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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.637【臨時号】2009.4.21 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.637 です
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本号では、vol.632、vol.634、vol.635、vol.636に続き、アメリカのサンフラ
ンシスコで開催された第74回IETFのレポート[第5弾]として、「IPv6関連WG報
告」後編をお届けします。

今回の「IPv6関連WG報告」後編では、v6ops WG、6ai BoFの動向について紹介
します。その他の報告につきましては、以下のURLよりご覧いただけますので、
ぜひご参照ください。

□第74回IETF報告
  ○[第1弾] 全体会議報告  ~概要、IETF Technical Plenaryについて~
    (vol.632)
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol632.html

  ○[第2弾] 全体会議報告  
     ~IETF Operations and Administration Plenaryについて~ (vol.634)
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol634.html

  ○[第3弾] DNS関連WG報告
     ~dnsop WG、dnsext WG、DNSSEC deployment BoFについて~ (vol.635)
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol635.html

  ○[第4弾] IPv6関連WG報告
     ~6man WG、intarea、ISOC主催のパネルについて~ (vol.636)
    http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol636.html

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◆ 第74回IETF報告 [第5弾]  IPv6関連WG報告
        ~v6ops WG、6ai BoFについて~
                                   JPNIC IPアドレス検討委員会メンバー/
                                     NTT情報流通プラットフォーム研究所
                                                              藤崎智宏
                                     NTT情報流通プラットフォーム研究所
                                                              松本存史
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◆v6ops WG(IPv6 Operations WG)

v6opsはIPv6に関するオペレーション技術や、移行技術に関する議論を行うWG
です。今回のIETFミーティングでは、2009年3月23日(月)と27日(金)に合計3時
間半の時間を割いて行われました。今回もさまざまなトピックが挙げられまし
たが、その中でいくつかピックアップしてご紹介します。

・UPnPを用いた家庭内ネットワークでのIPv6サービス
  draft-bnss-v6ops-upnp-01.txt

家庭内ネットワークのアドレッシング方法や、外部からのアクセス方法、家庭
内ネットワーク間通信の要件とその解決方法の検討について、発表がありまし
た。その中で、家庭内ネットワークではユニークローカルIPv6ユニキャストア
ドレス(ULA)への対応が必要があるとされ、ULAを利用するためには、IPv6対応
端末のアドレス選択方式について定義したRFC3484の改訂が必要であると述べ
られました。また、UPnPのファイアウォール制御方法にはセキュリティの問題
があり、IPv6では、よりセキュアな制御方法の検討が必要であることも伝えら
れました。

・ある会議場ネットワークにおけるIPv6の有効化
  draft-vyncke-vdv-v6ops-conf-stats-01.txt

3,000人規模のIPv6についてほとんど知識を持たない人々が集まる会議の会場
ネットワークで、IPv6を有効化した際の状況に関する報告がありました。帯域
やRTT、DNSトラフィック、偽RA、OS分布などについて調査が行われました。

結果としては、キャプティブポータルによる認証との組み合わせで問題が発生
し、ユーザーが最初にアクセスしたサイトにAAAAレコードが付与されている場
合に、認証サイトに飛ばされないという不具合がある以外は、IPv6を有効化し
た場合でも大した問題は発生しなかったとのことです。偽RAも発生したそうで
すが、対策ツールにより、大きな問題には至らなかったとのことです。

・IPv4 NAT環境におけるIPv6送信元アドレス選択の問題について
  draft-denis-v6ops-nat-addrsel-00.txt

IPv4 NAT環境において、6to4やTeredo等のトンネルプロトコルを用いてIPv6を
利用している場合、現在のアドレス選択ルールでは、通信品質が劣ると思われ
るこれらのトンネルプロトコルを優先してしまう、という問題提起がなされま
した。

これはIPv4 NAT環境下で用いられるIPv4プライベートアドレスが、サイトロー
カルスコープを持ち、一方トンネルプロトコルで付与されるIPv6アドレスはグ
ローバルスコープであり、宛先アドレスとスコープが一致するものが優先され
るという現在のルールにおいては、トンネルプロトコルで利用するアドレスが
優先されてしまうためです。その場での意見としては、通信品質といっても
いろいろな側面があり、帯域や遅延時間という観点もあれば、NATがなく
End-to-End通信に有利であるという観点もあり、通信を行うアプリケーション、
ネットワーク環境によって優先するべきアドレスはさまざまであるとの意見が
出されました。

このような議論を鑑みるに、多少なりともIPv6の普及が進んでいる現状では、
全ホストの挙動を変更するようなRFCの改訂は、かなりハードルの高い作業だ
と言えそうです。

 ・6to4の適正化
   draft-nward-6to4-qualification-00.txt

昨今、6to4やTeredo等のIPv6を利用するための過渡的なプロトコルの利用につ
いて、さまざまなところで普及状況の分析等が公開されていますが、その中で
6to4の信頼性について問題提起がなされています。

6to4はIPv4グローバルアドレスが利用できる環境であれば、自動的にIPv6グ
ローバルアドレスが付与され、IPv4でカプセル化してIPv6パケットをやり取り
することが可能になるというプロトコルです。しかし、このプロトコル自体に
は、6to4を用いてパケットをIPv6インターネットとやり取り可能であるかどう
かを確認するという処理が含まれていません。そのため、6to4パケットが途中
のフィルター等で落とされる環境であるにも関わらず、端末はIPv6が利用可能
だと思い込んでIPv6での通信を試みるという状況に陥り、ユーザビリティの低
下を招く原因となります。

本提案では、6to4のアドレスを利用する前に、インターネット中のホストを用
いて通信テストを行い、全てのテストに成功した場合にのみ、6to4アドレスを
端末に付与することを提案しています。テスト用のアドレスや、通信テストに
関する詳細部分等について今後も議論を継続していくことになっています。

□v6ops WG
  http://www.ietf.org/html.charters/v6ops-charter.html

□第74回IETF v6opsのアジェンダ
  http://www.ietf.org/proceedings/09mar/agenda/v6ops


◆6ai BoF (IPv6 Address Independence BoF)

前回のミネアポリスでのIETFミーティングから脚光を浴び始めたIPv6-NATです
が、behave WGから切り離され、今回はこのトピックで単独の2時間半のスロッ
トが割り当てられ、議論が行われました。

今回6aiというBoFの名前になっている理由は、NATはアドレスの独立性を提供
するという側面があり、ISPから付与されるアドレスが変わってもサイト内の
アドレスを付け替える必要がないことや、マルチホームが単純になるというメ
リットがあるものの、これがNATを導入するデメリットを上回っているかどう
かの検討を目的として、今回のBoFが開催されたためです。

最初にIABのIPv6-NATに関する考察が、Dave Thaler氏より発表されました。
アーキテクチャの原理原則としては、インターネットはさまざまな目的を持っ
た主体を許容すべきであるが、非IPv6-NATな部分がIPv6-NATによる悪影響を受
けるべきではないということが掲げられ、またどのような解決策であっても、
End-to-Endの透過性はインターネットの成功の鍵であり、要求条件として検討
するべきである、との提言がなされました。

その後、数名によるIPv6-NATに関する検討についての発表があり、最後にフ
リーディスカッションが行われ、非常に多くの人々がマイクに列をなしました。
その場での議論としては、今回6aiというように、アドレス独立性だけにスコー
プを絞ったようなBoFの名前にしていることについて、トポロジー隠蔽はス
コープ外なのかという質問が出ました。これに対し、スコープ内になる可能性
も残されているという受け答えがあり、またトポロジー隠蔽については、まず
正確な定義・理解が必要であり、ホスト数を隠蔽するのか、サイト構造を隠蔽
するのか、その両方なのかについての合意に至る必要があるという意見が出さ
れました。

最後に挙手で投票が行われた結果、ほとんどの参加者はこの問題提起に対して
何らかの解決策が必要であると考えていることがわかりました。ただ、
IPv6-NATが解決策として妥当かどうかについてはやや否定的であり、IPv4の
NAPTで実現できることのうち、IPv6-NATで実現することについての優先順位付
けが必要であると考えている人が多いということもわかりました。

現在インターネットで広くNATが利用されていますが、そこでのニーズを何ら
かの形でカバーできるものでなければ、いずれIPv4のNATとほぼ同等の
IPv6-NATが出現することも予想されます。IETFの市場への影響力がどれ程ある
のかが問われる難しい局面を迎えていると言えます。


□第74回IETF 6aiのアジェンダ
  http://www.ietf.org/proceedings/09mar/agenda/6ai

第74回IETFミーティングの各種情報は、以下のURLより参照可能です(議事録も
今後掲載される予定です)。

□全体プログラム、WGアジェンダ、発表資料
  https://datatracker.ietf.org/meeting/74/materials.html

□録音
  ftp://videolab.uoregon.edu/pub/videolab/media/ietf74/


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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 JPNIC News & Views vol.637 【臨時号】

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