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/P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.1140【臨時号】2013.11.8 ◆
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◆ News & Views vol.1140 です
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Internet Week 2013プログラム委員の1人である法林浩之さんが、プログラム
を企画した委員にインタビューすることで、プログラムのエッセンスをお届
けする「注目プログラムのご紹介」の第4弾は「グラフ理論とネットワークの
アルゴリズム入門」です。
「グラフ理論」という数学の分野を、Internet Weekのプログラムとして取り
扱うのは初めてのことです。それがどう、ネットワークの構築に役立つのか、
興味深いインタビューとなっています。
なお「Internet Week 2013の注目プログラムのご紹介」のバックナンバーは
以下の通りですので、あわせてご覧ください。
□直前特集! Internet Week 2013 注目プログラムのご紹介
○[第1弾]「T7:エンジニアも知っておくべき財務会計」」(vol.1136)
https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2013/vol1136.html
○[第2弾]「T11:SDN再入門 ~便利なSDN?難しいSDN?よくわからないSDN?~」
(vol.1137)
https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2013/vol1137.html
○[第3弾]「T4:マルチデバイス時代のHTML5~スマホからカーナビ・家電ま
で~」(vol.1139)
https://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2013/vol1139.html
<Internet Week 2013 プログラム>
https://internetweek.jp/program/
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◆ 直前特集! Internet Week 2013 注目プログラムのご紹介:[第4弾]
「S8:SDN時代を生き抜く為のグラフ理論とネットワークのアルゴリズム入門」
日本UNIXユーザ会 法林浩之
有限会社銀座堂 浅間正和
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2013年11月26日(火)~11月29日(金)の日程で、今年もInternet Weekが、近年
では最多の41プログラムで開催されます。
Internet Weekプログラム委員である、私、法林浩之(日本UNIXユーザ会)がそ
れぞれのプログラムを企画したプログラム委員にインタビューし、プログラ
ムの紹介サイトには書き切れない企画の意図や見どころを紹介するこの連載
の第4弾は、3日目の11月28日に行われるカンファレンス「SDN時代を生き抜く
為のグラフ理論とネットワークのアルゴリズム入門」の紹介です。このプロ
グラムを担当した浅間正和氏(銀座堂)にお話をうかがいます。
法林:実は私、学生時代に所属した研究室の専攻がグラフ理論だったんです
が、「なんかあんまり実用的じゃないなぁ」と思って大学に残らず社
会に出てきたという経歴があります。ですので、それから20年以上も
経った今、Internet Weekの中でグラフ理論のセッションが組まれると
聞き、相当驚きました。というわけで個人的には大注目のプログラム
なのですが、「グラフ理論って何?」という人もいるだろうと思いま
すので、まずはグラフ理論の概要から説明してもらっていいですか?
浅間:そうですね。まずグラフ理論は、点と線で構成されるネットワークの
性質を考えるもので、数学の1分野です。グラフ理論の誕生は古いと
も新しいとも言えますが、18世紀にプロイセン王国のケーニヒスベル
グの川と橋に関係する問題を解決することから生まれたと言われてい
ます。
コンピュータへの応用は後でお話ししますが、リアル社会においても
さまざまな問題がグラフ理論の応用で説明できることがわかっていま
す。例えば、任意の2人は間に6人の知人を介するとだいたいつながる
ことや、いわゆる合コンなどで一部の参加者が多数の異性の注目を集
めてしまうとカップルになれない人が必ず出てしまう、これは「結婚
定理」と呼ばれてるんですが、こういった身近な問題解決にも役立っ
ている理論です。
法林:グラフというものがピンと来ない人は、鉄道の路線図などをイメージ
してもらうといいんでしょうね。さて、コンピュータやインターネッ
トへの適用や応用についてはどうですか?
浅間:コンピュータのネットワークでは、ある場所から別の場所へ通信を行
う際、複雑に絡みあった場所と場所を結ぶ、複数の線の中から最適な
経路を選択し通信を行います。この時の「最適」とは、最短路であっ
たり、最も安価な経路であったり、あるいはその時の状況に応じて経
路の混雑具合なども加味して選択しています。
ネットワークエンジニアやインフラエンジニアと呼ばれる人たちは、
極論すると「最適な経路をいかに効率よく安定して機械に選ばせて維
持するか」という問題を解決するのが仕事とも言えるのですが、ここ
で最短経路の探索や、特にたくさんの点とつながっている部分を探索
する手法として、グラフ理論が役立つのです。身近な例では、OSPFの
SPF木の作成や、STPにおけるSpanning Treeの形成などにも使われてい
ます。
法林:なるほど。確かにネットワークの経路探索などにグラフ理論が使えそ
うなことはなんとなくわかりますし、実際に機器の内部でそういう処
理が行われていることも知っています。でもそれを今回、Internet
Weekのプログラムとして勉強してもらう企画を立てたのはなぜですか?
浅間:そこがこのプログラムでアピールしたかったポイントでもあるんです
が、先ほど述べたOSPFやSTPの例は、標準化された技術がスイッチやルー
タに実装されていて、我々はそれを使うだけでいい。よって、理論的
な裏付けまでは把握してなくてもまあよかったんです。ところがSDNや
OpenFlowといった技術が出てきたおかげで、これからは自分で論理ト
ポロジーを構成し、制御プロトコルも実装して運用することが可能に
なるのですが、それができるようになるためにはまず理論を知らない
といけない。そこで今回、グラフ理論の解説をするプログラムを企画
したのです。
法林:意図はよくわかりました。でもグラフ理論自体は膨大な体系がありま
すから、2時間半という枠の中でネットワーク技術者に役立つ内容に仕
立てるのはなかなか大変だったと思います。プログラムの内容や、構
成に苦労した点を教えてください。
浅間:このプログラムでは主にOpenFlowコントローラを自作する際に役立つ
と思われるネットワークのアルゴリズム、例えば最小木問題や最短路
問題といったものを解説します。OpenFlowの仕組みは理解しているこ
とを前提とします。
それから後半は、従来のプロトコルでは実現が難しいような問題を取
り上げ、グラフ理論の応用でフロー制御を行う例を紹介します。
苦労したのは、このような実際のネットワーク技術とグラフ理論を結
びつけるセッションの事例が少ないことですね。今回はいろいろな人
に相談しました。グラフ理論に詳しいエンジニアや、大学などの研究
者の方とも日々意見交換し、ようやくセッションを提供するに至りま
した。でも、その甲斐あって充実した内容になりました。SDNや
OpenFlowといった道具を使って、日常の問題解決にグラフ理論をどの
ように活用できるのか、その手がかりとなるものを持ち帰っていただ
けると思います。
法林:ありがとうございました。思いが詰まったプログラム、ぜひ多くの方
に聴いていただきたいですね。
■「S8:SDN時代を生き抜く為のグラフ理論とネットワークのアルゴリズム入門」
詳細
- 日時:2013年11月28日(木) 9:15~11:45
- 会場:富士ソフト アキバプラザ
- 料金:事前料金 5,000円/当日料金 7,000円
- https://internetweek.jp/program/s8/
- 内容:OpenFlowの登場によりネットワークの論理トポロジーを自由に構
成することが不可能ではなくなりましたが、実際のところ実現で
きているという方は少ないのではないでしょうか。このプログラ
ムではOpenFlowコントローラを自作する際に役立つと思われるネッ
トワークのアルゴリズム(例: 最小木問題、最短路問題、等)を、
実装例を交えながら説明します。
- アジェンダ:
9:15~9:55 1) 導入
講演者: 浅間 正和(有限会社銀座堂)
内容:本プログラムの目的、および、そもそもなぜ今
「グラフ理論とネットワークのアルゴリズム」な
のか、その背景を説明します。
9:45~10:35 2) グラフ理論とネットワークのアルゴリズムの基礎
講演者: 伊波 源太(株式会社まほろば工房)
内容:グラフ理論の基礎的な問題の中からOpenFlowコン
トローラを作成する際に特に役に立つと思われる、
「最小木問題」と「最短路問題」の二つの問題を
取り上げ解説します。
10:35~11:25 3) ネットワークフローとその代表的な問題
講演者: 金子 紘也(日本電気株式会社)
内容:容量制約を付与したグラフ、およびその上を流れ
るフローを扱う分野を、ネットワークフローと呼
びます。本パートでは、その代表的な問題である
最大流問題について解説し、従来の自律分散型の
プロトコルでは実現が難しい全体最適なフロー制
御を行う例として、 多品種流問題の基礎につい
て実際に応用例を示しながら解説を行います。
11:25~11:45 4) まとめ
講演者: 浅間 正和(有限会社銀座堂)
内容:本プログラムで説明したことを振り返り、より詳
しく調べたい方という方のための参考情報等を紹
介します。また時間に余裕があれば、今回取り上
げなかった問題を簡単に紹介します。
※時間割、内容、講演者等につきましては、予告なく変更になる場合があり
ます。
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わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
https://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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