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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.438【臨時号】2007.3.30 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.438 です
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本号では、vol.436、vol.437に引き続き、第68回IETFのレポート[第3弾]とし
て、IPv6関連WGの動向についてお届けします。

□第68回IETF報告 特集
○[第1弾] 全体会議報告 (vol.436)
   http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2007/vol436.html
○[第2弾] DNS関連WG報告 (vol.437)
   http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2007/vol437.html

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◆ 第68回IETF報告 [第3弾]  IPv6関連WG報告
                                   JPNIC IPアドレス検討委員会メンバー/
                                     NTT情報流通プラットフォーム研究所
                                                              藤崎智宏
                                     NTT情報流通プラットフォーム研究所
                                                              松本存史
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2007年3月18日(日)から3月23日(金)まで、チェコ共和国のプラハにて第68回
IETFミーティングが開催されました。本稿では、会期中に議論された、IPv6に
関連したトピックスをいくつか紹介します。


◆v6ops WG (IPv6 Operations WG)

IPv6のデプロイメントに関する話題を扱うv6ops WGのミーティングは、初日、
一コマ目である3月19日(月)の午前、9:00~11:30の枠で開催されました。

今回はまず、v6ops WGの属するOperations and Management AreaのArea
Director(AD)が変わったことの紹介がありました。今までは、RIPEのIPv6 WG
でもチェアをしているDavid Kessens氏がADをつとめていましたが、今回から
Ronald Bonica氏に変わります。David、長い間、お疲れ様でした!

さて、今回のv6opsミーティングですが、大きく分けて、前回ミーティング終
了後にワーキンググループラストコール(WGLC)がかかったWGドラフトの状況確
認、オープンWGアイテムの議論およびIPv6ファイアウォールなどの運用紹介の
3部構成でした。

まずは、WGLCがかかった以下のドラフトに関して、それぞれの著者より状況の
報告がありました。

 1. IPv6におけるポートスキャン
        (draft-ietf-v6ops-scanning-implications)
 2. IPv6ユニキャストアドレス割り当て
        (draft-ietf-v6ops-addcon)
 3. 802.16ネットワーク(WiMAXなど)におけるIPv6デプロイメントシナリオ
        (draft-ietf-v6ops-802-16-deployment-scenarios)
 4. キャンパスネットワークにおけるIPv6移行シナリオ
        (draft-ietf-v6ops-campus-transition)

2については、MLでも議論がありましたが、会場でも、IPv6 PIアドレスについ
ての記述を追加すべき、アドレスプリフィックス「/126」はRFC違反であるこ
とを明記すべき、RFC3306で定義されているUnicast-Prefix-based IPv6
Multicastアドレス使用法について記述すべき、などの意見が出されました。

1、3については、MLでも、会場でもあまり意見がなく、今後ステータスを進め
ることに対する懸念も表明されましたが、1、2、3のドラフト全てにつきまし
て、コメント反映版の改版ドラフトに、再びWGLCをかけることになりました。
4については、コメントが少ないこと、また、有用であるがIETFのRFCとして記
述すべきものかどうかという意見も表明され、今後の方向性についてMLで議論
することになりました。

オープンWGアイテムの議論では、JANOGでも話題になりました、ルーティング
フィルタ記述のガイドライン(draft-ietf-v6ops-routing-guidelines)と、
IPv6におけるアドレス選択の問題提起(draft-ietf-v6ops-addr-select-ps)、
要求仕様(draft-ietf-v6ops-addr-select-req)に関する議論が実施されまし
た。

ルーティングフィルタのガイドラインに関する議論では、ルーティングフィル
タと言いながら、IPv6の特殊用途アドレスの記述が主であり、フィルタの例に
関しても、「ガイドラインと言うには情報が少なすぎる」「これはレジストリ
やオペレーションコミュニティで実施すべきであり、既にフィルタの例が存在
する」「フィルタは将来に亘ってメンテナンスが必要であるためRFCに適さな
い」といった意見が出されました。結論として、IPv6の特殊用途アドレスを文
書化し、RFC3330(Special-Use IPv4 Addresses)と同等の文書を作成すること
になりました。

IPv6アドレス選択に関する議論では、MLでの意見を要求条件ドラフトに反映し
たことの報告および今後予定している解法についての議論が実施されました。
問題提起ドラフトについては、WGLCをかけることになり、また、アドレス選択
の解法については多くの意見が出され、それを反映したドラフトを記述するこ
とになっています。

IPv6ファイアウォールなどの運用紹介では、ファイアウォールや、IDSを実際
に運用している状況について報告がありました。IPv6ネットワークに対しても
アタックが増え始めていること、ツール群はそろい始めているが、IPv4用の焼
き直しであり、IPv6に特化した攻撃への対処はできないこと、などについてレ
ポートされています。

□v6ops WG
  http://www.ietf.org/html.charters/v6ops-charter.html
  http://www.6bone.net/v6ops/

□第68回 IETF v6ops WG のアジェンダ
  http://www3.ietf.org/proceedings/07mar/agenda/v6ops.txt


◆SAVA BoF (Source Address Validation Architecture BoF)

SAVAは清華大学やChina Mobile社、China Telecom社、Juniper Networks社ら
が提案する、送信元アドレスの詐称を防ぐ新しいアーキテクチャです。前回の
IETFミーティングでは、Internet Area Open Meetingにおいて、問題提起とい
くつかの解決策の提案がなされ、今回はBoFという形で2時間の枠を取ってセッ
ションが実施されました。また、APRICOT2007のIPv6トラックでも、SAVAアー
キテクチャについての発表が実施されており、提案者のSAVAの普及・標準化に
対する意気込みが感じられます。

今回のセッションでは、新しいWGの設立に向けて、問題提起とフレームワーク
の定義、要求条件の整理、そしてCERNET2と呼ばれる中国のIPv6ネットワーク
をテストベッドとして行われた実験についての発表がありました。

セッションでは、SAVAの適用先はどのようなネットワークのどの部分なのか、
また既存手法であるBCP38ではなぜ不十分なのか、について議論が実施されま
した。同様の議論は、前回のIETFや、APRICOTでも質問としてあがっていまし
た。セッションの最後に採決が実施され、結論として、問題は重要であるが、
新しい技術を導入するのか、それとも運用的対処が可能なのか、解決の方針が
決まらない段階であり、IETFで取り組むべき問題であるかどうかはまだ判断で
きないということとなり、何をするべきかを具体化するために、問題提起およ
び要求条件について再度検討し、次回以降のIETFにて再提案することになって
います。

□第68回IETF SAVA BoFのアジェンダ
  http://www3.ietf.org/proceedings/07mar/agenda/sava.txt


◆intarea meeting(Internet Area Open Meeting)/ 
  Identifier-Locator Separation BoF/
  ROAP(Routing And Addressing Problem BoF)

昨今さまざまなところで取り上げられている、デフォルトフリーゾーンにおけ
るルーティングのスケーラビリティ問題の解決方針を考えるBoFが開かれまし
た。このBoFでは、ルーティングプロトコルの拡張や修正による解決策を検討
するのではなく、ID/Loc分割と呼ばれるIPアドレスの個体識別子(ID)と位置識
別子(Loc)の二つの役割を分けることによって、マルチホームによる経路表の
増大を防ぐことが検討されました。これは、IPv4のみならず、IPv6において
も、PIアドレスの配布開始などの情勢を受けたものです。

これまでにIETFで検討してきたID/Loc分割に基づく方式としては、Shim6やHIP
などがありますが、これらはトラフィックエンジニアリングなどにおいてオペ
レータからの要求を満たすことができておらず、普及が困難であると見込まれ
ています。そこで、今回のセッションでは普及コストとメリットを第一に考
え、これまでの議論を最初からやり直すことが目標として掲げた上で、新しい
WG設立に向けたアーキテクチャ設計に関する議論が行われました。

今回のセッションでは、解決方式に求められる要求条件を列挙し、どのような
方式が考えられるかというデザインスペースに関する議論、そしてこれまで検
討された方式がどのようなデザインであり、どの要求条件を満たしていたかに
ついての確認が行われました。個別の解決方式についての議論は今回は行われ
ませんでしたが、現在メーリングリスト上で既にいくつかの新しい方式が提案
されています。それらの方式を見てみると、ホストの手前にMiddleboxと呼ば
れる装置を設置し,ホストに変更を加えずMiddlebox間でのやり取りによっ
て、ID/Loc分割を実現する方式が多数提案されています。

また、このルーティングスケーラビリティに関する議論は、今回のIETFミー
ティングのスペシャルプレナリーや、ルーティングエリアのセッションにおい
ても実施されています。

□第68回IETF intareaミーティング(ROAP BoF)のアジェンダ
  http://www3.ietf.org/proceedings/07mar/agenda/intarea.txt


第68回IETFミーティングの各種情報は,以下のURLより参照可能です。

全体プログラム、WGアジェンダ、発表資料
https://datatracker.ietf.org/public/meeting_materials.cgi?meeting_num=68

録音
http://videolab.uoregon.edu/events/ietf/


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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 JPNIC News & Views vol.438 【臨時号】 

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