process(IDN ccTLD ファスト・トラック プロセス最終実装計画案)”
http://www.icann.org/en/announcements/announcement-2-30sep09-en.htm(英語)
http://www.icann.org/ja/announcements/announcement-2-30sep09-ja.htm(日本語)
※3 “Draft Applicant Guidebook(ドラフト版申請ガイドブック)”
http://www.icann.org/en/topics/new-gtlds/dag-en.htm
※4 JPNIC News & Views vol.654
ICANNシドニー会議報告
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol654.html
※5 JPA(Joint Project Agreement:共同プロジェクト合意)
米国商務省(DoC, Department of Commerce)とICANNの間で、2006年9月に結ばれた覚書のことを指します。1998年11月にICANNと米国商務省との間の覚書(ICANN/DoC MoU)として締結されて以来、明確にJPAと称されるようになった2006年9月に至るまで6回更新され、2009年9月30日に期限満了を迎えました。
※6 AoC(Affirmation of Commitments:責務の確認)
インターネットの資源管理に関して米国商務省とICANN、それぞれが果たすべき責務について記載した文書です。前身の文書であるJPAが2009年9月30日に失効したことに伴い、同日公開され、翌10月1日より発効しました。詳しくは「ICANNと米国政府との新しい関係~「責務の確認(AoC) 」の締結~」をご覧ください。

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