メインコンテンツへジャンプする

JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

ロゴ:JPNIC

WHOIS 検索 サイト内検索 WHOISとは? JPNIC WHOIS Gateway
WHOIS検索 サイト内検索

ニュースレターNo.38/2008年3月発行

IGFリオデジャネイロ会合報告

2007年11月12日(月)から15日(木)までの4日間、第2回となるインターネットガバナンスフォーラム(IGF:The Internet Governance Forum)がブラジルのリオデジャネイロで開催されました。最終日の発表によると、109ヶ国から1,363人の参加があったとのことです。

昨年のIGF※1では、「開放性(Openness)」「セキュリティ(Security)」「多様性(Diversity)」「アクセス(Access)」の四つをテーマとした議論が行われましたが、今回はそれらに加え、「重要なインターネット資源(CIR:Critical Internet Resource)」も議論のテーマとなりました。

CIRとは、間接的にIPアドレス、ドメイン名を指すことを意味するものとされ、それらの管理を行っているICANNを対象とした議論を行う意図があるのではないか、という見方もありました。2005年11月の世界情報社会サミット(WSIS)での議論において、どちらかというとICANNに批判的な立場を取っていたブラジルが今回のホスト国ということもあり、CIRのセッションではICANN批判が巻き起こるのではないかという予想も一部ではあったようです。前回のIGFアテネ会合で、ICANN批判の感情的なコメントがいくつか聞かれたことも、その背景にあります。

しかし、いざ会議が始まってみると、「ICANNへの政府の関与、またICANN内での政府の役割についてさらなる明確化が必要」など、いくつかICANNへの批判はあったものの、そのトーンは比較的穏やかであり、かつ単発のコメントに終始した感がありました。全体的に、ICANNという存在を認めつつ、その組織およびプロセスの改善を、今後求めていくという方向に収束していったように思います。

写真:メインセッションの様子
メインセッションの様子

今回のIGFでは、前途の五つのテーマについて話し合うメインセッションに加え、84ものサブセッションが開催されました。ICANNからのルートサーバに関する解説など、インターネット関連団体や市民団体が、自身の取り組むテーマについて説明、議論を行うワークショップがその中心でしたが、少なくとも私が参加したものについては議論の時間があまり取られておらず、一方的な情報発信に終わってしまったものが多かったようです。

その中で、JPNICが共催団体の一つとして参加したワークショップでは、「IPv4在庫枯渇とIPv6への移行」というテーマを取り上げました。日本からは、総務省の山田真貴子氏も話者として参加し、日本政府としてのIPv4アドレス在庫枯渇問題や、IPv6推進の取り組みに関する紹介がありました。ワークショップ参加者との意見交換を行う時間も、30分近く取ることができました。AfriNICミーティング報告でも触れましたが※2、日本政府の取り組みについてはここでも関心を呼んでおり、日本のIPv6対応推進状況への注目度の高さが感じられました。

政府からの参加者も、IGFの会議形式に慣れてきたということもあってか、積極的にワークショップ内でもコミュニケーションを取り、情報交換を行っている姿を見かけました。ルートサーバのミラーを我が国に置くにはどういう手続きが必要かといった、実際的な質問もありました。

写真:会場の様子
会場では国連公用語などの同時通訳が提供されました

IGFは、本来対話の場として機能することを目指して作られた会議体なのですが、2回目にして本格的に機能し始めた感があります。しかし、単なる対話の場で終わらせることに不満を抱く参加者もおり、「IGFとしての何らかの結論、決議を出すべきではないか」「プログラムを検討する諮問委員会(Advisory Committee)の意思決定プロセスが不明確である」といった指摘も最終日のクロージングセッションでなされ、次回会議への課題も残しています。

「IGFはICANNの良き競争相手である。現にWSISやIGFのプロセスが始まった後、ICANNは会議参加のための奨学金プログラムの提供や、会議での同時通訳提供など、参加者への気配りが明らかに向上した」といった発言をした参加者もいました。ICANN関係者がIGFを意識しているのは間違いないところであり、そういう意味ではIGFのプロセスがICANNに対しても影響を及ぼしているということが言えるのかもしれません。

写真:各組織のブース
会場に用意された各組織のブース

また逆に、既に書いた通り、サブセッションなどを通じて、政府関係者や市民社会へのICANNからの情報提供も活発に行われており、IGFは利害関係者の間に相互作用を及ぼしつつあります。IGFはこうした姿が本来定義された役割であろうと思われるので、批判はありながらも今の形を保っていくのではないかと思われます。

次回のIGFは、2008年12月8日から11日まで、インドのニューデリーで開催されることが決まっています。

※次ページ「各ワークショップの概要」に続く

(JPNIC IP事業部 穂坂俊之)


※1 JPNIC News & Views vol.408「IGFアテネ会合報告」
http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/2006/vol408.html
※2 [関連記事]
「第7回AfriNICミーティング報告」

このページを評価してください

このWebページは役に立ちましたか?
ページの改良点等がございましたら自由にご記入ください。

このフォームをご利用した場合、ご連絡先の記入がないと、 回答を差し上げられません。 回答が必要な場合は、お問い合わせ先をご利用ください。

ロゴ:JPNIC

Copyright© 1996-2020 Japan Network Information Center. All Rights Reserved.