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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.664【臨時号】2009.8.13 ◆
  _/NIC
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◆ News & Views vol.664 です
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2009年7月下旬にオーストラリアで開催されたICANN会議を受けて、恒例となり
ました「第25回ICANN報告会」を開催いたしました。本号から前編・後編の2回
に分けて、そのレポートをお届けします。

前編となる本号では、「ICANNシドニー会議概要報告」「新gTLDにおける商標
権保護」「ccNSO関連報告」「ICANN Internet Security Stability 
Resiliency(SSR)計画について」の四つの報告を取り上げます。

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◆ 第25回ICANN報告会レポート [前編]
                                    JPNIC インターネット推進部  山崎信
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2009年7月23日(木)、富士ソフトアキバプラザ(東京都千代田区)にて、JPNICと
財団法人インターネット協会(IAjapan)の共催で、第25回ICANN報告会を開催し
ました。本報告会の対象は、オーストラリアはシドニーで開催された第35回
ICANN会議(2009年6月21日~26日)です。今回は8名の講演者を迎え、盛りだく
さんの内容となりました。以下、その模様をご紹介します。

◆ICANNシドニー会議概要報告

はじめに、JPNICインターネット推進部の前村昌紀より、ICANNシドニー会議の
全体概要を報告しました。

シドニー会議には、110以上の国や地域から、通常よりもやや少ないものの900
名以上の参加がありました。

会期中はさまざまなセッションが並行して行われたことについて紹介がありま
したが、特にその中の、新gTLD追加に関連する商標保護のための実装勧告チー
ム(IRT)と、GNSO組織改革の2点について、重点的に紹介しました。

前者については、次の丸山が詳細に報告したものの概要ですので、ここでは割
愛します。また、後者のGNSO改革については、vol.559(*1)に詳しい報告があ
りますので、そちらをご覧ください。

(*1) JPNIC News & Views vol.654 ICANNシドニー会議報告
     http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2009/vol654.html


次に、新事務総長にRod Beckstrom氏が選任され、7月1日より就任することに
ついても紹介されました。

次回以降のICANN会議は、2009年10月25日~30日に韓国のソウル、2010年3月7
日~12日にアフリカ地域にて、それぞれ開催される予定とのことです。


◆新gTLDにおける商標権保護

JPNIC理事の丸山直昌からは、新gTLD導入に向けての商標権保護に焦点を当て
た報告がありました。

今までのTLDにおける商標権保護の方法としては、

・予約語
・商標権者による優先登録またはブロック(Sunrise)
・UDRP(*2)

の三つの仕組みがあったものの、UDRP以外の手段を採用するかどうかについて
は、TLDによってまちまちでした。

商標権保護を実施するための実装勧告チーム(IRT; Implementation
Recommendation Team)の設置は、2009年3月6日の理事会決議により決まりまし
た。その後IRTは会合を重ねた後、最終報告書を2009年5月29日に公開し、1ヶ
月間の意見募集が実施されました。また、その期間中のICANNシドニー会議で
は、説明セッションが開催されました。その後、世界4ヶ所(ロンドン、ニュー
ヨーク、香港、アブダビ)にて説明会が行われるとのことです。

最終報告書でまとめられたIRTの勧告内容は、以下の7点となっています。

(1)IP(Intellectual Property)クリアリングハウス
   商標権者からの申請(有料)によって作成されるデータベース

(2)全世界商標保護リスト(GPML; Globally Protected Marks List)
   各国商標登録機関に登録されている商標のリストで、トップレベルドメイ
   ン名および第2レベルドメイン名両方の登録制限に使われる

(3)IP Claims
   登録商標のうち、上記のGPMLにないものに適用される

(4)統一早期凍結システム(URS; Uniform Rapid Suspension System)
   商標悪用に関して、現状のUDRPよりも早い対処をめざすシステム

(5)登録後紛争解決メカニズム(Post-Delegation Dispute Resolution
   Mechanism)
   レジストリ運用者の不正を対象としたメカニズム

(6)Thick Whois(*3)
   .comのようなレジストラとの分散管理ではなく、登録情報をレジストリに
   一元化して持たせる

(7)申請文字列に対する初期評価の改善
   文字列の類似性以外に、聞こえ方や意味も対象とする

これまではこれらの対策、例えば商標リストの作成などはgTLD毎に個別に行っ
てきましたが、新gTLDでは統一的に対策を行うため、登録者の便宜が図られる
ことになると思われます。

これらの勧告内容は、一定の効果はあると思われるものの、今後の展開につい
ては多くが未確定であるという感想が述べられ、発表を締めくくりました。

(*2) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-uDRP
(*3) http://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No34/0800.html#6


◆ccNSO関連報告

株式会社日本レジストリサービスの堀田博文氏からは、「ccNSO関連報告」と題
して、ccNSO関連全般についてお話しいただきました。

はじめに、ccNSO関連会合の全体概要について、網羅的にご説明いただいた
後、ccNSO会合で話し合われたアジェンダの中から、(1)ccTLD関連のICANN費用
について、(2)法執行機関との関係について、(3)IDNccTLDファストトラックお
よびファストトラック後の恒久的ポリシーを策定するIDN ccTLD PDP(*4)につ
いて、(4)サービス継続計画についての4点について、重点的に発表していただ
きました。

(1)については、これまでICANNが支出する全費用の中で、ccTLDのために使っ
ている費用についての分析および情報提供がされてこなかったことが、ccTLD
レジストリが支払額を自主的に決定する理由とされていました。今回ICANN
が、ccTLDに関わる費用は年間900万USドル(全体の16.7%)であるという分析結
果を公開したため、今後この分析および金額の妥当性を議論した上で、総額を
約250あるccTLD間でどのように分担するかの議論に入ることになります。

(2)については、世界的にドメイン名レジストリはコンテンツに関わるべきで
ないというのが基本スタンスでしたが、サイバー犯罪の増加などにより規制法
が整備されつつある中で、ドメイン名レジストリも何らかの役割を果たすべき
という機運が出てきていることが紹介された後、各レジストリの状況紹介など
とともに、どこまで実施すべきかということについて議論がなされたとのこと
でした。

(3)については、ccTLDレジストリとICANNとの契約を必須とするか、またICANN
への支払いを必須とするかの二つの論点について議論が行われました。前者に
ついては、申請書に仕様およびガイドラインを守る旨のチェックボックスを設
け、そこに申請者がチェックするという提案がICANNからなされ、レジストリ
が遵守項目を守らない場合に、委任を取り消す仕掛け作りについての議論に移
行したとのことです。後者については、ccNSOが求めていた、ICANNからの費用
見積もりが提出されるとともに、そのコスト回収のため、申請料が2万6,700US
ドル、年間料金が登録数に応じて収入の1~3%という提案が、ICANNよりなされ
たとのことです。

(4)については、新型インフルエンザの発生などがきっかけとなり、ccTLDにお
いて災害や感染症発生時の事業およびサービスの継続についてや、レジストリ
間で協調することの重要性についての認識が共有されたということです。

また、国名をgTLDにすることについてccNSOが反対の決議を行ったことと、IDN
ccTLDにおける等価文字(中国と中國など)の扱いに関する問題についても、紹
介されました。

(*4) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-PDP


◆ICANN Internet Security Stability Resiliency(SSR)計画について

ICANNグローバル・セキュリティ・プログラム・ディレクターの伊藤友里恵氏
から、ICANN Internet Security Stability Resiliency(SSR)計画について、
お話しいただいたものを事前収録した映像を放映いたしました。

SSR計画とは、インターネットの安全性、継続安定性、および復旧性の強化に
ついての、ICANNにおける取り組みプロセス全体を指し、一意な識別子(unique
identifier)に基づくシステム、特にDNSに対する組織的・体系的な脅威に対し
て、インターネットコミュニティ全体で対抗することが必要となっているとい
う前提の元に、この計画が策定されたとのことです。

SSR計画には、

・DNSSEC(*5)の実装サポート
・TLD管理者とのコミュニケーションの精度を上げること
・ICANNが管理しているLルートサーバの安定的運用を確保すること
・gTLDレジストリ・レジストラ向けのさまざまなコンプライアンス・ポリシー
  におけるセキュリティを確保すること
・ccTLD向けに攻撃および非常事態対応計画(ACRP; Attack and Contingency
  Response Planning)というトレーニングを実施すること

の5点が主なものとして含まれます。

また、伊藤氏が現在取り組んでいる業務として、次の三つが紹介されました。

(1)関連団体との協調に関する検討・実施
   IETF、ISOC、IGF、各地域のTLDコミュニティ、国際的な政府間フレーム
   ワーク、グローバルなテクニカルコミュニティ、セキュリティインシデン
   ト対応コミュニティなどとの、インターネットの安全、安定、継続性につ
   いての話題の共有や、課題を克服するためにどういったプレーヤーが連携
   して対応すべきかの検討・実施。

(2)グローバルDNS SSRシンポジウムの開催準備作業
   DNSの安全、安定、継続性のための、セキュリティ課題・対策について協議
   をするためのシンポジウムで、次回(第2回)は、DNSメトリックスをテーマ
   に、2010年2月にアジア太平洋地域で開催予定。

(3)DNSへの攻撃・脅威に対する、共同対処手段(collaborative response
   mechanism)の設計および参画
   ICANNの役割である、対応にあたってレジストリ、レジストラ、セキュリ
   ティコミュニティ、研究コミュニティ、ソフトウェアベンダー、法執行機
   関などさまざまな機関の連携を促進することに関して、攻撃・脅威発生時
   の効果的なコミュニティとの連携方法および連携体制への参画の検討。

(*5) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ah.html#01-DNSSEC


           ◇                     ◇                     ◇

次号では、「ICANNセキュリティと安定性に関する諮問委員会(SSAC)および関
連報告」「ICANNアドレス支持組織(ASO)報告」「ICANN政府諮問委員会(GAC)報
告」「ICANN At-Large諮問委員会(ALAC)関連報告」の四つを取り上げます。

なお、本報告会の発表資料は、JPNIC Webサイトで後日公開いたします。
また、動画も後日公開予定ですので、ぜひそちらもご覧ください。


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       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
            http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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